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Sun ONE Application Server 7, Enterprise Edition 管理者用設定ファイルリファレンス

第 5 章
その他の設定ファイル

本章では、他の章では触れていない重要な設定ファイルを対象に、その目的場所内容構文を要約し、各ファイルで使用できるすべての指令とパラメータを含めて、表形式で簡潔に説明しています。他の章またはマニュアルに指令やパラメータの詳細な説明がある場合、関連項目の見出しの後に相互参照を示します。変更してはならない設定ファイルはこの章のリストには記載されていません。

次の設定ファイルをアルファベット順に示します。


dbswitch.conf

目的

Sun ONE Application Server が使用する LDAP ディレクトリを指定します。


dbswitch.conf インタフェースは、不確定です。不確定なインタフェースは試験的または一時的なインタフェースであるため、次のリリースで互換性がなくなったり、削除されたり、または安定したインタフェースに置き換えられたりする場合があります。


場所

instance_dir/config

構文

directory name LDAP_URL
name
:property1 [value1]
name:property2 [value2]
...

このファイルのデフォルトの内容は次のとおりです。

directory default null:///none

SSL を介して匿名バインドを実行するには、ファイルを次のように編集します。

directory default ldaps://directory.sun.com:636:/dc%3Dcom

SSL を介さないで匿名バインドを実行するには、ファイルを次のように編集します。

directory default ldap://directory.sun.com:389:/dc%3Dcom

関連項目

「ユーザーデータベースの選択」

次の表に、dbswich.conf ファイルのプロパティを示します。

表 5-1 dbswitch.conf のプロパティ 

プロパティ

許容値

デフォルト値

説明

nsessions

正の整数

8

データベースへの LDAP 接続の数

dyngroups

offonrecursive

on

ダイナミックグループの処理方法を決定。off の場合、ダイナミックグループはサポートされない。on の場合、ダイナミックグループはサポートされる。recursive の場合、ダイナミックグループにほかのグループを含めることができる

binddn

有効な DN

 

データベースへの接続に使用する DN。binddnbindpw の両方がない場合、バインドは匿名

bindpw

 

 

データベースへの接続に使用するパスワード。binddnbindpw の両方がない場合、バインドは匿名

dcsuffix

有効な DN (LDAP URL と関連して)

なし

指定した場合、要求の仮想サーバーの基本 DN のデフォルト値は、仮想サーバーの host 属性のうち、クライアントの提供する Host ヘッダと一致する属性の dcsuffix DN で始まる DC ツリー検索で決定される。host 属性が 1 つも一致しない場合、親 http-listenerserver-name 属性が使われる

指定しない場合、基本 DN のデフォルト値は LDAP URL での base DN

server.xml ファイルの auth-db 要素の basedn 属性は、この値に優先する

digestauth

offon

off

データベースがダイジェスト認証できるかどうかを指定する。on の場合、特別なディレクトリサーバープラグインが必要。このプラグインのインストール方法の詳細については、『Sun ONE Application Server 管理者ガイド』を参照

LDAP データベースがスキーマに準拠している場合、クライアントの提供する Host ヘッダーと一致するvirtual-server 要素の host 属性の DC ツリー検索を使って、アクセスの基本 DN が計算されます。host 属性が 1 つも一致しない場合、親 http-listenerserver-name 属性が使われます。検索結果には、基本 DN を含む inetDomainBaseDN 属性が含まれている必要があります。この基本 DN は、そのまま取得され、いずれの基本 DN 値とも関連がありません。


配備記述子

目的

配備されたモジュールおよびアプリケ−ションに対応した Sun ONE Application Server の機能を設定します。

場所

モジュールまたはアプリケーションの META-INF または WEB-INF ディレクトリ

関連項目

次の表は、Sun ONE Application Server 配備記述子についての詳細情報の参照先を示しています。

表 5-2 Sun ONE Application Server 記述子 

配備記述子

詳細情報の参照先

sun-application.xml

『Sun ONE Application Server Developer's Guide』

sun-web.xml

『Sun ONE Application Server Developer's Guide to Web Applications』

sun-ejb-jar.xml および sun-cmp-mapping.xml

『Sun ONE Application Server Developer's Guide to Enterprise JavaBeans Technology』

sun-application-client.xml および sun-acc.xml

『Sun ONE Application Server Developer's Guide to Clients』

sun-ra.xml

『Sun ONE J2EE CA Service Provider Implementation Administrator's Guide』


generated.instance.acl

目的

サーバーインスタンスへのアクセス権を設定します。これはデフォルトの ACL ファイルですが、ユーザーが作成したりほかのファイルを使うこともできます。


ACL ファイルインタフェースは、不確定です。不確定なインタフェースは試験的または一時的なインタフェースであるため、次のリリースで互換性がなくなったり、削除されたり、または安定したインタフェースに置き換えられたりする場合があります。


場所

instance_dir/config

関連項目

『Sun ONE Application Server セキュリティ管理者ガイド』


loadbalancer.xml

目的

クラスタとロードバランスの設定を行います。


loadbalancer.xml インタフェースは不確定です。不確定なインタフェースは試験的または一時的なインタフェースであるため、次のリリースで互換性がなくなったり、削除されたり、または安定したインタフェースに置き換えられたりする場合があります。


場所

loadbalancer.xml ファイルは、フロントエンドの Web サーバーにあります。

構文

ほとんどのファイルは、要素が入れ子になった、次のような基本的な XML 構文で記述されています。

<ELEMENT attribute="value" attribute="value" ... >
   <SUBELEMENT attribute="value" attribute="value" ... />
</ELEMENT>

「loadbalancer.xml の要素と属性」の表では、属性と区別しやすいように要素を太字で表記しています。

関連項目

『Sun ONE Application Server 管理者ガイド』

Sun ONE Web Server マニュアルセット

次の表では、loadbalancer.xml ファイルの要素、属性、およびプロパティについて説明します。

表 5-3 loadbalancer.xml の要素と属性 

要素 / 属性

サブ要素またはデフォルト値

説明

loadbalancer

clusterproperty

ロードバランサを定義する

cluster

instanceweb-modulehealth-checker

アプリケーションサーバーインスタンスのクラスタを定義する

  name

なし

クラスタの名前を指定する。クラスタ名はロードバランサ内で一意でなければならない

instance

なし

アプリケーションサーバーインスタンスを定義する

  name

なし

サーバーインスタンスの名前を指定する。インスタンス名はクラスタ内で一意でなければならない

  enabled

true

(省略可能) インスタンスがロードバランスを適用される要求に対してアクティブ (有効) かどうかを指定する

  disable-timeout-in-minutes

31

(省略可能) 休止状態のタイムアウト間隔を指定する。この間隔で、ロードバランサはインスタンスを無効にし、アクティブな接続をすべて終了する

  listeners

なし

空白文字で区切ってインスタンスのリスナーの URL を指定する。リスナーの URL はクラスタ内で一意でなければならない

web-module

なし

Web モジュールを定義する

  context-root

なし

Web モジュールのコンテキストルートを指定する。コンテキストルートはクラスタ内で一意でなければならない

  enabled

true

(省略可能) Web モジュールがロードバランスを適用される要求に対してアクティブ (有効) かどうかを指定する

  disable-timeout-in-minutes

31

(省略可能) 休止状態のタイムアウト間隔を指定する。この間隔で、ロードバランサは Web モジュールを無効にし、アクティブな接続をすべて終了する

health-checker

なし

クラスタのヘルスチェッカーを設定する

  url

/

(省略可能) リスナーの状態を判断するため ping を実行する URL を指定する

  interval-in-seconds

30

(省略可能) インスタンスのヘルスチェックを行う間隔を指定する

  timeout-in-seconds

10

(省略可能) タイムアウト間隔を指定する。この間に応答が返されれば、リスナーは正常であると判断される

property

description

プロパティを定義する

  name

なし

プロパティの名前を指定する

  value

なし

プロパティの値を指定する

description

 

プロパティを説明するテキストを定義する

表 5-4 loadbalancer.xml のプロパティ 

プロパティ名

デフォルト値

説明

response-timeout-in-seconds

60

タイムアウト間隔を指定する。この間にロードバランス要求の応答が返されなければ、インスタンスの状態は悪いと判断される

reload-poll-interval-in-seconds

0

ロードバランサが loadbalancer.xml のタイムスタンプが変更されたかどうかをチェックする間隔を指定する。変更された場合、ロードバランサはファイルを再度読み込む。0 の場合、ポーリングは無効

https-routing

false

ロードバランサが着信 HTTPS 要求を HTTPS 要求としてインスタンスに配信するかどうかを指定する

require-monitor-data

false

ロードバランサの監視を有効にするかどうかを指定する


nsfc.conf

目的

ファイルキャッシュのパラメータを設定します。このファイルは、ファイルのキャッシュパラメータがデフォルトから変更されている場合にのみ存在します。


nsfc.conf インタフェースは、不確定です。不確定なインタフェースは試験的または一時的なインタフェースであるため、次のリリースで互換性がなくなったり、削除されたり、または安定したインタフェースに置き換えられたりする場合があります。


場所

instance_dir/config

構文

parameter=value

関連項目

『Sun ONE Application Server Performance Tuning Guide』

次の表に、nsfc.conf ファイルのパラメータを示します。

表 5-5 nsfc.conf のパラメータ 

パラメータ

許容値

デフォルト値

説明

FileCacheEnable

onoff

on

ファイルキャッシュを有効にする

CacheFileContent

onoff

on

MediumFileSizeLimit より小さい (TransmitFileson になっている場合は、SmallFileSizeLimit より小さい) ファイルについて、ファイル情報だけでなくファイルの内容のキャッシュも有効にする

MaxAge

秒数

30

有効なキャッシュエントリの最大生存期間。この設定は、ファイルがキャッシュされた後の、キャッシュされた情報の使用期間を制御する。MaxAge より古いエントリは、同じファイルの新しいエントリに置き換えられる

MediumFileSizeLimit

利用可能なメモリーサイズ

537600 (525K)

(UNIX のみ) TransmitFilesoff になっている場合に、メモリーマップファイルとしてキャッシュできる 1 つのファイルの最大サイズ

MediumFileSpace

利用可能なメモリーサイズ

10485760 (10M)

TransmitFilesoff になっている場合に、メモリーマップファイルとしてキャッシュされるファイルの合計サイズ

SmallFileSizeLimit

利用可能なメモリーサイズ

2048 (2K)

(UNIX のみ) メモリーに読み込めるファイルの最大サイズ

SmallFileSpace

利用可能なメモリーサイズ

1048576 (UNIX、1M)

メモリーに読み込まれるすべてのファイルの合計サイズ

TransmitFiles

onoff

off (UNIX)

TransmitFile システム呼び出しの使用を有効にする。IRIX、Compaq、Linux ではサポートされない

MaxFiles

 

1024

ファイルキャッシュ内の最大ファイル数

HashInitSize

利用可能なメモリーサイズ

0

ハッシュバケットの初期番号。0 の場合、ハッシュバケットの番号は 2 * MaxFiles + 1 として動的に決定される

TempDir

パス名

system_temp/instance

CopyFileson の場合、ファイルキャッシュの一時ディレクトリを指定する


password.conf

目的

デフォルトでは、アプリケーションサーバーの起動時に、管理者が SSL キーデータベースのパスワードを入力する必要があります。アプリケーションサーバーを人の介入なしで再起動できるようにするには、password.conf ファイルにパスワードを保存する必要があります。システムを充分にセキュリティ保護して、このファイルとキーデータベースが危険にさらされないようにする必要があります。

場所

instance_dir/config

デフォルトでは、このファイルは存在しません。必要な場合はファイルを作成する必要があります。

構文

PKCS#11_module_name:password

サーバーに付属している内部 PKCS#11 ソフトウェア暗号化モジュールを使用している場合には、次の情報を入力します。

internal:password

それ以外の PKCS#11 モジュールを (たとえばハードウェアの暗号化またはハードウェアアクセラータ用に) 使用している場合は、PKCS#11 モジュールの名前を指定し、続けて次のようにパスワードを入力する必要があります。

internal:password

関連項目

『Sun ONE Application Server 管理者ガイド』


server.policy

目的

アプリケーションがアクセスするリソースを制御します。これは 標準の J2SE ポリシーファイルです。

場所

instance_dir/config

構文

grant [codeBase "path"] {
   permission permission_class "package", "permission_type";
   ...
};

関連項目

『Sun ONE Application Server Developer's Guide』

http://java.sun.com/docs/books/tutorial/security1.2/tour2/index.html



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