Sun Cluster 3.1 データサービスのインストールと構成

Sun Cluster HA for Sybase ASE 拡張プロパティの構成

この節では、Sun Cluster HA for Sybase ASE 拡張プロパティの構成手順を説明します。通常、拡張プロパティは、Sybase ASE リソースを作成するときに、コマンド行から scrgadm -x parameter=value を実行して構成します。拡張プロパティは、第 15 章「データサービスリソースの管理」に示す手順を使ってあとで構成することもできます。

Sun Cluster のすべての拡張プロパティについては、r_properties(5) と rg_properties(5) のマニュアルページを参照してください。

表 10–2 に、Sybase ASE サーバーリソース用に設定可能な拡張プロパティを示します。拡張プロパティの中には動的に変更できるものもありますが、それ以外の拡張プロパティは、リソースを作成するか無効にするときにしか更新できません。「調整」の欄には、そのプロパティをいつ変更できるかが示されています。

表 10–2 Sun Cluster HA for Sybase ASE 拡張プロパティ

名前/データタイプ 

説明 

Environment_ File

すべての Sybase ASE 環境変数が格納されているファイル。Sun Cluster HA for Sybase ASE では、SYBASE SYBASE_ASE、および SYBASE_OCS の各環境変数を定義する必要があります。定義したほかの変数は、環境変数として Sybase サーバーに渡されます。

各環境変数の定義は、書式に従う必要があります。 


VARIABLE_NAME=VARIABLE_VALUE

これらの環境変数は、Environment_File 内で 1 行に 1 つずつ指定しなければなりません。

通常、ユーザーは Sybase のインストールによって作成される SYBASE.sh 環境ファイルを使用します。

デフォルト:なし

範囲: 最小 =1

調整:無効になっている時

Adaptive_ Server_Name

データサーバー名。Sun Cluster HA for Sybase ASE は、このプロパティを使って、$SYBASE/$ASE/install ディレクトリから RUN サーバーの場所を見つけます。

 

デフォルト:なし

範囲: 最小 =1

調整:無効になっている時

Backup_ Server_Name

バックアップサーバー名。Sun Cluster HA for Sybase ASE は、このプロパティを使って、$SYBASE/$ASE/install ディレクトリから RUN サーバーの場所を見つけます。このプロパティが設定されていないと、Sun Cluster HA for Sybase ASE はこのサーバーを管理しません。

 

デフォルト:Null

範囲: なし

調整:無効になっている時

Monitor_ Server_Name

モニターサーバー名。Sun Cluster HA for Sybase ASE は、このプロパティを使って、$SYBASE/$ASE/install ディレクトリから RUN サーバーの場所を見つけます。このプロパティが設定されていないと、Sun Cluster HA for Sybase ASE はこのサーバーを管理しません。

 

デフォルト:Null

範囲: なし

調整:無効になっている時

Text_Server_ Name

テキストサーバー名。Sun Cluster HA for Sybase ASE データサービスは、このプロパティを使って、$SYBASE/$ASE/install ディレクトリから RUN サーバーの場所を見つけます。このプロパティが設定されていないと、Sun Cluster HA for Sybase ASE データサービスはこのサーバーを管理しません。

 

デフォルト:Null

範囲: なし

調整:無効になっている時

Adaptive_ Server_Log_ File

アダプティブサーバーのログファイルへのパス。Sun Cluster HA for Sybase ASE は、このプロパティを絶えず読み取り、エラーを監視します。 

 

デフォルト:なし

範囲: 最小 =1

調整:無効になっている時

Stop_File

Sun Cluster HA for Sybase ASE は、サーバーの stoppages の間にこのプロパティを使用します。このプロパティには、sa パスワードが含まれています。このプロパティを一般ユーザーのアクセスから保護してください。

 

デフォルト:なし

範囲: 最小 =1

調整:無効になっている時

Probe_timeout

障害モニター検証で使用するタイムアウト値。 

 

デフォルト:30

範囲: 199999

調整: 任意の時点

Debug_ level

Sun Cluster HA for Sybase ASE ログに書き込むためのデバッグレベル。 

 

デフォルト:0

範囲: 015

調整: 任意の時点

Connect_string

user/password 形式の文字列。Sun Cluster HA for Sybase ASE は、データベースの検証時にこのプロパティを使用します。

 

デフォルト:なし

範囲: 最小 =1

調整:無効になっている時

Connect_cycle

Sun Cluster HA for Sybase ASE が新しい接続を確立する前に行われる障害モニター検証サイクルの回数。 

 

デフォルト: 5

範囲: 1100

調整: 任意の時点

Wait_for_ online

START メソッドが、自身が終了する前に、データベースがオンラインになるのを待つかどうかの指定。

 

デフォルト:FALSE

範囲: TRUEFALSE

調整: 任意の時点