形式 - Oracle Solaris 11 インストールマニュアルページ

distro_const

- Oracle Solaris のイメージとメディアを作成するユーティリティー

形式

/usr/bin/distro_const

distro_const --help

distro_const build [-v] [-r checkpoint name] [-p checkpoint name] [-l] manifest

機能説明

distro_const コマンドでは、指定したマニフェストファイルをイメージの青写真として使用してイメージを作成できます。

x86 システムまたは SPARC システムのどちらかで Oracle Solaris オペレーティングシステムをインストールするために使用できるテキストインストーライメージを作成できます。

または、Oracle Solaris オペレーティングシステムが含まれる LiveCD イメージに相当する ISO イメージを作成することもできます。

あるいは、SPARC クライアントに Oracle Solaris OS をネットワークインストールするために使用できる SPARC AI ISO イメージか、x86 クライアントに Oracle Solaris OS をネットワークインストールするために使用できる x86 AI ISO イメージを作成できます。

カスタム ISO イメージを作成することもできます。

基本の distro_const コマンドをオプションなしで実行すると、1 回のステップでフルイメージが作成されます。

コマンドオプションを使用すると、さまざまな「チェックポイント」でイメージ作成処理を一時停止および再開できるため、各段階でイメージの状態を確認したり、バグの有無を確認したりできます。チェックポイントを使用することで、すでに少なくとも一度は実行された時間のかかるステップを省略できるため、構築にかかる時間が短縮されます。

注 - distro_const コマンドを実行するには、ルートの役割になるか、ルートの権限を持っている必要があります。

ディストリビューションコンストラクタを使用する場合、SPARC システムでは SPARC イメージのみを作成できます。同様に、x86 システムでは x86 イメージのみを作成できます。また、システム上のオペレーティングシステムのリリースバージョンが、構築しているイメージと同じリリースバージョンである必要があります。

サブコマンド

distro_const コマンドには、次に示されているサブコマンドとオプションがあります。「使用例」のセクションも参照してください。

--help

使用法を表示します。

build

distro_const build manifest

サブコマンド「build」は必須です。

指定したマニフェストファイルをイメージの青写真として使用して、フルイメージを作成します。マニフェスト名は必須です。

-v distro_const build - v

詳細表示モードを指定します。

-l distro_const build [- l] manifest

イメージの構築の一時停止または再開を選択できるすべての有効なチェックポイントを一覧表示します。このコマンドオプションは、有効なチェックポイントの有無をマニフェストファイルに問い合わせます。このコマンドによって表示された名前を、他のチェックポイント処理コマンドオプションの有効な値として使用してください。build サブコマンドは必須です。

チェックポイントの値は、マニフェストファイル内のエントリによって決まります。

-p distro_const build [- p checkpoint] manifest

イメージを構築しますが、指定したチェックポイント名でイメージの構築を一時停止します。有効な名前を検索するには、-l オプションを使用します。-r オプションと -p オプションを組み合わせることができます。チェックポイント名とマニフェスト名は必須です。build サブコマンドは必須です。

-r distro_const build [- r checkpoint] manifest

指定したチェックポイント名からイメージの構築を再開します。指定する名前は、前に構築の実行を停止したチェックポイント、またはそれ以前のチェックポイントにしてください。それより後のチェックポイントは無効です。どのチェックポイントが再開可能かを判定するには、-l オプションを使用します。-p オプションは、-r オプションと組み合わせることができます。チェックポイント名とマニフェスト名は必須です。build サブコマンドは必須です。

-h distro_const [- h]

コマンドの使用法を表示します。

使用例

例 1 チェックポイントのオプションを使用したイメージの作成

利用可能なチェックポイントを確認します。この例のマニフェスト名は dc_livecd.xml です。

# distro_const build -l /usr/share/distro_const/dc_livecd.xml

有効なチェックポイント名が、このサンプル出力のように表示されます。

 

  Checkpoint           Resumable  Description
  --------------------------------------------
  transfer-ips-install X Transfer pkg contents from IPS
  set-ips-attributes   X Set post-install IPS attributes
  pre-pkg-img-mod      X Pre-package image modification
  ba-init              X Boot archive initialization
  ba-config            X Boot archive configuration
  ba-arch              X Boot archive archival
  grub-setup           X Set up GRUB menu
  pkg-img-mod          X Pkg image area modification
  create-iso             ISO media creation
  create-usb             USB media creation

イメージの構築を開始し、ba-init チェックポイントで一時停止します。
```
# distro_const build -p ba-init /usr/share/distro_const/dc_livecd.xml
```
ba-init チェックポイントから構築を再開します。イメージの作成を完了します。
```
# distro_const build -r ba-init /usr/share/distro_const/dc_livecd.xml
```

例 2 イメージを 1 ステップで作成

一時停止せずにイメージの完全な構築を実行するには、チェックポイントオプションを指定せずに基本の distro_const コマンドを使用します。マニフェストファイル名は dc_livecd.xml です。

# distro_const build /usr/share/distro_const/dc_livecd.xml

属性

属性についての詳細は、マニュアルページの attributes(5) を参照してください。

属性タイプ	属性値
使用条件	install/distribution-constructor
インタフェースの安定性	開発中

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distro_const

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機能説明

サブコマンド

使用例

属性

関連項目