注意: Oracle Database 11g リリース2 (11.2.0.2)を使用する場合は、このREADMEを参照してください。 |
READMEのこの項には、さらに次の項があります。
第5章「互換性、アップグレード、ダウングレードおよびインストール」
第5章「11.2.0.1で使用できないか制限されている機能」
第5章「Oracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)」
第5章「Oracle Enterprise Manager Database Control」
第5章「Oracle Application Express」
第5章「Oracle Configuration Manager」
第5章「Oracle Internet Directory」
第5章「Oracle Real Application Clusters」
第5章「クラスタ用Oracle Grid Infrastructure」
命名体系では、次の点が変更されています。
フラッシュ・リカバリ領域の名称が高速リカバリ領域に変更されました。
Oracle interMediaの名称が、Oracle Database 11gリリース1 (11.1)でOracle Multimediaに変更されました。機能は同じで、名称のみが変更されました。
アップグレード前の処理、アップグレード後の処理、互換性および相互運用性の説明に関する最新の更新内容およびベスト・プラクティスについては、Oracle Database 11gリリース2(11.2)(https://support.oracle.com
)のノート785351.1を参照してください。
注意: インストールの完了後、Oracleソフトウェアが実行されている間は、/tmp/.oracle または/var/tmp/.oracle ディレクトリやディレクトリ内のファイルを手動で削除したり、それらを削除するcron ジョブを実行しないでください。これらのファイルを削除すると、Oracleソフトウェアが断続的にハングする場合があります。クラスタ用のOracle Grid InfrastructureおよびOracle Restartのインストールが失敗し、次のエラーが表示されます。CRS-0184: Cannot communicate with the CRS daemon. |
次の各項では、削除および構成解除の制限について説明します。詳細は、第5.36.2項「削除ツールに関する既知の不具合」を参照してください。
Oracle Database 11gリリース2 (11.2)から、個別の削除および構成解除ツールが製品に付属するようになりました(個別にダウンロード)。ソフトウェアを削除および構成解除するには、deinstall
ツールを使用します。このツールを使用すると、クラスタ用Oracle Grid Infrastructureホーム、Oracle Real Application Clusters (Oracle RAC)のデータベース・ホーム、単一インスタンス・データベース、データベース・クライアント、およびスタンドアロン・サーバー(Oracle Restart)用Oracle Grid Infrastructureホームを削除および構成解除できます。
deinstall
ツールは、すべてのOracleホームにもインストールされます。このツールを使用するには、Oracleホームから実行します。deinstall
ツールは、インストールしたソフトウェアをチェックし、削除の実行に必要なファイルにアクセスするための組込みインテリジェンスを備えています。ファイルがないことがツールで検出されると、削除を正常に完了するために、deinstall
ツールのスタンドアロン・バージョンをダウンロードするように求められます。
詳細は、ダウンロードしたdeinstall
ツールに含まれるREADMEを参照してください。
製品のホームから-home
オプションを指定してdeinstall
ツールを実行しようとすると、削除が失敗し、次のエラー・メッセージが表示されます。
$ ./deinstall -home /scratch/user_dir/oracle/product/11.2.0/dbhome_1 Error: invalid argument -home. Since the tool is run from inside an Oracle Home it will deinstall the home the tool is installed in. You cannot specify another home.
deinstall
ツールはOracleホーム内から実行されるため、-home
オプションを指定してdeinstall
ツールを実行することはできません。deinstall
ツールを実行できるのは、Oracleホーム内から./deinstall
を指定した場合のみです。
アップグレードしたOracle Database 11gリリース2 (11.2)のOracle RACホームを構成解除または削除した後に、11.2のクラスタ用Oracle Grid Infrastructureホームを構成解除または削除するには、11.2より前のOracle RACソフトウェア・ホームを中央のインベントリからデタッチする必要があります(Oracle Bug#8666509を参照)。
11.2より前のOracle RACホームを中央のインベントリからデタッチするには、次のコマンドを使用します。
ORACLE_HOME/oui/bin/runInstaller -detachHome ORACLE_HOME_NAME=pre-11.2_ORACLE_HOME_NAME ORACLE_HOME=pre-11.2_ORACLE_HOME
Oracle Database 11gリリース2 (11.2)には、バージョン1から11のタイムゾーン・ファイルが付属しています。古いデータベースでバージョン11より新しいタイムゾーン・ファイルが使用されている場合は、データベースをアップグレードする前に、11.2に対応するタイムゾーン・ファイルのパッチを取得する必要があります。
SELECT VERSION FROM V$TIMEZONE_FILE
を使用すると、Oracle Database 10gまたは11gデータベースの更新時にタイムゾーン・ファイルのバージョンを特定できます。タイム・ゾーン・ファイルのバージョンが11でない場合、アップグレード前情報ツール(utlu112i.sql
およびDatabase Upgrade Assistantが使用する同等のもの)で警告が表示されます。この警告では、DBMS_DST
パッケージを実行してデータベースのタイム・ゾーン・バージョンを最新版にアップグレードし、さらにTIMESTAMP WITH TIME ZONE
データも更新するよう推奨されます。また、アップグレード前情報ツールでは、タイムゾーンのバージョンおよびそのアップグレードに関連するsys.database_properties
に、3つの新しいデータベース・プロパティ(DST_PRIMARY_TT_VERSION
、DST_SECONDARY_TT_VERSION
およびDST_UPGRADE_STATE
)が移入されます。DST_PRIMARY_TT_VERSION
プロパティには、使用中の実際のタイムゾーンのバージョンが記録されます。それ以外の2つのデータベース・プロパティは、DBMS_DST
パッケージを使用してタイムゾーンのバージョンをアップグレードする場合に使用されます。
リリース11.2.0.1では、11.2に移行後に現在のタイムゾーンのバージョンを保存するオプションが用意されています。たとえば、アプリケーションでTIMESTAMP WITH TIME ZONE
型を使用している場合は、タイムゾーンのバージョンを最新のものにアップグレードするためにDBMS_DST
パッケージを実行する必要はありません。
Oracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)のローリング・アップグレード・チェックでは、11.1.0.6からそれ以降のリリースへのローリング・アップグレードが許可されません(Oracle Bug#6872001を参照)。アラート・ログに、次のメッセージがレポートされます。
Rolling upgrade from 11.1.0.6 (instance instance-number) to 11.x.x.x is not supported
LMONからORA-15156
が通知され、インスタンスが終了します。
Oracle ASMを11.1.0.6からそれ以降のリリースにアップグレードする場合は、この不具合に対応するパッチを11.1.0.6インスタンスに適用してから、ローリング・アップグレードを開始します。このパッチは、ローリング方式で11.1.0.6インスタンスに適用できます。
パッチをインストールした後、ユーザー環境変数ASMCA_ROLLING_UPGRADE
をtrue
に設定します。次に例を示します。
$ EXPORT ASMCA_ROLLING_UPGRADE=true
Oracle9i Databaseリリース2 (9.2)からOracle Database 11gリリース2 (11.2)へのアップグレード・スクリプトの実行中に、次のエラーが表示される場合があります。
ORA-27465: invalid value UTC for attribute DEFAULT_TIMEZONE
このエラーは、リリース9.2のデフォルトのタイムゾーン・ファイルに協定世界時(UTC)ゾーンがないために発生します。このメッセージはOracle Schedulerで生成されます。Oracle Schedulerでは、デフォルトでUTCタイムゾーンが選択され、リリース9.2のデフォルトのタイムゾーン・ファイルと照合されます。このエラー・メッセージは予想されているため、無視しても問題はありません。
Standard Edition (SE)初期データベースをアップグレードする場合、次のコンポーネントは、Standard Editionにインストールされていないオプションが必要となるため、SEサーバーでアップグレードできません。
OLAP Catalog
OLAP Analytic Workspace
Oracle OLAP API
Oracle Spatial
アップグレードすると、DBA_REGISTRY
ビューには、これらのコンポーネントのSTATUS
値が「OPTION OFF
」と表示され、関連するコンポーネントのスキーマにはいくつかの無効なオブジェクトが作成されます。Database Upgrade Assistant (DBUA)には、これらのコンポーネントが正常にアップグレードされていないことを示すメッセージが表示されます(Oracle Bug#8621666を参照)。
注意: 高速リカバリの以前の名称はフラッシュ・リカバリでした。 |
Oracle Database 11gのアップグレード前情報ユーティリティ(utlu112i.sql
)は、SYSTEM
表領域およびデータベース内のコンポーネントに関連するその他の表領域(SYSAUX
、DRSYS
など)で必要となる追加領域を見積ります(Oracle Bug#13067061を参照)。手動でアップグレードする場合は、その前に既存のデータベースに対して必ずこのユーティリティを実行してください。
表領域サイズの見積りは、特に、データベースにOracle XML DBがインストールされている場合は小さすぎる場合があります。ただし、手動でのアップグレードまたはDatabase Upgrade Assistant (DBUA)を使用したアップグレード時に発生する可能性のある領域の問題を回避するために、アップグレード中は、各表領域用のデータファイルにAUTOEXTEND ON MAXSIZE UNLIMITED
を設定できます。
ファイル・システムを使用してデータファイルを格納している場合は、ファイル・システムに、アップグレード中の表領域の増大に対応できる十分な領域があることを確認してください。
高速リカバリ領域を使用している場合は、使用可能なサイズが、アップグレード中に生成されるREDOに対して十分であることを確認してください。サイズが適切でない場合には、アラート・ログにORA-19815
エラーが書き込まれ、追加の領域が使用可能になるまでアップグレードは停止されます。
Oracle Database 11gリリース1 (11.1)から、SGA_TARGET
およびPGA_AGGREGATE_TARGET
を明示的に設定しなくても、結合されたMEMORY_TARGET
パラメータを使用して、自動的にSGAおよびPGAを管理するオプションが提供されています。これは、Linux、Windows、Solaris、HPUXおよびAIXでサポートされています(Oracle Bug#7258378を参照)。
MEMORY_TARGET
パラメータを使用している際、Oracleインスタンスの起動時にLinuxマシンでORA-00845
エラーがレポートされた場合は、/dev/shm
のサイズを確認してください。/dev/shm
が構成されていない場合は、少なくともMEMORY_TARGET
の値のサイズになるようにマウントします。/dev/shm
は構成されているが、(df -k /dev/shm
を介して)レポートされた使用可能な領域の量がMEMORY_TARGET
より少ない場合は、領域を開放するか、さらに大きな/dev/shm
をマウントしてMEMORY_TARGET
のサイズを満たします。MEMORY_MAX_TARGET
パラメータをMEMORY_TARGET
より大きく設定した場合は、/dev/shm
が少なくともMEMORY_MAX_TARGET
の値のサイズに設定されていることを確認してください。
Oracle Multimedia(以前の名称はOracle interMedia)、Oracle SpatialおよびOracle XDK for Javaは、Oracle XML DBを使用します。これらのいずれかのコンポーネントをデータベースとともにインストールすると、それらをサポートするためにOracle XML DBが自動的にインストールされます。
OWBがインストールおよび構成されたデータベースをアップグレードする場合、OWBコンポーネントは、データベースのアップグレード・プロセスの一部としてアップグレードされません。したがって、OWBは、データベースをアップグレードした後も同じバージョンのままです(Oracle Bug#9473944を参照)。OWBコンポーネントは、別の手順でアップグレードする必要があります。『Oracle Warehouse Builderインストレーションおよび管理ガイド』を参照してください。
Oracle Database 11gリリース2 (11.2)のクライアントまたはサーバーからOracle9i Databaseリリース(9.2.0.4以上)への接続はサポートされています。同様に、Oracle9iクライアント(リリース9.2.0.4以上)からOracle Database 11gリリース2 (11.2)への接続もサポートされています。
必要なフォントがシステムにインストールされていない場合は、Oracle Databaseのインストール時に、「バックアップおよびリカバリ・オプションの指定」画面が完全に表示されないことがあります。固定幅フォントのみがインストールされている場合は、この画面のバックアップ・ジョブ資格証明領域で、必要な情報を完全に指定できない可能性があります。この問題を回避するには、この画面では「自動バックアップを使用します」を選択しないでください。自動バックアップは、インストールが完了した後、Oracle Enterprise Manager 11g Database Controlを使用して有効化できます。
SQLアクセス・アドバイザ・リポジトリへの内部構造の変更により、データベースをアップグレードすると、既存のSQLアクセス・アドバイザ・タスクがすべて初期状態にリセットされます。このアクションにより、アップグレード前に正常に実行されたタスクに対するすべての推奨情報が効率的に削除されます。
アップグレード後、既存のSQLアクセス・アドバイザ・タスクを再実行して推奨情報をリストアできます。
リリース11.1.0.6へのダウングレードを予定している場合は、Oracle Bug#7634119用のパッチを適用します。このアクションにより、次のDBMS_XS_DATA_SECURITY_EVENTS
エラーが回避されます。
PLS-00306: wrong number or types of arguments in call to 'INVALIDATE_DSD_CACHE' DBMS_XS_DATA_SECURITY_EVENTS PL/SQL: Statement ignored
このパッチは、catrelod.sql
の実行前に適用してください。
リリース10.2.0.4へのダウングレードを予定している場合は、catrelod.sql
を実行する前に、10.2.0.4のOracleホームにOracle Bug#4309607用のパッチを適用します。このパッチは、10.2.0.xより後のパッチ・リリースには必要ありません。このパッチを適用すると、次のエラーが回避されます。
ORA-00600: internal error code, arguments: [koputilcvto2n], [15], [1035], [], [], [], [], []
11.2.0.1から10.2.0.4にダウングレードすると、ORA-600 [koputilcvto2n]
エラーが発生する場合があります(BLR 8568714およびOracle Bug#4309607を参照)。
この問題を回避するには、11.2.0.1から10.2.0.2にダウングレードする前に、10.2.0.2のパッチ4309607を10.2.0.2のOracleホームに適用します。
Oracle Database 11gリリース2 (11.2)では、Oracle Clusterwareのローリング・アップグレード・サイクル中に新しい前提条件チェックが行われます。この前提条件チェックが失敗した場合に関して、『Oracle Databaseアップグレード・ガイド』には次のように記載されています。
『Oracle Grid Infrastructureインストレーション・ガイドfor Linux』の付録F.5.1のローリング・アップグレードの手順に従います。
提案されたこの解決策以外に、別の方法もあります。クラスタのすべてのノードを、ローリング以外の方法で同時にアップグレードできます。この解決策を選択すると、10.2.0.3.0パッチセットの要件を回避できます。
Oracle RACリリース9iを含むノードでOracle Clusterwareリリース11.2をインストールする際に、SCAN
VIP
リスナーで同じOracle 9i Databaseリリース2 (9.2)リスナー・ポートを再利用する場合は、9.2リスナーが停止されていることを確認してください(Oracle Bug#8688350を参照)。
または、クラスタ用Oracle Grid Infrastructureのインストールを続行する前に、9.2リスナーを停止し、9.2のlistener.ora
ファイルのリスナー構成にIP=FIRST
を追加して、9.2リスナーを再起動します。
OLSがインストールおよび構成された11.2より前のデータベースをアップグレードする場合、データベースのアップグレードを正常に実行するには、次の操作のいずれかを実行する必要があります。
11.2より前のデータベースのアップグレードを開始する前に、11.2のインストールでOLSのカスタム・インストールを実行します。
アップグレードしたデータベースでOLSが不要な場合は、アップグレードを開始する前にOLSを削除します。
前述の操作のいずれかを実行しないと、アップグレード中にエラー(ORA-01012: not logged on
)が発生します(Oracle Bug#8707506を参照)。さらに、SHUTDOWN IMMEDIATE
コマンドを実行すると、次のエラーが表示されます。
ORA-12432: LBAC error: zllesesinit:OCIStmtExecute
ORA-00600
デッドロック・エラーを回避し、アップグレードの実行に必要な時間を最小限に抑えるには、アップグレード時にごみ箱を空にする必要があります(Oracle Bug#8632581を参照)。
このデッドロックを回避するには、データベースをアップグレードする前に、PURGE DBA_RECYCLEBIN
文を使用し、アイテムおよび関連するオブジェクトをごみ箱から削除して、空き記憶域を解放します。
データベースを11.2にアップグレード中に、Oracle JVM (PL/SQLパッケージDBMS_JAVA
を作成)がデータベースに存在しない場合は、次のエラーが表示されます(Oracle Bug#8746395を参照)。
ERROR at line 1: ORA-06550: line 1, column 7: PLS-00201: identifier 'SYS.DBMS_JAVA' must be declared ORA-06550: line 1, column 7: PL/SQL: Statement ignored
このエラーは無視しても問題ないため、アップグレードを続行してください。
Oracle Databaseリリース11.2から11.1にダウングレードした後や、ADRコマンド・インタプリタ(ADRCI)・ユーティリティを使用する場合に、アラート・ログにエラーORA-48318
が発生する場合があります(Oracle Bug#6976775を参照)。アラート・ログの例を次に示します。
Sweep Incident[8130]: failed, err=[48318]
次に、ADRCIの例を示します。
adrci> show incident DIA-48458: "show incident" failed due to the following errors DIA-48318: ADR Relation [INCIDENT] of version=4 cannot be supported
回避策として、次の手順を実行します。
ADRホームの場所を特定します。
SQL> select value from v$diag_info where name = 'ADR Home'; VALUE ---------------------------------------------------------------- /ade/mfallen_g1/oracle/log/diag/rdbms/g1/g1
データベース・インスタンスを停止します。
オペレーティング・システムのユーティリティを使用して、ADRホーム・ディレクトリを削除します(インスタンスが再開されると、適切なバージョンで自動的に再作成されます)。
レスポンス・ファイルベースのインストールを実行する場合は、次の点に注意してください。
レスポンス・ファイルを保存する場合に、指定したレスポンス・ファイル名のファイルが宛先ロケーションにすでに存在し、ファイルの内容を上書きするための書込み権限をインストール・ユーザーが持っていない場合、インストーラではエラーが表示されません。かわりに、正常に保存されたかのように、インストーラは警告なしで停止します。
回避策としては、インタビュー入力(レスポンス)を新しいファイルに常に保存してください。選択したパッチがすでに存在する場合は、内容を上書きするための十分な権限がインストール・ユーザーにあることを確認してください(Oracle Bug#8725384を参照)。
レスポンス・ファイルのSELECTED_LANGUAGES
プロパティには、すべての言語を表す単一の値はありません。製品をすべての言語でインストールする必要がある場合は、すべての言語コードをカンマ区切りリストで指定します。製品に同梱されているサンプルのレスポンス・ファイルに例が用意されています(Oracle Bug#8630967を参照)。
レスポンス・ファイルのoracle.install.db.InstallEdition
プロパティには、PE
の値を指定しないでください。この値は、Windowsオペレーティング・システム用に予約されています(Oracle Bug#8631270を参照)。
クライアント・インストールのレスポンス・ファイルをカスタム・モードで保存すると、保存したレスポンス・ファイルに一部のコンポーネントが記録されません。このエラーは、保存するコンポーネントを選択した場合でも発生します(Oracle Bug#8722858を参照)。この場合は、これらのコンポーネントをレスポンス・ファイルに手動で入力してください。次に例を示します。
oracle.network.cman:11.2.0.1.0 -- "Oracle Connection Manager" oracle.network.listener:11.2.0.1.0 -- "Oracle Net Listener"
次に、Oracle Database 11gリリース2 (11.2.0.1)で使用できない、または制限されているコンポーネントのリストを示します。
データベース・スマート・フラッシュ・キャッシュはSolarisおよびOracle Linuxでのみサポートされます。
Oracle Real Application Clusters One NodeはLinux x86およびLinux x86-64でのみサポートされます。
次の製品では、インターネット・プロトコル・バージョン6 (IPv6)の使用はサポートされていません。
Oracle RACおよびOracle Clusterware
Oracle Fail Safe
Oracle Ultra Searchのサポートは終了しているため、Oracle Database 11gリリース2 (11.2)には付属しません。
Oracle Database 11gリリース2 (11.2)からリリース10.2.0.3またはリリース10.2.0.4へのダウングレードは、Oracle Database Vaultではサポートされていません。
Oracle Automatic Storage Managementクラスタ・ファイル・システム(Oracle ACFS)リソースは、すべてのプラットフォームのOracle Restart構成でサポートされていません。Oracle ACFSドライバは、手動でアンロードおよびロードする必要があります。Oracle ACFSファイル・システムは、手動でアンマウントおよびマウントする必要があります(Oracle ASMインスタンスが実行中の状態になった後)。Oracle ACFSデータベース・ホームのファイル・システムは、登録済の他のOracle ACFSファイル・システムとともにOracle ACFSマウント・レジストリに置くことができます。
Oracle Secure Backupにおけるグローバリゼーションの制限事項は、第5.10.1項を参照してください。
Oracle Data Miningで使用できなくなった機能の詳細は、第5.14項を参照してください。
Security-Enhanced Linux (SELinux)は、Oracle Automatic Storage Managementクラスタ・ファイル・システム(Oracle ACFS)ファイル・システムではサポートされていません。
次の各項では、追加の制限事項について説明します。
次の制限事項は、Oracle Database 11gリリース2 (11.2)用です。
エディションの作成時にAS CHILD OF
句が省略されている場合は、データベースのデフォルトのエディションの子として、新しいエディションが作成されます。これに対し、『Oracle Database SQL言語リファレンス』のマニュアルでは、子を持たない1つのエディションの子(リーフ・エディション)として新しいエディションが作成されると記載されています。『Oracle Database SQL言語リファレンス』のマニュアルが正しく、現在の動作が間違っています(Oracle Bug#8681882を参照)。
CREATE EDITIONING VIEW
コマンドは、新しいエディショニング・ビューの所有者のエディションが有効でない場合に正常に実行されます。これに対し、『Oracle Database SQL言語リファレンス』のマニュアルでは、エディショニング・ビューはエディションが有効なユーザーによって所有される必要があると記載されています。『Oracle Database SQL言語リファレンス』が正しく、現在の動作が間違っています(Oracle Bug#8583698を参照)。
更新可能な結合ビューがエディショニング・ビューで定義されており、そのビューで定義されているトリガーがエディショニング・ビューにある場合、更新可能な結合ビューでのDML操作が失敗し、様々な内部エラーが発生する場合があります(Oracle Bug#8688904を参照)。
オブジェクト・タイプまたはネストされた表の列を持つ表で定義されているエディショニング・ビューでのDMLにより、外部または内部(ORA-00600
)エラーが発生する場合があります(Oracle Bug#7697126を参照)。
この項では、Oracle Database 11gリリース2 (11.2)と旧リリースのデータベースの動作の違いをいくつか説明します。アップグレードおよびダウングレードに関する大部分の情報は、『Oracle Databaseアップグレード・ガイド』に記載されています。
直接挿入では、ロードされるすべてのパーティションでメモリーが必要です。メモリー使用量は、パーティションが圧縮される場合に非常に大きくなります。以前のリリースでは、すべてのパーティションがロードされるかメモリー不足になるまで、ロードされていないパーティションの行が取得されるため、直接挿入ではメモリーの割当てが続行されていました。この場合は、挿入が失敗します。
Oracle Database 11gリリース2 (11.2)からは、直接挿入で割り当てられるメモリーが制限されるようになりました。直接挿入で制限に達し、挿入中にロードされなかったパーティションの行が取得されると、これらの行は直接ロードによって一時表領域に格納されます。すべての行が渡されると、一時表領域に格納されている行が直接ロードによってロードされます。
デフォルトの監査動作の変更は次のとおりです。
監査ファイル名にインスタンス名の接頭辞が付き、最後に順序番号が付くようになりました。次に例を示します。
instanceName_ora_pid_seqNumber.aud / instanceName_ora_pid_seqNumber.xml
既存の監査ファイルに追加されるものがなくなりました。監査ファイルがすでに存在する場合は、順序番号が増分し、instanceName_ora_pid_seqNumber+1
.aud
に書き込まれます。
監査ファイルの増加に事前構成済のしきい値があります。アクティブなセッションに関連付けられている監査ファイルは、次の制限値のいずれかに達するまで開いたままです。
監査レコードが書き込まれると、監査ファイルのサイズは10MB以上になります。
監査レコードが書き込まれると、監査ファイルの期間は5日以上になります。
これらのしきい値のいずれかに達すると、増分した順序番号が付いた新しい監査ファイルが追加の監査レコード用に開かれます。
AUD$
への更新はなくなりました。
すべてのログオフ(アクション#101)監査レコードは個別に書き込まれます。
イベントがBY SESSION
で監査される場合は、イベントが発生するたびに、AUD$
の新しい監査レコードになります。
CTXシステム・パラメータFILE_ACCESS_ROLE
のデフォルトの動作が変更されています(Oracle Bug#8360111を参照)。ファイルまたはURLのデータストアを使用するOracle Textの既存の索引を持つ顧客は、エラーを発生せずに索引を引き続き使用できるように、措置を講ずる必要があります。変更内容は次のとおりです。
FILE_ACCESS_ROLE
がNULL (デフォルト)の場合、アクセスは許可されません。このタイプの索引を作成できたユーザーは、変更後はこれらの索引をデフォルトで作成できなくなります。
索引の同期およびドキュメント・サービスの操作で、FILE_ACCESS_ROLE
がチェックされるようになりました。この変更前は、このタイプの索引の同期や、ctx_doc.highlight
などのドキュメント・サービス・コールの使用が許可されていたユーザーも、デフォルトではできなくなります。
FILE_ACCESS_ROLE
の変更が許可されるのは、SYSのみです。SYS以外のユーザーとしてctx_adm.set_parameter (FILE_ACESS_ROLE,
role_name
)
をコールすると、新規エラーが発生するようになりました。
DRG-10764: only SYS can modify FILE_ACCESS_ROLE
ユーザーは、FILE_ACCESS_ROLE
をPUBLIC
に設定して、このチェック(前のデフォルトの動作)を明示的に無効にできます。
Oracle Universal Installer (OUI)およびDatabase Configuration Assistant (DBCA)では、RAWデバイス(Linuxではブロック・デバイス)がサポートされません。ただし、SQL*PlusやCRSCTLなどのコマンドライン・ユーティリティでは、RAWデバイスまたはブロック・デバイスがサポートされます。
Oracle ClusterwareおよびOracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)は、Gridホームと呼ばれる単一のOracleホームにインストールされます。このインストールは、クラスタ用Oracle Grid Infrastructureインストールと呼ばれます。
アップグレードする場合は、Oracle ClusterwareとOracle ASMの両方を同時にアップグレードする必要があります。
次の初期化パラメータは、Oracle ASMインスタンスでは非推奨です。
CLUSTER_DATABASE
パラメータ
INSTANCE_TYPE
がOracle ASMで、Oracle RACオプションがオンになっている場合は、CLUSTER_DATABASE
パラメータを指定する必要はありません。この場合、CLUSTER_DATABASE
パラメータはTRUE
にデフォルトで設定されます。
COMPATIBLE
パラメータ
Oracle ASMインスタンスでは、COMPATIBLE
パラメータを設定しないでください。ディスク・グループの互換性を拡張するには、ディスク・グループの
COMPATIBLE.[RDBMS|ASM|ADVM]
属性を変更します。
Oracle ASMインスタンスのすべてのパラメータ・ビュー(例: V$PARAMETER
)でレポートされるのは、Oracle ASMインスタンスに関連するパラメータのみです。
Oracle Database 10gリリース1 (10.1)から、CLOB
またはNCLOB
に書き込むAPIでは、書込みの最初に指定されたオフセットが既存のLOB
データの文字境界上にない場合は、ORA-22831
エラーが発生します。
データベースのデフォルト・キャラクタ・セットまたは各国語キャラクタ・セットがマルチバイトの場合、LOB
APIでは、CLOBs
またはNCLOBs
に対するamountパラメータとoffsetパラメータにUCS2コードポイント・セマンティクスが使用されます。サロゲート・ペアの下位(2番目)サロゲートが指定されている場合、指定されたオフセットは文字境界上にありません。そのような場合には、エラーORA-22831
が発生してデータは書き込まれません。これにより、ターゲットLOB
内の文字の破損が回避されます。
ORA-22831
が戻されないようにデータベースを構成する場合は、Oracleサポート・サービスに連絡してください。
ダイレクト・パスのINSERT
を使用して多数のパーティションをロードすると、特にデータ圧縮が指定されている場合にメモリー制限を超える場合があります(Oracle Bug#6749894を参照)。メモリーを確保するために、11.2からはPGA_AGGREGATE_TARGET
初期化パラメータに基づいて、同時にロードされるパーティションの数が制限されるようになりました。ロード中のパーティションに格納されない行は、一時表領域に保存されます。パーティションの現在のセットですべての行がロードされた後に、一時表領域に保存されている行から他のパーティションがロードされます。
この動作により、不十分なメモリーによりダイレクト・パスのINSERT
が終了することがなくなりました。
Oracle Database 11gリリース2 (11.2)では、不均一なメモリー・アクセスのサポートがデフォルトで無効になりました。この制限は、すべてのプラットフォームおよびオペレーティング・システムに適用されます(Oracle Bug#8450932を参照)。
Oracle Databaseで不均一なメモリー・アクセスの最適化およびサポートが使用できるのは、特定の組合せのOracleバージョン、オペレーティング・システムおよびプラットフォームのみです。不均一なメモリー・アクセスのサポートを有効にするには、Oracleサポート・サービスとハードウェア・ベンダーを使用してください。
次の各項では、Oracle Database 11gリリース2 (11.2)のOracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)に関する情報について説明します。
次の各項では、Oracle Database 11gリリース2 (11.2)のDatabase Controlについて説明します。
オブジェクトの再編成には次の内容が適用されます。
再編成スクリプトの生成からそのスクリプトの実行までの間にメタデータの変更が発生すると、データベースに悪影響を与える可能性があります。
再編成中の表に対してDDLが実行されている間にオフライン再編成が試行されると、データベースに悪影響を与える可能性があります。
Oracle Enterprise Managerでオブジェクトの再編成ウィザードまたはローカル管理表領域ウィザードを使用する前に、データベースをバックアップすることをお薦めします。
Oracle Enterprise Managerでは、オブジェクトを編集するためにオープンできるブラウザ・ウィンドウは1つのみです。たとえば、Oracle Enterprise Managerでは一度に1つの表領域のみを編集できます。
注意: ウィンドウが読取り専用の場合は、複数のブラウザ・ウィンドウをオープンできます。 |
次に、Oracle XML DBのプロキシ設定要件を示します。
URLを使用してファイアウォール内部にOracle XML XDBリソースを作成するには、emoms.properties
のプロキシを設定する必要があります。
URLに基づいたXML Schemaを登録する場合、URLはデータベース自体で解釈されます。この場合、データベース・プロキシを設定する必要がある場合があります。
注意: プロキシ設定を変更できない場合、有効な回避策は、これらのファイルをクライアント・マシンにローカルに保存し、ローカル・ファイル・オプションを使用して、リソースの作成またはスキーマの登録を実行することです。 |
Oracle Enterprise Manager Database Controlは、192MB (32ビット)/384MB (64ビット)のヒープ・メモリーで構成されます。ただし、Oracle Enterprise Manager Database Controlの特定の機能(変更マネージャなど)では、データベースに多数のオブジェクトが含まれる場合に、多くのメモリー設定が必要になる場合があります。
メモリー設定は、次のemctl
コマンドを使用して増加できます。
emctl config dbconsole -heap_size MemorySizeValue M
新しい設定を適用するには、Oracle Enterprise Manager Database Controlを再起動する必要があります。
ポリシー管理型データベースやOracle ASMクラスタ・ファイル・システムなど、Oracle Database 11gリリース2 (11.2.0.1)で使用できる新機能の管理サポートは、Oracle Enterprise Manager Database Control 11.2でのみ使用できます。
Oracle Database 11gリリース2 (11.2.0.1)の機能は、Oracle Enterprise Manager Grid Control 11.1でサポートされています。
Oracle Enterprise Manager Grid Control 10.2.0.5では、以前のバージョンのOracle Databaseの管理サポートを提供しますが、Oracle Database 11gリリース2 (11.2)の新機能はサポートしません。Grid Control 10.2.0.5では、単一インスタンス・データベースのプロビジョニングもサポートされません。
Oracle Database 11gリリース2 (11.2)にアップグレードされ、管理者によって管理されるクラスタ化されたデータベースは、Grid Control 10.2.0.5を使用して引き続き監視できます。Oracle Database 11gリリース2 (11.2)の監視サポートの詳細は、My Oracle SupportのWebサイト(https://support.oracle.com
)の「動作保証」タブをクリックしてください。
次の事項は、データベースのパッチ適用手順に適用されます。
クラスタ・ノードのパッチ適用レベルが異なる場合、一部のノードではOracle Clusterwareへのパッチ適用(ローリング)のデプロイメント・プロシージャが成功しますが、他のノードで競合分析の手順を実行中に失敗する場合があります(Oracle Bug#8661258を参照)。
この問題を解決するには、競合するパッチをロールバックし、競合分析の手順を再試行します。また、Oracleサポート・サービスからスーパーセット・パッチを取得し、デプロイメント・プロシージャを再試行することもできます。
パッチ適用手順の一部としてOracle RACインスタンスで実行されるSQLスクリプトは、Oracle Enterprise Manager Database Controlを実行しているOracle RACインスタンスでのみ実行されます(Oracle Bug#8645179を参照)。
特に、パッチを適用するOracleホームで複数のOracle RACインスタンスが実行されており、適用対象のパッチでSQLスクリプトを各インスタンスで実行する必要がある場合、Oracle RACへのパッチ適用(ローリング)およびOracle RACへのパッチ適用(すべてのノード)のデプロイメント・プロシージャでは、Oracle Enterprise Manager Database ControlのOracle RACインスタンスでのみSQLが実行されます。
この場合は、パッチのREADMEの指示に従い、SQLスクリプトを他のOracle RACインスタンスで手動で実行する必要があります。
一部のパッチでは、パッチを適用するOracleホームに最新バージョンのOPatchユーティリティをインストールする必要があります(Oracle Bug#8581434を参照)。ただし、OPatchアップグレードは、パッチ適用デプロイメント・プロシージャではサポートされません。
かわりに、必要なプラットフォームの最新バージョンのOPatchをMy Oracle Support(https://support.oracle.com
)のパッチ番号6880880から手動でダウンロードする必要があります。最新のバージョンを使用すると、各Oracleホームを更新できます。
Oracle RACへのパッチ適用(ローリング)またはOracle RACへのパッチ適用(すべてのノード)のデプロイメント・プロシージャのいずれかを使用して、パッチを適用するOracleホームでスタンドアロン・リスナーが実行されている場合、パッチ適用が失敗して次のエラーが表示されます。
CheckActiveFilesAndExecutables failed as ORACLE_HOME/bin/tnslsnr file is active.
この問題を回避するには、パッチ適用を開始する前に、パッチ適用対象のOracleホーム内から実行中のすべてのスタンドアロン・リスナーを停止します(Oracle Bug#8581327を参照)。
パッチを適用するOracleホーム内で複数のデータベース・インスタンスが実行中の場合、CheckActiveExecutablesの手順でOracle Databaseへのパッチ適用のデプロイメント・プロシージャが失敗する場合があります(Oracle Bug#6278749を参照)。
この問題を回避するには、Database Controlが実行されているデータベース・インスタンス以外のすべてのデータベース・インスタンスをパッチ適用前に停止します。
Oracle RACデータベースに適用する複数のパッチがClusterwareのバンドル・パッチに含まれている場合は、Database Controlを使用してパッチを適用することはできません(Oracle Bug#8692833を参照)。この場合、パッチ適用後にデータベースが起動しなくなる場合があります。
パッチに複数のOracle RACパッチが含まれているかどうかを確認するには、Oracle Clusterwareのバンドル・パッチのREADMEを確認してください。複数のOracle RACパッチが含まれている場合は、OPatchを使用してパッチを手動で適用する必要があります。
クラスタ内のすべてのノードを対象とするクラスタ内にOracle RACインスタンスがなく、Database Controlからパッチが適用される場合、Oracle RACインスタンスの対象外のノードにはパッチが適用されません(Oracle Bug#8752959を参照)。
このシナリオでは、パッチのREADMEの指示に従って、クラスタにパッチを手動で適用する必要があります。
注意: クラスタ内の一部のノードがOracle RACの対象外の場合、Oracle Clusterwareのパッチ適用は、Database Controlからのみ実行するようにしてください。Database Controlからの単一クラスタのインストールのパッチ適用はサポートされません。 |
データベース・セキュリティの次の変更に注意してください。
注意: この設定は、Oracle Clusterwareと中間層、またはOracle ClusterwareとJDBCクライアントとの間の接続におけるセキュリティに影響を与えます。 |
JDBC接続プールまたはOracle Universal Connection Pool (UCP)で使用する高速接続フェイルオーバー(FCF)などのOracle RAC機能は、Oracle RACノードで実行されているOracle Notification Service (ONS)の通知をサブスクライブします。通常、データベース層のONSサーバーと中間層の通知クライアント間の接続は認証されません。SSL証明書を構成して使用することで認証を設定できますが、その手順が明確に記載されていません。
回避策は次のとおりです。
orapki
インタフェースを使用してOracle Walletを作成し、SSL証明書を格納します。
cd $ORA_CRS_HOME/opmn/conf
mkdir sslwallet
orapki wallet create -wallet sslwallet -auto_login
プロンプトが表示されたら、パスワードとしてONS_Wallet
を指定します。
orapki wallet add -wallet sslwallet -dn "CN=ons_test,C=US" -keysize 1024 -self_signed -validity 9999 -pwd ONS_Wallet
orapki wallet export -wallet sslwallet -dn "CN=ons_test,C=US" -cert sslwallet/cert.txt -pwd ONS_Wallet
手順cで作成したウォレットを、同じ場所にあるその他すべてのクラスタ・ノードにコピーします。
クラスタ内のすべてのノード上のONSサーバーを停止します。
srvctl stop nodeapps
手順1で作成したウォレットの場所を指定するために、データベース層のすべてのノードでONS構成ファイルを更新します。
ORA_CRS_HOME
/opmn/conf/ons.config
ファイルを開きます。
ons.config
ファイルにwalletfile
パラメータを次のように追加します。
walletfile=
ORA_CRS_HOME
/opmn/conf/sslwallet
srvctl
を使用して、次のようにONSサーバーを再起動します。
srvctl start nodeapps
中間層でクライアント側ONSデーモンを実行している場合は、次の2つの構成が可能です。
(OracleAS 10.1.3.xなどの)OPMNからONSを起動する場合はopmn.xml
を使用します。
(onsctl
の使用など)スタンドアロンでONSを起動する場合はons.config
を使用します。
ケース(1)の場合は、Oracle Application Serverリリースに対応する『OPMN管理者ガイド』を参照してください。この構成では、ウォレットの場所を指定するために、opmn.xml
ファイルを変更します。
ケース(2)場合は、『Oracle Database JDBC開発者ガイド』の付録BのONSの構成に関する項を参照します。クライアント側ONSデーモンは、複数の異なるマシンで実行される可能性があります。手順1で作成したウォレットをそれらのクライアント側マシンにコピーし、ons.config
ファイルまたはopmn.xml
ファイルで、そのクライアント側マシン上のパスを指定します。
クライアント側ONSデーモンを使用せずにリモートONSの構成を実行する場合は、『Oracle Database JDBC開発者ガイド』の「高速接続フェイルオーバー」の章で、「高速接続フェイルオーバーの使用」の「高速接続フェイルオーバー用のONSの構成」にある「リモートONSサブスクリプション」を参照してください。手順1で作成したウォレットをそれらのクライアント側マシンにコピーし、ons.config
ファイルまたはopmn.xml
ファイルで、そのクライアント側マシン上のパスを指定します。
また、setONSConfiguration
引数として、次の文字列を指定することもできます。
propertiesfile=location_of_a_Java_properties_file
Javaプロパティ・ファイルには、次に示すONS Javaプロパティの内の1つ以上が含まれている必要があり、少なくともoracle.ons.nodes
プロパティが含まれている必要があります。Javaプロパティの値は、この手順で前述した「リモートONSサブスクリプション」の項で指定されている値と同じになります。
oracle.ons.nodes oracle.ons.walletfile oracle.ons.walletpassword
暗号化と整合性に関する次の変更に注意してください。
既存の表領域をALTER TABLESPACE
文を使用して暗号化することはできません。ただし、データ・ポンプ、またはCREATE TABLE AS SELECT
やALTER TABLE MOVE
のようなSQL文を使用して、既存の表データを暗号化された表領域に移動できます。
暗号化された表領域を使用してデータベースをリカバリする際(SHUTDOWN ABORT
またはデータベース・インスタンスを停止させる致命的なエラーの後など)には、リカバリ・プロセスがデータ・ブロックおよびREDOを復号化できるように、データベースのマウント後でデータベースをオープンする前にウォレットをオープンする必要があります。
透過的データ暗号化(TDE)表領域の暗号化のマスター暗号化キーでは、すべてのキー管理(作成、保存、回転、リタイアなど)にハードウェア・セキュリティ・モジュール(HSM)を利用します。11.1.0.7では、HSMでTDE表領域の暗号化マスター・キーの作成と保存しかできず、回転はできませんでした。TDE表領域の暗号化のマスター・キーは、Oracle WalletからHSMに移行することもできます。
Javaを使用する際は、次の事項に注意してください。
Oracle Database 11gリリース2 (11.2)には、すべての機能を持つJava仮想マシン(JVM)とSun社のJava Development Kit (JDK) 5.0用Javaクラス・ライブラリが組み込まれています。リリース11.2.0.1には、OracleのJDBCおよびSQLJとともに、サーバーベースJavaアプリケーションの開発とデプロイのためのエンタープライズ・クラス・プラットフォームであるOracle JVMが用意されています。次のサイトにあるOracle JVM READMEファイルを参照してください。
ORACLE_HOME/relnotes/readmes/README_javavm.txt
Oracle Database 11gリリース1 (11.1.0.7)から、JDBC用の新しいユニバーサル接続プールがリリースされています。詳細は、次のWebページにある『Oracle Universal Connection Pool for JDBC開発者ガイド』を参照してください。
http://www.oracle.com/technology/tech/java/sqlj_jdbc/UCP_dev_guide.pdf
このため、Oracle Database 10gリリース1(10.1)に導入されていた既存のJDBC接続プール(暗黙的な接続キャッシュ)は非推奨になっています。使用中のアプリケーションは、将来のリリースでサポート終了の通知が出され、正式にサポートが終了するまで引き続き使用できます。
Oracleでは、次のWebページにある『Transitioning to Oracle Universal Connection Pool (UCP)』の指示に従って、新しいアプリケーションにUCPを採用し、既存のアプリケーションの変更を計画するように推奨しています。
http://www.oracle.com/technology/tech/java/sqlj_jdbc/pdf/ucp_transition_guide.pdf
UCPのダウンロードおよびコード・サンプルは次のWebページにあります。
http://www.oracle.com/technology/software/tech/java/sqlj_jdbc/htdocs/ucp.html
Oracle JDBC製品は、最新のJava/JDBC標準をサポートしています。詳細は、次のサイトにあるJDBCのREADMEを参照してください。
ORACLE_HOME/relnotes/readmes/README_jdbc.txt
Oracle Netのかわりに、Oracle Database Web Servicesでは、標準のWebサービス・メカニズムを介して、非接続でのデータベースへのアクセスが提供されています。これには、XML、SOAPおよびWSDLが含まれ、データベースをWebサービス・プロバイダに転換できます。同様に、データベース自体が、Webサービス・コンシューマとして機能して外部のWebサービスを実行できます。Webサービスには、次の重要な機能があります。
SOAP Clientライブラリに基づくJAX-RPCは、外部Webサービスのデータベース内からの起動をサポートし、その結果に対してSQLの機能を適用します。
Webサービス・コールイン: JPublisherで生成されたJavaクラスをOracle Application Server 10gにデプロイすることで、JavaとPL/SQLのプロシージャとパッケージ、SQL問合せ、DML操作などのデータベース操作を実行できます。
Webサービス・コールアウト: WSDLとそのPL/SQLラッパーからJPublisherで生成されたWebサービス・クライアントをデプロイすることで、外部Webサービスのデータベース内からの起動がサポートされます。
単一のサーバーで構成される環境向けに、Oracle Secure Backup Expressが用意されており、Oracle Databaseおよびその他の重要なOracleインフラストラクチャをテープにバックアップできます。Oracle Secure BackupはRecovery Manager (RMAN)と完全に統合され、データ保護サービスを提供します。より規模の大きな環境では、Oracle Secure Backupをライセンス供与可能な別の製品として使用し、多数のデータベース・サーバーおよびファイル・システムをテープにバックアップできます。Oracle Secure Backupリリース10.4は、Oracle Database 11gリリース2 (11.2.0.1)に同梱されています。Oracle Secure Backupの詳細は、次のサイトを参照してください。
http://www.oracle.com/goto/osb/
Oracle Secure Backupには、グローバリゼーションについて次の制限が適用されます。
Oracle Secure BackupのWebツールおよびコマンドライン・インタフェースは英語のみで、グローバル化されていません。すべてのメッセージおよびドキュメントは英語で表示されます。
Oracle Secure Backupでは、Unicode UTF-16などのNULLバイト終了をサポートしないキャラクタ・セットでエンコードされているファイル名やRMANバックアップ名はサポートされません。この制限により影響を受けるのは、バックアップ内容ではなくファイル名であることに注意してください。Oracle Secure Backupでは、Oracle Databaseを任意のキャラクタ・セットでバックアップできます。
Oracle Application Expressを使用する際は、次の事項に注意してください。
Oracle Application Expressの詳細は、『Oracle Application Expressリリース・ノート』および『Oracle Application Expressインストレーション・ガイド』を参照してください。
Oracle Application Expressは、Oracle Databaseより頻繁にリリースされています。最新のリリースの詳細を確認するには、次のサイトを参照してください。
http://www.oracle.com/technetwork/developer-tools/apex/overview/index.html/
新規インストールでOracle Application ExpressにOracle HTTP Serverを構成する場合は、データベース・ユーザーAPEX_PUBLIC_USER
のアカウントのロックが解除されている必要があります。データベース・ユーザーAPEX_PUBLIC_USER
のアカウントのロックを解除するには、次の手順を実行する必要があります。
SQL*Plusを起動して、Oracle Application ExpressがインストールされているデータベースにSYS
として接続します。次に例を示します。
$ ORACLE_HOME/bin/sqlplus SQL> CONNECT SYS as SYSDBA Enter password: SYS_password
次のコマンドを実行します。
SQL> ALTER USER APEX_PUBLIC_USER ACCOUNT UNLOCK
『Oracle Databaseインストレーション・ガイド』でOracle Database 11gのネットワーク・サービスの有効化に関する項に記載されているOracle Application Expressのインストール後タスクの例を実行するには、データベースのCOMPATIBLE
初期化パラメータが、少なくとも11.1.0.0.0に設定されている必要があります。Oracle Database 11gデータベースでは、デフォルトですでにパラメータが正しく設定されていますが、旧バージョンから11gにアップグレードされたデータベースでは設定されていない場合があります。
データベース初期化パラメータの変更の詳細は、『Oracle Database管理者ガイド』のOracle Databaseの作成および構成に関する項を参照してください。
Oracle Client 11gには、重大なエラーが検出された場合の診断情報のダンプ機能を含む、問題を診断するための拡張機能が含まれています。デフォルトでは、これらのダンプは小さいサブセットの情報に制限されるため、アプリケーション・データはダンプされません。しかし、多くのインストールでは、このようなログのプライバシを確保するために、ダンプ・ファイル用にセキュアな場所が構成される場合があります。このような場合は、フル・ダンプをオンにすることをお薦めします。これにより、問題解決までの時間が大幅に短縮します。フル・ダンプを有効にするには、Oracleクライアント・インストールで使用されるsqlnet.ora
ファイルに次の行を追加します。
DIAG_RESTRICTED=false
診断機能が正常に動作していることを確認するには、次の手順を実行します。
Oracle Database 11gクライアント・ライブラリを使用できるように、アプリケーションをアップグレードします。
アプリケーションを起動します。
アプリケーションのTNS_ADMIN
ディレクトリのsqlnet.log
ファイルをチェックし、診断機能が起動できなかった(通常はディレクトリ名または権限が無効であることが原因)ことを示すエラー・メッセージを確認します。
詳細は、『Oracle Call Interfaceプログラマーズ・ガイド』を参照してください。
Oracle Configuration Managerの次の内容に注意してください。
cron
へのアクセスを拒否されると、次のエラーが表示され、Oracle Configuration Managerの構成が失敗します。
ORACLE_HOME/ccr/bin/setupCCR
** Installing base package **
Deploying core - Version 10.2.5.0.0
Error encountered in package deployment.
インストールの完了後、環境変数CCR_DISABLE_CRON_ENTRY
をTRUE
に設定し、次のコマンドを使用してOracle Configuration Managerの構成を再度試行します。
ORACLE_HOME/ccr/bin/setupCCR
Oracle Database 11gリリース2(11.2)のOracle Data Miningスコアリング機能は、Oracle Exadata Storage Serverソフトウェアでも使用できます。記憶域レイヤーのスコアリング機能により、膨大なデータセットを迅速にマイニングできるため、すでにOracle Database内の分析により得ている競争上の優位性をさらに高めることができます。Oracle Exadata Storage Serverソフトウェアの詳細は、http://www.oracle.com/technology/products/bi/db/exadata/index.html
を参照してください。
データベースの組込み機能であるデータ・マイニング・オプションは、Oracle Database Enterprise Editionとともに自動的にインストールされます。データ・マイニング・オプションを使用するデータベースをインストールする場合は、デフォルトの初期化パラメータに最適なデータ・ウェアハウス構成タイプを選択します。
Oracle Database 11gでは、データ・マイニング・モデルはSYS
スキーマのデータ・ディクショナリ・オブジェクトとして実装されます。DMSYS
スキーマは存在しません。
Data Miningユーザーが独自のスキーマにマイニング・モデルを作成するには、CREATE MINING MODEL
権限を持っている必要があります。『Oracle Data Mining管理者ガイド』に記載されているように、その他のデータ・マイニング・アクティビティを実行するには別の権限が必要です。
Oracle Database 11gリリース1 (11.1)には、Oracle Data Mining用の新しいデータ・ディクショナリ・ビューが導入されていました。
USER/ALL/DBA_MINING_MODELS
USER/ALL/DBA_MINING_MODEL_ATTRIBUTES
USER/ALL/DBA_MINING_MODEL_SETTINGS
Data Mining API (PL/SQLおよびJava)を説明するデモ・プログラムは、Oracle Database Examplesとともにインストールされます。手順は、『Oracle Data Mining管理者ガイド』に記載されています。
Oracle Database 10gで個別にインストールしたデータベース・オプションのOracle Data Miningスコアリング・エンジン・オプションは、Oracle Database 11gでは使用できません。Oracle Data Miningスコアリング・エンジン・オプションのすべての機能は、データ・マイニング・オプションで提供されます。
以前Oracle Data MiningでサポートされていたBasic Local Alignment Search Tool (BLAST)は、Oracle 11gでは使用できません。
Oracle Internet Directory製品は、Oracle Application Serverにのみ付属しています。Oracle Database 11gリリース1 (11.1)製品には付属していません。ただし、Oracle Net Services、Oracle Advanced Securityの機能がOracle Internet Directoryを使用することがあるため、ここにOracle Internet Directoryの情報を記載しています。Oracle Internet Directoryの管理アクティビティの多くは、1つのツールOracle Internet Directory Configuration Assistant (OIDCA)に統合されました。OIDCAは、次の条件でエンタープライズ・ユーザー・セキュリティおよびNetwork Names機能と併用してください。
エンタープライズ・ユーザー・セキュリティ
エンタープライズ・ユーザー・セキュリティは、リリース11.2.0.1のアイデンティティ管理レルムでのみ動作します。以前のリリースで使用していたOracleコンテキストは、OIDCAツールを使用してアイデンティティ管理レルムに変換する必要があります。
使用環境でOracle Internet Directoryサーバーを検出するためのldap.ora
構成ファイルを作成または更新する場合は、OIDCAを使用します。OIDCAを使用して作成した場合、ldap.ora
は、LinuxおよびUNIXオペレーティング・システムではORACLE_HOME
/ldap/admin
ディレクトリに、Windowsオペレーティング・システムではORACLE_HOME
\ldap\admin
ディレクトリに配置されます。
Network Names
Oracleコンテキストを作成、アップグレードおよび削除する場合は、OIDCAを使用します。
初期のリリースのOracleコンテキストをアイデンティティ管理レルムに変換する場合は、OIDCAを使用します。
使用環境でOracle Internet Directoryサーバーを検出するためのldap.ora
構成ファイルを設定する場合は、OIDCAを使用します。
Oracle Internet Directoryを使用する際は、次の事項に注意してください。
Oracle Internet Directory Configuration Assistant (OIDCA)を使用すると、Oracleコンテキストの作成、アップグレードおよび削除、ldap.ora
ファイルの構成、およびOracleコンテキストからアイデンティティ管理レルムへの変換を実行できます。
OIDCAの構文は、次のとおりです。
oidca oidhost=host nonsslport=port | sslport=SSL Port dn=binddn pwd=bindpwd propfile=properties file
OIDCAの使用方法を確認するには、コマンド・プロンプトにoidca -help
を入力してください。
OIDCAでOracleコンテキストを作成するには、次の構文を使用します。各パラメータについては、後続の表を参照してください。
oidca oidhost=host
nonsslport=port
sslport=SSL Port
dn=binddn
pwd=bindpwd
mode=CREATECTX
contextdn=OracleContext DN
パラメータ | 説明 |
---|---|
oidhost |
OIDサーバーのホスト(未指定の場合、デフォルトはlocalhost です) |
nonsslport |
OIDサーバーのポート(未指定の場合、デフォルトは389 です) |
sslport |
OID SSLポート(未指定の場合、デフォルトは636 です) |
dn |
OIDユーザー(cn=orcladmin のように指定します) |
pwd |
OIDユーザー・パスワード |
mode |
OIDCAのモード(CREATECTX に設定します) |
contextdn |
OracleContext を作成する必要があるDN (dc=acme 、dc=com のように指定します) |
次の点に注意してください。
この操作を正常に実行するには、contextdn
が必要です。
OIDには、有効なDN"cn=oraclecontext,dc=acme, dc=com"
を指定しないでください。
OIDには、有効なDN"dc=acme,dc=com"
が必要です。
mode
およびcontextdn
パラメータは、プロパティ・ファイルとして渡すこともできます。
非SSLモードで操作を実行する場合は、パラメータnonsslport=port
を指定します。
SSLモードで操作を実行する場合は、パラメータsslport=sslport
を指定します。
nonsslport
またはsslport
パラメータのいずれかを指定する必要があります(ただし、両方は指定しないでください)。
機能
OIDCAは、contextdn
に有効なDN構文があり、Oracle Internet Directoryにエントリがあることを検証します。OIDCAでは、ルートOracleContext
を明示的に作成できないことに注意してください。ルートOracleコンテキストがない場合、OIDCAはエラーで終了します。
DNがある場合は、Oracleコンテキストの存在が検証されます。
最新のOracleコンテキストがすでに存在している場合は、「Oracle Context already exists and is up to date
」のメッセージが出力され、OIDCAが終了します。
古いバージョンのOracleコンテキストがすでに存在している場合は、「Oracle Context already exists and is of an older version
」のメッセージが出力され、OIDCAが終了します。
Oracleコンテキストがない場合は、このDNにOracleコンテキストが作成されます。
OracleContext
インスタンスをアップグレードするには、次の構文を使用します。各パラメータについては、後続の表を参照してください。
oidca oidhost=host nonsslport=port sslport=SSL Port dn=binddn pwd=bindpwd mode=UPGRADECTX contextdn=OracleContext DN
パラメータ | 説明 |
---|---|
oidhost |
OIDサーバーのホスト(未指定の場合、デフォルトはlocalhost です) |
nonsslport |
OIDサーバーのポート(未指定の場合、デフォルトは389 です) |
sslport |
OID SSLポート(未指定の場合、デフォルトは636 です) |
dn |
OIDユーザー(cn=orcladmin のように指定します) |
pwd |
OIDユーザー・パスワード |
mode |
OIDCAのモード(常にUPGRADECTX に設定します) |
contextdn |
OracleContext を作成する必要があるDN (dc=acme 、dc=com のように指定します) |
次の点に注意してください。
この操作を正常に実行するには、contextdn
にOracleContext
が含まれている必要があります。
"cn=oraclecontext
,dc=acme,dc=com"
および"dc=acme,dc=com"
のDNは、両方とも有効です。
mode
およびcontextdn
パラメータは、プロパティ・ファイルとして渡すこともできます。
非SSLモードで操作を実行する場合は、パラメータnonsslport=port
を指定します。
SSLモードで操作を実行する場合は、パラメータsslport=sslport
を指定します。
nonsslport
またはsslport
パラメータのいずれかを指定する必要があります(ただし、両方は指定しないでください)。
機能
OIDCAは、contextdn
に有効なDN構文があり、Oracle Internet DirectoryにOracleContext
があることを検証します。OIDCAでは、ルートOracleContext
を明示的にアップグレードできません。ルートOracleContext
がない場合は、エラー・メッセージが送信されます。
contextdn
にOracleContext
がある場合は、次の操作が実行されます。
OracleContext
がレルムに属しているかどうかが検証され、適切なメッセージが出力されてOIDCAが終了します。レルムに属しているOracleContext
インスタンスは、アップグレードできないことに注意してください。
OracleContext
が最新であることが確認された場合は、「Oracle Context already exists and is up to date
」のメッセージが出力され、OIDCAが終了します。
OracleContext
が最新でない場合は、このDNでOracleContext
がアップグレードされます。
OracleContext
を削除するには、次の構文を使用します。各パラメータについては、後続の表を参照してください。
oidca oidhost=host nonsslport=port sslport=SSL Port dn=binddn pwd=bindpwd mode=DELETECTX contextdn=OracleContext DN
パラメータ | 説明 |
---|---|
oidhost |
OIDサーバーのホスト(未指定の場合、デフォルトはlocalhost です) |
nonsslport |
OIDサーバーのポート(未指定の場合、デフォルトは389 です) |
sslport |
OID SSLポート(未指定の場合、デフォルトは636 です) |
dn |
OIDユーザー(cn=orcladmin のように指定します) |
pwd |
OIDユーザー・パスワード |
mode |
OIDCAのモード(常にDELETECTX に設定します) |
contextdn |
OracleContextを作成する必要があるDN (dc=acme 、dc=com のように指定します) |
次の点に注意してください。
この操作を正常に実行するには、contextdn
にOracleContext
が含まれている必要があります。
"cn=oraclecontext
, dc=acme,dc=com"
および"dc=acme,dc=com"
のDNは、両方とも有効です。
mode
およびcontextdn
パラメータは、プロパティ・ファイルとして渡すこともできます。
非SSLモードで操作を実行する場合は、パラメータnonsslport=port
を指定します。
SSLモードで操作を実行する場合は、パラメータsslport=sslport
を指定します。
nonsslport
またはsslport
パラメータのいずれかを指定する必要があります(ただし、両方は指定しないでください)。
機能
OIDCAは、contextdn
に有効なDN構文があり、Oracle Internet DirectoryにOracleContext
があることを検証します。
contextdn
にOracleContext
がある場合は、次の操作が実行されます。
OracleContext
がレルムに属しているかどうかが検証され、適切なメッセージが出力されてOIDCAが終了します。レルムに属しているOracleContext
インスタンスは、削除できないことに注意してください。
OracleContext
は、レルムに属していない場合は削除されます。
ldap.ora
ファイルを構成するには、次の構文を使用します。各パラメータについては、後続の表を参照してください。
oidca oidhost=host nonsslport=port sslport=SSL Port adminctx=Administrative context mode=LDAPORA dirtype=OID or AD -update
パラメータ | 説明 |
---|---|
oidhost |
OIDサーバーのホスト(未指定の場合、デフォルトはlocalhost です)。 |
nonsslport |
OIDサーバーのポート(検出APIを使用して判断されます)。 |
sslport |
OIDのSSLポート(検出APIを使用して判断されます)。 |
mode |
OIDCAのモード(常にLDAPORA に設定します)。 |
dirtype |
ディレクトリ・タイプ(可能な値はOID およびAD で、必須属性です)。 |
adminctx |
デフォルトの管理コンテキスト(dc=acme,dc=com のように指定します)。未指定の場合は、検出APIを使用して判断されます。 |
-update |
このフラグを指定すると、既存のldap.ora が上書きされ、このフラグを指定しないと、ldap.ora は、存在していない場合のみ作成されます。 |
次の点に注意してください。
非SSLまたはSSLのいずれかのポートを指定する必要があります。その他のポートは検出されます。
mode
、dirtype
およびadminctx
パラメータは、プロパティ・ファイルとして渡すこともできます。
機能
検出APIを使用して、コマンドラインに指定されていないパラメータすべてが判断されます。
検出APIを使用して、ldap.ora
の位置が検証されます。
ldap.ora
があり、-update
パラメータが指定されていない場合は、「ldap.ora exists
」のメッセージが出力され、OIDCAが終了します。
ldap.ora
があり、-update
パラメータが指定されていない場合は、検出APIを使用して既存のldap.ora
が更新されます。
ldap.ora
が存在しない場合は、次の順序で適切な位置に新しいldap.ora
ファイルが作成されます。
LDAP_ADMIN
ORACLE_HOME/ldap/admin
Oracle Database 10gのエントリは、Oracle Internet Directoryリリース9.0.4サーバーに格納する必要があります。エンタープライズ・ユーザー・セキュリティ(Oracle Database 10gの機能)にも、リリース9.0.4のアイデンティティ管理レルムが必要です。
既存のOracleContext
をアイデンティティ管理レルムに変換するには、次の構文を使用します。各パラメータについては、後続の表を参照してください。ルートOracleContext
オブジェクトは変換されないことに注意してください。
oidca oidhost=host nonsslport=port sslport=SSL Port dn=binddn pwd=bindpwd mode=CTXTOIMR contextdn=OracleContext DN
パラメータ | 説明 |
---|---|
oidhost |
OIDサーバーのホスト(デフォルトはlocalhost です) |
nonsslport |
OIDサーバーのポート(デフォルトは389 です) |
sslport |
OIDのSSLポート(デフォルトは636 です) |
dn |
OIDユーザー(cn=orcladmin のように指定します) |
pwd |
OIDユーザー・パスワード |
mode |
OIDCAのモード(常にCTXTOIMR に設定します) |
contextdn |
OracleContext を作成する必要があるDN (dc=acme 、dc=com のように指定します) |
次の点に注意してください。
指定したcontextdn
にOracleContext
が存在している必要があります。
"cn=oraclecontext
, dc=acme,dc=com"
および"dc=acme, dc=com"
のDNは、両方とも有効です。
mode
およびcontextdn
パラメータは、プロパティ・ファイルとして渡すこともできます。
非SSLモードで操作を実行する場合は、パラメータnonsslport=port
を指定します。
SSLモードで操作を実行する場合は、パラメータsslport=sslport
を指定します。
nonsslport
またはsslport
パラメータのいずれかを指定する必要があります(ただし、両方は指定しないでください)。
機能
OIDCAは、contextdn
のDN構文が正しいこと、および有効なOracleContext
が含まれていることを検証します。
contextdn,
にOracleContext
がある場合は次の操作が実行されます。
OracleContext
がレルムに属しているかどうかが検証されます。属している場合は、適切なエラー・メッセージが出力され、OIDCAが終了します。
OracleContext
がレルムに属していない場合は、コンテキストが最新バージョンにアップグレードされてレルムに変換されます。
注意(補足):
ニックネーム属性がcn
でない場合は、Oracle Internet Directoryセルフ・サービス・コンソールを使用して、この属性をユーザー構成属性として構成してください。
Oracle Internet Directoryセルフ・サービス・コンソールを使用して、変換されたレルムのユーザーおよびグループを管理する場合は、適切な管理権限を設定する必要があります。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Internet Directory管理者ガイド』を参照してください。
Oracle interMediaの名称が、Oracle Database 11gリリース1 (11.1)でOracle Multimediaに変更されました。機能は同じで、名称のみが変更されました。Oracle interMediaへの参照はOracle Multimediaに置き換えられますが、Oracle interMediaやinterMediaへの参照が、グラフィカル・ユーザー・インタフェース、コード・サンプル、および11gリリース2 (11.2)のOracle Databaseドキュメント・ライブラリの関連ドキュメントに一部残っている場合があります。
その他の情報は、次のOracle MultimediaのREADMEファイルを参照してください。
ORACLE_HOME/ord/im/admin/README.txt
Oracle Databaseでは、インターネット・プロトコル・バージョン6 (IPv6)のアドレッシングおよび接続性のサポートが制限されます。詳細は、『Oracle Database Net Services管理者ガイド』を参照してください。
Oracle RACを使用する際は、次の事項に注意してください。
Oracle RACデータベースをNFSデバイス上の共有Oracleホームにインストールする場合、ORADISMバイナリ(oradism
)を各ノード上のローカル・ディレクトリにコピーする必要があります(Oracle Bug#6522385および#6525377を参照)。
NFSでOracle ClusterwareおよびOracle RACをインストールすると、この問題が必ず発生します。詳細は、『Oracle Grid Infrastructureインストレーション・ガイドfor Linux』を参照してください。
oradism
を移動するには、次の手順を実行します。
ORACLE_HOME
/bin/oradism
バイナリをすべてのクラスタ・ノード上の同一のディレクトリ・パスにコピーします。パス(手順2の例の/u01/local/bin
など)はローカルで、NFSではない必要があります。次に例を示します。
cp -a ORACLE_HOME/bin/oradism/u01/local/bin
次のコマンドをrootユーザーとして実行して、oradism
実行可能ファイルの所有権と権限を設定します。
$ chown root /u01/local/bin/oradism $ chmod 4750 /u01/local/bin/oradism
NFS共有ホームからローカルのoradism
ディレクトリ・パスへのシンボリック・リンクを作成します。作成する必要があるのは1つのノードに対してのみです。これで各ノードは、共有Oracleホームからsymlink
を使用してそのノード独自のoradism
を参照できます。次に例を示します。
$ cd /nfs/app/oracle/product/11.2.0/db_1/bin $ rm -f oradism $ ln -s /u01/local/bin/oradism oradism
OracleホームがOracle Databaseホーム・ディレクトリの場合は、extjob
、jssu
、nmb
、nmhs
、nmo
などの他のバイナリに対して手順1から3を繰り返します。OracleホームがOracle Grid Infrastructureホーム・ディレクトリの場合は、この手順を実行する必要はありません。
注意: デフォルトでは、名前付きユーザーは誰でもサーバー・プールを作成できます。この権限を持つオペレーティング・システム・ユーザーを制限するために、特定のユーザーをCRS管理者リストに追加することをお薦めします。CRS管理者リストへのユーザーの追加の詳細は、『Oracle Clusterware管理およびデプロイメント・ガイド』を参照してください。 |
ポリシー管理型のOracle RACデータベースを使用する場合は、クラスタ用Oracle Grid Infrastructureのインストールの直後に、ユーザー定義の初期サーバー・プールを作成します。Gridソフトウェアの所有者として、Grid_home
/bin
のパスにある次のSRVCTLコマンドを使用します。
srvctl add srvpool -g srvpool_name -u max
ポリシー管理型データベースを実行しているクラスタ内でノードを追加する場合、Oracle Clusterwareは、クローニング・プロシージャが完了する前に新しいインスタンスを起動しようとします。ノードを追加するには、次の手順を使用してください。
新しいノードを追加するには、クラスタ用Oracle Grid InfrastructureでaddNode
を実行します。rootスクリプトを実行するように求められても、ここでは実行しないでください(rootスクリプトは後で実行します)。
ソフトウェアのみのインストールを使用して、Oracle RACデータベース・ソフトウェアをインストールします。OracleがOracle RACオプションでリンクされていることを確認します。
データベース・ホームでrootスクリプト・アクションを実行します。
Oracle Clusterwareホームでrootスクリプト・アクションを実行し、インストールを終了します。
Oracle ClusterwareおよびOracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)を使用する場合は、次の事項に注意してください。これらは、クラスタ用Oracle Grid Infrastructureのインストールを使用してインストールされます。
クラスタ用Oracle Grid Infrastructureのインストールを完了した後は、ホスト名を変更しないでください。ホスト名を変更したノードはクラスタから削除し、新しい名前で追加する必要があります。
NLS_LANG
パラメータは、Oracle Cluster Registry (OCR)からではなく、環境から読み込まれるようになりました(Oracle Bug#8258489を参照)。次の手順では、NLS_LANG
の変更方法について説明します。
すべてのノードで、次のコマンドを実行します。
crsctl stop crs
すべてのノードで、Grid_home
/crs/install/s_crsconfig_
hostname
_env.txt
を編集し、LANGUAGE_ID
パラメータを適切な値に設定します。次に例を示します。
LANGUAGE_ID='JAPANESE_JAPAN.JA16EUC'
すべてのノードで、次のコマンドを実行します。
crsctl start crs
Cluster Ready Services (CRS)をリリース10.2.0.1または10.2.0.2からリリース11.2にアップグレードする場合、CRSのローリング・アップグレードには追加の手順が必要です(Oracle Bug#5198903を参照)。ローリング・アップグレードを正常に完了するには、次の手順を実行します。
Cluster Ready Services (CRSホーム)をリリース10.2.0.3、またはCRSバンドル・パッチ#2を適用済の10.2.0.2にアップグレードします(Oracle Bug#5256865を参照)。
CRSをリリース10.2.0.3からリリース11.2にアップグレードします。
手順1および2におけるCRSのそれぞれのアップグレードがローリング・アップグレードです。そのため、これらのアップグレードではクラスタを停止する必要はありません。また、Oracle Clusterware 11gリリース2(11.2)にはインプレース・アップグレードを実行できないことにも注意してください。
10.1.0.2から11.2へのローリング・アップグレードにも類似の要件があります(Oracle Bug#5860479を参照)。10.1.0.2からのCRSのローリング・アップグレードを正常に実行するには、次の手順を実行します。
CRS (CRSホーム)をリリース10.1.0.5にアップグレードします。
CRSをリリース10.1.0.5からリリース11.2にアップグレードします。
手順1および2におけるCRSのアップグレードがローリング・アップグレードであるため、クラスタを停止する必要はありません。これは、Oracle RACのみの問題です。
Oracle Cluster Registry (OCR)の1つ以上の場所がunavailable
とマークされている場合、次のコマンドは動作しません(Oracle Bug#8608734を参照)。
ocrconfig -add new_ocr_location
回避策は、新しいOCRの場所を追加する前に、次のコマンドを使用してunavailable
とマークされている場所を削除することです。
ocrconfig -delete unavailable_ocr_location
CRSCTLコマンドに-n nodename ora -all
を指定すると、リモート・ノードのステータスが正しくなくなります(Oracle Bug#8655571を参照)。かわりに、ノードがunknown
であるというメッセージが表示されます。ノードにログインすることで、コマンドを実行できます。ノードを再起動すると、問題は解決します。
Oracle Clusterwareを停止しようとすると、選択したノードでOracle Clusterwareスタックが正常に停止しなかったとレポートされる場合があります(Oracle Bug#8703150および#8651848を参照)。データベース・ホームがOracle ACFSにある場合は、次のエラーが表示されることがあります。
CRS-5014: Agent orarootagent.bin timed out starting process acfsmount for action
このエラーは無視しても問題ありません。
また、Oracle ACFSリソースを停止できないため、選択したノードでOracle Clusterwareスタックが正常に停止しなかったとレポートされる場合もあります。このエラーが発生した場合は、次の手順を実行します。
プログラムまたはプロセスを停止し、Oracle ACFSマウント・ポイントに対するすべてのファイル・システムのアクティビティが停止していることを確認し、停止操作を再試行します。
ora.registry.acfs
リソース・チェック機能がタイムアウトした場合や、リソースがUNKNOWN
またはINTERMEDIATE
の状態を示した場合は、Oracle Cluster Registry (OCR)にアクセスできない可能性があります。この原因に共通するのはネットワーク障害です。acfsutil registry
コマンドおよびocrcheck
コマンドにより、特定のエラーの原因が明確になる場合があります。このエラーを解決し、Oracle Clusterwareの停止を再試行してください。
Oracle Enterprise Manager Database Controlを使用してクラスタにノードを追加したり、クラスタからノードを削除したりする際に、これらの操作を個別のスクリプトを実行せずに行う場合は、クラスタ用Oracle Grid Infrastructureのインストール・ソフトウェアの所有者のアカウントに、パスワードなしのsudo
アクセス権を設定する必要があります(Oracle Bug#8489482を参照)。
パスワードなしのsudo
を設定しない場合は、root
として端末にログインしてから、root権限が必要なコマンドを実行するように、Oracle Enterprise Manager Database Controlのデプロイメント・プロシージャから指示されます。これらのコマンドを実行すると、Oracle Enterprise Manager Database Controlのデプロイメント・プロシージャの実行を続行できます。
Oracle ODBC DriverのREADMEについては、「Oracle ODBC Driver README」を参照してください。
ORACLE_HOME/odbc/html/ODBCRelnotesUS.htm
Oracle OLAPを使用する際は、次の事項に注意してください。
32ビット・バージョンから64ビット・バージョンへのアップグレードで、かつOLAPオプションを使用している場合は、追加手順について、My Oracle Support (https://support.oracle.com
)のノート352306.1を参照してください(Oracle Bug#4966492を参照)。
SQL集計管理とは、既存のリレーショナル・マテリアライズド・ビューからキューブ・マテリアライズド・ビューの迅速なデプロイをサポートする、DBMS_CUBE
のPL/SQLサブプログラムのグループです。キューブ・マテリアライズド・ビューとは、Oracle Databaseの自動リフレッシュおよびクエリー・リライト機能を使用できるように拡張されたキューブです。単一のキューブ・マテリアライズド・ビューでは、ファクト表上にあるサマリーの多数のリレーショナル・マテリアライズド・ビューを置き換えることができるため、すべてのサマリー・データへのレスポンス時間を均一にできます。
キューブ・マテリアライズド・ビューの作成プロセスでは、DBMS_CUBE
によって、キューブおよびキューブ・ディメンションを含む、フル機能のアナリティック・ワークスペースも作成されます。キューブには、リレーショナル・マテリアライズド・ビューのデータを格納する表ではなく、キューブ・マテリアライズド・ビューのデータが格納されます。キューブでは、豊富な情報のコンテンツのデータベースを拡張する様々な分析関数もサポートできます。
PL/SQLパッケージの新しいDBMS_CUBE_LOG
では、ロギングの拡張機能が提供され、4種類のログが用意されています。Analytic Workspace Managerでは、ユーザーおよびデータベース管理者の両方で、アナリティック・ワークスペース・ビルドの進行状況の表示(CUBE_BUILD_LOG
)、ロード・エラーの検出(CUBE_REJECTED_RECORDS
)、ディメンション階層の妥当性のチェック(CUBE_DIMENSION_COMPILE
)、およびOLAPエンジン・イベントの追跡(CUBE_OPERATIONS_LOG
)が可能です。
データベースの組込み機能であるOLAPオプションは、Oracle Database Enterprise Editionとともに自動的にインストールされます。OLAPオプションを使用するデータベースをインストールする場合は、デフォルトの初期化パラメータに最適なデータ・ウェアハウス構成タイプを選択します。
Analytic Workspace Manager 11.2.0は、Oracle Database 11gリリース2(11.2)をOracle Database 10gまたはOracle Database 11gの互換性モードで実行する場合に使用してください。Oracle Database 10g形式のアナリティック・ワークスペースは、新しいアナリティック・ワークスペースの作成時にOracle Database 10gのキューブ・タイプを選択することで作成できます。
Oracle Database 11gリリース2(11.2)のデータベース・インスタンスで10g形式のアナリティック・ワークスペースに接続しているOLAP 10gクライアントでは、OLAP APIのバージョンを11.2.0にアップグレードするだけでなく、Javaのバージョンを1.5にアップグレードする必要があります。
Oracle Business Intelligence Beans 10gおよびOracle Discoverer for OLAP 10gは、Oracle Database 11gの10g形式のアナリティック・ワークスペースで使用できます。これらは、11g形式のアナリティック・ワークスペースでは使用できません。OLAP APIクライアントのJARをアップグレードするには、Intelligence BeansまたはDiscoverer (あるいはその両方)のJARファイルの前に、これらの新しいJARをJavaクラスの検索リストに含めます。
OLAPSYSスキーマおよびそのスキーマ内に含まれているCWMメタデータは、Oracle Database 11gリリース2(11.2)で非推奨になりました。OLAP APIでは、データ・ディクショナリ・メタデータを使用したリレーショナル表(ROLAPモード)の問合せが可能です。詳細は、My Oracle Supportのノート445311.1 (https://support.oracle.com
)を参照してください。
Oracle SpatialのREADMEファイルには、『Oracle Spatial開発者ガイド』、『Oracle Spatialトポロジおよびネットワーク・データ・モデル開発者ガイド』および『Oracle Spatial GeoRaster開発者ガイド』の補足情報が含まれています。Oracle SpatialのREADMEについては、「Oracle Spatial README」を参照してください。
ORACLE_HOME/md/doc/README.txt
Oracle SQL DeveloperのREADMEについては、「Oracle SQL Developer README」を参照してください。
ORACLE_HOME/sqldeveloper/readme.html
Oracle Textを使用する際は、次の事項に注意してください。また、「ドキュメントの追加事項」の『Oracle Textアプリケーション開発者ガイド』の記述も確認してください。
『Oracle Textリファレンス』の第6章「CTX_CLSパッケージ」の問合せ互換構文に関する項には、doc_id列はNUMBER
であると記載されています。これは正しいのですが、この列の値は0-4294967295
の範囲である必要があります。値は、符号なしの32ビット値で格納する必要があります。この範囲は、catid
、catdocid
およびrescatid
にも関連します。
Oracle Textのナレッジ・ベースは、テーマの索引付け、ABOUT
問合せ、およびドキュメント・サービスのテーマを導出するために使用する概念の階層ツリーです。次のOracle Textサービスでは、ナレッジ・ベースがインストールされていることが必要です。
INDEX_THEMES=YES
の場合、BASIC_LEXER
プリファレンスを使用した索引作成
INDEX_THEMES=YES
の場合、索引に対するSYNC
の実行
CTX_DOC.THEME
CTX_DOC.POLICY_THEME
CTX_DOC.GIST
CTX_DOC.POLICY_GIST
CTX_QUERY.HFEEDBACK
CTX_QUERY.EXPLAIN
(TRANSFORM
を指定したABOUT
またはTHEMES
を使用する場合)
CTX_DOC.SNIPPET
(ABOUT
演算子を使用する場合)
CTX_DOC.POLICY_SNIPPET
(ABOUT
演算子を使用する場合)
TRANSFORM
を指定したABOUT
またはTHEMES
を使用するCONTAINS
問合せ
ナレッジ・ベース拡張コンパイラ(ctxkbtc
)
テーマが指定されている場合のクラスタリング・サービスと分類サービス
これらのOracle Text機能を使用するには、OTNからダウンロードできるOracle Database Examplesメディアから、ナレッジ・ベース(英語およびフランス語)をインストールする必要があります。
提供されているナレッジ・ベースを拡張したり、英語やフランス語以外の言語で独自のナレッジ・ベースを作成できます。ナレッジ・ベースの作成と拡張の詳細は、『Oracle Textリファレンス』を参照してください。
Oracle Database Examplesメディアから製品をインストールする方法については、プラットフォーム固有のOracle Database Examplesのインストレーション・ガイドを参照してください。
提供されるナレッジ・ベースとアップグレード
提供されるナレッジ・ベースはOracle Database Examplesメディアに含まれているため、Oracle Database 11gリリース1 (11.1)にアップグレードした直後は使用できません。アップグレード前のナレッジ・ベースに基づくOracle Text機能は、アップグレード後に機能しなくなるため、提供されるナレッジ・ベースをOracle Database Examplesメディアからインストールする必要があります。
アップグレード後は、提供されるナレッジ・ベースに対してすべてのユーザー拡張機能を再生成する必要があります。これらの変更は、指定のORACLE_HOME
にインストールされているすべてのデータベースに影響を与えます。
Oracle Textのアップグレードと提供されるナレッジ・ベースの詳細は、『Oracle Databaseアップグレード・ガイド』の第4章「データベースのアップグレード後」にあるOracle Textのアップグレードに関する項を参照してください。また、『Oracle Textアプリケーション開発者ガイド』には、Oracle Textを以前のリリースからアップグレードする一般的な方法、および提供されるナレッジ・ベースに関する情報が記載されています。
バージョン11.1.0.7から、Oracle Textではドキュメントのフィルタ処理に、Autonomy, Inc.からライセンス供与されたフィルタ処理テクノロジではなく、Oracle Outside In HTML Exportを使用しています。Oracle Outside In HTML Exportに移行することで、複数のドキュメント形式はサポートされなくなりました。フィルタ・サポートのドキュメント形式のすべてのリストおよび11.1.0.7でサポートされなくなった形式のリストについては、『Oracle Textリファレンス』の付録Bを参照してください。
FILE_ACCESS_ROLE
のデフォルト動作の変更(第5.4.3項「FILE_ACCESS_ROLEのデフォルト動作の変更」を参照)では、FILE_ACCESS_ROLE
パラメータがNULL
に設定されている場合に、FILE
またはURL
データストアを使用してOracle Textの新しい索引または既存の索引に対して索引付け操作を実行すると失敗します(Oracle Bug#8360111を参照)。
Oracle Ultra Searchは非推奨になっています。Ultra Searchには新機能は実装されておらず、今後はOracle製品セットの機能の一部として同梱されません。2006年3月に、オラクル社はOracle Secure Enterprise Search (SES)を発売しました。Oracle SESは、Ultra Search用に開発されたテクノロジで作成された、より高速でより安全な製品です。Ultra Searchを使用しているユーザーには、Oracle SESに移行することを強くお薦めします。
関連項目: Oracle Technology NetworkのOracle Secure Enterprise Searchのページは次のとおりです。 |
Oracle Database 11gリリース2 (11.2)のOracle Warehouse Builder (OWB)の詳細は、『Oracle Warehouse Builderリリース・ノート』参照してください。
『Oracle Warehouse Builderインストレーションおよび管理ガイド』の第6章「Oracle Warehouse Builderの以前のリリースからの移行」に記載されているとおり、Oracle Warehouse Builderを10gリリース2(10.2)より前のバージョンから移行するには、最初に、Oracle Warehouse Builder 10gリリース2(10.2)またはOracle Warehouse Builder 11gリリース1(11.1)にアップグレードする必要があります。次に、リポジトリをOracle Warehouse Builder 11gリリース2(11.2)にアップグレードします。
ただし、リポジトリ全体のアップグレード・プロセスが必要なのは、ETLマッピングおよびプロセス・フローをデプロイしたときや、実行結果などのランタイム・メタデータを保持する場合のみです。
OWBのデザインを以前のリリースからOWB 11gR2に移行することが目的で、以前のリポジトリのデプロイメントおよび実行履歴が必要ない場合は、リポジトリ全体をアップグレードする必要はありません。特に、OWB 10.1以前からのアップグレードの場合は、デザインタイム・メタデータのみを移行するほうが簡単です。
既存のデザインをOWB 11gR2に移行するには、次の手順を実行します。
以前のリリースの各プロジェクトをMDLとしてエクスポートします。
MDLをOWB 11gR2のワークスペースにインポートします。
新しい環境と一致するように場所をアップグレードします。
Oracle Workflowは、Oracle Database 11gリリース2 (11.2)には同梱されていません。
Oracle XML DBを使用する際は、次の事項に注意してください。
Oracle XML DBでは、圧縮はサポートされていません。
階層を有効にしたXMLType表では、トランスポータブル表領域機能はサポートされていません。
11.2では、Oracle XML DBスキーマの登録中のxdb:defaultTable
注釈のセマンティクスの動作が11.1から変更されています(Oracle Bug#7646934を参照)。xdb:sqlInline="false"
を指定せずにxdb:defaultTable="MY_TAB"
を指定すると、Oracle XML DBによって必要に応じて表が作成され、表外として暗黙的にマークされます。この動作は、sqlInline
設定がない場合にdefaultTable
注釈が無視される11.1と異なります。
Oracle Database 11gリリース1 (11.1)では、XMLTypeオブジェクトリレーショナルの記憶域で、xdb:storeVarrayAsTable
のデフォルト値がFALSE
からTRUE
に変更されています。このデフォルト値はデフォルト表に適用されますが、スキーマ登録後のXMLTypeオブジェクトリレーショナルの表および列の作成時には適用されません(Oracle Bug#6858659を参照)。Oracle Database 11gリリース2 (11.2)では、デフォルトですべてのVARRAY
データ要素が表として作成されます。これにより、問合せ時のパフォーマンスが大幅に向上します。また、次の点にも注意してください。
11.2より前に作成された表はこの影響を受けません。アップグレード・プロセスによって記憶域パラメータが保持されます。これは、11.2以降で作成される表に適用されます。
VARRAY
データ要素のサイズが小さく、すべてのVARRAY
を一度に読取りおよび書込みする場合は、11.2より前のVARRAY
記憶域のデフォルト値をLOBとして保持できます。11.2より前の動作に戻すには、2つのオプションがあります。
xdb:storeVarrayAsTable=FALSE
でスキーマを再登録します。これにより、デフォルトおよびデフォルト以外の表に適用されます。
表(デフォルト以外の表)を作成する場合は、STORE ALL VARRAYS AS LOBS
句を使用して、XMLTypeのすべてのVARRAY
データ要素のデフォルト値を指定の値で優先できます。この句は、表の作成時にのみ使用できます。この句では、スキーマの登録時にtable_props
を使用すると、エラーが返されます。
11.2より前に登録されたスキーマ(VARRAY
データ要素のデフォルトの記憶域がLOB
の場合)では、STORE ALL VARRAYS AS TABLES
句を使用して、XMLTypeのすべてのVARRAY
データ要素のデフォルト値を指定の値で優先できます。
PL/SQLを使用する際は、次の事項に注意してください。
DBMS_RANDOM
PL/SQLパッケージのPUBLIC EXECUTE
権限は、将来のOracle Databaseリリースで非推奨になります(Oracle Bug#7591837を参照)。このPL/SQLパッケージを実行する必要がある場合は、明示的なEXECUTE
権限を指定してください。
ネイティブにコンパイルされたPL/SQLおよびOracle JVMのJITコンパイラによって生成されたネイティブ・コードは、オペレーティング・システム・ファイルにキャッシュされる場合があります。SHUTDOWN ABORT
コマンドおよびSHUTDOWN IMMEDIATE
コマンドでは、キャッシュされたこれらのネイティブ・コード・ファイルをクリーンアップしません(Oracle Bug#8527383を参照)。
キャッシュ内で失効したファイルが原因の問題を回避するには、データベース・インスタンスを再起動する前に、ファイルをクリーンアップします。インスタンスに属する失効したファイルは名前で識別できます。名前のパターンは次のとおりです(sid_name
がシステム識別子の名前です)。
JOXSHM_EXT_*_sid_name_* PESHM_EXT_*_sid_name_* PESLD_sid_name_*
失効したファイルは、起動スクリプトの一部として削除することをお薦めします。たとえば、csh起動スクリプトに名前別に渡されるインスタンスで失効したファイルをクリーンアップするには(Linuxの場合)、起動スクリプトに次の3行を追加します。
rm JOXSHM_EXT_*_$1_* rm PESHM_EXT_*_$1_* rm PESLD_$1_*
ネイティブ・キャッシュの場所は、プラットフォームによって異なります。この場所は、そのプラットフォームでshm_open
リクエストを実装するためにオペレーティング・システムで作成されるファイルの場所で定義されます。たとえば、Solarisでは共有メモリー・セグメントが/var/tmp/.SHMD
および/tmp/.SHMD
に格納されます。Linuxでは、/dev/shm
に格納されます。
DBMS_SCHEDULER
PL/SQLパッケージを使用する際は、次の事項に注意してください。
Oracle Schedulerは、イベントに基づくジョブをサポートしています。このジョブは、メッセージがデータベース・キューにエンキューされると開始します。この目的に使用されるデータベース・キューがセキュアなキューの場合、イベントに基づくジョブのQUEUE_SPEC
属性とスケジュールは、queue_name, agent_name
形式のペアです。エージェントの指定が必要な理由は、この指定によって、ユーザーに表示できるメッセージの判断をスケジューラが容易に行うことができるためです。セキュアではないキューの場合は、キューに対するデキュー権限があるユーザーが、そのキューにサブスクライブされるエージェントとしてデキューできます。これは、キュー内のすべてのメッセージを参照できることを意味します。セキュアなキューの場合、ユーザーには、キューのみでなくエージェントに対する権限も必要です。
キュー所有者は、デキュー権限の付与に加え、ユーザーが特定のエージェントとしてデキューできるようにdbms_aqadm.enable_db_access()
をコールする必要があります。このエージェントは、ユーザーに表示する必要がないメッセージを除去するルールを使用して、キューにサブスクライブできます。
スケジューラは、独自のエージェントSCHEDULER$_EVENT_AGENT
を使用して、すべてのキュー(セキュアまたはセキュアではない)を常にサブスクライブします。スケジューラはユーザーSYS
で実行するため、キュー内のすべてのメッセージを参照できます。ただし、セキュアなキューの目的は、ユーザーによるキューへのアクセスに対して、キュー所有者がある種の制限を付加できることにあるため、セキュアなキューの場合はすべてのメッセージを参照できるようにしないでください。したがって、スケジューラにはQUEUE_SPEC
属性にエージェント名が必要です。このエージェント名は、ユーザーが参照できるメッセージを判断する目的にのみ使用されます。スケジューラは、このエージェントとしてはメッセージをデキューしません。スケジューラは、セキュアなキューにメッセージが届いたことを示す通知を受信すると、そのキューに依存しているイベントに基づく各ジョブごとに、次のチェックを実行します。
ジョブ所有者にキューに対するデキュー権限があるかどうかを確認します。
ジョブ所有者がキュー仕様で提供されるエージェント名を使用できるかどうかを確認します。
現在、エージェントがキューにサブスクライブされているかどうかを確認します。
着信メッセージがエージェントに対して表示可能かどうかを確認します。
前述のすべてのチェックが成功すると、スケジューラはイベントに基づくジョブを起動します。チェックをパスしたかどうかに関係なく、メッセージはエージェントSCHEDULER$_EVENT_AGENT
を使用してデキューされます。
QUEUE_SPEC
属性にエージェントを指定する場合、ユーザーは、既存のエージェント名を指定するか、またはこのために新規作成したエージェント名を指定することができます。いずれの場合も、ユーザーまたはキュー所有者は、エージェントがメッセージを確実にデキューするようにする責任があります。
Oracle Schedulerは、リモート・ホストでのジョブの実行、およびリモート・ホストとのファイルの送受信をサポートしています。これを実行するには、『Oracle Database管理者ガイド』の第28章のリモートの外部ジョブの有効化および無効化に関する項で説明されている設定をすべて行う必要があります。この機能では、データベースでOracle XML DB HTTP Serverが有効化されている必要があります。
次のコマンドを使用して、Oracle XML DB HTTP Serverが有効化されているかどうかを確認できます。
SQL> SELECT DBMS_XDB.GETHTTPPORT() FROM DUAL;
この文で0
が戻された場合は、SYS
としてログインして次のコマンドを発行し、ゼロ以外のポートでOracle XML DB HTTP Serverを有効化する必要があります。
SQL> EXEC DBMS_XDB.SETHTTPPORT (port);
SQL> COMMIT;
port
は、使用するOracle XML DB HTTP Serverのポートで置き換えます。
11.2.0.1では、ネットワーク関連のPL/SQLパッケージであるUTL_TCP
、UTL_HTTP
、UTL_SMTP
、UTL_MAIL
およびUTL_INADDR
に新しいセキュリティ対策が導入されました。これらのパッケージを起動するには、外部ホストに接続するため、またはホストの名前やIPアドレスを解決するための追加の権限が必要です。実行時にコールが行われた場合にのみ、起動したユーザーに必要な権限があるかどうかがパッケージにより確認され、権限が不足している場合には例外が発生します。この新しいセキュリティ対策は、XML DBアクセス制御リスト(ACL)のメカニズムによって実装されるため、これらのパッケージを使用するにはOracle XML DBがインストールされている必要があります。
データベース・ユーザーが接続する必要のある外部ホスト、またはデータベースから名前やIPアドレスを解決する必要のある外部ホストは、それぞれアクセス制御リスト(ACL)によって制限されます。ユーザーにホストに対する権限を付与するには、データベース管理者がACLを作成し、ACLにそのユーザーの権限を追加して、ホストにそのACLを割り当て、DBMS_NETWORK_ACL_ADMIN
PL/SQLパッケージを使用して変更をコミットする必要があります。たとえば、ユーザーSCOTT
およびADAMS
にHTTP経由でwww.oracle.com
に接続(具体的にはTCP/IPポート80に接続)する権限を付与するには、データベース管理者が次の内容を実行する必要があります。
SQL> REM Creates a new ACL and adds SCOTT the privilege to the ACL to make TCP connections SQL> EXECUTE DBMS_NETWORK_ACL_ADMIN.CREATE_ACL('acl_for_oracle.xml', - > 'ACL for www.oracle.com', 'SCOTT', TRUE, 'connect') SQL> REM Adds ADAMS the privilege to the ACL to make TCP connections also SQL> EXECUTE DBMS_NETWORK_ACL_ADMIN.ADD_PRIVILEGE('acl_for_oracle.xml', - > 'ADAMS', TRUE, 'connect') SQL> REM Assigns the new ACL to www.oracle.com for TCP/IP port 80 (HTTP) SQL> EXECUTE DBMS_NETWORK_ACL_ADMIN.ASSIGN_ACL('acl_for_oracle.xml', - > 'www.oracle.com', 80) SQL> REM Commits to make the ACL take effect SQL> COMMIT
UTL_TCP
、UTL_HTTP
、UTL_SMTP
およびUTL_MAIL
パッケージを起動するユーザーは、外部ホストにTCP/IP、HTTPまたはSMTP接続を確立するための'connect'
権限を持っている必要があります。UTL_INADDR
パッケージを起動するユーザーは、外部ホストの名前またはIPアドレスを解決するための'resolve'
権限を持っている必要があります。これらの権限はGRANT
SQL文ではなく、DBMS_NETWORK_ACL_ADMIN
パッケージを使用して付与することに注意してください。
外部ホストに対する現在のACL割当ておよび現在ACLに定義されている権限は、システム・カタログ・ビューDBA_NETWORK_ACLS
およびDBA_NETWORK_ACL_PRIVILEGES
を使用して表示できます。
データベースからネットワーク操作を実行するためにこれらのPL/SQLパッケージを使用するその他のデータベース・コンポーネント(Oracle XML DB HttpUriType、Oracle MultimediaおよびOracle Spatial)を起動するユーザーは、同じネットワーク権限チェックの対象で、同一の権限が必要です。
Oracle Database 11gリリース1 (11.1)では、パッケージのセキュリティを強化するため、DBMS_SQL
に多くの拡張が行われました。
オープン・カーソル数の推測の防止
オープン・カーソルを指定しないカーソル番号を使用してDBMS_SQL
のサブプログラムがコールされると、新しいエラーORA-29471
が発生します。エラーが発生すると、アラート・ログにアラートが発行され、セッションが終了するまでDBMS_SQL
が操作不能になります。
IS_OPEN
に対するコールのカーソル番号の実際の値が、現在セッションでオープンされているカーソルを指定している場合、戻り値はTRUE
になります。実際の値がNullの場合、戻り値はFALSE
になります。それ以外の場合は、ORA-29471
エラーが戻されます。
カーソル番号の仮パラメータがないDBMS_SQL
サブプログラムは、DBMS_SQL.OPEN_CURSOR
ファンクションのみであることに注意してください。このサブプログラムではカーソル番号が戻されます。そのため、このルールの対象外です。
カーソルの不正使用の防止
既知の既存のカーソルを破損するセキュリティ違反からカーソルが適切に保護されるようになりました。
バインディングおよび実行時に、追加のチェックが常に実行されます。オプションで、すべてのDBMS_SQL
サブプログラムのコールに対してチェックを行うこともできます。チェックの内容は次のとおりです。
問題のサブプログラムのコール時のcurrent_user
が、最新の解析のコール時と同一であるかどうか。
サブプログラムのコール時に有効化されたロールが、最新の解析のコール時に有効化されたロールのスーパーセットであるかどうか。
どのような場合にも当てはまりますが、定義者の正しいサブプログラムには、ロールは無関係です。
いずれかのチェックが失敗すると、ORA-29470
が発生します。
チェックを実行する時期を定義するメカニズムは、仮パラメータsecurity_level
(使用可能な値はNULL
、1
および2
)を使用するOPEN_CURSOR
サブプログラムの新規オーバーロードです。
security_level = 1
(またはNULL
)の場合は、バインディングおよび実行時にのみチェックが行われます。security_level = 2
の場合は、必ずチェックが行われます。
このセキュリティ方式は、10.2以前の旧リリースより強化されています。その結果、DBMS_SQL
のユーザーは、アップグレード時にランタイム・エラーを経験する可能性があります。アプリケーションがよりセキュアになる一方で、11.1への移行時に、一時的にセキュリティ・チェックを緩和する必要がある場合も考えられます。その場合は、セキュリティ・チェックを緩和する手順について、Oracleサポート・サービスに問い合せてください。
ファイルがシンボリック・リンクの場合、UTL_FILE
パッケージでファイルを開くことができなくなりました。この新しい制限により、UTL_FILE
パッケージの既知のセキュリティ・ホールが閉じられます。
このセキュリティの制限によって、移行中に過度の負荷がかかる場合は、Oracleサポート・サービスに問い合せてください。
11.1データベースまたはFormsクライアントと、10.1または10.2データベース間で相互運用を行うには、少なくとも10.1.0.5 (10.1の場合)または10.2.0.2 (10.2の場合)のパッチセット・レベルが必要です。
次に示す状況で、10.1または10.2のPL/SQLユニットやビューの参照を試行すると、10.1または10.2環境に適切なレベルのパッチが適用されていないかぎり、PLS-801[55916]
エラーが発生して失敗します。
11.1データベースのPL/SQLユニット、無名ブロック、トリガー、コール文またはSQL文により、データベース・リンク全体の10.1または10.2データベースのPL/SQLユニットが実行される場合。
11.1データベースのPL/SQLユニット、無名ブロック、トリガーまたはコール文がデータベース・リンク全体の10.1または10.2データベースのビューを参照し、そのビューが直接または間接的にPL/SQLファンクションやオブジェクト・タイプを参照する場合。
11.1のFormsクライアントが、RPCを使用して10.1または10.2データベースのPL/SQLユニットを実行する場合。
PLS-801[55916]
エラーを回避するには、少なくとも10.1.0.5 (10.1の場合)または10.2.0.2 (10.2の場合)のパッチセット・レベルが必要です。
10.1および10.2環境間には、相互運用性の問題はありません。
Pro*CのREADMEについては、「Pro*C/C++ README」を参照してください。
ORACLE_HOME/precomp/doc/proc2/readme.doc
Pro*COBOLのREADMEについては、「Pro*COBOL README」を参照してください。
ORACLE_HOME/precomp/doc/procob2/readme.doc
Oracle Database 11gリリース2 (11.2)のSQLJは、JDK 5.0およびJDK 6.0でサポートされています。
SQL*PlusのREADMEについては、「SQL*Plus README」を参照してください。
ORACLE_HOME/sqlplus/doc/README.htm
サマリー管理を使用する際は、次の事項に注意してください。
特定のマテリアライズド・ビューを使用またはリフレッシュするときは、NLSパラメータが、そのマテリアライズド・ビューで作成した時点のパラメータと同じであることを確認してください。この制限を受けるのは、次の構成メンバーが含まれるマテリアライズド・ビューです。
NLSパラメータの設定に応じて異なる値を戻すことが可能な式
そのような式は、NLSに依存しない方法で記述することをお薦めします。次に例を示します。
(date > DATE '2003-01-02')
または
(rate <= 2.150)
結合の片側が文字データの等価結合
この等価結合の結果は照合によって異なり、セッションごとに変化する可能性があるため、クエリー・リライトの場合は正しい結果が得られず、また、リフレッシュ操作後はマテリアライズド・ビューに一貫性がなくなります。
マテリアライズド・ビューの選択リスト内、またはマテリアライズド集計ビューの集計内に文字データへの内部変換を生成する式
この制限は、数値データのみが含まれる式には適用されません(たとえば、a
とb
が数値のa+b
には適用されません)。
Oracle Streamsを使用する際は、次の事項に注意してください。
Oracle Bug#4285404に対するパッチを9.2データベースに適用していない場合は、Oracle9i Databaseリリース2 (9.2)またはOracle Database 10gリリース1 (10.1)からOracle Database 11gリリース2 (11.2)への伝播でエラーORA-25334
が発生します。
ORA-01403 No data found
というメッセージにかわる、追加のOracleエラーORA-26786およびORA-26787を捕捉するには、カスタマイズされたDMLおよびOracle Streamsのエラー・ハンドラを修正する必要があります。ORA-26787エラーは、更新または削除する行がターゲット表に存在しない場合に発生します。ORA-26786エラーは、行はターゲット表に存在するが、一部の列の値がLCRの値に一致しない場合に発生します。
アドバンスト・キューイング通知のサブスクリプション名は正規化されます。したがって、scott.queue1:sub
およびSCOTT.QUEUE1:SUB
の登録は、同一のエンティティに対するものであり、正規化された形式"SCOTT"."QUEUE1":"SUB"
として表されます。
Oracle Database 11gリリース2 (11.2)で導入されたDBMS_RULE_ADM
パッケージでは、コール元にDBMS_RULE_ADM
操作を実行するための権限が明示的に付与されている必要があります(Oracle Bug#5523578を参照)。
必要な場合には、イベント25476を短期間ゼロ以外の任意のレベルに設定して、前の動作をリストアできます。ただし、このイベントの使用は将来のリリースで非推奨になる可能性があるため、DBMS_RULE_ADM
によりセキュリティ関連のエラーが戻される場合は、関連する権限を付与することをお薦めします。
この項では、リリース11.2.0.1での既知の不具合を示します。これ以外に、使用しているプラットフォーム固有のリリース・ドキュメントに補足のリストが含まれている場合があります。
Oracle Bug#8724757
アーカイブREDOログ付きのリリース9.2.0.8データベースをアップグレードする際に、LOG_ARCHIVE_FORMAT
初期化パラメータが明示的に%t_%s.dbf
に設定されている場合は、フォーマットを変更して、%r
を追加してから続行することを推奨するエラーがDBUAで表示されます。ただし、%r
は9.2ではサポートされていないフォーマットです。
回避策: 初期化パラメータ・ファイルまたはSPFILE
からLOG_ARCHIVE_FORMAT
を削除し、デフォルトのフォーマットを使用します。リリース9.2.0.8では、デフォルトは%t_%s.dbf
でしたが、11.2では%t_%r_%s.dbf
です。このため、デフォルトを使用すると、フォーマットが自動的に更新されます。
Oracle Bug#8737202
スタンドアロン・バージョンの削除ツールを使用してクラスタ用Oracle Grid Infrastructureを削除する場合、リモート・ノードに削除用のホームの場所を作成する権限がない状態でツールを実行すると、リモート・ノードでOracle Clusterwareの削除が失敗します。
回避策: スタンドアロン・バージョンの削除ツールを使用してクラスタ用Oracle Grid Infrastructureを削除する場合は、Oracle Clusterwareのすべてのノードで、削除用のホームの場所の作成権限が必要です。
Oracle Bug#8726637
Oracle Clusterwareホームがトップ・レベルの'/'
ディレクトリに作成されている場合、リモート・ノードでOracle Clusterwareソフトウェアの削除が失敗します。
回避策: 削除の終了時に、各リモート・ノードのローカル・ノードから次のコマンドを実行します。
'ssh remote_node rm -rf crs_home/'
Oracle Bug#8680498
Oracle Restartで管理されない単一インスタンスのデータベースのOracleホームがあるマシンでOracle Restartを削除しようとすると、削除ツールによって/etc/oratab
ファイルが削除されます。
回避策: 削除ツールを実行してOracle Restartを削除する前に、/etc/oratab
ファイルをバックアップし、クラスタ用Oracle Grid Infrastructureの削除後にファイルをリストアします。
Oracle Bug#8644344
削除ツールを実行してデータベースを削除する場合、Oracleホームを開いてコンポーネントを選択するように求められます。トップ・レベル・コンポーネント(Oracle Database Server
)を選択して、Oracleホームを選択しないと、削除ユーティリティを実行してデータベースの削除を続行するように求めるメッセージがOUIに表示されません。
回避策: 削除ツールを実行してOracleホームを削除します。
Oracle Bug#8635356
共有NFS記憶域にインストールされているORACLE_HOME
から削除ツールを実行している場合は、ORACLE_HOME
のクリーンアップ中に.nfs
ファイルに関連するエラーが表示されます。
回避策: ORACLE_HOME
を削除するには、削除ツールの終了後にrm -rf
ORACLE_HOME
コマンドを実行します。また、スタンドアロンのdeinstall.zip
を使用してORACLE_HOME
の場所を指定することもできます。
Oracle Bug#8403941
読取り専用の場所から削除ツールを実行すると、クラスタ用Oracle Grid Infrastructureの削除が失敗します。
回避策: スタンドアロン・バージョンの削除ツールを使用してクラスタ用Oracle Grid Infrastructureを削除する場合は、削除ツールをダウンロードして、ツールを実行するユーザーが書込み可能な場所から実行します。このユーザーには、すべてのOracle Clusterwareノードに削除用ホームの場所を作成する権限も必要です。
Oracle Bug#8666509
Oracle Clusterwareを削除すると、11.2より前のOracle RACホームをOracleインベントリからデタッチするように求められます。
回避策: アップグレードした11.2 Oracle RACホームを構成解除および削除し、クラスタ用Oracle Grid Infrastructureホームの構成解除および削除を続行する場合は、最初に、11.2より前のOracle RACソフトウェア・ホームを中央のインベントリからデタッチします。
『Oracle Application Expressリリース・ノート』の未解決の不具合と既知の問題に関する項を参照してください。
Oracle Bug#9327020
ASMCMDのmd_restore
コマンドでは、COMPATIBLE.RDBMS
属性の値を11.2.0.0.0に設定する必要があります。
回避策: ありません。
Oracle Bug#8936616
Oracle ASM初期化パラメータで指定したASM_DISKSTRING
が、ディスク・グループの作成時に有効になりません。
回避策: 「ディスク・グループの作成」ダイアログに移動して、「ディスク検出パスの変更」ダイアログで「ディスク検出パス」を指定します。ASMCAによって、一致するすべてのディスクがリストされます。
Oracle Bug#8783301
ディスク・グループで作成された表領域のデータファイルが削除されている場合は、データベースとディスク・グループ間の依存関係が更新されません。このため、ディスク・グループの削除後にOracle RACインスタンスを起動できなくなる場合があります。
回避策: 表領域の作成または削除後に、-a
オプションを指定して次のコマンドを実行します。このオプションでは、現在のディスク・グループのリストを指定します。
srvctl modify database -d orcl -a DG1,DG2
Oracle Bug#8722063
ASMCMD lsdg
コマンドでは、Oracle ASMディスク・グループに正しい投票ディスクの場所が表示されません。
回避策: V$ASM_DISK
ビューのVOTING_FILE
フィールドを使用して、そのディスクに投票ディスクがあるかどうかを確認します。QAQ投票ファイル次のSQLコマンドを実行します。
SELECT VOTING_FILE FROM V$ASM_DISK
Oracle Bug#8721918
Oracle Automatic Storage Managementクラスタ・ファイル・システム(Oracle ACFS)のエラー番号の範囲は501
から12000
です。501
から9999
のエラーは、ACFS-00501
からACFS-09999
の書式でレポートされます。この書式のOracle ACFSエラー・メッセージでは、余分なゼロ(0)がエラー番号の先頭に付加されて5桁の番号が作成されるため、oerr
ツールでは認識されません。たとえば、ACFS
-00501
が返される場合に、oerr ACFS 00501
コマンドを実行すると、データが返されません。
回避策: oerr
を実行する場合は、エラー・メッセージで返されるエラー番号から先頭のゼロを削除します。たとえば、エラーでACFS
-00501
が返される場合は、次のようにoerr
を実行します。
$ oerr ACFS 501
Oracle Bug#8623938
Oracle ASMクラスタがローリング移行の状態でGV$
ビューを問い合せると、問合せを発行したプロセスが失敗し、次のようなエラーが返される場合があります。
ORA-0600: internal error code, arguments: [ksxpcini:rm], [3], [218103808]
回避策: Oracle ASMクラスタがローリング移行の状態では、GV$
ビューを問い合せないでください。
自動ストレージ管理構成アシスタント(ASMCA)でOracle ASMクラスタのローリング・アップグレードを実行する場合は、クラスタがローリング移行の状態になる前にGV$
ビューの問合せが実行されます。ローリング移行の実行前にASMCAが失敗する場合は、ASMCAの再起動前にローリング移行を停止します。そうしないと、ASMCAはGV$
の問合せを実行すると失敗します。ローリング移行を停止するためのSQLコマンドは次のとおりです。
ALTER SYSTEM STOP ROLLING MIGRATION;
Oracle Bug#9061246
Global Services Daemon (GSD)が有効化されている場合に、Oracle Clusterwareの起動時または複数のノードの再起動時に、クラスタのすべてのノードでGSDの起動に失敗する場合があります。GSDの状態は、srvctl status nodeapps
コマンドを実行することで確認できます。
回避策: Oracle Clusterwareのいずれかのノードで次のコマンドを発行し、すべてのノードでGSDを起動します。
srvctl start nodeapps
Oracle Bug#8974576
SRVCTL ADD SCAN_LISTENER
またはSRVCTL REMOVE SCAN_LISTENER
コマンドの後、REMOTE_LISTENER
パラメータが変更されません。
将来のリリースのOracle Clusterwareでは、それぞれ独自のSCAN
を使用した複数のパブリック・ネットワークをサポートするように、REMOTE_LISTENER
がプロジェクトの一部として管理されるようになります。リリース11.2では、11.2より前のアップグレード対象データベースのREMOTE_LISTENER
パラメータにノードのVIPを含める必要があるため、REMOTE_LISTENER
を適切に更新するために必要なすべてのデータがOracle Clusterwareに保持されているわけではありません。かわりに、DBCAとDBUAで実装するか、手動で実装します。
回避策: REMOTE_LISTENERパラメータを手動で変更するには、次のコマンドを実行します。
SQL> ALTER SYSTEM SET REMOTE_LISTENER='t2000-cluster0-scan.t2000-18.oraclecorp.com' sid='*' scope=memory; System altered. SQL> ALTER SYSTEM REGISTER; SQL> SHOW PARAMETER LISTENER; NAME TYPE VALUE ------------------------------------ ----------- ------------------------------ remote_listener string t2000-cluster0-scan.t2000-18.o
Oracle Bug#8791771
srvctl modify database -d
db_unique_name
-y manual
コマンドを実行しても、システムの再起動後にOracle ClusterwareがOracle RACデータベースを自動的に再起動することを防ぐことができません。Oracle RACデータベースは自動的に再起動します。
回避策: ありません。
Oracle Bug#8786770
Oracle RACリリース9.2が存在する場合、Cluster Ready Services (CRS)のサイレント・インストールが失敗します。
回避策: コマンドラインからoracle_install_crs_AdvancedInstall=true
を渡します。たとえば、次のようなコマンドです。
./runInstaller -responseFile /scratch/rsmith/grid.rsp -silent oracle_install_crs_AdvancedInstall=true
Oracle Bug#8760631
crsctl add resource
を使用してアプリケーション・リソースが作成されると、CRS-2518
が返されます。
回避策: ローカル・ファイル・システムのクラスタ内のすべてのノード、共有ファイル・システムまたはOracle ACFSでアクション・スクリプトが作成された後にCRSCTLコマンドを実行します。
Oracle Bug#8739811
共有ORA_CRS_HOME
でOracle Clusterwareを作成すると、次のエラーが表示される場合があります。
Failed to rmtcopy "/tmp/fileM3zR7m" to "ORA_CRS_HOME/gpnp/manifest.txt" for nodes {node1,node2}, rc=256
回避策: このエラーは無視しても問題ありません。
Oracle Bug#8737732
Oracle Clusterwareをリリース11.1.0.6からリリース11.2にアップグレードする場合に、11.1.0.6 OCRおよび投票ディスクをRAWデバイスに保存していると、cluvfy
が失敗します。
回避策: cluvfy
が失敗した場合は無視しても問題ありません。
Oracle Bug#8736093
Oracle Clusterware 11.2.0.1.0にアップグレードした後でOCR操作を実行しようとすると、Cluster Ready Serviceが停止する場合があります。この問題は次の状況で発生します。
新規インストールではなく、Oracle Clusterware 11.2.0.1.0へのアップグレードが成功した後。
2ノードより多くのクラスタ上で実行する場合。
アップグレードの実行後に、11.2.0.1.0より前のクラスタ・アクティブ・バージョンでマスター以外のCluster Ready Serviceが別のノードで起動していると、マスターのCluster Ready Serviceが停止します。この問題は、マスター以外のCluster Ready Serviceが起動するまでにリサイクルされている場合は発生しません。
回避策: crsctl stop res ora.crsd -init
を使用して、すべてのノードでCluster Ready Serviceを停止し、crsctl start res ora.crsd -init
を使用してCluster Ready Serviceを再起動します。
Oracle Bug#8733944
リリース11.1.0.7からのOracle Clusterwareで、Oracle Exadataサポートに必要なパッチまたは11.1.0.7 CRSバンドル・パッチ1を適用すると発生する問題のため、停止コマンドまたは障害により別のノードでクラスタウェアが停止すると、CSSデーモンが停止する場合があります。
この兆候としては、最大値を超えていることを示す、CSSDログのASSERT
です。次に例を示します。
Group ID of xxxx exceeds max value for global groups
回避策: Oracle Exadataサポート・パッチまたは11.1.0.7 CRSバンドル・パッチ1を実行している場合、この問題を解決するには、この不具合用のパッチを適用することをお薦めします。
この問題は、前述のパッチを使用して11.1.0.7からアップグレードする際にも発生する場合があります。アップグレード時に11.1.0.7のノードが停止する潜在的な問題を排除するには、この不具合用のパッチをアップグレード前に11.1.0.7のノードに適用します。
アップグレードする場合は、アップグレード時にアップグレードされなかったノードを再起動せずに、すべてのノードでアップグレードを完了しておくことをお薦めします。アップグレードの実行中に11.1.0.7のノードが停止する場合は、再起動しないでアップグレードしてください。
Oracle Bug#8727190
投票ディスクが論理的に破損している場合、CSSDは投票ディスクを再オープンし、すべてのノードの再起動をできるだけ回避できるように、自動的にONLINE
に設定します。ただし、CSSDでは破損した投票ディスクを認識できません。破損した投票ディスクは、Oracle Clusterwareが次に起動されるとOFFLINE
に設定されます。
回避策: 破損した投票ディスクを再作成します。
Oracle Bug#8726128
RHEL4/OEL4システムでは、次のコマンドが失敗します。
cluvfy stage -post crsinst
これは、ローカル・ノードでUdev属性の検証が失敗するために発生します。これにより、クラスタ検証コンフィギュレーション・アシスタントも失敗し、クラスタ用Oracle Grid Infrastructureのインストール・セッションが終了します。詳細なインストール・ログには、ERROR:PRVF-9802
が表示されます。
回避策: RHEL4/OEL4でUdev属性のチェックが失敗しても無視してください。Udev属性の検証で問題しかレポートされなくても、インストールは成功したとみなされます。
Oracle Bug#8725983
Oracle ASMインスタンスがクラッシュまたは異常終了すると、Oracle Clusterwareでデータ・サービスの再起動が失敗する場合があります。
回避策: SRVCTLを使用してサービス・リソースを手動で起動します。
Oracle Bug#8721204
sudo設定が原因で、Database Controlデプロイメント・プロシージャでsudo権限のチェック手順が失敗します。
回避策: grep requiretty /etc/sudoers
コマンドでDefaults requiretty
が返される場合は、/etc/sudoers
で次の行をコメント・アウトする必要があります。
#Defaults requiretty
Oracle Bug#8716580
TNS_ADMIN
環境変数がOracle Clusterwareデーモン・プロセスに設定され、その値がリスナー・リソースに適していないため、リスナー・リソースの起動が失敗します。
回避策:
TNS_ADMIN
環境変数が設定されていないセッションでOracle Clusterwareを再起動します。
sudo権限のチェック手順を再試行します。
Oracle Bug#8715968
ネットワーク・タイム・プロトコル(NTP)の構成ファイルが存在せず、NTPデーモンがクラスタ・ノードで実行されていると、クラスタ用Oracle Grid Infrastructureのインストールの前提条件のチェックで問題がレポートされません。これにより、クラスタのalert
.log
ファイルで示すように、クラスタ時刻同期サービスがオブザーバ・モードに入ります。
回避策: 時刻同期サービスを提供するには、ネットワーク・タイム・プロトコル(NTP)ではなく、クラスタ時間同期サービス(ctss
)を使用します。このためには、NTPを構成解除して削除します。NTPサービスを解除するには、既存のntpd
サービスを停止し、初期化シーケンスから無効にして、ntp
.conf
ファイルを削除します。詳細は、『Oracle Grid Infrastructureインストレーション・ガイドfor Linux』のネットワーク・タイム・プロトコルの設定に関する項を参照してください。
Oracle Bug#8711200
インストーラを実行する場合、前提条件チェック後に修正して再実行を選択すると、runfixup.sh
が存在しないためにクラスタ検証ユーティリティ・スクリプトが失敗する場合があります。
回避策: すべてのクラスタ・ノードから/tmp/CVU_11.2.0.1.0_
userID
を削除し、インストーラを再実行します。
Oracle Bug#8702731
Oracle Clusterwareの停止中にSHUTDOWN IMMEDIATE
コマンドが使用されていると、データベースの停止がタイムアウトする場合があります。
回避策: Oracle Clusterwareを停止する前に、SHUTDOWN ABORT
コマンドを使用してデータベースを停止します。
Oracle Bug#8692998
「Extend Cluster
」または「Delete Node
」上の必要なノードが正しく表示されない場合があります。この問題は、ホスト・コレクションが実行されていない場合に発生します。
回避策: Refresh Host Configuration
をトリガーした後、「Extend Cluster
」デプロイメント・プロシージャまたは「Delete Node
」デプロイメント・プロシージャを再試行します。次の手順を実行してください。
インタビューを取り消します。
「データベース」タブをクリックします。
「関連リンク」セクションで、「デプロイ」リンクをクリックします。
すべてのホストを選択し、「ホストのリフレッシュ」ボタンをクリックします。
ジョブの実行の完了後、「データベース」タブの「ソフトウェアとサポート」サブタブに戻り、「Extend Cluster
」デプロイメント・プロシージャまたは「Delete Node
」デプロイメント・プロシージャを起動します。
Oracle Bug#8683759
CRSホームがバージョン11.2にアップグレードされている場合、前のバージョンのOracle RACデータベース(10gまたは11.1)が存在すると、10gまたは11.1のOracle RACデータベースおよびサービスに関連するクラスタ・イベントがONSクライアントに送信されません。
回避策: ありません。
Oracle Bug#8683517
Oracle ClusterwareおよびOracle ASMをリリース11.2にアップグレードした後に、データベースがアップグレードされていない場合、Oracle Clusterwareスタックを停止しようとすると、Oracle Clusterwareでは正しい順序で停止が実行されません。これは、リリース11.2より前のOracle Databaseリリースがリリース11.2のOracle ASMディスク・グループと依存関係を共有していないためです。Oracle Clusterwareに依存するデータベースが停止する前に、Oracle Clusterwareがディスク・グループのリソースを停止しようとすると、ディスク・グループの停止が失敗する場合があります。これは、ディスク・グループがまだ使用中でOracle Clusterwareスタックを停止できないためです。
回避策: Oracle Clusterwareスタックを停止するには、次のコマンドを使用します。
crsctl stop crs -f
Oracle Bug#8674080
Oracle Clusterwareバージョン11.1から11.2のローリング・アップグレード中に、ソフトウェアのバージョンが11.2ではないノードで発生するイベントで、クラスタ・イベントがOracle Notification Service (ONS)クライアントにポストされません。また、11.2のノードで発生するイベントで、11.2より前のノードで実行されているONSクライアントによってイベントが受信されません。
回避策: クラスタ内のすべてのノードを11.2にアップグレードします。クラスタのアクティブ・バージョンがリリース11.2.0.1の場合、イベントは受信されます。
Oracle Bug#8668083
Oracle Restart環境で、ローカル・ノードのユーザー等価が存在しない場合、次のコマンドでは検証を実行できず、エラー・メッセージが返されます。
cluvfy stage -pre hacfg cluvfy stage [-pre | -post] cfs cluvfy stage [-pre | -post] acfscfg cluvfy comp admprv cluvfy stage -pre dbcfg cluvfy stage -pre dbinst
回避策: Oracle RestartでSSHを構成します。
これらの不具合のパッチを取得し、Oracle Databaseホームに適用するには、Oracleサポート・サービスに問い合せてください。
Oracle Bug#8667622
別のノードでSCANリスナーが実行されている場合に、force
オプションを指定してnodeapps
を停止および再起動すると、SCANリスナーが同じノードで起動する場合があります。
回避策: 次のコマンドを使用して、SCAN VIPおよび関連するリスナーを別のノードに再配置します。
srvctl relocate scan -i ordinal_number -n node_name
Oracle Bug#8667127
パブリック・インタフェースが無効または機能しない場合、Oracle Clusterwareによってサービス・リソースが停止され、別のサーバーで再起動しなくなる場合があります。
回避策: SRVCTLを使用してサービス・リソースを手動で起動します。
Oracle Bug#8666501
Oracle Clusterwareのエージェント・ログ・ファイルのローテーション間隔が短くなっています。ログ・ファイルは数日後に上書きできます。
回避策: ありません。
Oracle Bug#8666150
クラスタ用Oracle Grid Infrastructureホームが存在しないか、共有されていない場合、共有リソースのチェック時にcluvfy
stage
-pre
nodeadd
コマンドが失敗します。
回避策: cluvfy
コマンドを実行する前に、クラスタ用Oracle Grid Infrastructureホームを手動で作成します。
Oracle Bug#8659440
srvctl modify scan_listener -p
new_endpoints
コマンドで、new_endpoints
引数にTCPポート番号しか使用できません。
回避策: TCPポート番号以外のエンドポイントを使用できるようにSCANリスナーを更新する必要がある場合は、srvctl
stop
listener
-f
およびsrvctl
remove
scan_listener
-f
を実行し、すべてのSCANリスナーを停止して削除します。次に、srvctl add scan_listener -p
new_endpoints
を実行し、目的の新しいエンドポイントを使用してSCANリスナーを追加します(new_endpoints
の書式は次のとおりです)。
[TCP:]port[/IPC:key][/NMP:pipe_name][/TCPS:s_port]
Oracle Bug#8657184
2つのネットワーク・インタフェースがクラスタ内でパブリック・ネットワーク・インタフェースとして構成されており、一方のノードのパブリック・インタフェースに障害が発生した場合に、もう一方のパブリック・インタフェースにVIPが自動的にフェイルオーバーされません。
回避策: 複数のパブリック・ネットワーク・インタフェースが存在する場合は、高可用性のためにインタフェースの結合を使用します。Oracle Clusterwareインストーラの「ネットワーク・インタフェースの使用方法の指定」画面で、パブリックとして1つの(結合された)インタフェースのみを選択します。srvctl
add
nodeapps
またはsrvctl
add
vip
でパブリック・ネットワークを構成する場合は、-A
または-S
引数に1つのネットワーク・インタフェース名のみを指定します。
Oracle Bug#8652158
パブリック・ネットワークの障害によりデフォルト以外のネットワークのVIP(コマンドsrvctl add vip -k 2
で作成)がクラスタ内の別のノードにフェイルオーバーされると、ネットワークが動作状態にリストアされた場合に元のノードに自動的にフォールバックされません。
回避策: 次のコマンドを使用して、問題のVIPを手動で停止して再起動します。
srvctl stop vip -i vipname
srvctl start vip -i vipname
start
コマンドでは、正しいノードでVIPが自動的に起動します。
Oracle Bug#8648234
ソフトウェア・インストールごとに異なるオペレーティング・システム・ユーザーを使用しており、クラスタ用Oracle Grid Infrastructureのインストール・ユーザーがOSDBAグループのメンバーでない場合に次のコマンドを実行すると、OSDBAグループのメンバーシップのチェックが失敗する場合があります。
cluvfy comp sys -p crs cluvfy comp sys -p ha
回避策: インストール・ユーザーがクラスタ用Oracle Grid Infrastructureのみを所有している場合は、この障害を無視しても問題ありません。つまり、ジョブ・ロールの分離を使用している場合は、クラスタ用Oracle Grid Infrastructureの所有者がOSDBAグループのメンバーである必要はありません。ただし、Oracle Databaseの所有者にはOSDBAグループのメンバーシップが必要です。
Oracle Bug#8644639
Oracle ACFSマウント・ポイントを作成してレジストリに追加する場合、次の条件に該当すると、マウント・ポイントは自動的にマウントされません。
マウント・ポイントのディレクトリがOracle ACFSレジストリで登録済である。
マウント・ポイントのディレクトリがマウント済である。
マウント・ポイントがアンマウントされ、Oracle ACFSレジストリから削除されている。
レジストリからマウント・ポイントが削除されてから、ora.registry.acfs
リソースが再起動されていない。
回避策: /tmp/
.usm_state_file
ファイルからマウント・ポイントのディレクトリを削除します。
Oracle Bug#8635825
2つのネットワーク・インタフェースがクラスタ内でパブリック・ネットワーク・インタフェースとして構成されており、一方のノードのパブリック・インタフェースに障害が発生した場合に、もう一方のパブリック・インタフェースに仮想インターネット・プロトコル・アドレス(VIP)が自動的にフェイルオーバーされません。
回避策: 複数のネットワーク・インタフェースが存在する場合は、高可用性のためにインタフェースの結合を使用します。Oracle Clusterwareインストーラの「ネットワーク・インタフェースの使用方法の指定」画面で、パブリックとして1つの(結合された)インタフェースのみを選択します。srvctl add nodeapps
またはsrvctl add vip
でパブリック・ネットワークを構成する場合は、-A
または-S
引数に1つのネットワーク・インタフェース名のみを指定します。
Oracle Bug#8632280
Oracle Clusterwareをリリース11.2にアップグレードした後で、oifcfg getif
コマンドを実行すると、PRIF-30: Network information in OCR profile needs to be synced with GPnPprofile
エラーが表示されます。
回避策: Oracle Clusterwareホームのbin
ディレクトリから、root
ユーザーとして次のコマンドを実行します(interface_name
はインタフェースの名前で、subnet
はサブネットの名前です)。
oifcfg setif -globalinterface_name
/subnet
public
Oracle Bug#8612566
一部のパブリック・ネットワークの障害によりOCI FANクライアントが通知を受信しなくなり、TCPのタイムアウト中にハングします。
回避策: ありません。
Oracle Bug#8607080
環境に設定されているNLS_LANG
の値がOracle Clusterwareで無視されます。つまり、すべてのクラスタ管理者は、インストール時のOracle Clusterwareの設定を使用する必要があります。
CRSDやOHASDのエラー・メッセージはCLIに渡される前にデフォルト値に変換されるため、crsctl
やsrvctl
などのコマンドはこの影響を受けます。
回避策: インストール時に言語IDが適切に設定されておらず、NLS_LANG
値を変更する場合は、すべてのノードで次のコマンドを実行します。
crsctl stop crs
edit s_crsconfig_
hostname
_env.txt
crsctl start crs
この回避策は、Oracle Clusterwareのインストール後にNLS_LANG
の値を変更する場合に使用します。Oracle Clusterwareのインストール時に適切なNLS_LANG
が使用されていることを確認するには、次のコマンドを実行します。
edit grid_home/crs/install/crsconfig_params
次に例を示します。
SILENT=false ORACLE_OWNER=grid ORA_DBA_GROUP=oinstall ORA_ASM_GROUP=asmadmin LANGUAGE_ID='JAPANESE_JAPAN.JA16EUC
Oracle Bug#8600842
Oracle Clusterwareをリリース11.2にローリング・アップグレードする場合、一部またはすべてのリソース(Oracle RACデータベース・インスタンス、リスナー・プロセス、データベース・サービスなど)が最後のノードで自動的に起動されない場合があります(通常、アップグレードは一度に1つのノードで実行)。
回避策: 通常の管理インタフェース(Oracle Databaseインスタンスおよびサービス用のSRVCTLなど)を使用してリソースを手動で自動的に起動してください。
Oracle Bug#8568386
投票ディスクを共有ファイル・システムに追加すると、グループ権限が自動的にrootユーザーに設定されます。ただし、グループ権限はクラスタ用Oracle Grid Infrastructureのインストール・ユーザーに設定する必要があります。
回避策: chown
コマンドを使用して、投票ディスクのグループ権限を手動で変更します。
Oracle Bug#8520511
OCR投票ディスクがOracle ASMにあるリリース11.2のOracle Clusterwareで、Oracle ASMのデータファイルを使用してOracle Databaseリリース10.2またはリリース11.1をインストールすると、DBCAのインストールが失敗し、エラーORA-00119
が表示されます。
回避策: Oracle Bug#8288940に記載されている個別のパッチを適用するか、次のコマンドを使用してシンボリック・リンクを作成します。
Symlink Pre-11.2_Oracle_Database_home/network/admin/listener.ora --> 11.2_Oracle_Clusterware_home/network/admin/endpoints_listener.ora
Pre-11.2_Oracle_Database_home
は、Oracle Databaseリリース10.2または11.1のデータベース・ホームです。
Oracle Bug#8493252
まれに、リモート・ノードでSSH接続が閉じられると、AttachHome
操作中にOracle Clusterwareのインストールが失敗する場合があります。
回避策: すべてのクラスタ・ノードで、SSHデーモン構成ファイル/etc/ssh/sshd_config
のLoginGraceTime
パラメータを0に設定します。
Oracle Bug#8448079
Oracle Clusterwareが停止および再起動されると、Oracle ASMディスク・グループにCRS前の停止状態が保持されません。リリース11.2のデータベース・リソースでは、Oracle ASMディスク・グループに起動依存性が保持されます。この場合、Oracle Clusterwareはデータベース・リソースを起動する前にOracle ASMディスク・グループを起動します。ただし、リリース11.2より前のOracle Databaseリリースでは、Oracle ASMディスク・グループに依存性が保持されないため、起動が失敗します。
回避策: Oracle ASMディスク・グループ・リソースを無効にして、Oracle ASMパラメータASM_DISKGROUPS
を手動で設定し、Oracle Clusterwareの停止時にOracle ASMパラメータASM_DISKGROUPS
がNULL
に設定されないようにします。次の例では、ディスク・グループdata
およびfra
のディスク・グループ・リソースを無効にします。
srvctl disable diskgroup -g data srvctl disable diskgroup -g fra sqlplus / as sysasm SQL> ALTER SYSTEM SET asm_diskgroups=data,fra scope=both;
注意: Database Upgrade Assistantを使用してデータベースをリリース11.2にアップグレードする場合は、データベースで使用されるディスク・グループを有効にしてください。そうしないと、アップグレード・プロセス中にDatabase Upgrade Assistantが停止する場合があります。アップグレード後にDatabase Upgrade Assistantがデータベース・リソースを起動する場合は、データベースのデータファイルがあるディスク・グループ・リソースを最初に起動しようとします。ディスク・グループ・リソースが無効の場合、これらのディスク・グループは起動に失敗します。ディスク・グループ・リソースを有効にするには、Database Upgrade Assistantを使用する前に次のコマンドを実行します。srvctl enable diskgroup -g data srvctl enable diskgroup -g fra |
Oracle Bug#8434421
最初のCluster Synchronization Servicesデーモン(CSSD)のログ・ファイル(ocssd
.log
)がrootユーザーで所有されているため、ログ・ローテーションによって上書きされません。
回避策: ocssd
.log
を削除するか、所有権を変更します。
Oracle Bug#8309620
OCRおよび投票ディスクがOracle ASMではなくファイル・システムにあるクラスタで、11.2のOracle Clusterwareをインストールおよび構成した後で、11.2より前のOracle Databaseをインストールすると、11.2より前のDBCAは、クラスタのOracle ASMインスタンスではなく、単一インスタンスのOracle ASMとして11.2 Oracle ASMを起動しようとします。
回避策: 11.2のOracle Clusterwareの構成の完了後、11.2より前のOracle Databaseをインストールする前に、次のコマンドを実行してすべてのノードでOracle ASMを起動して、その後停止します。
srvctl start asm -n node srvctl stop asm -n node
Oracle Bug#8276914
Oracle Clusterwareの起動前に、rootユーザーの環境にORACLE_BASE
が設定されている場合、ノードの再起動後にユーザー定義のリスナーおよびSCANリスナーのOracle Clusterwareログ・ディレクトリの場所が、ORACLE_BASE/diag/tnslsnr
からGrid_home
/log/diag/tnslsnr
に変更されます。
回避策: Oracle Clusterwareの起動前には、rootユーザーの環境にORACLE_BASE
を設定しないでください。
Oracle Bug#3841387、8262786、8373758、8406545、8441769
Oracle Clusterwareを11.2にアップグレードすると、10.1、10.2および11.1のOracle RACデータベースのOracleリソースが正常に動作しない場合があります。
回避策: Oracle Bug#3841387、8262786、8373758、8406545および8441769のためのパッチをOracle Databaseホームに適用します。
Oracle Bug#8709678
setupCCR
またはconfigCCR
のいずれかを使用してOracle Configuration Managerを構成する場合に、エラー[: -eq unary operator expected :failed
が返されます。
回避策: CCR_DISABLE_CRON_ENTRY
環境変数をtrue
に定義して、crontab
エントリの作成を無効にし、Oracle Configuration Managerコマンドを再実行してOCMインスタンスを構成します。
Oracle Bug#8716064
Oracle Active Data Guardのスタンバイ・データベースのANALYZE TABLE VALIDATE
文がORA-600 [4555]/ORA-600[25027]
になる場合があります。
回避策: プライマリ・データベースでコマンドを発行します。
Oracle Bug#8428523
プライマリ・データベースのALTER TABLE RENAME
文で、RENAME
DDLの再実行を適用した後に、Active Data Guardのスタンバイ・データベースの結果が正しくなくなる場合があります。
回避策: RENAME
DDLの再実行を適用した後に、Active Data Guardのスタンバイ・データベースで共有プールをフラッシュします。
Oracle Bug#8363109
Active Data Guardのスタンバイ・データベースで最新のSCNのフラッシュバック問合せを実行すると、ORA-8181
が返される場合があります。ORA-8181
が返される例には、非同期XMLIndexを使用して、Active Data Guardのスタンバイ・データベースで問合せを実行した場合があります。また、オブジェクト・リレーショナルに格納されたXMLTypeを使用して、Active Data Guardのスタンバイ・データベースで問合せを実行した場合にも、ORA-8181
が返される場合があります。
回避策: プライマリ・データベースで問合せを発行します。
Oracle Bug#9181675
権限エラーを避けるために、Oracle ASM上でデータベースを手動で作成している場合は、asmgidwrap
スクリプトをコールする必要があります。
回避策: ロール分離インストール(グリッドおよびRDBMSに異なるユーザーとグループがあります)の場合、DBCAを使用して、Oracle ASM上でのデータベース作成時に自動的にasmgidwrap
スクリプトをコールするデータベースを作成します。データベースを手動で作成することを選択した場合、権限エラーを避けるために正しいグループを設定できるように、スクリプトを明示的にコールする必要があります。
Oracle Bug#8867819
オプティマイザ・フィードバックのデフォルトの動作がオンになったため、実行計画がリリース11.2で変更される可能性があります。そのため、変更されない場合に2つのSPAトライアルが問合せに応じて回帰をレポートすることがあります。
回避策: SPAの一貫性を保つために、オプティマイザ・フィードバックをオフにします。_optimizer_use_feedback=false
を使用します。
Oracle Bug#8747281
11.2では、Oracle RACデータベース・インスタンスのクラスタ・インターコネクトのソースとして、OCRがGrid Plug&Playプロファイルによって置き換えられています。これに対し、固定ビューV$CLUSTER_INTERCONNECTS
には、これらのインターコネクトのSOURCE
がProfile
ではなくOCR
として表示されます。
回避策: ありません。
Oracle Bug#8729627
11.1のDBCAを使用して、11.2のOracle Clusterwareを実行しているクラスタでデータベースを削除する場合、データベース・リソースがロックされるためにPRKP-1061/CRS-2524
エラーが表示される場合があります。
回避策: このメッセージは無視しても問題ありません。「OK」をクリックして続行します。
Oracle Bug#8722270
データベースがクラスタ・ノードのサブセットで実行されるように構成されており、それまでデータベースが実行されていないノードでOracle Clusterwareが起動されると、データベースが正常に起動されない場合があります。
回避策: srvctl start instance
コマンドを使用して、影響を受けるノードでデータベースを起動します。
Oracle Bug#8714383
Oracle RACデータベースの最後のインスタンスが失敗または停止すると、Oracle Call Interface (OCI) FANクライアントがDATABASE
DOWN
イベントを受信しません。
回避策: ありません。
Oracle Bug#8682141
暗号化された表領域をCREATE LIKE
オプションを使用して作成すると、内部エラーが発生します。
回避策: 暗号化された表領域は、CREATE LIKE
オプションではなく、CREATE
オプションを使用して作成します。
Oracle Bug#8679182
複数のパブリック・サブネットがVIPに定義されているクラスタでデータベースを構成する場合(例: srvctl add vip -k 2 -A ...
と同様のコマンドを使用)、データベース・エージェントによって、LOCAL_LISTENER
がデフォルト・ネットワークのリスナーに自動的に設定されます。これにより、LISTENER_NETWORKS
のリスナー・セットが重複する場合があります。
回避策: デフォルトのパブリック・サブネットにあるLISTENER_NETWORKS
にはリスナーを設定しないでください。
Oracle Bug#8671032
Oracle Enterprise Managerで、「自動UNDO管理」ページの「分析の実行」から得られるヒントが正しい内容になっていません。たとえば、ワークロードの変動に許可するUNDO表領域の推奨サイズは最小サイズの3倍ですが、Oracle Enterprise Managerでは異なる値が表示されます。
回避策: ヒントの内容を次のように読み替えてください。
Oracle advises that you configure the undo tablespace to be three times the Recommended Undo Tablespace Size to allow for workload fluctuations
Oracle Bug#8660571
パラレル・オプションを有効にし、XMLIndexの少なくとも1つ以上の索引を非同期(遅延)メンテナンス・モードにした状態で、パーティション化された表に対してDML文を発行すると失敗する場合があります。
回避策: 次の例のように、影響を受ける表に対してパラレル・オプションを無効にします。
ALTER TABLE partitioned_table NOPARALLEL;
Oracle Bug#8658472
DBCAを使用してクラスタにデータベースが作成されている場合、デフォルトでSPFILE
が使用され、その場所がOracle Cluster Registry (OCR)に格納されます。ただし、SPFILE
の場所をクリアしてPFILE
を使用することはできません。
回避策: データベースの作成後にPFILE
が使用される場合は、次のコマンドを-p
オプションを指定せずに実行し、データベース・リソースを再作成する必要があります。
srvctl remove database -d db_unique_name srvctl add database -d db_unique_name -o ORACLE_HOME -a diskgroup
Oracle Bug#8639114
連続問合せ通知(CQN)では、OLTP圧縮された表を正常にサポートできない場合があります。このエラーには、ORA-7445
やORA-600
などがあります。
回避策: CQNと表圧縮を一緒に使用しないでください。
Oracle Bug#8601114
「表が存在する場合に実行する処理」が「スキップ」、「追加」または「切捨て」の場合、Database Control操作の「エクスポート・ファイルからのインポート」または「データベースからインポート」が失敗したと誤ってレポートされます。
回避策: ありません。この操作は正常に実行されます。
Oracle Bug#8595729
Oracle ClusterwareによるOracle ASMディスク・グループ・リソースの監視で、$GRID_HOME/rdbms/audit/
ディレクトリに多数の監査ファイルが作成される場合があります。
回避策: $GRID_HOME/rdbms/audit/
ディレクトリに格納されている接頭辞+asm
が付いた監査ファイルを定期的に削除します。
Oracle Bug#8595653
Oracle Database 11gリリース1(11.1)またはOracle Database 10gリリース2(10.2)のデータファイルがリリース11.2のOracle ASMディスク・グループに作成されている場合、デフォルト・リスナーのエンドポイントを取得するのにendpoints_listener.ora
ファイルが使用されます。これに対し、リスナーが変更されている場合(ネットワーク構成アシスタントを使用したポート番号変更など)、endpoints_listener.ora
ファイルは更新されません。
回避策: デフォルト・リスナーが変更されている場合は、endpoints_listener.ora
ファイルを手動で編集します。このファイルは、$GRID_HOME/network/admin/
ディレクトリに格納されます。
Oracle Bug#8304261
圧縮属性が表レベルとサブパーティション・テンプレートに指定されている場合、新規作成された間隔パーティションでは、サブパーティション・テンプレートで定義された圧縮属性ではなく、表レベルの圧縮が使用されます。
回避策: サブパーティションに圧縮属性を再定義します。
Oracle Bug#8728716
DVSYS.DBMS_MACADM.UPDATE_RULE_SET
プロシージャで、ターゲット・ルール・セットの一部の属性が正しく更新されない場合があります。
回避策: ルール・セットを削除し、目的の属性で新しいルール・セットを再作成します。
Oracle Bug#8706788
Oracle Enterprise Managerでレルム構成アラートが生成される場合があります。
回避策: WKSYS
およびWKUSER
の参加者メンバーシップをOracle Data Dictionary
レルムから削除します。
Oracle Bug#8686258
Database Vaultの管理ページに次のメッセージが表示されるため、Database VaultのポリシーをOracle Enterprise Manager Database Controlで管理できません。
"OPERATOR TARGET" privilege does not exist. "You must have OPERATOR TARGET privilege to perform this operation."
回避策: Oracle Enterprise Managerを使用してDatabase Vaultのポリシーを管理するには、Database Vault管理者にEM管理者権限を割り当てる必要があります。EM管理者権限をDatabase Vault管理者に付与しない場合は、「Database Vault Administrator」ページを直接使用します。その他の情報は、『Oracle Database Vault管理者ガイド』を参照してください。
Oracle Bug#8474817
DBMS_MACADM.AUTHORIZE_SCHEDULER_USER
APIで、ユーザーにDatabase Vaultスケジューラ・ジョブの認可の権限が付与されている場合、このユーザーを削除しても、認可ユーザーのリストから削除されません。
回避策: DBMS_MACADM.UNAUTHORIZE_SCHEDULER_USER
APIコールを起動し、ユーザーの認可を手動で削除します。
Oracle Bug#8341283
成功または失敗時に監査するように監査オプションが設定されている場合、DVSYS.AUDIT_TRAIL$
表のACTION_NAME
エントリに、失敗したレルム強制のRealm Authorization Audit
が表示されます。RETURNCODE
には、トリガーされた正しいエラー・コードが表示されます。
回避策: 違反が発生しているかどうかをRETURNCODE
値を使用して判断し、レルム強制またはコマンド・ルール強制によって監査が生成されたかどうかをACTION_NAME
列を使用して特定します。
Oracle Bug#8247647
ユーザーを削除しても、Oracle Data Pumpの認可ユーザーのリストから自動的に削除されません。
回避策: DBMS_MACADM.UNAUTHORIZE_DATAPUMP_USER
APIコールを起動し、Oracle Data Pumpのユーザーの認可を手動で削除します。
Oracle Bug#7033772
Enterprise Manager Database Controlのアップグレード後に、Database Vault Administrator (DVA)が機能しません。
回避策: Database Controlのアップグレード後に、DVAを手動で再デプロイします。『Oracle Database Vault管理者ガイド』の付録C、Database Vault Administratorのデータベース・コンソールOC4Jコンテナへのデプロイに関する項で説明している手順を実行します。
Oracle Bug#8702939
新しいノードを追加しようとすると、グリッド・インフラストラクチャ・ユーザー権限のチェックまたはステージング領域のパスが書込み可能かどうかのチェック(あるいはその両方)が失敗する場合があります。
回避策: 775権限を使用し、Home/EMStage/PAF
としてOracle RACデータベース・ホームのディレクトリを手動で作成し、失敗した手順を再試行します。
Oracle Bug#8757994
「リソースの追加」ダイアログ・ボックスの「配置」セクションで、次のテキスト・ボックスのいずれかに値を明示的に設定し、フォーカスを他のテキスト・ボックスに変更すると、フォーカスを変更したテキスト・ボックスに値を設定できなくなり、数秒間ページが反応しなくなります。
特定のサーバー・プール/サーバーを優先的な配置先とします:
「サーバー・プール」テキスト・ボックス
「サーバー」テキスト・ボックス
配置先を特定のサーバー・プールまたは特定のサーバーに限定します:
「サーバー・プール」テキスト・ボックス
「サーバー」テキスト・ボックス
回避策: ページが反応しない場合は、5から10秒待ってから再試行してください。または、テキスト・ボックスに値を明示的に設定するのではなく、値リストから値を選択し、「サーバー・プール」テキスト・ボックスまたは「サーバー」テキスト・ボックスに値を設定します。
Oracle Bug#8724077
大規模クラスタ(通常は8ノードを超えるクラスタ)で発生する大量のファイル転送の問題のため、Database Controlの構成時に、DBCAで断続的に障害がレポートされ、エラー・メッセージNULL
が表示される場合があります。この場合、EMCAコマンドライン・ツールを実行してDatabase Controlを構成するようにDBCAから求められます。
回避策: データベースの作成プロセスが完了したら、emca -config dbcontrol db -repos recreate -cluster
コマンドを実行します。
Oracle Bug#8716161
DBConsoleを停止しようとすると、次のエラーが返されます。
$ emctl stop dbconsole Environment variable ORACLE_UNQNAME not defined.Please set ORACLE_UNQNAME to database unique name.
回避策: ORACLE_UNQNAME
環境変数を設定し、db_unique_name
初期化パラメータを一致させます。
Oracle Bug#8692858
Oracle Enterprise Manager Database ControlのchartCache
ファイルの更新により、Oracle ASMストレージを使用したOracle RACのノードの追加が断続的に失敗します。
回避策: Oracle Enterprise Manager Database Controlを使用してクラスタを拡張する前、またはaddNode.sh
スクリプトを実行する前に、次のディレクトリをORACLE_HOME
/rdbms/install/install.excl
に追加します。ORACLE_HOME
はOracle RACホームです。
oc4j/j2ee/oc4j_applications/applications/em/em/images/chartCache/*
Oracle Bug#8741598
Database Controlを使用してノードを追加すると、cluvfy stage -pre nodeadd
コマンドが失敗しますが、エラーが表示されません。
回避策:
cluvfy
pre
またはcluvfy
post add node
チェックが失敗する場合は、この手順を無視しても問題なく、次のコマンドを実行すると、新しいノードの妥当性を確認して、残りのデプロイメント手順を続行できます。次の構文を使用します(grid_infrastructure_ORACLE_HOME
はクラスタ用Oracle Grid Infrastructureインストール・ホームの名前で、comma_separated_list_of_new_nodes
は新しいノードのリストです)。
grid_infrastructure_ORACLE_HOME/bin/cluvfy -pre nodeadd -n comma_separated_list_of_new_nodes -verbose -fixup grid_infrastructure_ORACLE_HOME/bin/cluvfy -post nodeadd -n comma_separated_list_of_new_nodes -verbose
Oracle Bug#8674920
クラスタ用Oracle Grid InfrastructureとOracle Databaseのインストール所有者が異なる場合は、Oracle ASMバイナリとOracle Enterprise Managerエージェント・バイナリの所有者も異なります。サポート・ワークベンチを起動すると、エラー・メッセージError Operation failed - Operation failed
が表示されます。これは、別のユーザーとしてOracle Enterprise Managerエージェントが実行されており、サポート・ワークベンチにOracle ASMターゲットの権限がないためです。
回避策: ありません。
Oracle Bug#8655988
日本語ロケールを使用している場合、クラスタ・データベース用のOracle Enterprise Manager Database Controlの「ハング分析」ページの「待機」グラフのテキストが文字化けします。
回避策: ありません。
Oracle Bug#8444875
Oracle Enterprise Manager Database ControlからアプリケーションVIPを作成できません。
回避策: VIPの適切な名前とオペレーティング・システムの適切なユーザーIDを使用し、rootとして次のコマンドを使用します。
appvipcfg create -network=1 -ip=10.185.148.111 -vipname=appsvip -user=oracle
Oracle Bug#8350597
Database ControlがIPv6環境で実行されている場合、Database Controlを使用してExadataセルを監視できないため、Exadataセルをターゲットとして追加しないでください。
回避策: ありません。
Oracle Bug#8638267
インストーラで「デスクトップ・クラス」スタイルのデータベース構成を選択し、インストールの完了後に、DBCAを使用してデータベースを作成するか、Oracle Enterprise Manager Configuration Assistant (EMCA)を使用してDatabase Control設定を作成する場合は、ORACLE_HOSTNAME
環境変数を'localhost'
に設定する必要があります。ORACLE_HOSTNAME
を設定しないと、Oracle Enterprise Managerの構成時にDBCAが停止し、次のエラーが表示されます。
Listener is not up or database service is not registered with it.Start the Listener and register database service and run EM Configuration Assistant again.
回避策: ORACLE_HOSTNAME
環境変数を'localhost'
に設定し、データベースの作成を再試行します。
Oracle Bug#8609658
リリース11.2では、SYSASMユーザーにのみOracle ASMの起動または停止権限があります。Oracle ASMファイル・アクセス制御のため、SYSDBAロールを使用したリリース前のOracle ASMに格納されている優先資格証明は使用できません。
回避策: SYSASMロールを使用して、Oracle ASMの起動および停止の資格証明を指定します。
Oracle Bug#8741415
/usr/local/bin/perl
がないために、「ワンクリックでクラスタ・データベース拡張」デプロイメント・プロシージャで、sudo権限のチェック手順が失敗します。
回避策: この手順は無視しても問題ありません。
Oracle Bug#8739647
クラスタ用Oracle Grid Infrastructureホームを別のユーザー(データベースORACLE_HOME
を所有するユーザー以外)としてインストールする場合、/opt/oracle
がホスト・システムにすでに存在すると、ディレクトリのグループ所有権が間違っている場合に、その所有権はインストールによって変更されません。ユーザーに適切な所有権のセットがない場合は、次のエラーの1つ以上がアラート・ログまたはDBCAログに表示されます。
回避策: クラスタ用Oracle Grid Infrastructureホームをインストールする前に、/opt/oracle
のグループ所有権を、次の例のようにOracleインストール・インベントリ(通常はoinstall
)を所有するグループに変更します。
chgrp oinstall /opt/oracle
注意: このコマンドは、rootユーザーとして実行する必要があります。 |
Oracle Bug#8679335
クラスタ用Oracle Grid InfrastructureおよびOracle RACを異なるユーザーとしてインストールすると、ORACLE_HOME
/EMStage
ディレクトリに対する権限が不十分なためにエラーが発生する場合があります(ORACLE_HOME
はOracle RACホームです)。
回避策: 775権限を使用し、ORACLE_HOME
/EMStage/PAF
ディレクトリを手動で作成して、失敗した手順を再試行します。
Oracle Bug#8725198
Oracle Multimedia中間層Java APIのDicomLocatorService
クラスおよびDicomTagService
クラスのファイル・インタフェースが多数のファイルで実行されると、java.io.IOException: "Too many open files"
例外が発生する場合があります。
回避策: ファイルからInputStream
を作成し、ファイル・インタフェースではなく、Oracle Multimedia中間層Java APIのDicomLocatorService
クラスおよびDicomTagService
クラスのInputStream
インタフェースをコールします。
Oracle Bug#8474636
次の状況でパーティション化されたキューブを構築すると、エラーが発生します。
NLS_DATE_LANGUAGE
が英語以外の言語に設定されている場合。
キューブが時間ディメンションでパーティション化されている場合。
時間ディメンションにマップする列に日付データ型がある場合。
回避策: NLS_DATE_LANGUAGE
をENGLISH
に設定します。NLS_LANGUAGE
は、使用しているアプリケーションでサポートされている言語に設定できます。
Oracle Bug#8682102
ウォレットが作成され、マスター・キーが生成されたら、ウォレットを削除しないでください。暗号化関連の操作を実行するには、データベースでこのマスター・キーを特定する必要があります。
回避策: ウォレットを削除しても、ウォレットのバックアップ・コピーが存在する場合は、sqlnet.ora
ファイルで指定したウォレットの場所にバックアップ・コピーをリストアできる場合があります。
Oracle Bug#7602834
ネットワーク管理ホームページで、「ディレクトリ・ネーミング」を選択し、Oracle Internet Directoryの資格証明を指定すると、内部サーバー・エラーが発生します。
回避策1: Oracle Net Managerをかわりに使用します。
回避策2: 次のコマンドを実行します。
cp ORACLE_HOME/network/lib/libnldapj11.so ORACLE_HOME/lib/. cd ORACLE_HOME/bin ./emctl stop dbconsole ./emctl start dbconsole
Oracle Bug#8716518
別のユーザーを使用してOracle Restartをインストールする場合は、DBCAの前に、ユーザーgrid
をグループdba
に追加します。次に例を示します。
# usermod -a -G dba grid
回避策: ありません。
Oracle Bug#8581327
パッチを適用するOracle RACのORACLE_HOME
からスタンドアロン・リスナーを実行している場合、ORACLE_HOME
/bin/tnslsnr
ファイルがアクティブのために、Oracle RACへのパッチ適用(ローリング)およびOracle RACへのパッチ適用(すべてのノード)のプロシージャがCheckActiveFilesAndExecutables
の手順で失敗します。
回避策: パッチを適用するOracle RAC ORACLE_HOME
から実行されているスタンドアロン・リスナーを停止し、失敗したプロシージャを再試行します。
Oracle Bug#8739024
文DMLハンドラで、幅が固定されていないキャラクタ・セットのNCLOB
列またはCLOB
列を:new.nclob_column
などのLCRフィールド式を使用してバインドすると、宛先表のNCLOBまたはCLOBが正しくなくなる場合があります。
回避策: プロシージャDMLハンドラを使用して、これらの列の表の適用をカスタマイズします。
Oracle Bug#8735201
OLTP圧縮された表から変更を適用すると、Streamsの適用プロセスがORA-26786
エラーで中断する場合があります。通常、ORA-26786
エラーは、ソース行の適用中にデータの競合が発生したことを示します。
回避策: ソース・データベースのエラーが発生した表で、OLTP圧縮を有効にしているかどうかを確認します。次の問合せのtablename
の部分を適切な表名に置き換えてください。パーティション化されていない表では、次の問合せを使用します。
SELECT table_name, compression, compress_for FROM user_tables WHERE
table_name = 'tablename';
パーティション化されている表では、次の問合せを使用します。
SELECT table_name, partition_name, tablespace_name, compression, compress_for
FROM user_tab_partitions WHERE table_name = 'tablename';
競合エラーが発生する場合は、Streamsの競合ハンドラまたはエラー・ハンドラでDMLを実行できるようにします。次のORA-26786
エラーが発生した場合に適用プロセスで処理を続行できるようにするには、disable_on_error
適用パラメータを'N'
に設定します。
exec DBMS_APPLY_ADM.SET_PARAMETER('apply_name', 'disable_on_error', 'N');
Oracle Bug#9593297
10.2.0.5 Cluster Ready Servicesを11.2.0.1 Oracle Clusterwareにアップグレードする際に、Oracle Universal Installer (OUI)が最初の画面で停止します。
回避策: 11.2.0.1 Oracle Clusterwareのアップグレードを開始する前に、次のコマンドを使用してOracle Clusterwareを停止します。アップグレードはローリング以外の方法で実行する必要があります。
Oracle Bug#8979500
グリッド・ネーミング・サービス(GNS)を使用して、Oracle ASMにOracle Cluster Registry (OCR)と投票ディスクが格納されているクラスタ用Oracle Grid Infrastructureをインストールすると、エラーが発生します。
GNSを使用して、OCRと投票ディスクがOracle ASMにあるOracle Database 11gリリース2(11.2)のクラスタ用Oracle Grid Infrastructureをインストールすると、root.sh
が失敗し、エラーPROT-1: Failed to initialize ocrconfig
が表示されます。失敗したコマンドはocrconfig -upgrade oracle dba
で、SQL*Netログ・ファイルにTNS-12560
が表示されます。
回避策: OCRで使用されているグループについて/etc/group
のエントリを確認し、このグループにリストされるユーザーの数を一時的に減らし、インストールを再起動します。
Oracle Bug#8947155
「デスクトップ・クラス」オプションを使用して単一インスタンスのOracle Databaseをインストールするときに、グローバル・データベース名のドメイン名が128文字を超えている場合でも、Oracle Universal Installerでは警告を表示しません。Database Configuration Assistantフェーズで、次のエラーが発生してインストールは失敗します。
ERROR at line 1: ORA-02086: database (link) name is too long
回避策: グローバル・データベース名のドメイン部分が、句読点を含めて128文字を超えないようにします。
Oracle Bug#8756488
インストーラ・サマリー・ダイアログには、ログおよびその他の構成データのサイズを含まないサイズ要件が表示されます。
回避策: 正常なインストールに必要な空きディスク領域の正しいサイズの詳細は、各インストレーション・ガイドを参照してください。
Oracle Bug#8752235
Oracle Cluster Registry (OCR)のインストール場所としてOracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)を選択し、Oracle Universal Installer (OUI)の次の画面に移動して、OCRのインストール場所をFile System
に変更すると、OUIは自動ストレージ管理構成アシスタント(ASMCA)を起動する前にroot.sh
を実行し、ASMCAが失敗します。
回避策: ASMCAを実行しないか、ASMCAのエラーを無視してインストールを終了します。
Oracle Bug#8744509
サイレント・インストール中に、Oracle Universal InstallerがresponseFile
プロパティoracle.crs.config.clusterNodes. responseFile
の完全修飾のホスト名を受け入れません。
回避策: サイレント・インストールで使用するレスポンス・ファイルで、ドメインを使用せずにホスト名を指定します。次に例を示します。
oracle.install.crs.config.clusterNodes=node1,node2
次のようにはしないでください。
oracle.install.crs.config.clusterNodes=node1.mydomain.com,node2.mydomain.com
Oracle Bug#8729326
11.2のClusterwareにアップグレードする場合、インストーラはASMCAをサイレント・モードで起動し、Oracle ASMをクラスタ用Oracle Grid Infrastructureホームにアップグレードします。11.1.0.7からアップグレードする際、Oracle ASMアップグレードはローリング方式で処理されます。前のバージョンのOracle ASMインスタンスは、ローリング方式以外の方法でアップグレードされ、Oracle ASMベースのデータベースは警告なしでバウンスされます。
回避策: すべてのノードでroot.sh
を実行してから、インストーラによるプロンプトを確認できる時点まで、データベースの停止を計画できます。この時点で、CRSはローリング方式でアップグレードされ、インストーラはASMCAをコールしてOracle ASMをアップグレードします。これにより、データベースはOracle ASMアップグレードの一部としてバウンスされます。
Oracle Bug#8714456
「グリッド・インフラストラクチャの更新」オプションを選択し、古いバージョンのOracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)をOracle Database 11gリリース2 (11.2)にアップグレードします。
回避策: ありません。
Oracle Bug#8675426
データベース・ユーザーをディレクトリに移行すると、エンタープライズ・ユーザー・セキュリティのUMU (ユーザー移行ユーティリティ)が失敗し、次のエラーが表示されます。
Exception in thread "main" java.lang.NoClassDefFoundError: oracle/security/pki/OraclePKIProvider at java.lang.Class.forName0(Native Method) at java.lang.Class.forName(Class.java:242)
回避策: ORACLE_HOME
/umu
スクリプトでは、ORACLE_HOME/ldap/jlib
ディレクトリにjarが必要です。しかし、jarはORACLE_HOME/jlib
にあります。ORACLE_HOME/ldap/jlib
にORACLE_HOME/jlib
のシンボリック・リンクを作成します。たとえば、Linuxの場合はORACLE_HOME/ldap
ディレクトリで次のコマンドを使用します。
ln -s ORACLE_HOME/jlib jlib
Oracle Bug#8670579
64ビットAdvanced Micro Devices (AMD) AthlonハードウェアでLinux 32ビット・オペレーティング・システムを実行する場合、サード・パーティのコードに不具合があり、CPUタイプが正しく認識されません。これにより、DBCAまたはNETCAを使用した起動時にアプリケーションがクラッシュする可能性があります。
回避策: この問題を回避するには、この不具合用のパッチを適用します。
Oracle Bug#8666656
Oracleホーム(ORACLE_HOME
/oui/bin/runInstaller
)にあるOracle Universal Installer (OUI)のrunInstaller
スクリプトでは、11.2.0.1リリースのOracle Database、クラスタ用Oracle Grid InfrastructureおよびOracle Databaseクライアントをインストールできません。
回避策: それぞれの11.2.0.1.0製品メディアのOracle Universal Installerを使用して製品をインストールします。
Oracle Bug#8638708
Oracle Universal Installer (OUI)のデータベース構成「デスクトップ・クラス」を選択すると、リスナーおよびデータベース制御は、ホスト名として'localhost'
で構成されます。Oracle Enterprise Manager Database Controlのemctl
を使用したstart
およびstop
操作が失敗する場合があります。
回避策: 該当のホームでemctl
を使用するDatabase Controlの起動および停止操作では、ORACLE_HOSTNAME
環境変数を'localhost'
に設定します。
Oracle Bug#8407818
addNode.sh
を使用して、共有Oracle Databaseホームに新しいノードを追加すると、新しく追加したノードの/etc/oratab
に、addNode.sh
の実行元のソース・ノードに存在するソース・データベース名のエントリが入ります。DBCAを使用して新しいノードでデータベース・インスタンスが追加されると、新しいノードの/etc/oratab
ファイルにデータベース・エントリが入ります。
回避策: ソース・ノードからDBCAを起動して、新しいノードでデータベース・インスタンスを新しく追加する前に、エディタを使用して新しいノードで/etc/oratab
ファイルを開き、ソース・データベース名のエントリを削除します。
Oracle Bug#7388999
addNode.sh
スクリプトがGUIモードでサポートされません。
回避策: 必須パラメータを使用して、サイレント・モードでaddNode.sh
のみを使用します。
Oracle Bug#6489313
Oracleスタンドアロン・データベースおよびOracle RACデータベースのインストールで、オペレーティング・システムの認証が無効になっていると、それらのデータベースへのパッチ適用のデプロイメント・プロシージャでSQLスクリプトが実行されません。パッチを適用すると、プロシージャが失敗します。
回避策:
パッチのREADMEの指示に従って、パッチを適用するOracleホーム以外で実行中のデータベース・インスタンスで、SQLスクリプトを実行します。
『Oracle Warehouse Builderリリース・ノート』の未解決の不具合と既知の問題に関する項を参照してください。
Oracle Bug#8652023
月末が近くなった時点でCATALOG
BACKUPPIECE
が使用されると、バックアップ・ピースの完了日が無効な日付になる場合があります。
回避策: 月末が近くなったら、CATALOG
BACKUPPIECE
を使用しないでください。
Oracle Bug#8631293
DUPLICATE
コマンドを実行中の新しいデータベースのinit
.ora
ファイルにDB_RECOVERY_FILE_DEST
パラメータおよびDB_RECOVERY_FILE_DEST_SIZE
パラメータが設定されている場合、Recovery Manager (RMAN)コマンドのDUPLICATE
が失敗し、RMAN-06551
が表示される場合があります。
回避策: DUPLICATE
コマンドの実行が終了するまでは、新しいデータベースのinit
.ora
ファイルにDB_RECOVERY_FILE_DEST
パラメータおよびDB_RECOVERY_FILE_DEST_SIZE
パラメータを設定しないでください。
Oracle Bug#8572507
削除したファイルに関するデータファイルの情報を格納したバックアップ・セットでRMAN list
backupset
コマンドを実行すると、エラーが返されます。
回避策: list
backupset
ではなく、RMAN list
backup
コマンドを使用します。
Oracle Bug#8559328
ユーザー定義のオブジェクト・タイプに依存するオブジェクトを持つ表領域で、Recovery Manager (RMAN)の表領域のPoint-in-Timeリカバリ(TSPITR)を試みると、データ・ポンプ・インポート・ユーティリティ(impdp
)がORA-31684
で失敗します。
回避策: このエラーは無視し、表領域の状態をREAD
WRITE
に変更してください。表領域の状態はREAD
ONLY
(OFFLINE
ではなく)に思われますが、表領域の状態をREAD
WRITE
に変更すると、リカバリ済のすべてのオブジェクトを使用できます。