Sun Java System Application Server 9.1 高可用性 (HA) 管理ガイド

管理エージェントの起動

管理エージェントは次の方法で起動できます。

いずれの場合も、使用しているのが Java Enterprise System であるかスタンドアロン Application Server であるかによって、手順が異なります。

サービスとしての管理エージェントの起動

サービスとして管理エージェントを起動すると、システムが停止するかまたは操作によりシステムを明示的に停止するまで、実行を継続します。コマンドは、インストール環境やプラットフォームによって異なります。

Solaris または Linux 上の Java Enterprise System

管理エージェントをサービスとして起動するには、次のコマンドを使用します。

/etc/init.d/ma-initd start

サービスを停止するには、次のコマンドを使用します。

/etc/init.d/ma-initd stop

Windows 上の Java Enterprise System

管理エージェントを Windows サービスとして起動するには、次のコマンドを使用します。HADB_install_dir\bin\ma -i [config-file ]

省略可能な引数 config-file は、管理エージェントの設定ファイルを指定します。設定ファイルは、デフォルトの管理エージェント設定を変更する場合にのみ使用してください。詳細については、「管理エージェント設定のカスタマイズ」を参照してください。

管理エージェントを停止してサービスから削除 (登録解除) するには、次のコマンドを使用します。HADB_install_dir\bin\ma -r [config-file ]

管理を実行するには、「管理ツール 」->「サービス」を選択します。表示されるウィンドウで、サービスの起動と停止、自動起動の無効化などを行えます。

Solaris または Linux 上のスタンドアロン Application Server

管理エージェントをサービスとして起動するには、次のコマンドを使用します。

HADB_install_dir/bin/ma-initd start

サービスを停止するには、次のコマンドを使用します。

HADB_install_dir/bin/ma-initd stop

デフォルト値を変更するには、シェルスクリプト HADB_install_dir/bin/ma-initd を編集します。ma-initd をディレクトリ /etc/init.d にコピーします。スクリプト内の HADB_ROOT と HADB_MA_CFG のデフォルト値を、実際のインストールを反映するように置き換えます。

Windows 上のスタンドアロン Application Server

管理エージェントを Windows サービスとして起動するには、次のコマンドを使用します。HADB_install_dir\bin\ma -i [config-file ]

省略可能な引数 config-file は、管理エージェントの設定ファイルを指定します。設定ファイルは、デフォルトの管理エージェント設定を変更する場合にのみ使用してください。

管理エージェントを停止してサービスから削除 (登録解除) するには、次のコマンドを使用します。HADB_install_dir\bin\ma -r [config-file ]

管理を実行するには、「管理ツール 」->「サービス」を選択します。表示されるウィンドウで、サービスの起動と停止、自動起動の無効化などを行えます。

管理エージェントの自動再起動の実現

本稼働環境で、管理エージェントが自動的に再起動するように設定します。そのようにすることで、ma プロセスが 失敗する場合またはオペレーティングシステムが再起動する場合における管理エージェントの有効性が確実になります。

Windows プラットフォームでは、管理エージェントをサービスとして起動したあとに、Windows 管理ツールを使用して、サービスの「スタートアップの種類」を「自動」に設定し、必要に応じて「回復」オプションを指定します。

Solaris および Linux プラットフォームでは、この節の手順を用いて、管理エージェントの自動再起動を設定します。以下の手順を行うと、システムが次のレベルになったときにのみ、管理エージェントが起動します。

それ以外の実行レベルになると、管理エージェントは停止します。

ProcedureSolaris または Linux 上の Java Enterprise System で自動再起動を設定する

始める前に

この節は、オペレーティングシステムの初期化と実行レベルについての基本を理解していることを前提としています。これらのトピックについては、使用しているオペレーティングシステムのマニュアルを参照してください。

  1. システムのデフォルト実行レベルが 3 または 5 であることを確認します。

    システムのデフォルト実行レベルを確認するには、/etc/inittab ファイルを調べ、ファイル上部にある次のような行を探します。

    id:5:initdefault:

    この例は、デフォルト実行レベル 5 を示しています。

  2. 「ソフトリンクの作成」の説明に従って、ファイル /etc/init.d/ma-initd へのソフトリンクを作成します。

  3. マシンをリブートします。

次の手順

エージェントの自動起動および停止を解除するには、これらのリンクを削除するか、リンク名中の文字 K とS を小文字に変更します。

ProcedureSolaris または Linux 上のスタンドアロン Application Server で自動再起動を設定する

  1. シェルで、カレントディレクトリを HADB_install_dir /bin に変更します。

  2. シェルスクリプト ma-initd を編集します。

    スクリプト内の HADB_ROOT および HADB_MA_CFG のデフォルト値を確認して、インストールを反映させます。

  3. ma-initd をディレクトリ /etc/init.d にコピーします。

  4. 「ソフトリンクの作成」の説明に従って、ファイル /etc/init.d/ma-initd へのソフトリンクを作成します。

次の手順

エージェントの自動起動および停止を解除するには、これらのリンクを削除するか、リンク名中の文字 K とS を小文字に変更します。

ソフトリンクの作成

Solaris の場合、次のソフトリンクを作成します。

/etc/rc0.d/K20ma-initd
/etc/rc1.d/K20ma-initd
/etc/rc2.d/K20ma-initd
/etc/rc3.d/S99ma-initd
/etc/rc5.d/K20ma-initd (Sun 4m および 4u アーキテクチャーの場合のみ)
/etc/rc6.d/K20ma-initd
/etc/rcS.d/K20ma-initd

Linux の場合、次のソフトリンクを作成します。

/etc/rc0.d/K20ma-initd
/etc/rc1.d/K20ma-initd
/etc/rc3.d/S99ma-initd
/etc/rc5.d/S99ma-initd
/etc/rc6.d/K20ma-initd

コンソールモードでの管理エージェントの起動

評価やテストのために、コンソールモードで管理エージェントを起動することができます。本稼働環境ではこの方法で管理エージェントを起動しないでください。システムやプロセスの障害のあとで ma プロセスが再起動しなかったり、コマンドウィンドウを閉じたときにプロセスが終了したりするからです。コマンドは、プラットフォームやインストール環境によって異なります。

Solaris または Linux 上の Java Enterprise System

コンソールモードで HADB 管理エージェントを起動するには、次のコマンドを使用します。

opt/SUNWhadb/bin/ma [config-file]

デフォルトの管理エージェント設定ファイルは /etc/opt/SUNWhadb/mgt.cfg です。

管理エージェントを停止するには、プロセスを終了するか、またはシェルウィンドウを閉じます。

Windows 上の Java Enterprise System

コンソールモードで管理エージェントを起動するには、次のコマンドを使用します。

HADB_install_dir\bin\ma [config-file]

省略可能な引数 config-file は、管理エージェント設定ファイルの名前です。設定ファイルの詳細については、「管理エージェント設定のカスタマイズ」を参照してください。

エージェントを停止するには、プロセスを終了します。

Windows 上のスタンドアロン Application Server

コンソールモードで管理エージェントを起動するには、次のコマンドを使用します。

HADB_install_dir\bin\ma [config-file]

省略可能な引数 config-file は、管理エージェント設定ファイルの名前です。詳細については、「管理エージェント設定のカスタマイズ」を参照してください。

管理エージェントを停止するには、プロセスを終了します。

Solaris または Linux 上のスタンドアロン Application Server

コンソールモードで HADB 管理エージェントを起動するには、次のコマンドを使用します。

HADB_install_dir/bin/ma [config-file]

デフォルトの管理エージェント設定ファイルは HADB_install_dir /bin/ma.cfg です。

管理エージェントを停止するには、プロセスを終了するか、またはシェルウィンドウを閉じます。

Solaris 10 サービス管理機能による管理エージェントの実行

サービス管理機能 (SMF) では、Solaris 10 でのサービスを再起動、表示、および管理するためのメカニズムを提供しています。SMF を使用して、HADB 管理エージェントを起動、再起動、および管理することができます。

管理エージェントの障害管理リソース識別子 (FMRI) は svc:/application/hadb-ma です。