Sun Cluster 3.1 データサービスのインストールと構成

Sun Cluster HA for NFS 拡張プロパティの構成

通常、拡張プロパティは、NFS リソースを作成するときにコマンド行から scrgadm -x parameter=value を実行して構成します。これらのプロパティは、第 15 章「データサービスリソースの管理」に示す手順を使ってあとで構成することもできます。Sun Cluster HA for NFS に対する拡張プロパティの設定は必須ではありません。Sun Cluster の全プロパティについては、付録 A 「標準プロパティ」 を参照してください。

Sun Cluster HA for NFS 用に構成できる拡張プロパティについては、表 7–2 を参照してください。拡張プロパティによっては、動的に更新できるものもあります。ただし、それ以外の拡張プロパティは、リソースを作成するときにしか更新できません。「調整」エントリは、いつプロパティを更新できるかを示します。

表 7–2 Sun Cluster HA for NFS 拡張プロパティ

名前/データタイプ 

デフォルト 

Lockd_ nullrpc_ timeout (整数)

lockd を検証するときに使用するタイムアウト値 (秒)。

 

デフォルト:120

範囲: 最小 = 60

調整: 任意の時点

Monitor_ retry_ count (整数)

Monitor_retry_ interval プロパティで指定された時間の範囲内に、プロセスモニター機能 (PMF) が障害モニターを再起動する回数。このプロパティは、障害モニターの再起動について制御するのであって、リソースの再起動を制御するわけではありません。リソースの再起動は、システム定義プロパティの Retry_interval および Retry_count によって制御されます。これらのプロパティについては、scrgadm(1M) のマニュアルページを参照してください。

 

デフォルト: 4

範囲: 0 – 2、147、483、641

–1 は、再試行の数が無限であることを示します。

調整: 任意の時点

Monitor_ retry_ interval (整数)

障害モニターの失敗がカウントされる期間 (分)。この期間内に、障害モニターの失敗の数が、拡張プロパティ Monitor_retry_count で指定した値を超えた場合、PMF は障害モニターを再起動しません。

 

デフォルト: 2

範囲: 0 – 2、147、483、641

–1 は、再試行の間隔が無限であることを示します。 

調整: 任意の時点

Mountd_ nullrpc_ restart (ブール値)

ヌルの rpc 呼び出しに失敗したときに mountd を再起動するかどうかを指定するブール値。

 

デフォルト:True

範囲: なし

調整: 任意の時点

Mountd_ nullrpc_ timeout (整数)

mountd の検証時に使用するタイムアウト値 (秒)。

 

デフォルト:120

範囲: 最小 = 60

調整: 任意の時点

Nfsd_ nullrpc_ restart (ブール値)

ヌルの rpc 呼び出しに失敗したときに nfsd を再起動するかどうかを指定するブール値。

 

デフォルト:False

範囲: なし

調整: 任意の時点

Nfsd_ nullrpc_ timeout (整数)

nfsd の検証時に使用するタイムアウト値 (秒)。

 

デフォルト:120

範囲: 最小 = 60

調整: 任意の時点

Rpcbind_ nullrpc_ reboot (ブール値)

rpcbind でのヌルの rpc 呼び出しに失敗したときに、システムを再起動するかどうかを指定するブール値。

 

デフォルト:False

範囲: なし

調整: 任意の時点

Rpcbind_ nullrpc_ timeout (整数)

rpcbind の検証時に使用するタイムアウト値 (秒)。

 

デフォルト:120

範囲: 最小 = 60

調整: 任意の時点

Statd_ nullrpc_ timeout (整数)

statd の検証時に使用するタイムアウト値 (秒)。

 

デフォルト:120

範囲: 最小 = 60

調整: 任意の時点