Solaris のシステム管理 (上級編)

Procedure弱い制限値のデフォルトを変更する方法

デフォルトでは、ユーザーはある週の UFS 割り当て制限に対する弱い制限値を 1 週間超えることができます。弱い制限値を 1 週間よりも長く超えると、システムはそのユーザーに対し、i ノードとディスクブロックの使用を禁止します。

edquota コマンドを使用すると、ディスク容量または i ノードの割り当て制限をユーザーが超えることのできる期間を変更できます。

  1. スーパーユーザーになるか、同等の役割を引き受けます。

    役割には、認証と特権コマンドが含まれます。役割の詳細については、『Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)』「RBAC の構成 (作業マップ)」を参照してください。

  2. 次のように割り当て制限エディタを使用して、弱い期間制限値を含む一時ファイルを作成します。


    # edquota -t
    

    -t オプションは、各ファイルシステムの弱い期間制限値を編集することを示します。

  3. 期間制限を、0 (デフォルト) から指定する値に変更します。 数値とキーワード month weekdayhour min または sec を使用します。


    注 –

    この手順は、現在のディスク割り当て制限違反者には影響しません。



例 7–8 弱い制限値のデフォルトを変更する

次の例は、edquota コマンドによって開かれた一時ファイルの内容を示しています。このシステムでは /export/home だけが割り当て制限を持つマウント済みファイルシステムであることを示しています。デフォルト値 0 は、デフォルトで 1 週間の期間制限値が使用されることを意味します。


fs /export/home blocks time limit = 0 (default), files time limit = 0 (default)

次の例は、ブロック割り当て制限の超過に対する期間制限値が 2 週間に変更されたあとの、上の例と同じ一時ファイルの内容を示しています。また、ファイル数の超過に対する期間制限値は 16 日に変更されています。


fs /export/home blocks time limit = 2 weeks, files time limit = 16 days