Solaris のシステム管理 (第 3 巻)

メールシステムの計画

この節では、4 つの基本的なメール構成のタイプについて説明し、各構成を設定するために必要とされる作業について簡単に説明します。新しいメールシステムを設定する必要がある場合や、既存のものを拡張しようとする場合、この節が役立ちます。構成の最も基本的なケース (メールが完全にローカルで、外部との接続がない) から始め、メールゲートウェイを持つ 2 つのドメインの構成へと、順に複雑なものを取り上げます。まず最初に、これらの構成のどれを使用するのかを決める必要があります。次の構成が対象となります。

システム管理者として、別名の更新とメールメッセージの転送の方法を決定してください。ユーザーがメールの転送要求やデフォルトのメール別名の変更要求を送る場所として、aliases メールボックスを設定できます。システムで NIS または NIS+ を使用する場合、転送の管理は、ユーザーではなく管理者が行うことができます。

ローカルメール専用

図 34-1 で示すように、最も単純なメール構成は、1 つのメールホストと、それに接続する複数のワークステーションです。メールは完全にローカルです。すべてのクライアントがローカルのディスクにメールを格納し、メールサーバーとして機能します。メールアドレスは /etc/mail/aliases ファイルを使用して構文解析されます。

図 34-1 ローカルメール構成

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この種のローカルメール構成を設定するには、以下が必要です。

リモートモードにおけるローカルメール

この構成では、各メールクライアントが、クライアントのメールボックスにメールのスプーリングが行える 1 つのメールサーバーから、メールをマウントします。このサーバーがメールホストになっても構いません。この構成では、各クライアントのメールボックスのバックアップが簡単に行えます。

この種類のメール構成を設定するには、次の設定が必要です。

ローカルメールとリモート接続

小規模のネットワークにおける最も一般的なメール構成を図 34-2 に示します。1 つのシステムが、メールサーバー、メールホスト、および外部へのメールゲートウェイを兼ねます。メールは /etc/mail/aliases ファイルを使用して配信されます。ネームサービスは必要ありません。

図 34-2 UUCP 接続を持つローカルメール構成

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メールクライアントがメールホストの /var/mail からメールファイルをマウントする場合、この種のメール構成を設定するには、次の条件が必要です。

2 つのドメインと 1 つのゲートウェイ

図 34-3 に示したメール構成には、2 つのドメインと 1 つのメールゲートウェイがあります。この構成では、各ドメインのメールサーバー、メールホストおよびメールゲートウェイ (複数も可) が、異なるシステムの場合も多くなります。メールの管理や配信の過程をより簡単にするため、ネームサービスを使用します。

図 34-3 2 つのドメインと 1 つのゲートウェイ

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メールクライアントがメールホストの /var/mail からメールファイルをマウントする場合、この種のメール構成を設定するには、以下の条件が必要です。