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Oracle® Grid Infrastructureインストレーション・ガイド
11gリリース2 (11.2) for Linux
B56271-15
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6 Oracle Grid Infrastructureを変更または削除する方法

この章では、Oracle ClusterwareとOracle ASMの削除方法について説明します。

Oracle Database 11gリリース2(11.2)以降では、削除ツールを使用して、Oracle Database、Oracle Clusterware、Oracle ASM、Oracle RACまたはOracle Databaseクライアントのインストールに関連付けられているOracleホーム全体を削除することをお薦めします。個々の製品またはコンポーネントの削除はサポートされていません。

この章の内容は次のとおりです。


関連項目:

個々の製品を削除する場合は、要件および制限について製品固有のドキュメントを参照してください。

6.1 Oracle Clusterwareを削除するタイミングの決定

次のような場合に、インストールされたコンポーネントを削除します。

  • 学習環境またはテスト環境のいずれかで、Oracle Clusterwareを正常にインストールした後、Oracle Clusterwareインストールを削除する必要がある場合。

  • Oracle Clusterwareのインストールまたはアップグレード中、またはその後にエラーが発生し、インストールを再試行する場合。

  • ハードウェア障害またはオペレーティング・システム障害のため、インストールまたはアップグレードが停止した場合。

  • Oracle Clusterwareを再インストールするようにOracleサポート・サービスからアドバイスされた場合。

6.2 クラスタへのスタンドアロン・グリッド・インフラストラクチャ・サーバーの移行

Oracle Restart(スタンドアロン・サーバー用のOracle Grid Infrastructureインストール)を使用するOracle Databaseインストールがあり、そのサーバーをクラスタ・メンバー・ノードとして構成する場合は、次の作業を行います。


注意:

この手順では、リリース11.2.0.2以上で使用可能なOracle Clusterware構成ウィザードを使用します。

  1. 次の構文でsrvctlを使用してOracle Restartの構成を調べます。db_unique_nameはデータベースの一意の名前、lsnrnameはリスナー名です。

    srvctl config database -d db_unique_name

    srvctl config service -d db_unique_name

    srvctl config listener -l lsnrname

    サーバーの構成情報を書き留めます。

  2. rootとしてログインし、Grid home/crs/installディレクトリに移動します。次に例を示します。

    # cd /u01/app/11.2.0/grid/crs/install
    
  3. 手順1で確認したすべてのデータベース、サービスおよびリスナーを停止します。

  4. すべてのOracle ACFSファイルシステムをマウント解除します(存在する場合)。

  5. 次のコマンドを使用して、スタンドアロン・サーバー(Oracle Restart)用のOracle Grid Infrastructureインストールを構成解除します。

    # roothas.pl -deconfig -force
    
  6. このマニュアルの説明に従って、Oracle Clusterware構成のためにサーバーを準備します。また、クラスタ用Oracle Grid InfrastructureをOracle Restartと同じ場所にインストールするか、別の場所にインストールするかを選択します。

    Oracle Restartと同じ場所にインストールする場合

    1. Grid_home/deinstallコマンドを使用してOracle Restartソフトウェアを削除しますが、すべてのディスク・グループはそのまま保持します。

    2. 手順7に進みます。

    Oracle Restartと異なる場所にインストールする場合

    1. クラスタ用Oracle Grid Infrastructureを新しいGridホーム・ソフトウェアの場所にインストールします。

  7. Oracle Grid Infrastructureインストール所有者として、Oracle Clusterware構成ウィザードを実行し、レスポンス・ファイルを保存してステージングします。次に例を示します。

    $ Grid_home/crs/config/config.sh -silent -responseFile $HOME/GI.rsp
    
  8. Oracle Clusterware構成ウィザードでroot.shを実行します。

  9. Oracle Restartディスク・グループをマウントします。

  10. volenableコマンドを実行し、すべてのOracle Restartディスク・グループ・ボリュームを有効にします。

  11. 手動ですべてのOracle ACFSファイルシステムをマウントします。

  12. 手順1で記録した情報を使用して、Oracle ClusterwareサービスをOracle Clusterwareホームに戻します。Oracle ACFSリソースも戻します。次に例を示します。

    /u01/app/grid/product/11.2.0/grid/bin/srvctl add filesystem -d /dev/asm/db1  -g ORestartData -v db1 -m /u01/app/grid/product/11.2.0/db1 -u grid
    
  13. 手順1で記録した構成情報を使用して、クラスタ用Oracle Grid InfrastructureでサポートされるようにOracle Databaseを追加します。次のコマンド構文を使用します。db_unique_nameはノード上のデータベースの一意の名前、nodenameはノード名です。

    srvctl add database -d db_unique_name -o $ORACLE_HOME -x nodename

    たとえば、データベース名がmydb、サービスがmyserviceの場合は、次のコマンドを入力します。

    srvctl add database -d mydb -o $ORACLE_HOME -x node1
    
    
  14. srvctl add serviceコマンドを使用して、各サービスをデータベースに追加します。次に例を示します。

    srvctl add service -d mydb -s myservice
    

6.3 クラスタ用Oracle Grid Infrastructureのバイナリの再リンク

クラスタ用Oracle Grid Infrastructure(クラスタ用に構成されたOracle ClusterwareとOracle ASM)をインストールした後、バイナリを変更する必要がある場合は、次の手順を実行します。Grid_homeはクラスタ用Oracle Grid Infrastructureホームです。


注意:

実行可能ファイルを再リンクする前に、Oracleホーム・ディレクトリで実行されている、再リンク対象の実行可能ファイルをすべて停止する必要があります。また、Oracle共有ライブラリにリンクされているアプリケーションも停止してください。

rootで次のコマンドを実行します。

# cd Grid_home/crs/install
# perl rootcrs.pl -unlock

クラスタ用Oracle Grid Infrastructure所有者で次のコマンドを実行します。

$ export ORACLE_HOME=Grid_home
$ Grid_home/bin/relink

再度rootで次のコマンドを入力します。

# cd Grid_home/rdbms/install/
# ./rootadd_rdbms.sh
# cd Grid_home/crs/install
# perl rootcrs.pl -patch

オペレーティング・システムのパッチを適用したときやオペレーティング・システムのアップグレードをした後は毎回、Oracle ClusterwareとOracle ASMのバイナリを再リンクする必要があります。

以前のリリースからアップグレードする場合に、以前のリリースのGridホームを削除するには、まず以前のリリースのGridホームをロック解除する必要があります。以前のリリースのホームからコマンドrootcrs.pl -unlockを実行し、以前のリリースのGridホームをロック解除します。スクリプトが完了したら、削除コマンドを実行できます。

6.4 Oracle Grid Infrastructureホーム・パスの変更

リリース11.2.0.3以降では、クラスタ用Oracle Grid Infrastructure(クラスタ用に構成されているOracle ClusterwareおよびOracle ASM)をインストールした後、Gridホームのパスを変更する必要がある場合は、次の例に従って、既存のGridホームでデタッチして、新しいGridホームをアタッチします。


注意:

Gridホームを変更する前に、再リンクしているGridホーム・ディレクトリで実行されるすべての実行可能ファイルを停止する必要があります。また、Oracle共有ライブラリにリンクされているアプリケーションも停止してください。

  1. Oracle Grid Infrastructureインストール所有者(grid)として次のコマンドを実行し、既存のGridホームをデタッチします(/u01/app/11.2.0/gridは既存のGridホームの場所です)。

    $ cd /u01/app/11.2.0/grid/oui/bin
    $ ./detachhome.sh -silent -local -invPtrLoc /u01/app/11.2.0/grid/oraInst.loc
    
  2. rootとして、グリッド・バイナリをロック解除し、古いGridホームの場所から新しいGridホームの場所に移動します。たとえば、古いGridホームが/u01/app/11.2.0/gridで、新しいGridホームが/u01/app/gridの場合は次のようにします。

    cd /u01/app/11.2.0/grid/
    perl rootcrs.pl -unlock
    # mv /u01/app/11.2.0/grid /u01/app/grid
    
  3. 『Oracle Clusterware管理およびデプロイメント・ガイド』のOracle Clusterwareのクローニングによるクラスタの作成(手順3: 各宛先ノードでのclone.plスクリプトの実行)に関する説明に記載されている手順を使用して、Oracle Grid Infrastructureインストールをクローニングします。

    Grid_home/clone/binディレクトリに移動してclone.plスクリプトを実行するときに、新しいGridホームにパス情報を提供する入力パラメータに値を指定します。

  4. 再度rootで次のコマンドを入力し、新しいホームの場所で起動します。

    # cd Grid_home/rdbms/install/
    # ./rootadd_rdbms.sh
    # cd Grid_home/crs/install
    # perl rootcrs.pl -patch -destcrshome /u01/app/grid
    
  5. 各クラスタ・メンバー・ノードで、手順1から4を繰り返します。

Gridホームを移動するたびに、Oracle ClusterwareとOracle ASMのバイナリを再リンクする必要があります。

6.5 バイナリを削除せずに行うOracle Clusterwareの構成解除

rootcrs.plコマンドにフラグ-deconfig -forceを指定して実行すると、インストール済のバイナリを削除しなくても、1つ以上のノードでOracle Clusterwareを構成解除できます。この機能は、インストール時にroot.shコマンドを実行すると1つ以上のクラスタ・ノードでエラー(あるノードでオペレーティング・システム・パッケージがないなど)が発生する場合に役に立ちます。インストール・エラーが発生するノードでrootcrs.pl -deconfig -forceを実行することによって、それらのノードでOracle Clusterwareを構成解除し、エラーの原因を修正した後、再度root.shを実行できます。


注意:

Oracle Clusterwareを構成解除する前に、インストールおよび実行されている可能性のあるデータベース、サービスおよびリスナーを停止してください。


注意:

この項で使用するコマンドでは、クラスタ全体のOracle Grid Infrastructureインストールが削除されます。個々のノードからインストールを削除する場合は、『Oracle Clusterware管理およびデプロイメント・ガイド』を参照してください。

Oracle Clusterwareを構成解除するには、次の手順を実行します。

  1. エラーが発生したノードにrootユーザーとしてログインします。

  2. Grid_home/crs/installディレクトリに移動します。次に例を示します。

    # cd /u01/app/11.2.0/grid/crs/install
     
    
  3. -deconfig -forceフラグを指定してrootcrs.plを実行します。次に例を示します。

    # perl rootcrs.pl -deconfig -force
    

    必要に応じて他のノードで繰り返します。

  4. クラスタのすべてのノードでOracle Clusterwareを構成解除する場合は、最後のノードで次のコマンドを入力します。

    # perl rootcrs.pl -deconfig -force -lastnode
    

    -lastnodeフラグを指定すると、OCRおよび投票ディスクを含むクラスタの構成解除が完了します。

6.6 Oracle ClusterwareとOracle ASMの削除

deinstallコマンドによって、Oracle ClusterwareおよびOracle ASMをサーバーから削除できます。次の項では、このコマンドと、それを使用するための追加オプションについて説明します。


注意:

Oracleソフトウェアを削除するには、同じリリースの削除ツールを使用する必要があります。以前のリリースのOracleソフトウェアを削除するとき、それより新しいリリースの削除ツールは使用しないでください。たとえば、既存の11.2.0.4OracleホームにあるOracleソフトウェアを削除するとき、12.1.0.1のインストール・メディアに収録されている削除ツールは実行しないでください。

6.6.1 削除ツールについて

削除ツール(deinstall)は、Oracleソフトウェアを停止し、Oracleソフトウェアおよびオペレーティング・システムの構成ファイルを削除します。これは、インストール前にはインストール・メディアから使用可能で、インストール後にはOracleホーム・ディレクトリから使用可能です。パス$ORACLE_HOME/deinstallにあります。この削除ツール・コマンドは、次のURLのOracle Technology Network(OTN)からダウンロードできます。

http://www.oracle.com/technetwork/database/enterprise-edition/downloads

すべてのOracle Database 11gリリース2ソフトウェアとともに削除ツールをダウンロードすることも、単独のアーカイブ・ファイルとしてダウンロードすることもできます。削除ツールを個別にダウンロードするには、ソフトウェア・バージョンの横にある「すべて見る」リンクをクリックします。

削除ツール・コマンドでは、ユーザーが入力した情報およびソフトウェア・ホームから収集した情報を使用してパラメータ・ファイルが作成されます。または、-checkonlyフラグと-oフラグを使用して、deinstallコマンドによって以前に生成されたパラメータ・ファイルを使用することもできます。レスポンス・ファイル・テンプレートを編集して、パラメータ・ファイルを作成することもできます。

削除ツール・コマンドによって、Oracleソフトウェアが停止され、特定のOracleホームのOracleソフトウェアおよびオペレーティング・システムの構成ファイルが削除されます。削除ツールを実行してクラスタ・インストール用Oracle Grid Infrastructureを削除する場合、rootとしてrootcrs.plスクリプトを実行するよう求められます。


注意:

削除コマンドを実行した場合に、構成解除して削除しようとしているホーム以外の登録済ホームが中央インベントリ(oraInventory)に含まれていなければ、削除コマンドは、Oracle RACインストール所有者のOracleベース・ディレクトリ内の次のファイルとディレクトリ・コンテンツを削除します。
  • admin

  • cfgtoollogs

  • checkpoints

  • diag

  • oradata

  • flash_recovery_area

Optimal Flexible Architecture(OFA)構成を使用してインストールを構成し、Oracleソフトウェアが排他的に使用するために、OracleベースとOracleホーム・パスを予約しておくことをお薦めします。Oracleソフトウェアを所有するユーザー・アカウントが所有するOracleベースのこれらの場所に、ユーザー・データが存在する場合、deinstallコマンドによってこのデータは削除されます。


このコマンドでは次の構文を使用します。可変的な内容はイタリック体で示されています。

deinstall -home complete path of Oracle home [-silent] [-checkonly] [-local] 
[-paramfile complete path of input parameter property file] 
[-params name1=value name2=value . . .] [-o complete path of directory for saving files] -h
 

デフォルトでは、削除ツールはGridホームのdeinstallディレクトリから実行します。次に例を示します。

$ cd /u01/app/11.2.0/grid/deinstall
$ ./deinstall

また、他の場所から削除ツールを実行したり、パラメータ・ファイルを記述したり、ツールを実行するための他のオプションを選択することができます。

オプションは次のとおりです。

  • -home

    このフラグは、確認または削除するOracleホームのパスを指定します。削除しようとしているOracleホームでdeinstallコマンドを使用してOracleソフトウェアを削除する場合は、別の場所にパラメータ・ファイルを用意し、-homeフラグは使用しないでください。

    $ORACLE_HOME/deinstallパスからdeinstallを実行する場合、ツールは実行元であるホームを認識しているため、-homeフラグは必要ありません。スタンドアロン・バージョンのツールを使用する場合、-homeは必須です。

  • -silent

    このフラグを使用すると、コマンドが非対話モードで実行されます。このオプションを指定する場合は、削除または構成解除するOracleホームの構成値が記述されたプロパティ・ファイルが必要です。

    プロパティ・ファイルを作成し、必須パラメータを指定するには、削除ツール・ホームまたはOracleホームのresponseフォルダにあるテンプレート・ファイルdeinstall.rsp.tmplを参照してください。

    作業システムがある場合、テンプレート・ファイルを使用するかわりに、-checkonlyフラグを指定してdeinstallコマンドを実行することで、プロパティ・ファイルを生成できます。deinstallコマンドにより、削除および構成解除するOracleホームの情報が検出されます。生成されたプロパティ・ファイルは、-silentオプションで使用できます。

  • -checkonly

    このフラグを指定すると、Oracleソフトウェアのホーム構成の状態が確認されます。checkonlyフラグを指定してコマンドを実行した場合、Oracleの構成は削除されません。

  • -local

    このフラグを複数ノードの非共有環境で指定すると、クラスタのOracleソフトウェアの構成が解除されます。

    このフラグを指定してdeinstallを実行すると、非共有ホーム・ディレクトリのローカル・ノード(deinstallが実行されたノード)のOracleソフトウェアの構成が解除され、Oracleソフトウェアが削除されます。リモート・ノードでは、Oracleソフトウェアの構成は解除されますが、Oracleソフトウェアは削除されません。

  • -paramfile 入力パラメータのプロパティ・ファイルの完全パス

    このフラグを指定すると、デフォルト以外の場所にあるパラメータ・ファイルを使用してdeinstallが実行されます。このフラグを使用する場合は、パラメータ・ファイルが存在する場所を完全パスで指定します。削除する予定のOracleホームからdeinstallコマンドを実行している場合、-paramfileフラグを使用する必要はありません。

    パラメータ・ファイルのデフォルトの位置は、deinstallの位置によって異なります。

    • インストール・メディアまたはステージングの場所: $ORACLE_HOME/inventory/response

    • Oracle Technology Network(OTN)から解凍されたアーカイブ・ファイル: /ziplocation/response

    • インストール後のインストール済Oracleホーム: $ORACLE_HOME/deinstall/response

  • -params [name1=value name2=value name3=value ...]

    このフラグをパラメータ・ファイルとともに使用すると、作成済のパラメータ・ファイルに記述された1つ以上の値を上書きできます。

  • -o 保存するレスポンス・ファイルのディレクトリの完全パス

    このフラグを指定すると、デフォルト以外の場所に、プロパティ・ファイル(deinstall.rsp.tmpl)を保存するパスが指定されます。

    パラメータ・ファイルのデフォルトの位置は、deinstallの位置によって異なります。

    • インストール・メディアまたはインストール前のステージングの場所: $ORACLE_HOME/

    • OTNから解凍されたアーカイブ・ファイル: /ziplocation/response/

    • インストール後のインストール済Oracleホーム: $ORACLE_HOME/deinstall/response

  • -help

    ヘルプ・オプション(-help)を指定すると、コマンドのオプション・フラグに関する追加情報を取得できます。

6.6.2 以前のリリースのGridホームの削除

以前のリリースからアップグレードする場合に、以前のリリースのGridホームを削除するには、rootユーザーとして以前のリリースのGridホームの権限を手動で変更し、deinstallコマンドを実行する必要があります。

次に例を示します。

# chown -R grid:oinstall /u01/app/grid/11.2.0
# chmod -R 775 /u01/app/grid/11.2.0

この例では、/u01/app/grid/11.2.0が以前のリリースのGridホームです。

6.6.3 失敗したインストールで使用するための削除ツールのダウンロード

削除ツール(deinstall)を使用すると、失敗または不完全なインストールを削除できます。これは、Oracle Technology Network(OTN)のWebサイトから個別のダウンロードとして入手できます。

削除ツールをダウンロードするには、次の手順を実行します。

  1. 次のURLへ移動します。

    http://www.oracle.com/technetwork/database/enterprise-edition/downloads/index.html
    
  2. 「Oracle Database 11g Release 2」で、削除ツールをダウンロードするプラットフォームの「すべて見る」をクリックします。

    このページの終わりで削除ツールをダウンロードできます。

6.6.4 削除ツールの実行

deinstallコマンドは、Oracle Grid Infrastructureのインストール所有者またはOracle Clusterwareを所有するgridユーザーとして実行することをお薦めします。

削除ツールをダウンロード後、必ず次に従っていることを確認します。

  • すべてのクラスタ・メンバー・ノードで同一のユーザーが削除ツールを実行します

  • ユーザー等価が設定されています

削除ツールを実行するには、次の手順に従います。

  1. gridユーザー・ホーム・ディレクトリに削除ツールをダウンロードするかコピーします。

  2. 削除バイナリの所有者がgridユーザーであることを確認します。

  3. 削除ツールを実行します。

6.6.5 Oracle ClusterwareとOracle ASMの削除コマンドの例

deinstallコマンドを実行すると、システムから削除するOracleソフトウェアのホーム・ディレクトリを指定するように求めるプロンプトが表示されます。プロンプトが表示されたら、さらに情報を入力します。

クラスタ用Oracle Grid Infrastructureホームからdeinstallコマンドを実行するには、次のコマンドを入力します。

$ cd /u01/app/11.2.0/grid/deinstall/
$ ./deinstall 

ホームを削除するコマンドを実行する前に、-checkonlyフラグを使用してdeinstallコマンドを実行すると、deinstallパラメータ・ファイルを生成できます。またはレスポンス・ファイル・テンプレートを使用して手動で編集し、deinstallコマンドで使用するパラメータ・ファイルを作成することもできます。

6.6.6 クラスタ用グリッド・インフラストラクチャの削除パラメータ・ファイルの例

-paramfileオプションを指定してdeinstallコマンドを実行し、パラメータ・ファイルで指定した値を使用できます。ノードnode1およびnode2のクラスタ用のパラメータ・ファイルの例を次に示しますが、この例では、クラスタ用Oracle Grid Infrastructureソフトウェアのバイナリ所有者はgrid、Oracle Grid Infrastructureホーム(Gridホーム)はパス/u01/app/11.2.0/gridにあり、Oracleベース(Oracle ASMログ・ファイルやOracle Clusterwareログなどの管理ファイルが格納されたグリッド・インフラストラクチャのOracleベース)は/u01/app/11.2.0/grid/、中央Oracle Inventoryホーム(oraInventory)は/u01/app/oraInventory、仮想IPアドレス(VIP)は192.0.2.2192.0.2.4、ローカル・ノード(削除セッションを実行しているノード)はnode1です。

#Copyright (c) 2005, 2006 Oracle Corporation.  All rights reserved.
#Fri Feb 06 00:08:58 PST 2009
LOCAL_NODE=node1
HOME_TYPE=CRS
ASM_REDUNDANCY=\
ORACLE_BASE=/u01/app/11.2.0/grid/
VIP1_MASK=255.255.252.0
VOTING_DISKS=/u02/storage/grid/vdsk
SCAN_PORT=1522
silent=true
ASM_UPGRADE=false
ORA_CRS_HOME=/u01/app/11.2.0/grid
GPNPCONFIGDIR=$ORACLE_HOME
LOGDIR=/home/grid/SH/deinstall/logs/
GPNPGCONFIGDIR=$ORACLE_HOME
ORACLE_OWNER=grid
NODELIST=node1,node2
CRS_STORAGE_OPTION=2
NETWORKS="eth0"/192.0.2.1\:public,"eth1"/10.0.0.1\:cluster_interconnect
VIP1_IP=192.0.2.2
NETCFGJAR_NAME=netcfg.jar
ORA_DBA_GROUP=dba
CLUSTER_NODES=node1,node2
JREDIR=/u01/app/11.2.0/grid/jdk/jre
VIP1_IF=eth0
REMOTE_NODES=node2
VIP2_MASK=255.255.252.0
ORA_ASM_GROUP=asm
LANGUAGE_ID=AMERICAN_AMERICA.WE8ISO8859P1
CSS_LEASEDURATION=400
NODE_NAME_LIST=node1,node2
SCAN_NAME=node1scn
SHAREJAR_NAME=share.jar
HELPJAR_NAME=help4.jar
SILENT=false
local=false
INVENTORY_LOCATION=/u01/app/oraInventory
GNS_CONF=false
JEWTJAR_NAME=jewt4.jar
OCR_LOCATIONS=/u02/storage/grid/ocr
EMBASEJAR_NAME=oemlt.jar
ORACLE_HOME=/u01/app/11.2.0/grid
CRS_HOME=true
VIP2_IP=192.0.2.4
ASM_IN_HOME=n
EWTJAR_NAME=ewt3.jar
HOST_NAME_LIST=node1,node2
JLIBDIR=/u01/app/11.2.0/grid/jlib
VIP2_IF=eth0
VNDR_CLUSTER=false
CRS_NODEVIPS='node1-vip/255.255.252.0/eth0,node2-vip/255.255.252.0/eth0'
CLUSTER_NAME=node1-cluster  

注意:

次の場合を除いて、変数に引用符を使用しないでください。
  • CRS_NODEVIPSのアドレスの前後:

    CRS_NODEVIPS='n1-vip/255.255.252.0/eth0,n2-vip/255.255.252.0/eth0'
    
  • NETWORKSのインタフェース名の前後:

    NETWORKS="eth0"/192.0.2.1\:public,"eth1"/10.0.0.1\:cluster_interconnect VIP1_IP=192.0.2.2