このセクションでは、Java Platform Standard Edition (Java SE)のコマンドについて説明します。
Java SEのコマンドは、プログラムのコンパイルと実行、JARファイルへのソース・ファイルのパッケージ化、JARファイルへのセキュリティ・ポリシーの適用といった開発タスクを処理するための方法を開発者に提供します。
このコマンド・リファレンスでは、完全なJDKコマンド・セットについて説明します。関連する機能を実行するJDKコマンドが次のようにまとめられています。
appletviewer
: Webブラウザを使用せずにアプレットを実行します。
extcheck
: ターゲットのJava Archive (JAR)ファイルと現在インストールされている拡張機能JARファイル間のバージョンの競合を検出します。
jar
: 複数のファイルを1つのJARファイルに結合します。
java
: Javaアプリケーションを起動します。
javac
: Javaクラスとインタフェースの定義を読み取り、バイト・コードのクラス・ファイルにコンパイルします。
javadoc
: Javaソース・ファイルから、APIドキュメントのHTMLページを生成します。
javah
: JavaクラスからCヘッダー・ファイルとCソース・ファイルを生成します。
javap
: 1つ以上のクラス・ファイルを逆アセンブルします。
jdb
: Javaプラットフォームのプログラムのバグを発見して修正します。
これらのコマンドは、ローカル・システムにセキュリティ・ポリシーを設定し、リモート・サイトで設定されたセキュリティ・ポリシーの範囲内で動作するアプリケーションを作成します。
keytool
: 暗号化鍵、X.509証明書チェーン、および信頼できる証明書を含むキーストア(データベース)を管理します。
jarsigner
: JARファイルの署名および検証を行います。
policytool
: ユーティリティGUI経由で取得したユーザー入力に基づいて、プレーン・テキストのポリシー・ファイルを読み書きします。
native2ascii
: サポートされている任意の文字エンコーディングの文字を含むファイルをASCII文字のファイルに変換すること、またはその逆を行うことにより、ローカライズ可能なアプリケーションを作成します。このとき、ASCII文字セットに含まれないすべての文字にUnicodeエスケープ(\uxxxx)表記を使用します。
これらのコマンドは、Web経由で対話または別のネットワークと対話するアプリケーションを作成します。
rmic
: Java Remote Method Protocol (JRMP)またはInternet Inter-ORB Protocol (IIOP)を使用するリモート・オブジェクトのスタブ、スケルトン、およびTieクラスを生成します。Object Management Group (OMG)のインタフェース定義言語(IDL)も生成します。
rmiregistry
: 現在のホストの指定したポート上にリモート・オブジェクト・レジストリを開始します。
rmid
: オブジェクトをJava仮想マシン(JVM)に登録して起動できるようにする、起動システム・デーモンを開始します。
serialver
: 指定されたクラスのシリアル・バージョンUIDを返します。
これらのコマンドは、OMG標準IDLおよびCORBA/IIOPを使用するアプリケーションを作成します。
tnameserv: Javaインタフェース定義言語(IDL)ネーム・サーバーを起動します。
idlj
: 指定したインタフェース定義言語(IDL)ファイルのJavaバインディングを生成します。
orbd
: クライアントからCORBA環境のサーバーにある持続オブジェクトを検索して呼び出せるようにします。
servertool
: アプリケーション・プログラマがサーバーを登録、登録解除、起動、およびシャットダウンするための使いやすいインタフェースを提供します。
pack200
: JARファイルをWeb配備用のpack200圧縮ファイルにパックします。
unpack200
: pack200
(1)で作成されたパック・ファイルをWeb配備用のJARファイルに変換します。
jconsole
: Javaアプリケーションのモニターと管理を可能にするグラフィカル・コンソールを起動します。
jvisualvm
: Javaアプリケーションのモニタリング、トラブルシューティング、およびプロファイリングを視覚的に行います。
これらのコマンドのほとんどは、サポートされていない試験的なものなので、将来のJDKリリースで使用できなくなる可能性があります。
jps
: 試験的。ターゲット・システム上で計測されたJava仮想マシン(JVM)を一覧表示します。
jstat
: 試験的。JVMの統計をモニターします。
jstatd
: 試験的。JVMをモニターし、リモート・モニタリング・ツールをJVMに接続できるようにします。
jmc
: 実行中のJavaアプリケーションおよびJVMをモニターおよび管理するためのJava Mission Controlaツールを起動します。
schemagen
: Javaクラス内で参照されている各名前空間のスキーマを生成します。
wsgen
: Webサービス・エンドポイント実装(SEI)クラスを読み取り、Webサービスの配備と呼出しに必要なすべてのアーティファクトを生成します。
wsimport
: Webアプリケーション・アーカイブ(WAR)ファイル内にパッケージ化できる、JAX-WSポータブル・アーティファクトを生成します。また、Antタスクも提供します。
xjc
: XMLスキーマ・ファイルをコンパイルして、完全注釈付きJavaクラスにします。
これらのコマンドのほとんどは、サポートされていない試験的なものなので、将来のJDKリリースで使用できなくなる可能性があります。
jcmd
: 実行中のJVMに対して診断コマンド要求を送信します。
jinfo
: 試験的。構成情報を生成します。
jhat
: 試験的。Javaヒープを解析します。
jmap
: 試験的。プロセス、コア・ファイル、またはリモート・デバッグ・サーバーの、共用オブジェクト・メモリー・マップまたはヒープ・メモリーの詳細を出力します。
jsadebugd
: 試験的。Javaプロセスまたはコア・ファイルに接続し、デバッグ・サーバーとして機能します。
jstack
: 試験的。Javaプロセス、コア・ファイル、またはリモート・デバッグ・サーバーに対するJavaスレッドのスタック・トレースを出力します。
このコマンドはサポートされていない試験的なものなので、将来のJDKリリースで使用できなくなる可能性があります。
jrunscript
: 試験的。対話型モードとバッチ・モードをサポートする、コマンド行スクリプト・シェルを実行します。