Solaris DHCP の管理

DHCP サービスの性能オプションのカスタマイズ

DHCP サービスの性能に影響するオプションを変更することができます。これらのオプションについて、表 4–2 で説明します。

表 4–2 DHCP サービスの性能に影響するオプション

サーバーオプション 

説明 

/etc/inet/dhcpsvc.conf 内のエントリ

BOOTP リレーエージェントホップ数 

一定数以上の BOOTP リレーエージェントを通過すると、その要求はドロップされます。デフォルトのリレーエージェントホップの最大数は、4 つです。要求が複数のリレーエージェントを通過してから DHCP サーバーに到達するようにネットワークを設定していない限り、この 4 という数を超えることはありません。

RELAY_HOPS=integer

提供前の IP アドレスの利用可能性の確認 

サーバーはデフォルトで、IP アドレスをクライアントに提供する前に、そのアドレスがまだ使用されていないことを確認します。この機能を使用不可にして、提供にかかる時間を減少させることができますが、IP アドレスを重複して使用する危険が発生します。

ICMP_VERIFY=TRUE/FALSE

指定された間隔での dhcptab の自動読み込み

指定した間隔で dhcptab を自動的に読み込むようにサーバーを設定することができます。ネットワークの構成情報を頻繁に変更せず、複数の DHCP サーバーを持っていない場合は、dhcptab を自動的に再読み込みする必要はありません。また、DHCP マネージャには、データ変更後にサーバーに dhcptab を再読み込みさせるようにするオプションもあります。

RESCAN_INTERVAL=min

提供された IP アドレスを予約する時間の長さ 

サーバーは、IP アドレスをクライアントに提供した後、そのキャッシュに書き込みます。キャッシュに書き込まれている間、サーバーはそのアドレスを再び提供することはしません。提供した IP アドレスがキャッシュに書き込まれている秒数を変更することができます。デフォルトは 10 秒です。低速のネットワークでは、このキャッシュ時間を延長する必要があります。

OFFER_CACHE_TIMEOUT=sec

次の手順では、これらのオプションを変更する方法を説明します。