cm かな漢字サーバーインタフェースモジュールを使用するには、次の作業が必要です。
まず cs00setup(1) を実行してください。
$HOME/.dtprofile を編集します。
次の記述を変更します。
変更前 :
変更後 :
$HOME/.openwin-init を編集します。
変更前 :
...toolwait /usr/openwin/bin/htt -if xci -lc_basiclocale ja |
変更後 :
...toolwait /usr/openwin/bin/htt -if cm -lc_basiclocale ja |
設定した内容は、次にログインした時から有効になります。
wnn6setup(1)、atok8setup(1)、cs00setup(1) を実行したり、ワークスペースメニューから日本語入力システムを切り替えたりすると、これらの設定は無効になります。
cm かな漢字変換サーバーインタフェースモジュールを使用している場合、カスタマイズできるファイルは、変換サーバーとの接続方法やデータ入力キーの機能の割り当てなどに関連する 4 つのファイルです。以下にその 4 つのファイルのカスタマイズ方法を説明します。
cm かな漢字変換サーバーインタフェースモジュールは、SPARC のみ利用できます。
libmle と cs00 を用いた日本語入力では、libmle を使う 1 プロセスについて利用できる変換セッションの数は最大 512 個となります。したがって、cm かな漢字変換サーバーインタフェースモジュールを使用すると、変換セッション数は最大 512 個となります。ただし、メモリー不足などの原因により 512 個利用できない場合があります。
変換サーバーとの接続方法やデータ入力キーの機能の割り当てなど、カスタマイズできるファイルは、次の 4 つです。
使用可能な変換サーバーの名称と ID 番号の対応を定義するファイルです。
変換サーバーとの接続方法を指定するファイルです。
変換サーバーのセッションがオープンされるときに参照するファイルです。
入力キーに機能を割り当てるファイルです。
cstab を除く 3 つのファイルは、/etc/mle/locale/cs00 にデフォルトのデータがあります。また、cstab は、/etc/mle/locale にあります。
locale には、ロケール名が入ります。cs00 の場合、ja または japanese が有効です。
カスタマイズを行う場合、一般的なカスタマイズとシステムごとのカスタマイズの 2 通りがあります。
一般的なカスタマイズ方法は以下のとおりです。
各自のホームディレクトリの下に.mle/locale/cs00 というディレクトリを作成します。このディレクトリは、cs00setup(1) を実行すると自動的に作成されます。
sun% cd sun% mkdir -p .mle/locale/cs00 |
修正したいファイルをコピーします。
sun% cp /etc/mle/locale/cs00/filename ‾/.mle/locale/cs00/filename |
cstab の場合は、以下のようになります。
sun% cp /etc/mle/locale/cstab ‾/.mle/locale/cstab |
コピーされたファイルを編集します。
また、上記 1.〜3. の手順の代わりに以下のコマンドを実行することにより、環境変数 MLEPATH を使用して設定する方法もあります。
sun% setenv MLEPATH dir |
dir をカスタマイズしたいファイルがあるディレクトリ名 (フルパス名) で置き換えてください。
システムごとにカスタマイズする場合は、/etc/mle/locale/cs00/filename または、/etc/mle/locale/cstab を直接修正してください。
/etc/mle/locale にあるファイルはオリジナルです。修正前にコピーをするなどして取り扱いには十分に気をつけてください。また、このディレクトリにあるファイルを修正すると、システムを使用しているユーザー全員に影響します。個人で使用する場合は、$MLEPATH/locale または $HOME/.mle/locale を使用してください。
カスタマイズに使用されるファイルは、次の順で検索され、先に見つかったファイルが有効となります。
$MLEPATH/locale/
$HOME/.mle/locale/
/etc/mle/locale
ファンクションキーのキー割り当てをカスタマイズする方法について説明します。
キー割り当てのデフォルトのファイルは、/etc/mle/locale/cs00/keybind です。
keybind ファイルの代表的なファンクションキーについて、キー割り当てを変更する例を示します。
keybind ファイルには、「入力キー」と「そのキーに割り当てられた機能」 (以下「機能」とします) が書かれています。上記の例では、行頭の ^b が入力キーを、それ以降の記述が設定される「機能」を示します。
ある機能がユーザーにとって好ましくない場合、入力キーを差し替えることによって、キー割り当てをカスタマイズすることができます。たとえば、^K の確定操作を ^N の操作と入れ替えて操作をしたいとします。その場合、入力キーの ^K と ^N を入れ替えてください。この作業は、vi などのテキストエディタで容易に変更できます。
カスタマイズ作業を行う場合は、ファイルを /etc/mle/locale/cs00/keybind から $HOME/.mle/locale/cs00/keybind にコピーして、そこで編集します。
また、環境変数 MLEPATH を設定している場合は、/etc/mle/locale/cs00/keybind から $MLEPATH/locale/cs00/keybind にコピーして、そこで編集することもできます。
/etc/mle/locale/keybind を変更するとシステムのユーザー全員に影響するため注意が必要です。
修正した keybind の内容は、次に開始される入力セッションから反映されます。
mle コマンドを使用して上記のカスタマイズ作業を行う場合は、keybind ファイル内の後半にある ¥x で始まる行を修正してください。
¥x08 I { E : ERASE_LCHAR } # ctrl-h ¥x0b I { E,C : KAKUTEI } ; ¥ # ctrl-k * { I,C : SELECT_DONE } |
変換サーバーの初期設定は config ファイルをカスタマイズすることにより行われます。config ファイルをカスタマイズする方法について説明します。config で設定可能な設定項目は変換サーバーによって異なります。
config ファイルのデフォルトのファイルは、/etc/mle/locale/cs00/config です。
初期設定の記述方法は以下のとおりです。
NAME = value |
NAME は設定項目名で、value は設定値となります。以下に設定項目名と設定値の例を示します。ここでは cs00 を例とします (設定項目名は変換サーバーによって異なります)。
設定項目名 |
設定値 |
---|---|
I |
1 : かな漢入力 3 : コード入力 |
S |
0 : 学習 off 1 : 学習 on |
VIM |
1: 全角ひらがなモード [ひら] 2: 全角カタカナモード [カタ] 3: 半角カタカナモード [カタ] 4: 全角英数モード [A] 5: 半角英数モード [A] |
以下の内容は、config ファイルで設定項目名の S を「学習 off」に設定した場合の例です。
# # Default Data for Convert Engine # S = 0 |