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SPARC プラットフォームでの Oracle Solaris のブートおよびシャットダウン Oracle Solaris 11 Information Library (日本語) |
1. SPARC ベースシステムのブートおよびシャットダウン (概要)
2. 指定された状態への SPARC ベースシステムのブート (手順)
5. SPARC ベースシステムのネットワークからのブート (手順)
6. SPARC ベースシステムでのブートパラメータの変更 (手順)
7. SPARC プラットフォームでの ZFS ブート環境の作成と管理、およびこのブート環境からのブート (手順)
8. SPARC ベースシステムのブート可能状態の維持 (手順)
次の手順と例は、shutdown および init コマンドを使用してシステムをシャットダウンする方法について説明したものです。
マルチユーザーのタイムシェアリングシステムとして使用されている Oracle Solaris システムでは、システムをシャットダウンする前に、システムにログインしているユーザーがいるかどうかの確認が必要になることがあります。このような場合は次の手順を使用します。
$ who holly console May 7 07:30 kryten pts/0 May 7 07:35 (starlite) lister pts/1 May 7 07:40 (bluemidget)
1 列目のデータはログインしているユーザーのユーザー名を示します。
2 列目のデータはログインしているユーザーの端末回線を示します。
3 列目のデータはユーザーがログインした日時を示します。
4 列目のデータ (存在する場合) は、ユーザーがリモートシステムからログインしているときのホスト名を示します。
# who
注 - この手順は条件付きで、システムがマルチユーザータイムシェアリングシステムである場合のみ必要で、新しい Oracle Solaris サーバーおよびプロセッサをシャットダウンするときには通常使用されません。
# shutdown -iinit-state -ggrace-period -y
システムをデフォルトの S とは異なる init 状態にします。0、1、2、5、6 のいずれかを指定できます。
実行レベル 0 および 5 は、システムのシャットダウン用に予約された状態です。実行レベル 6 はシステムをリブートします。実行レベル 2 はマルチユーザーオペレーティング状態として使用できます。
システムがシャットダウンするまでの時間 (秒) を示します。デフォルト値は 60 秒です。
ユーザーの介入なしにシャットダウンを継続します。それ以外の場合、シャットダウンを継続するかどうか 60 秒後に尋ねられます。
詳細は、shutdown(1M) のマニュアルページを参照してください。
Do you want to continue? (y or n): y
-y オプションを指定した場合、このプロンプトは表示されません。
Type Ctrl-d to proceed with normal startup, (or give root password for system maintenance): xxxxxx
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例 3-1 shutdown コマンドを使用してマルチユーザーサーバーをシングルユーザー状態 (実行レベル S) にする
次の例では、shutdown コマンドを使用して、SPARC ベースシステムを 3 分後に実行レベル S (シングルユーザー状態) にしています。
# who root console Jun 14 15:49 (:0) # shutdown -g180 -y Shutdown started. Mon Jun 14 15:46:16... Broadcast Message from root (pts/4) on venus Mon Jun 14 15:46:16... The system venus will be shut down in 3 minutes . . . Broadcast Message from root (pts/4) on venus Mon Jun 14 15:46:16... The system venus will be shut down in 30 seconds . . . INIT: New run level: S The system is coming down for administration. Please wait. Unmounting remote filesystems: /vol nfs done. . . . Jun 14 15:49:00 venus syslogd: going down on signal 15 Killing user processes: done. Requesting System Maintenance Mode SINGLE USER MODE Root password for system maintenance (control-d to bypass): xxxxxx single-user privilege assigned to /dev/console. Entering System Maintenance Mode . . .
例 3-2 shutdown コマンドを使用してシステムをシャットダウン状態 (実行レベル 0) にする
次の例では、shutdown コマンドを使用して、追加の確認を求めずに SPARC ベースシステムを 5 分後に実行レベル 0 にしています。
# shutdown Shutdown started. Thu Jun 17 12:40:25... Broadcast Message from root (console) on pretend Thu Jun 17 12:40:25... The system pretend will be shut down in 5 minutes . . . Changing to init state 0 - please wait # INIT: New run level: 0 The system is coming down. Please wait. System services are now being stopped. . . . The system is down. syncing file systems... done Program terminated Type help for more information ok
参照
システムをシャットダウンした理由にかかわらず、すべてのファイルリソースが利用可能かつユーザーがログイン可能な、実行レベル 3 にシステムが戻ることを想定しているでしょう。システムをマルチユーザー状態に戻す手順については、「マルチユーザー状態 (実行レベル 3) への SPARC ベースシステムのブート」を参照してください。
スタンドアロンシステムをシャットダウンする必要がある場合は、次の手順を実行します。
# init 5
詳細は、init(1M) のマニュアルページを参照してください。
例 3-3 init コマンドを使用してシステムをシャットダウン状態 (実行レベル 0) にする
この例では、init コマンドを使用して、システムの電源を安全に切断できるレベルにします。
# init 0 # INIT: New run level: 0 The system is coming down. Please wait. . . . The system is down. syncing file systems... [11] [10] [3] done Press any key to reboot
参照
システムをシャットダウンした理由にかかわらず、すべてのファイルリソースが利用可能かつユーザーがログイン可能な、実行レベル 3 にシステムが戻ることを想定しているでしょう。システムをマルチユーザー状態に戻す手順については、マルチユーザー状態 (実行レベル 3) への SPARC ベースシステムのブートを参照してください。