Solaris 移行ガイド (追補)

第 13 章 ネームサービスの使用方法

この章では、NIS、NIS+、DNS のネームサービスに関して 『Solaris 移行ガイド』に掲載された情報を更新します。

この章には以下の内容が含まれています。

Solaris 8 オペレーティング環境の改良点

Solaris 8 リリースに追加された機能は以下の通りです。

ネームサービススイッチ

最新情報については、『Solaris ネーミングの管理』の「ネームサービススイッチ」を参照してください。

SunOS リリース 4 と NIS 互換モード

NIS+ は、NIS を実行している SunOS リリース 4 または 5 のワークステーションで使用できます。すなわち、NIS+ ドメイン内部のマシンには、nisplus ではなく nis に対して設定された nsswitch.conf ファイルを含めることができます。NIS を実行中のマシン上で NIS+ サービスにアクセスするには、NIS 互換モードで NIS サーバーを実行する必要があります。

NIS 互換モードによって、Solaris オペレーティング環境を実行中の NIS+ サーバーは、NIS+ クライアントからの要求に応答し続けながら NIS クライアントからの要求にも応答できます。NIS+ はこれを実行するために 2 種類のサービスインタフェースを用意しています。一方のインタフェースが NIS+ クライアントの要求に応答すると同時に、もう一方が NIS クライアントの要求に応答します。

このモードでは、NIS クライアントに追加の設定や変更は必要ありません。実は、NIS 互換モードを実行中の NIS+ サーバーは ypupdateypxfr プロトコルをサポートしていないので、このサーバーを複製またはマスターの NIS サーバーとして使用できないことを除けば、NIS クライアントは、応答しているサーバーが NIS サーバーでないことすら認識していません。NIS 互換モードの詳細については、『NIS+ への移行』を参照してください。

さらに 2 点の違いがあります。

NIS+

セキュリティ、性能、スケーラビリティ、管理の領域で NIS よりもかなりすぐれている NIS+ の最新情報については、『Solaris ネーミングの管理』の「NIS+ の紹介」を参照してください。

NIS と NIS+ の比較

Solaris ネーミングの管理』の「NIS+ と NIS の違い」を参照してください。

NIS+ アップグレードの計画

NIS+ への移行』を参照してください。

DNS

ドメインネームシステム (DNS) が、システム識別ユーティリティを使って設定できるネームサービスのリストに追加されました。DNS の現在の情報については、『Solaris ネーミング管理』の「DNS の紹介」を参照してください。