Solaris のシステム管理 (基本編)

Procedureユーザー初期設定ファイルをカスタマイズする方法

  1. スーパーユーザーになるか、同等の役割を引き受けます。

    役割には、認証と特権コマンドが含まれます。役割の詳細については、『Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)』「RBAC の構成 (作業マップ)」を参照してください。

  2. 各タイプのユーザー用にスケルトンディレクトリを作成します。


    # mkdir /shared-dir/skel/user-type
    
    shared-dir

    ネットワーク上の別のシステムで利用できるディレクトリの名前。

    user-type

    ユーザーのタイプに応じて初期設定ファイルを格納するディレクトリの名前。

  3. デフォルトのユーザー初期設定ファイルを、異なるタイプのユーザー用に作成したディレクトリにコピーします。


    # cp /etc/skel/local.cshrc /shared-dir/skel/user-type/.cshrc
    # cp /etc/skel/local.login /shared-dir/skel/user-type/.login
    # cp /etc/skel/local.profile /shared-dir/skel/user-type/.profile
    

    注 –

    アカウントにプロファイルが割り当てられている場合、プロファイルに割り当てられた (セキュリティー属性付きの) コマンドを使用するために、ユーザーは特別なバージョンのシェルであるプロファイルシェルを起動する必要があります。シェルの種類に合わせて、 pfsh (Bourne シェル)、pfcsh (C シェル)、および pfksh (Korn シェル) の 3 つの「プロファイルシェル」があります。プロファイルシェルについては、『Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)』「役割によるアクセス制御 (概要)」を参照してください。


  4. 各ユーザータイプ用にユーザー初期設定ファイルを編集し、必要に応じてカスタマイズします。

    ユーザー初期設定ファイルをカスタマイズする方法については、「ユーザーの作業環境のカスタマイズ」を参照してください。

  5. ユーザー初期設定ファイルのアクセス権を設定します。


    # chmod 744 /shared-dir/skel/user-type/.*
    
  6. ユーザー初期設定ファイルのアクセス権が正しいことを確認します。


    # ls -la /shared-dir/skel/*
    

例 5–1 ユーザー初期設定ファイルをカスタマイズする

次の例では、特定のタイプのユーザー向けの、/export/skel/enduser ディレクトリにある C シェルユーザー初期設定ファイルをカスタマイズします。.cshrc ファイルの例については、例 4–3 を参照してください。


# mkdir /export/skel/enduser
# cp /etc/skel/local.cshrc /export/skel/enduser/.cshrc
 
(Edit .cshrc file)
# chmod 744 /export/skel/enduser/.*