Solaris のシステム管理 (第 1 巻)

UFS フロッピーディスクをフォーマットする方法

最初の説明にあるように、SPARC システムでフォーマットされた UFS フロッピーディスクは、SPARC システムでしか使用できません。また、IA システムでフォーマットされた UFS フロッピーディスクは、IA システムでしか使用できません。


注意 - 注意 -

フロッピーディスクをフォーマットすると、既存の内容はすべて消去されます。


  1. ファイルマネージャを終了します。

    ファイルマネージャは、フォーマットされていないフロッピーディスクを挿入すると、フォーマット用ウィンドウを自動的に表示します。このウィンドウが表示されないようにするために、ファイルマネージャを終了してください。ファイルマネージャを開いておきたい場合は、フォーマットウィンドウが表示されたときに、そのフォーマットウィンドウを終了してください。

  2. フロッピーディスクが書き込み可能になっていることを確認します。

    3.5 インチと 5.25 インチのどちらのフロッピーディスクでも、書き込み保護は、左下または右下の角にある小さなタブによって設定されます。タブの背後に四角い穴が見える場合、フロッピーディスクは書き込み保護になっています。この穴がタブによって覆われている場合、フロッピーディスクは書き込み可能です。(フロッピーディスクを取り出して調べる必要がある場合は、eject floppy とシェルに入力してください。)

  3. フロッピーディスクを挿入します。

    フロッピーディスクが完全に挿入されたことを確認してください。

  4. フォーマットを実行します。


    $ fdformat -v -U [density-options convenience-options]

    -v

    フロッピーディスクが正しくフォーマットされたかどうかを確認する。 

    -U

    フロッピーディスクがマウントされている場合は、それを解除する。 

    density-options

    ドライブ密度が 1.44M バイトの場合、密度オプションは次のようになる。

     

    - なし - 

    1.44M バイトにフォーマットする。 

     

    -D

    720K バイトにフォーマットする。 

     

     

    密度オプションについては、表 16-3 を参照。

    convenience-options

     

     

    -e

    フォーマットが終了すると、フロッピーディスクを取り出す。 

     

    -f

    フォーマットの前に確認を要求しない。 

     

    -b label

    フロッピーディスクに名前を付ける。名前は、8 文字以下にする必要がある。大文字小文字は区別されない。 

     

    -z

    fdformat コマンドのすべてのオプションを一覧表示するが、フロッピーディスクはフォーマットしない。


    注 -

    720K バイト (DD) のフロッピーディスクを 1.44M バイト用にフォーマットしようとしたときに、-v オプションが指定されていない場合は fdformat の処理は中止されません。-v オプションがされている場合には、fdformat はフロッピーディスクをフォーマットしますが、検査でエラーが検出されて次のメッセージが出力されます。fdformat: check diskette density, I/O error


    fdformat コマンド (-f オプションを使用していない場合) は、確認メッセージを表示して、実行されるフォーマットのタイプを示します。


    Formatting 1.44 M in /vol/dev/rdiskette0/unformatted
    Press return to start formatting floppy.
  5. 目的に応じて、以下のいずれかのキーを使用します。

    目的 

    使用するキー 

    フォーマットのタイプの確認 

    Return キー (前の手順で -f オプションを使用していない場合。使用した場合は、確認は不要。)

    フォーマットの取り消し 

    Ctrl-c キー 

    フォーマット処理中には、ドットが連続して表示されます。検査処理中には、ドットの後に V が連続して表示されます。表示が停止すると、フォーマットは完了です。

    これでフロッピーディスクを、tarcpio などの raw データ操作に使用することができます。

例-UFS フロッピーディスクをフォーマットする

次に、UFS フォーマットのいくつかの例を示します。最初の例では、1.44M バイトのフロッピーディスクを 1.44M バイトドライブでフォーマットしています。


$ fdformat -v -U
Formatting 1.44 M in /vol/dev/rdiskette0/unformatted
Press return to start formatting floppy. [ Return キー ]
.......................................................
vvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvv

次の例では、同じジョブを実行していますが、フロッピーディスクに myfiles という名前を割り当てています。


$ fdformat -v -U -b myfiles
Formatting 1.44 M in /vol/dev/rdiskette0/unformatted
Press return to start formatting floppy. [ Return キー ]
.......................................................
vvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvv

次の例では、720K バイトフロッピーディスクを、1.44M バイトドライブでフォーマットして、それに myfiles という名前を付けています。


$ fdformat -v -U -D -b myfiles
Formatting 720 KB in /vol/dev/rdiskette0/unformatted
Press return to start formatting floppy. [ Return キー ]
.......................................................
vvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvv