この章では、Oracle Database 11gリリース2(11.2.0.4)のすべての新機能を説明します。
この新しいデータベース・セキュリティ機能は、Oracle Advanced Securityの一部で、これによりデータの列(クレジット・カード番号、米国の社会保障番号、その他の機密データや規制データなど)がアプリケーションによって表示されないようにできます。これは、データベース・セッション・ファクタやアプリケーションによって渡される情報に対応できる宣言ポリシーによって駆動されます。機密表示データは、実行中のアプリケーションの中断を最小限に抑えながら、実際の格納済データを変更することなく、稼働中の本番システムで実行時にリダクションできます。完全、部分、ランダムおよび正規表現リダクションなど、様々なタイプのリダクションがサポートされます。データ値全体を隠したり、データの一部のみをリダクションすることができます。この機能はデータベース内部に実装されるため、別にインストールする必要はありません。
関連項目: 詳細は、『Oracle Database Advanced Securityガイド』を参照してください。 |
トレース・ファイル・アナライザ(TFA)およびコレクタは、TFAコレクタとも呼ばれ、Oracle Clusterware、Oracle Grid InfrastructureおよびOracle RACシステムの診断データ収集を簡素化する診断収集ユーティリティです。
同様のソリューションとは異なり、TFAコレクタは、管理を一元化したり様々な対象レベルを提供することにより、データ収集を最適化します。1つのノードから1つのコマンドを使用してクラスタ全体のデータを収集し、今後の分析および処理用に中央サーバーに格納できます。TFAコレクタは、特定のコンポーネントまたは関連する時間枠のみを対象として、データ・コレクションをトリミングすることもできます。
関連項目: 詳細は、『Oracle Clusterware管理およびデプロイメント・ガイド』を参照してください。 |
RACcheckは、Oracle Database、シングル・インスタンス・データベース、Oracle Real Application Clusters (Oracle RAC)データベースの重要な構成設定を監査するように設計されています。また、Oracle Clusterware、Oracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)およびOracle Grid Infrastructureの確認も含まれています。
RACcheckは、最大可用性アーキテクチャ(MAA)など、スタック全体を考慮するベスト・プラクティスの推奨事項を提供するため、通常のヘルス・チェックや、アップグレードの前後のベスト・プラクティスの評価に最適なツールです。
関連項目: 詳細は、『Oracle Real Application Clusters管理およびデプロイメント・ガイド』を参照してください。 |
データベース・リプレイでは、1つの統合データベース上での複数データベース取得の同時実行をサポートするようになりました。統合データベース・リプレイでは、個々のリプレイのスケジューリングがサポートされ、様々なシナリオ(もし個々のワークロードがすべて同時に使用率のピークに達したらどうなるかなど)を検査できます。
統合リプレイにより、1つのOracle Databaseマシン上での統合か、他の統合インフラストラクチャでの統合かにかかわらず、データベース統合プロジェクトのデータベース・パフォーマンスをテストできます。
関連項目: 詳細は、『Oracle Databaseテスト・ガイド』を参照してください。 |
表での変更を追跡するためにフラッシュバック・データ・アーカイブを使用すると、フラッシュバック・データ・アーカイブの作成時にOPTIMIZE DATA
句を使用して、対応する履歴表の最適化を有効にすることが可能になりました。
フラッシュバック・データ・アーカイブの履歴表の最適化により、ストレージの効率がよくなり、変更履歴に対するフラッシュバック問合せのパフォーマンスが向上し、DBAによるさらなる介入は必要ありません。
関連項目: 詳細は、『Oracle Database開発ガイド』を参照してください。 |
次の機能は、Oracle Database 11gリリース2 (11.2)でサポートが終了しました。
削除ツールの-cleanupOBase
フラグはサポートが終了しました。このフラグの代替機能はありません。
DESおよびRC4アルゴリズムはサポートが終了しました。
関連項目: 詳細は、『Oracle Databaseアップグレード・ガイド』を参照してください。 |
このリリース以降、sqlnet.oraファイルのSQLNET.SSL_EXTENDED_KEY_USAGE
パラメータを使用して、クライアントの認証に自動的に使用されるSecure Sockets Layer証明書を選択できます。たとえば、スマートカードに複数の証明書があるが、証明書の1つのみにclient authenticationの拡張鍵使用方法フィールドがあるとします。アプリケーションでは、証明書選択ダイアログ・ボックスが表示され、認証の種類を選択するように要求されます。認証の種類は常にクライアント用であるため、SQLNET.SSL_EXTENDED_KEY_USAGE
パラメータにより、このダイアログ・ボックスをバイパスし、自動的にクライアント認証を選択できます。その結果、タスクで実行する手順が減り、ユーザーの仕事は、より簡単でより効率的になります。
関連項目: 詳細は、『Oracle Database Advanced Securityガイド』を参照してください。 |