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Oracle® Real Application Clusters管理およびデプロイメント・ガイド
11g リリース2 (11.2)
B56290-06
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Oracle RACの管理およびデプロイメントに関する新機能

ここでは、Oracle Real Application Clusters(Oracle RAC)の管理およびデプロイメントに関するOracle Database 11gリリース2 (11.2.0.4)、11gリリース2 (11.2.0.2)および11gリリース2 (11.2.0.1)の新機能について説明します。

Oracle RACに関連したOracle Database 11gリリース2(11.2.0.4)の新機能

ここでは、Oracle RACの管理およびデプロイメントに関するOracle Database 11gリリース2(11.2.0.4)の機能について説明します。

  • Oracle RAC構成監査ツール

    Oracle RAC構成監査ツール(RACcheck)は、構成の既知の問題、ベスト・プラクティス、通常のヘルス・チェックおよびアップグレード前後のベスト・プラクティスに対して、単一インスタンスおよびOracle RACデータベースのインストールを評価します。

  • Oracleトレース・ファイル・アナライザ・コレクタ

    Oracleトレース・ファイル・アナライザ(TFA)コレクタは、Oracle Clusterware、Oracle Grid InfrastructureおよびOracle RACシステムの診断データ収集を簡素化し、診断を収集するためのユーティリティです。


    関連項目:

    『Oracle Clusterware管理およびデプロイメント・ガイド』

Oracle RACに関連したOracle Database 11gリリース2(11.2.0.2)の新機能

ここでは、Oracle RACの管理およびデプロイメントに関するOracle Database 11gリリース2(11.2.0.2)の機能について説明します。

  • Oracle RAC One Node

    Oracle Real Application Clusters One Node(Oracle RAC One Node)は、強化された高可用性を非クラスタ・データベースに提供し、データベースを計画済停止時間および計画外停止時間の両方から保護します。Oracle RAC One Nodeよって、次のことが実現されます。

    • 常にオン状態の非クラスタ・データベース・サービス

    • データベース・サーバーのより優れた統合

    • 強化されたサーバーの仮想化

    • 完全なOracle RACを対象にした低コストの開発とテスト・プラットフォーム

    さらに、Oracle RAC One Nodeは、データベース記憶域の統合を容易にし、データベース環境を標準化します。必要に応じて、停止時間や中断を発生させることなく、完全な複数ノードOracle RACデータベースにアップグレードできます。

    オンライン・データベース再配置は、サービスの可用性を維持したまま、あるノードから別のノードにOracle RAC One Nodeデータベースを再配置するために使用できるツールです。

    この機能には、Oracle RAC One Nodeとオンライン・データベース再配置の両方に対するサーバー制御ユーティリティ(SRVCTL)の拡張が含まれます。

    また、この機能には、Oracle RAC One Nodeデータベースを追加するためのツールを使用できるようにする、Database Configuration Assistant(DBCA)の拡張も含まれます。

  • エディションベースの再定義

    SRVCTLを使用して、データベース・サービスのエディション属性を指定できます。サービスにエディションを指定すると、そのサービスを指定するそれ以降のすべて接続で、初期セッション・エディションとしてこのエディションが使用されます。

    サービス属性としてエディションを指定すると、リソース使用率の管理に役立ちます。たとえば、エディションに関連付けられているサービスは、Oracle RAC環境の別のインスタンスに配置できため、Oracle Database Resource Managerは、対応するサービスにリソース計画を関連付けることで、異なるエディションによって使用されるリソースを管理できるようになります。


    関連項目:

    • エディションベースの再定義の詳細は、『Oracle Databaseアドバンスト・アプリケーション開発者ガイド』を参照してください。

    • srvctl add serviceおよびsrvctl modify serviceコマンドの拡張の詳細は、付録A「サーバー制御ユーティリティのリファレンス」を参照してください。


  • グリッド・インフラストラクチャ管理用のSRVCTLの拡張

    SRVCTLの拡張では、新しい様々なOracle Grid InfrastructureとOracle RACリソースの管理が簡略化されます。


    関連項目:


  • Oracle Database Quality of Service Managementサーバー

    システム管理者は、Oracle Database Quality of Service Managementサーバーを使用して、正確なランタイム・パフォーマンスとリソース・メトリックを相関させ、ポリシーベースのパフォーマンスの目標を達成するために推奨リソース調整を生成するエキスパート・システムで分析することで、Oracle Databaseクラスタでホストされるアプリケーションのサービス・レベルを管理できます。


    関連項目:

    詳細は、『Oracle Database Quality of Service Managementユーザーズ・ガイド』を参照してください。

Oracle RACに関連したOracle Database 11gリリース2(11.2.0.1)の新機能

ここでは、Oracle RACの管理およびデプロイメントに関するOracle Database 11gリリース2(11.2.0.1)の機能について説明します。

  • グリッドのプラグ・アンド・プレイ

    グリッドのプラグ・アンド・プレイによって、可能な場合に、ノードごとの構成データが削減され、明示的にノードを追加したり削除する必要性が低下します。この機能によって、システム管理者は、テンプレートのシステム・イメージを取得するだけで、それ以上の構成を行わなくても、追加されるノードでそのイメージを実行できます。そのため多くの手動操作が不要になり、エラーの発生する可能性が減るだけでなく、構成の変更をより簡単に行えるようになります。ノード単位の構成が排除されると、個々の状態をノードで保持して管理する必要がなくなるため、ノードの交換が容易になります。

    グリッドのプラグ・アンド・プレイでは、インスタンスの追加も簡略化されています。データベースでOracle Managed FilesおよびOracle Automatic Storage Management(Oracle ASM)が使用されている場合、srvctl add instanceコマンドで明示的に追加したインスタンス、またはポリシー管理データベースの新しいインスタンスが起動するときに暗黙的に追加したインスタンスに対して、リカバリ・スレッドとUNDO表領域が自動的に作成されます。

    DBCA、Oracle Net Configuration Assistant(NETCA)、SRVCTLなどのツールおよびユーティリティはすべて、グリッドのプラグ・アンド・プレイ機能をサポートできるように更新されています。Oracle Enterprise Manager(Oracle RACを管理するためのグラフィカル・インタフェース)には、グリッドのプラグ・アンド・プレイ環境を管理および監視する機能が用意されています。

    グリッドのプラグ・アンド・プレイ機能により、ノード単位の状態が使い捨て可能になることで、データベース・ノードのインストール、構成および管理のコストが削減されます。ノードは、状態を生成し直して簡単に交換できます。


    関連項目:

    グリッドのプラグ・アンド・プレイの詳細は、『Oracle Real Application Clustersインストレーション・ガイド』を参照してください。

  • クラスタおよび容量のポリシーベースの管理

    Oracle Clusterwareでは、ユーザーが定義したポリシーに基づいて容量の割当てと再割当てが行われ、ポリシーベースの管理を使用してリソースを高速にフェイルオーバーさせたり、容量を動的に割り当てることが可能になります。

    クラスタおよび容量をポリシーベースで管理すると、異なる種類のアプリケーションをクラスタ内で効率的に割り当てることができます。ポリシーによってリソース使用量の面では分離させながらも、様々なアプリケーションを共有インフラストラクチャでホストすることができるため、アプリケーションは単一システムの環境にデプロイされているかのように動作します。ポリシー管理のOracle RACデータベースは、ポリシーベースのクラスタ管理を使用して、このデータベースがサポートするワークロードに必要なリソースを提供します。


    関連項目:

    詳細は、『Oracle Clusterware管理およびデプロイメント・ガイド』を参照してください。

  • ロール別管理

    Oracle Clusterwareでのロール別の管理により、特定の管理者タスクを社内の別のロールを持つ人に委譲することができます。これはCRS管理者と呼ばれる管理者ロールの概念に基づいており、このロールではサーバー・プールの作成およびリソースごとに管理タスクの付与が可能です。たとえば、2つのデータベースが同じクラスタ内に配置されている場合、CRS管理者は、クラスタ内の両方のデータベースを管理することができます。しかし、CRS管理者が、それぞれのデータベースのDBA責任者にそれぞれ管理権限を付与することもできます。

    ロール別管理を使用すると、複数のアプリケーションおよびデータベースで同じクラスタおよびハードウェア・リソースを共有できますが、異なる管理グループ同士が互いに干渉することはありません。


    関連項目:

    詳細は、『Oracle Clusterware管理およびデプロイメント・ガイド』を参照してください。

  • クラスタ・リソースのモデル化の向上

    Oracle Clusterwareでは種類の異なるアプリケーションおよびプロセスを管理できます。アプリケーションおよびプロセスの間に依存性を作成し、単一のエンティティとして管理できます。


    関連項目:

    詳細は、『Oracle Clusterware管理およびデプロイメント・ガイド』を参照してください。

  • Oracle Enterprise ManagerによるOracle Clusterwareのリソース管理

    Oracle Clusterwareのリソースは、Oracle Enterprise Managerを使用して管理できます。Oracle Clusterwareのリソースを作成および構成できる他に、クラスタにリソースをデプロイした後で、リソースの監視や管理も行うことができます。


    関連項目:

    詳細は、『Oracle Clusterware管理およびデプロイメント・ガイド』を参照してください。

  • Oracle Cluster Registryのパフォーマンスの向上

    Oracle ClusterwareからOracle Cluster Registry(OCR)にアクセスする方法が改善されたことにより、ノードで障害が発生したときのサービスの再配置が高速になりました。クラスタの可用性を向上させるために、このリリースではOCRのコピーが5個までサポートされるようになり、OCRをOracle ASMに格納できるようになっています。

    OCRを管理するツールは、新しい管理オプションをサポートできるように変更されました。一貫性のあるストレージ管理を自動化することで、Oracle ClusterwareおよびOracle RAC環境のパフォーマンスが向上し、クラスタの管理が容易になります。


    関連項目:

    詳細は、『Oracle Clusterware管理およびデプロイメント・ガイド』を参照してください。

  • 非クラスタ・データベースでのSRVCTLサポート

    サーバー制御ユーティリティ(SRVCTL)・コマンドが拡張され、スタンドアロン・サーバーの構成をOracle Restartを使用して管理できるようになりました。SRVCTLの新しい機能を使用すると、Oracle Clusterwareで管理できる非クラスタ・データベースを登録できます。登録後は、Oracle Clusterwareでそのデータベース・インスタンスの起動、停止、監視および再起動を実行できます。

    SRVCTLの新しい機能により、コンソールまたはスクリプトから一貫性のあるインタフェースを使用できるため、Oracle Databaseの管理が簡略化されます。管理インタフェースが改善されたことにより、クラスタの一部であるサーバー上で稼働する非クラスタ・データベースの可用性を高めることが容易になります。


    関連項目:


  • クラスタ検証ユーティリティの拡張

    クラスタ検証ユーティリティ(CVU)には、特定の記憶域タイプと構成をチェックする機能が新しく追加されました。また、ユーザー固有の設定に対する考慮事項が増えています。

    これらのチェックは、コマンドラインのコマンド以外にも、Oracle Universal Installer、DBCAおよびOracle Enterprise Managerから実行できます。これらの拡張により、クラスタ環境の実装と構成が容易になり、クラスタ環境の問題を診断する支援機能が提供されるため、構成およびインストールの機能が向上しています。


    関連項目:

    CVUコマンドの詳細は、『Oracle Clusterware管理およびデプロイメント・ガイド』を参照してください。

  • Oracle Enterprise Managerによるグリッドのプラグ・アンド・プレイのサポート

    Oracle Enterprise Managerは次の目的に使用できます。

    • グリッドのプラグ・アンド・プレイ環境のサポート

    • 動的な構成の使用の管理

    • ホスト、クラスタ、Oracle RACデータベースとOracle RACデータベース・インスタンスなど、グリッドのプラグ・アンド・プレイのプロファイルおよびターゲットの管理

    また、Oracle Enterprise Managerでは、他にも次に示すOracle RAC管理タスクがサポートされています。

    • 監視

    • 起動

    • 停止

    • バックアップおよびリカバリ

    • 表領域の管理

    • ノードの追加

  • Oracle Enterprise ManagerによるOracle ClusterwareおよびOracle RACのプロビジョニング

    Oracle Enterprise Managerのプロビジョニング・フレームワークは、Oracle ClusterwareおよびOracle RACのインストールと構成の変更に合わせて更新されました。クラスタ・データベース環境の実装と管理は、Oracle Enterprise Managerのプロビジョニング・フレームワークを使用することでより簡単に実現できます。

  • 停止時間ゼロでのOracle RACへのパッチ適用

    Oracle ClusterwareおよびOracle RACへのパッチの適用は、クラスタ全体を停止しなくても完了させることができます。そのため、クラスタ・ソフトウェアおよびOracle Databaseのアウトオブプレース・アップグレードも可能になり、Oracle RAC環境で必要になるメンテナンスの計画停止時間が短縮されます。

  • Oracle Data Guard構成でのアプリケーション・フェイルオーバーの統合サポート

    プライマリ・データベースに接続されたアプリケーションは、Oracle Data Guardでロールが変更されると、新しいプライマリ・データベースに透過的にフェイルオーバーします。高速アプリケーション通知(FAN)と統合されたクライアントは、クラスタ内での高速フェイルオーバーの他に、プライマリ・データベースとスタンバイ・データベースの間でも高速にフェイルオーバーさせることができます。サービスには、サービスとデータベース・ロール(PHYSICAL_STANDBYなど)を関連付けるための属性があり、関連付けられたロールでデータベースがマウントされている場合にのみ、サービスがアクティブになります。


    関連項目:


  • Oracle ASM動的ボリューム・マネージャ

    Oracle ASM動的ボリューム・マネージャは、カーネルにロード可能なデバイス・ドライバで、標準デバイス・ドライバ・インタフェースをクライアントに提供します(Oracle Automatic Storage Managementクラスタ・ファイル・システム(Oracle ACFS)など)。Oracle ASM動的ボリューム・マネージャは、I/Oを実行したり、Oracle Automatic Storage Management(Oracle ASM)をボリューム・マネージャとして使用してファイル・システムを構築するためのOracle ACFSのプライマリI/Oインタフェースです。Oracle ASM動的ボリューム・マネージャは、Oracle ASM起動時にロードされ、クラスタを認識し、エクステント・マップ情報、エクステントのリバランスおよびI/O障害時にOracle ASMと通信します。

    Oracle ASM動的ボリューム・マネージャには、ボリューム・マネージャとしてOracle ASMの機能のすべてを汎用ファイル・システムで活用できるように、標準のI/Oインタフェースが用意されています。Oracleバイナリなど、Oracle ASMで直接サポートされないファイルをOracle ASMボリューム上のACFSに保持できるようになりました。このため、汎用ファイルをホストする場合にサード・パーティのファイル・システムまたはボリューム・マネージャを使用する必要がなくなりました。


    関連項目:

    詳細は、『Oracle Automatic Storage Management管理者ガイド』を参照してください。

  • Oracle Enterprise ManagerによるOracle Automatic Storage Managementクラスタ・ファイル・システムのサポート

    Oracle Enterprise Managerは包括的な管理ソリーションを提供し、Oracle ASMテクノロジを拡張して、データベースと非データベースで、また単一ホスト構成とクラスタ構成の両方で、すべてのカスタマ・アプリケーション・データファイルをサポートします。また、既存のOracle Enterprise ManagerでのOracle ASMサポートが強化され、Oracle ASM動的ボリューム・マネージャ(ADVM)およびOracle ASMクラスタ・ファイル・システム(ACFS)テクノロジをサポートするための機能が追加されています。

    Oracle Enterprise Managerには、グラフィカル・ユーザー・インタフェースが用意されているため、スタンドアロン・サーバーであるかOracle ASMのクラスタ・デプロイメントであるかに関係なく、環境を簡単に管理できます。一元化されたコンソールでは、ボリューム、データベース・ファイル、ファイル・システムおよびOracle Databaseを管理するための一貫性のあるインタフェースが提供されます。


    関連項目:

    詳細は、『Oracle Automatic Storage Management管理者ガイド』を参照してください。

  • Oracle Automatic Storage Managementクラスタ・ファイル・システム

    Oracle Automatic Storage Managementクラスタ・ファイル・システム(Oracle ACFS)は、Oracle Databaseファイル以外のファイルも対象として、強固で先進的な汎用ファイル・システムを提供します。Oracle ACFSでは、Oracleバイナリ、レポート・ファイル、トレース・ファイル、アラート・ログ、他のアプリケーションのデータ・ファイルといったファイルもサポートされます。Oracle ACFSの追加により、Oracle ASMはOracle Databaseとデータベース以外のファイルの両方に対する完全なストレージ管理ソリューションになります。

    その他のOracle ACFSの特性は次のとおりです。

    • EB対応のファイルおよびファイル・システムの容量まで拡張する、64ビットのファイルおよびファイル・システムのデータ構造により、大容量ファイルをサポートします。

    • エクステント・ベースの記憶域の割当てを使用することで、パフォーマンスが向上します。

    • ファイル・システムの整合性を維持し、高速リカバリを実現するために、ログ・ベースのメタデータ・トランザクション・エンジンを使用しています。

    • NFSやCIFSなどの業界標準プロトコルを使用してリモート・クライアントにエクスポートできます。

    Oracle ACFSはOracle ASMを補完および活用し、Oracle Databaseファイル以外のファイルを格納および管理するための汎用ジャーナル・ファイル・システムを提供します。これにより、サード・パーティ製のクラスタ・ファイル・システム・ソリューションが不要になり、単一ノード環境とOracle RACおよびグリッド・コンピューティング環境の両方で、あらゆる種類のファイルを対象に、管理の合理化、自動化、簡略化が実現されます。

    Oracle ACFSでは、停止時間を発生させずにファイル・システムを動的に拡張および縮小できます。また、ハードウェアのRAID機能に加えてOracle ASMのミラー化とストライプ化の機能を活用することで可用性も向上します。


    関連項目:

    Oracle ACFSの詳細は、『Oracle Automatic Storage Management管理者ガイド』を参照してください。

  • 自動ストレージ管理のファイル・アクセス制御

    この機能は、Oracle ASMファイルのアクセス制御をUNIXプラットフォームに実装し、データベース・インスタンス同士を隔離して不正アクセスを防止します。この機能には、ファイルの権限を付与、変更および拒否するためのSQL文が含まれています。

    この機能を使用すると、複数のデータベース・インスタンスのOracle ASMファイルを同じディスク・グループに格納できます。また、複数のデータベースを安全に統合して、データベース・インスタンスが他のデータベース・インスタンスに属するファイルについて、アクセスまたは上書きしないように防止できます。


    関連項目:


  • ユニバーサル接続プール

    ユニバーサル接続プール(UCP)は、Oracle Database 11g(11.1.0.7)で非推奨のJDBC暗黙接続キャッシュにかわるJava接続プールです。UCPはOracle RACと統合されており、次のメリットがあります。

    • 単一のUCPをすべてのOracleコンポーネントまたはユーザーで使用できます。

    • 複数のOracleコンポーネント(AOL/J、ADF Business Components、TopLinkなど)からの接続プールの重複を排除します。

    • OracleコンポーネントまたはOracle製品の接続プールが一貫性のある動作になります。たとえば、アプリケーションに対して一貫性のある接続管理が行われるように接続プール・サイズを構成できます。

    • UCPマネージャ用のJMXインタフェースが用意されており、一貫性のある管理インタフェースを使用して接続プールを管理できます。

    • UCPアダプタを使用することで、プールされている特定の接続タイプの標準に準拠できます。

    • OracleおよびOracle以外の接続のプーリングがサポートされます。

    • JDBC接続やJCA接続を含む、すべてのタイプの接続プーリングがサポートされます。


    関連項目:

    JDBCクライアントの構成の詳細は、『Oracle Database 2日でReal Application Clustersガイド』を参照してください。

  • Java APIを介した高可用性イベントの公開

    Oracle接続プール機能を使用していない場合は、簡略化されたJAVA APIを使用して、高速アプリケーション通知(FAN)イベントにアクセスできます。


    関連項目:

    FANイベントの詳細は、「高速アプリケーション通知」を参照してください。

  • グリッドのプラグ・アンド・プレイをサポートするためのSRVCTLの拡張

    この機能には、グリッドのプラグ・アンド・プレイ機能のためのサーバー制御ユーティリティ(SRVCTL)の拡張が含まれています。


    関連項目:

    SRVCTLコマンドのリストは、付録A「サーバー制御ユーティリティのリファレンス」を参照してください。