ネットワークが安定し問題なく動作する期間が長くなるにつれて、ネットワークの機能とサービスの拡張を望む組織の要求が大きくなってきます。始めのうちは、新しいホストを追加することによってネットワーク人口を増やし、共有ソフトウェアを追加することによってネットワークサービスを拡張することができます。しかし最終的には、単一のネットワークではこれ以上効率的に運営できないような限界点に達することになります。そのようになったとき、ネットワーク管理作業の第 4 の段階である拡張作業にとりかかります。
ネットワークの拡張については、以下のように選択肢がいくつかあります。
新規のネットワークを設定し、ルーターとして機能するマシンを使用してそのネットワークを既存のネットワークに接続して、インターネットワークを作る。
家庭やリモートオフィスにあるマシンを構成し、それらのマシンが電話回線を介してネットワークに接続できるようにする。
ネットワークをインターネットに接続して、ネットワークのユーザーが、世界中の他のシステムから情報を検索できるようにする。
UUCP 通信の構成を行い、リモートマシンとの間でファイルや電子メールをやりとりできるようにする。
「ルーターの構成」では、インタネットワークの設定手順について説明します。「PPP によるネットワークの拡張」では、可搬コンピュータのためのネットワーク接続の設定方法について説明します。第 25 章「UUCP の概要」では、UUCP を使用して、使用しているマシンと他の UUCP システムとの間で情報交換を行う方法について説明します。