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Oracle Solaris 11 インストールマニュアルページ     Oracle Solaris 11 Information Library (日本語)
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ドキュメントの情報

はじめに

システム管理コマンド

aimanifest(1M)

distro_const(1M)

installadm(1M)

js2ai(1M)

ファイル形式

installadm

- ネットワーク上の自動インストールの管理

形式

/usr/bin/installadm [-h|--help]
installadm help [subcommand]
installadm create-service
    [-n|--service svcname]
    [-t|--aliasof existing_service]
    [-p|--publisher prefix=origin]
    [-a|--arch architecture]
    [-s|--source FMRI_or_ISO]
    [-b|--boot-args boot_property=value,...]
    [-i|--ip-start dhcp_ip_start]
    [-c|--ip-count count_of_ipaddr]
    [-B|--bootfile-server server_ipaddr]
    [-d|--imagepath imagepath]
    [-y|--noprompt]
installadm set-service
    -o|--option prop=value svcname
installadm rename-service svcname newsvcname
installadm enable svcname
installadm disable svcname
installadm delete-service
    [-r|--autoremove] [-y|--noprompt] svcname
installadm list
    [-n|--service svcname]
    [-c|--client] [-m|--manifest] [-p|--profile]
installadm create-manifest -n|--service svcname
    -f|--file manifest_or_script_filename
    [-m|--manifest manifest_name]
    [-c|--criteria criteria=value|list|range... |
    -C|--criteria-file criteriafile]
    [-d|--default]
installadm update-manifest -n|--service svcname
    -f|--file manifest_or_script_filename
    [-m|--manifest manifest_name]
installadm delete-manifest
    -m|--manifest manifest_name
    -n|--service svcname
installadm create-profile -n|--service svcname
    -f|--file profile_filename... 
    [-p|--profile profile_name]
    [-c|--criteria criteria=value|list|range... |
    -C|--criteria-file criteriafile]
installadm delete-profile -p|--profile profile_name...
    -n|--service svcname
installadm export -n|--service svcname
    -m|--manifest manifest_name...
    -p|--profile profile_name...
    [-o|--output pathname]
installadm validate -n|--service svcname
    -P|--profile-file profile_filename... |
    -p|--profile profile_name...
installadm set-criteria
    -m|--manifest manifest_name
    -p|--profile profile_name...
    -n|--service svcname
    -c|--criteria criteria=value|list|range... |
    -C|--criteria-file criteriafile |
    -a|--append-criteria criteria=value|list|range...
installadm create-client
    [-b|--boot-args property=value,...]
    -e|--macaddr macaddr -n|--service svcname
installadm delete-client macaddr

機能説明

自動インストーラ (AI) は、1 つ以上の SPARC および x86 システムにネットワーク経由で Oracle Solaris OS を自動インストールするために使用します。

ネットワーク経由で AI を使用するために必要なマシントポグラフィーは、インストールサーバー、DHCP サーバー (インストールサーバーと同じシステムでも可)、およびインストールクライアントです。インストールサーバーでは、AI ブートイメージ (クライアントがネットワーク経由でブートするために提供されます)、入力仕様 (AI マニフェストおよび派生したマニフェストスクリプト、このうち 1 つがクライアントに選択されます)、サービス管理機構 (SMF) 構成プロファイル (このうちゼロ個以上がクライアントに選択されます) が含まれるようにインストールサービスが設定されます。

AI ブートイメージの内容は、パッケージ install-image/solaris-auto-install として公開され、create-service サブコマンドでインストールされます。 create-service サブコマンドを使用すると、AI ブートイメージを作成する AI ISO ファイルを受け入れて、展開することもできます。

インストールサービスはデフォルトの AI マニフェストを使用して作成されますが、カスタマイズされたマニフェストまたは派生したマニフェストスクリプト (今後は「スクリプト」と呼びます) は、create-manifest サブコマンドを使用してインストールサービスに追加できます。マニフェストおよび派生したマニフェストスクリプトの作成方法についての詳細は、『Oracle Solaris 11 システムのインストール』を参照してください。create-manifest サブコマンドを使用すると、インストールクライアントに選択するマニフェストまたはスクリプトを決定する際に使用される条件を指定することもできます。すでにマニフェストまたはスクリプトに関連付けられている条件は、set-criteria サブコマンドを使用すれば変更できます。

マニフェストには、ターゲットデバイス、パーティション情報、パッケージ一覧、その他のパラメータなどの情報が含まれています。スクリプトには、実行中の AI クライアントシステムを照会し、検索される情報に基づいてカスタムマニフェストを作成するコマンドが含まれています。AI がスクリプトで起動されると、マニフェストを生成するために、そのスクリプトが最初のタスクとして実行されます。

クライアントがブートされると、クライアントのマシン条件に一致するマニフェストまたはスクリプトの検索が開始されます。一致するマニフェストまたはスクリプトが見つかると、一致するマニフェストファイルの仕様、または一致するスクリプトから派生したマニフェストファイルの仕様に従って、Oracle Solaris リリースを使用してクライアントがインストールされます。各クライアントは、1 つのマニフェストまたはスクリプトしか使用できません。

各サービスには、1 つのデフォルトマニフェストまたはスクリプトが含まれています。デフォルトは、インストールされるシステムに一致するマニフェストまたはスクリプトの条件が他にない場合に使用されます。どのマニフェストまたはスクリプトでも、デフォルトとして指定できます。 デフォルトのマニフェストまたはスクリプトに関連付けられた条件は非アクティブになり、マニフェストまたはスクリプトの選択時には考慮されません。後で別のマニフェストまたはスクリプトをデフォルトにすると、前にデフォルトだったマニフェストまたはスクリプトの条件が再びアクティブになります。条件が関連付けられていないマニフェストまたはスクリプトは、デフォルトのマニフェストまたはスクリプトとしてのみ使用できます。条件がないマニフェストまたはスクリプトは、別のマニフェストまたはスクリプトがデフォルトに指定されると非アクティブになります。

システム構成プロファイルはマニフェストおよびスクリプトを補完するものであり、インストールの仕様も含まれています。特に、ユーザー名、ユーザーパスワード、タイムゾーン、ホスト名、IP アドレスなどの情報を指定する際に使用されます。 プロファイルには、インストールサーバー環境から、または create-profile サブコマンドで指定された条件から構成パラメータを取得する変数を含めることができます。このように、単一のプロファイルファイルで、さまざまなクライアント上にさまざまな構成パラメータを設定できます。「使用例」のセクションを参照してください。

システム構成プロファイルは smf(5) で処理され、ドキュメント形式 service_bundle(4) に準拠しています。システム構成プロファイルについての詳細は、sysconfig(1M) および『Oracle Solaris 11 システムのインストール』を参照してください。各クライアントは、任意の数のシステム構成プロファイルを使用できます。 特定の SMF プロパティーは、クライアントシステムごとに 1 回しか指定できません。

特定のクライアントが特定のインストールサービスを使用する場合は、create-client サブコマンドを使用してクライアントにサービスを関連付けることができます。create-client を使用すると、既存のクライアントを変更することもできます。

installadm ユーティリティーを使用すると、次のタスクを実行できます。

インストールサーバー構成のプロパティー

SMF サービス svc:/system/install/server:default の次の 3 つのプロパティーは、インストールサーバーを構成する際に使用されます。

all_services/networks

all_services/exclude_networks プロパティーの設定に応じて、許可または却下する CIDR 形式のネットワーク (たとえば、192.168.56.0/24) の一覧。

このネットワーク一覧を使用して、このインストールサーバーで処理されるクライアントを指定します。デフォルトでは、AI インストールサーバーがマルチホームになっている場合は、そのサーバーが接続されているすべてのネットワーク上のインストールクライアントを処理するよう構成されます。

all_services/exclude_networks

ブール値。true の場合、このインストールサーバーによる処理対象から、all_services/networks プロパティーで指定されたネットワークを除外します。false の場合、all_services/networks プロパティーで指定されたネットワークを含めます。

all_services/port

AI インストールサービス Web サーバーをホストするポートを指定します。デフォルトでは、Web サーバーはポート 5555 でホストされます。

デフォルトとは異なるポート番号を使用する場合は、インストールサービスを作成する前に port プロパティーをカスタマイズしてください。

オプション

installadm コマンドには次のオプションがあります。

-h--help

使用法のヘルプメッセージを表示します。

サブコマンド

stmfadm コマンドには、次のサブコマンドを指定できます。後述の「使用例」のセクションを参照してください。

help [subcommand]

installadm ユーティリティーの構文を表示します。

subcommand

指定されたサブコマンドの構文のみを表示します。

create-service [-n|--service svcname] [-t|--aliasof existing_service] [-p|--publisher prefix=origin] [-a|- -arch architecture] [-s|- -source FMRI_or_ISO] [-b|- -boot-args boot_property=value,...] [-i|--ip-start dhcp_ip_start] [-c|--ip-count count_of_ipaddr] [-B|--bootfile-server server_ipaddr] [-d|--imagepath imagepath] [-y|--noprompt]

このサブコマンドは、指定された imagepath ディレクトリにネットワークブートイメージ (ネットイメージ) を設定し、ネットイメージからブートされたクライアントのインストール方法が指定されたインストールサービスを作成します。

AI ブートイメージの内容は、パッケージ install-image/solaris-auto-install として公開されています。 -s オプションが指定されない場合は、そのパッケージのインスタンスが記載されているシステムのパブリッシャー設定一覧の 1 番目のパブリッシャーからパッケージがインストールされます。 -s オプションは、pkg の指定をフル FMRI またはイメージ ISO ファイルの場所として受け入れます。ネットイメージは最終的に imagepath に配置されます。ネットイメージを使用すると、クライアントインストールを実行できます。

次のような仕様があります。

  • 指定されたアーキテクチャーの 1 番目のインストールサービスがインストールサーバーに作成されると、そのサービスのエイリアス (default-i386 または default-sparc) が自動的に作成されます。このデフォルトサービスは、明示的に create-client サブコマンドを使用してインストールサーバーに追加されなかったアーキテクチャーのクライアントへのすべてのインストールで使用されます。default-arch サービスによってエイリアスが設定されたサービスを変更するには、set-service サブコマンドを使用します。

    default- arch エイリアスが新しいインストールサービスに変更されたときに、ローカル ISC DHCP 構成が見つかった場合は、このデフォルトエイリアスブートファイルが、そのアーキテクチャーのデフォルト DHCP サーバー全体のブートファイルとして設定されます。

  • クライアントがそのアーキテクチャーのデフォルト以外のインストールサービスを使用する場合は、create-client サブコマンドを使用してクライアント固有の構成を作成する必要があります。

  • -i オプションと -c オプションを使用するときに、まだ DHCP サーバーが構成されていない場合は、ISC DHCP サーバーが構成されます。

    ISC DHCP サーバーがすでに構成されている場合は、その DHCP サーバーが更新されます。

    -i-c 引数が指定され、DHCP が構成されている場合でも、作成されるインストールサービスと IP 範囲との結合は存在しません。-i-c が渡され、IP 範囲が設定されている場合は、必要に応じて新規 DHCP サーバーが作成され、その DHCP サーバーは使用するすべてのインストールサービスおよびすべてのクライアントで起動され、実行された状態のままです。DHCP サーバーに指定されたネットワーク情報には、作成されるサービスとの特定の関係はありません。

  • インストールサーバーが直接接続され、インストールサーバーがマルチホームになっているサブネット上に、要求された IP 範囲がない場合は、-B オプションを使用して、ブートファイルサーバーのアドレス (通常はこのシステム上の IP アドレス) を指定します。このアドレスは、複数の IP アドレスがインストールサーバーに構成され、DHCP リレーが採用されている場合にのみ必要です。その他のすべての構成では、これはソフトウェアで自動的に決定できます。

-n|--service svcname

省略可能: システムで生成されたサービス名の代わりに、このインストールサービス名を使用します。svcname は、英数字、アンダースコア (_)、ハイフン (-) で構成できます。svcname の最初の文字をハイフンにすることはできません。

-n オプションを指定しない場合は、サービス名が自動的に生成されます。

-t|--aliasof existing_service

省略可能: この新規サービスは existing_service の代替名です。

-a|--arch architecture

省略可能: 特定のバリアントのアーキテクチャーを選択します。 正当な値は i386 または sparc です。 これが指定されない場合は、サーバーのアーキテクチャーに対応するバリアントが選択されます。

-a オプションは、-s 引数が pkg パッケージである場合にのみ適用されます。

-p|--publisher prefix=origin

省略可能: クライアントイメージをインストールする pkg パブリッシャー (形式 prefix=origin)。

-p オプションを指定しない場合は、パッケージのインスタンスが記載されたシステムのパブリッシャー設定一覧の 1 番目のパブリッシャーが使用されます。

-s|--source FMRI_or_ISO

省略可能: ネットイメージのデータソースを指定します。指定可能な値は次のいずれかです。

  • pkg(5) パッケージのフル FMRI。

  • AI ISO イメージへのパス。

-s が指定されない場合は、使用される install-image/solaris-auto-install パッケージは次のいずれかです。

  • -p パラメータで指定されたパブリッシャー。

  • パッケージのインスタンスが記載されたシステムのパブリッシャー設定一覧の 1 番目のパブリッシャー。

-b|--boot-args boot_property=value,...

省略可能: x86 クライアント専用。 サービスイメージのサービス固有の menu.lst ファイルにプロパティー値を設定します。このオプションを使用して、このサービスに固有のブートプロパティーを設定します。このオプションでは、コンマで区切った boot_property= value のペアを複数指定できます。

-i|--ip-start dhcp_ip_start

省略可能: ローカル DHCP 構成に追加される範囲内の開始 IP アドレスを指定します。IP アドレスの数は、-c オプションで指定されます。 ローカル ISC DHCP 構成が存在しない場合は、ISC DHCP サーバー が起動されます。

-c|--ip-count count_of_ipaddr

省略可能: DHCP 構成の IP アドレスの総数を count_of_ipaddr の値と同じ数に設定します。最初の IP アドレスは、-i オプションで指定される dhcp_ip_start の値です。

-B|--bootfile-server server_ipaddr

省略可能: クライアントがブートファイルを要求するブートサーバーの IP アドレスを指定します。 この IP アドレスをその他の方法で決定できない場合にのみ必要です。

-d|--imagepath imagepath

省略可能: ネットイメージを作成するパスを指定します。 これが指定されない場合は、デフォルトの場所 (/export/auto_install/svcname) が使用されます。-y も指定しなければ、確認プロンプトが表示されます。

-y|--noprompt

省略可能: 確認プロンプトを非表示にして、指定されたオプションおよびデフォルト値を使用したサービスの作成を続行します (-d を参照)。

set-service -o|--option prop=value svcname
-o|--option prop=value

設定するプロパティーおよび値を指定します。

prop=value に指定可能な値は次のとおりです。

  • aliasof=existing_service

    svcnameexisting_service のエイリアスにします。

  • default-manifest=manifest_name

    指定されたサービスにすでに登録されている特定のマニフェストまたはスクリプトを、そのサービスのデフォルトマニフェストまたはスクリプトに指定します。このサービスに登録されているマニフェストおよびスクリプトの一覧を表示するには、次のコマンドを使用します。

    $ installadm list -n svcname -m
svcname

必須: 設定するプロパティーを含むインストールサービスの名前を指定します。

rename-service svcname newsvcname

インストールサービス svcname の名前を newsvcname に変更します。newsvcname は、英数字、アンダースコア (_)、ハイフン (-) で構成できます。newsvcname の最初の文字をハイフンにすることはできません。

enable svcname

svcname インストールサービスを有効化します。

disable svcname

svcname インストールサービスを無効化します。

delete-service [-r|--autoremove ] [-y|--noprompt] svcname

インストールサービスを削除します。次の操作を実行します。

  • このインストールサービスのマニフェスト、プロファイル、クライアント構成ファイル、および Web サーバー構成を削除します。

  • サービスのインスタンス化に使用されたイメージを削除します。

  • サービスがデフォルトのエイリアスであり、ローカル ISC DHCP 構成が存在する場合は、このサービスに関連付けられたブートファイルが ISC DHCP 構成から削除されます。

-r|--autoremove

これが指定された場合は、このサービスに割り当てられたクライアント、およびこのサービスにエイリアスが設定されたサービスも削除されます。

-y|--noprompt

確認プロンプトを非表示にして、サービスの削除を続行します。

svcname

必須: 削除するインストールサービス名を指定します。

list [-n|--service svcname] [-c|--client] [-m|- -manifest] [-p|--profile]

サーバーで有効化されているすべてのインストールサービスを一覧表示します。

-n|--service svcname

省略可能: ローカルサーバーにある特定のインストールサービスに関する情報を一覧表示します。

  • -c オプションが指定された場合は、インストールサービスに関連付けられたクライアント情報を一覧表示します。

  • -m オプションが指定された場合は、インストールサービスに関連付けられたマニフェストおよびスクリプトを一覧表示します。

  • -p オプションが指定された場合は、インストールサービスに関連付けられたプロファイルを一覧表示します。

-c|--client

省略可能: ローカルサーバーにあるインストールサービスのクライアントを一覧表示します。

-m|--manifest

省略可能: ローカルサーバーにあるインストールサービスに関連付けられたマニフェストおよびスクリプトを一覧表示します。

-n が指定されない場合は、サービスごとに簡易一覧を表示します。この一覧には、デフォルトのマニフェストまたはスクリプト、および関連付けられた条件があるデフォルト以外のすべてのマニフェストおよびスクリプトが含まれます。条件は一覧表示されません。

-n が指定された場合は、指定されたサービスのすべてのマニフェストおよびスクリプトを、マニフェストごとの条件を含む完全な一覧形式を使用して表示します。アクティブでない (関連付けられた条件がなく、デフォルトとして指定されていない) マニフェストは、非アクティブとマークされます。デフォルトのマニフェストに関連付けられた条件は、非アクティブとマークされます。

-p|--profile

省略可能: ローカルサーバーにあるインストールサービスに関連付けられたプロファイルを一覧表示します。

-n が指定されない場合は、プロファイル名を含むサービスごとに簡易一覧を表示します。

-n が指定された場合は、要求されたサービスのプロファイルをその条件とともに表示します。

create-manifest -n|--service svcname -f|--file manifest_or_script_filename [-m|--manifest manifest_name ] [-c|--criteria criteria =value|list| range... | -C|--criteria-file criteriafile] [-d|--default]

特定のインストールサービスのマニフェストまたはスクリプトを作成します。したがって、サービスの作成とは別に、マニフェストまたはスクリプトをネットワーク上で使用可能にします。デフォルト以外のマニフェストまたはスクリプトは、条件が関連付けられている場合にのみ使用できます (アクティブにすることができます)。条件はコマンド行 (-c) または条件 XML ファイル (-C) 経由で入力できます。-d オプションとともに指定された条件は、マニフェストまたはスクリプトがデフォルトとして指定されなくなるまで、一時的に無視されます。

マニフェストの名前は次の順序で決定されます。

  1. -m オプションで指定された manifest_name (存在する場合)。

  2. ai_instance name 属性の値 (マニフェストに存在する場合)。

  3. マニフェストまたはスクリプトファイル名のベース名。

-n|--service svcname

必須: このマニフェストまたはスクリプトが関連付けられるインストールサービスの名前を指定します。

-f|--file manifest_or_script_filename

必須: 追加するマニフェストまたはスクリプトのパス名を指定します。

-m|--manifest manifest_name

省略可能: マニフェストまたはスクリプトの AI インスタンス名を指定します。マニフェストの ai_instance 要素の name 属性を manifest_name に設定します。 マニフェストまたはスクリプトは、後続の installadm コマンドおよび installadm list 出力の manifest_name で参照されます。

-c|--criteria criteria=value|list| range...

省略可能: 追加されたマニフェストまたはスクリプトに関連付けられる条件を指定します。後述の「条件」のセクションを参照してください。デフォルトのマニフェストを公開すると、条件は登録されますが、マニフェストまたはスクリプトがデフォルトに指定されなくなるまで非アクティブのままです。-c オプションは複数回指定できます。

-C|--criteria-file criteriafile

省略可能: 追加されたマニフェストまたはスクリプトに関連付けられる条件を含む条件 XML ファイルのパス名を指定します。 デフォルトのマニフェストまたはスクリプトを公開すると、条件は登録されますが、マニフェストまたはスクリプトがデフォルトに指定されなくなるまで非アクティブのままです。

-d|--default

省略可能: このマニフェストまたはスクリプトがサービスの新規デフォルトマニフェストまたはスクリプトであることを指定します。マニフェストまたはスクリプトがデフォルトに設定されなくなるまで、指定された条件は無視されます。

update-manifest -n|--service svcname -f|--file manifest_or_script_filename [-m|--manifest manifest_name ]

特定のインストールサービスに関連付けられた特定のマニフェストまたはスクリプトを更新します。更新後もマニフェストまたはスクリプトの条件やデフォルトステータスはそのままです。

マニフェストの名前は次の順序で決定されます。

  1. -m オプションで指定された manifest_name (存在する場合)。

  2. ai_instance name 属性の値 (変更されたマニフェストに存在する場合、または既存のマニフェストの ai_instance name 値に一致する場合)。

  3. マニフェストまたはスクリプトファイル名のベース名 (既存マニフェストの ai_instance name 属性値に一致する場合)、または installadm list で指定された名前 (既存スクリプトの名前に一致する場合)。

置換用のマニフェストまたはスクリプトは manifest_or_script_filename で指定されます。

-n|--service svcname

必須: このマニフェストまたはスクリプトが関連付けられるインストールサービスの名前を指定します。

-f|--file manifest_or_script_filename

必須: 置換用のマニフェストまたはスクリプトのパス名を指定します。

-m|--manifest manifest_name

省略可能: 置換用のマニフェストまたはスクリプトの AI インスタンス名を指定します。

delete-manifest -m|--manifest manifest_name -n|--service svcname

特定のインストールサービスで公開されたマニフェストまたはスクリプトを削除します。 デフォルトのマニフェストまたはスクリプトは削除できません。

-m|--manifest manifest_name

必須: installadm list-n オプションを付けてマニフェストまたはスクリプトの AI インスタンス名を出力として指定します。

-n|--service svcname

必須: このマニフェストが関連付けられたインストールサービスの名前を指定します。

create-profile -n|--service svcname -f|--file profile_filename ... [-p|--profile profile_name ] [-c|--criteria criteria =value|list| range... | -C|--criteria-file criteriafile]

特定のインストールサービスのプロファイルを作成します。条件はオプションで、コマンド行 (-c) で入力するか、または条件 XML ファイル (-C) 経由でプロファイルに関連付けることができます。条件なしで作成されたプロファイルは、サービスのすべてのクライアントに関連付けられます。

プロファイルの名前は次の順序で決定されます。

  1. - p オプションで指定された profile_name (存在する場合)。

  2. プロファイルファイル名のベース名。

プロファイル名は AI サービスで一意である必要があります。 複数の -f オプションを使用して、同じ条件を持つ複数のプロファイルを作成すると、-p オプションは無効になり、プロファイルの名前はファイル名から派生します。

-n|--service svcname

必須: 更新されるインストールサービスの名前を指定します。

-f|--file profile_filename...

必須: プロファイルを追加するためのファイルのパス名を指定します。複数のプロファイルを指定できます。

-p|--profile profile_name

省略可能: 作成されるプロファイルの名前を指定します。単一プロファイルの作成にのみ有効です。

-c|--criteria criteria=value|list| range...

省略可能: プロファイルに関連付ける条件を指定します。後述の「条件」のセクションを参照してください。複数の -c オプションを指定できます。

-C|--criteria-file criteriafile

省略可能: 指定されたプロファイルに関連付けられる条件を含む条件 XML ファイルのパス名を指定します。

delete-profile -p|--profile profile_name... -n|--service svcname

profile_name プロファイルを svcname インストールサービスから削除します。

-p|--profile profile_name...

必須: 削除するプロファイルの名前を指定します。複数の -p オプションを指定できます。

-n|--service svcname

必須: 削除するプロファイルのインストールサービスの名前を指定します。

export -n|--service svcname -m|--manifest manifest_name... -p|--profile profile_name... [-o|--output pathname]

指定されたマニフェスト/スクリプト、またはサービスに属するプロファイル (あるいはその両方) を表示 (エクスポート) します。1 つ以上のマニフェスト/スクリプトまたはプロファイルを指定する必要があります。-o オプションでファイルまたはディレクトリにリダイレクトされない限り、標準出力に表示されます。

-n|--service svcname

必須: エクスポートするマニフェストまたはプロファイルに関連付けられたインストールサービスを指定します。

-m|--manifest manifest_name...

エクスポートするマニフェストまたはスクリプトの AI インスタンス名を指定します。複数の -m オプションを指定できます。

-p|--profile profile_name...

エクスポートするプロファイルの名前を指定します。複数の -p オプションを指定できます。

-o|--output pathname

省略可能: 出力をリダイレクトします。複数のマニフェスト、スクリプト、またはプロファイル (あるいは両方) が要求される場合は、pathname にディレクトリを指定する必要があります。1 つのマニフェスト、スクリプト、またはプロファイルのみが要求される場合は、pathname にファイルを指定できます。

validate -n|--service svcname -P|--profile-file profile_filename... | -p|--profile profile_name...

指定されたプロファイルを検証します。 validate サブコマンドを使用すると、データベース (-p) 内のプロファイルを検証したり、データベース (-P) への入力前に開発中のプロファイルを検証したりできます。

-n|--service svcname

必須: プロファイルが関連付けられたサービスを指定します。

-P|--profile-file profile_filename...

検証する外部プロファイルファイルを指定します。

-p|--profile profile_name...

検証するプロファイルの名前を指定します。

set-criteria -m|--manifest manifest_name -p|--profile profile_name... -n|--service svcname -c|--criteria criteria=value|list| range... | -C|--criteria-file criteriafile | -a|--append-criteria criteria=value|list| range...

公開済みのマニフェスト/スクリプトまたはプロファイル (あるいは両方) の条件を更新します。条件はコマンド行または条件 XML ファイル経由で指定できます。相互に排他的なオプション -a-c、または -C のいずれかを使用して、条件を指定する必要があります。

有効な条件については、create-manifest サブコマンドで説明します。

-m|--manifest manifest_name

マニフェストまたはスクリプトの AI インスタンス名を指定します。

-p|--profile profile_name...

プロファイルの名前を指定します。任意の数のプロファイルを指定できます。

-n|--service svcname

必須: このマニフェスト/スクリプトまたはプロファイルに関連付けられたインストールサービスの名前を指定します。

-c|--criteria criteria=value|list| range...

マニフェスト/スクリプトまたはプロファイルに対する既存の条件をすべて置換するための条件を指定します。後述の「条件」のセクションを参照してください。

-C|--criteria-file criteriafile

マニフェスト/スクリプトまたはプロファイルに対する既存の条件をすべて置換するための条件を含む条件 XML ファイルのパス名を指定します。

-a|--append-criteria criteria=value|list| range...

マニフェスト/スクリプトまたはプロファイルに対する既存の条件に追加するための条件を指定します。後述の「条件」のセクションを参照してください。指定済みの criteria がすでに存在する場合は、その条件の value|list| rangevalue |list|range で置換されます。

create-client [-b|--boot-args property=value,...] - e|--macaddr macaddr -n |--service svcname

create-service サブコマンドで使用されるデフォルト設定とは異なるカスタムクライアント設定を行うために、指定されたクライアントに省略可能な設定タスクを実行します。 ユーザーはクライアントにデフォルト以外のサービス名およびブート引数を指定できます。既存クライアントの変更にも使用できます。

クライアントが x86 システムであり、ローカル ISC DHCP 構成が存在する場合は、ISC DHCP 構成でクライアントが構成されます。

-b|--boot-args property=value,...

省略可能: x86 クライアント専用。 /etc/netboot にあるクライアント固有の menu.lst ファイルにプロパティー値を設定します。このオプションは、対象クライアントに固有のブートプロパティーを設定するのに使用します。このオプションでは、property=value のペアを複数指定できます。

-e|--macaddr macaddr

必須: クライアントの MAC アドレスを指定します。

-n|--service svcname

必須: クライアントインストールのインストールサービスを指定します。

delete-client macaddr

create-client サブコマンドを使用して事前に設定された既存クライアントの特定のサービス情報を削除します。

クライアントが x86 システムであり、ローカル ISC DHCP 構成が存在する場合は、 ISC DHCP 構成でクライアントが構成解除されます。

macaddr

必須: 削除するクライアントの MAC アドレスを指定します。

条件

マニフェスト、スクリプト、およびプロファイルを使用すれば、特定の特性または条件に従って AI クライアントを個別に構成できます。 特定のクライアントには、1 つのマニフェストまたはスクリプトのみを関連付けることができます。 特定のクライアントには、任意の数のプロファイルを関連付けることができます。

条件の値は、起動中に AI クライアントによって決定されます。

次の AI クライアントシステムは、特に注記がない限り、マニフェスト/スクリプトおよびプロファイルの両方に指定できます。

コマンド行で条件を指定する方法については、「使用例」のセクションを参照してください。条件ファイルの作成についての詳細は、『Oracle Solaris 11 システムのインストール』を参照してください。

条件
説明
arch
uname -m ごとのアーキテクチャー。
cpu
uname -p ごとの CPU クラス。
hostname
割り当てられたホスト名。 プロファイルでのみ使用可能です (マニフェストでは不可)。
ipv4
IP バージョン 4 のネットワークアドレス。
mac
コロン (:) で区切られた 16 進数の MAC アドレス。
mem
prtconf(1M) ごとのメモリーサイズ (MB)。
network
IP バージョン 4 のネットワーク番号。
platform
uname -i ごとのプラットフォーム名。
zonename
zones(5) ごとのゾーン名。

ipv4macmem、および network の指定は、ハイフン (-) で区切られた範囲値で表現できます。範囲の一端に制限なしを指定するには、unbounded を使用します。

範囲として指定できない条件は、空白で区切られた値の一覧として指定できます。

使用例

例 1 ISO ファイルから新規 x86 インストールサービスを設定する

インストールサーバーおよび x86 インストールサービスをはじめて設定します。DHCP サーバーを構成するために、コマンドには開始 IP アドレスおよび IP アドレスの合計数が含まれます。

# installadm create-service -n sol-11-i386-svc \
-s /export/isos/sol-11-i386.iso \
-i 172.0.0.10 -c 10 -d /export/images/soli386

AI ISO イメージは /export/isos/sol-11-i386.iso にあります。コマンドは、AI ISO イメージに基づいた /export/images/soli386 にあるネットイメージおよびインストールサービスを設定します。 このネットイメージを使用すると、クライアントインストールを実行できます。

開始 IP アドレス 172.0.0.10 および 10 個の IP アドレスがローカル ISC DHCP 構成に追加されます。 ローカル ISC DHCP 構成が存在しない場合は、ISC DHCP サーバー が起動されます。

これは最初に作成される i386 サービスであるため、default-i386 サービスが自動的に作成され、このサービスにエイリアスが設定されます。default-i386 エイリアスは稼働中であり、PXE 経由でブートされたクライアントは default-i386 サービスからブートおよびインストールします。

例 2 ISO ファイルから新規 SPARC インストールサービスを設定する

SPARC インストールサービスをはじめて設定します。

# installadm create-service -n sol-11-sparc-svc \
-s /export/isos/sol-11-sparc.iso \
-d /export/images/solsparc

AI ISO イメージは /export/isos/sol-11-sparc.iso にあります。コマンドは、AI ISO イメージに基づいた /export/images/solsparc にあるネットイメージおよびインストールサービスを設定します。 このネットイメージを使用すると、クライアントインストールを実行できます。

これは最初に作成される SPARC サービスであるため、default-sparc サービスが自動的に作成され、このサービスにエイリアスが設定されます。default-sparc エイリアスは稼働中であり、PXE 経由でブートされたクライアントは default-sparc サービスからブートおよびインストールします。

例 3 パッケージリポジトリから i386 インストールサービスを設定する

# installadm create-service -y -n mysvc

i386 インストールサーバーでは、このコマンドはデフォルトのイメージの場所 ( /export/auto_install/mysvc) に、i386 ネットイメージおよび mysvc というインストールサービスを設定します。 -y オプションは、デフォルトの場所が受け入れ可能かどうかを確認します。アーキテクチャーが指定されていない場合は、作成されるサービスがインストールサーバーと同じアーキテクチャーのものになります。 このコマンドでは、インストールサーバーの pkg publisher 一覧にあるパッケージリポジトリに install-image/solaris-auto-install パッケージが含まれることが前提となっています。

このサーバーへの SPARC サービスの作成を指定するには、-a オプションを使用します。

solaris-auto-install パッケージのソースを指定するには、-p オプションを使用します。 たとえば、http://example.company.com:4281 にある ai-image リポジトリを solaris-auto-install パッケージのソースとして指定するには、次のコマンドを使用します。

# installadm create-service -y -n mysvc \
-p ai-image=http://example.company.com:4281

例 4 クライアントをインストールサービスに関連付ける

クライアントを特定のインストールサービスに関連付けるには、次のサンプルコマンドを使用します。インストールサービスはすでに存在する必要があります。

# installadm create-client -b "console=ttya" \
-e 0:e0:81:5d:bf:e0 -n my-i386-service

この例のコマンドは、MAC アドレスが 0:e0:81:5d:bf:e0 のシステムにクライアント固有の設定を作成します。このクライアントは、事前に設定された my-i386-service というインストールサービス、およびそのサービスに関連付けられたネットイメージを使用します。このコマンドは、/etc/netboot にあるクライアント固有の menu.lst ファイルにブートプロパティー console=ttya を設定します。

例 5 デフォルトサービスを変更せずに新規インストールサービスを追加する

既存のサービスを保持し、既存のデフォルトを変更しないで、my-sparc-service という新規サービスを追加するには、次のサンプルコマンドを使用します。

# installadm create-service -n my-sparc-service \
-s /export/isos/mysparc.iso \
-d /export/ai/mysparc-image

例 6 新規インストールサービスを追加してデフォルトサービスを変更する

既存のサービスを保持し、新規サービスを SPARC クライアントのデフォルトにして、my-sparc-service という新規サービスを追加するには、次の 2 つのサンプルコマンドを使用します。

# installadm create-service -n my-sparc-service \
-s /export/isos/mysparc.iso \
-d /export/ai/mysparc-image
# installadm set-service \
-o aliasof=my-sparc-service default-sparc

例 7 カスタムのデフォルト AI マニフェストをインストールサービスに追加する

新規マニフェストを service_092910 インストールサービスに追加して、サービスのデフォルトマニフェストにするには、次のサンプルコマンドを使用します。マニフェストデータは my_manifest.xml にあります。将来の installadm コマンドでは、このマニフェストは my_manifest として参照されます。

# installadm create-manifest -d -f my_manifest.xml \
-m my_manifest -n service_092910

例 8 派生したマニフェストスクリプトをインストールサービスに追加する

my_script という派生したマニフェストスクリプトを service_092910 という既存のインストールサービスに追加するには、次のサンプルコマンドを使用します。スクリプトはマニフェストと同じ方法で追加されます。

# installadm create-manifest -f my_script.py \
-m my_script -n service_092910

派生したマニフェストスクリプトの作成方法についての詳細は、『Oracle Solaris 11 システムのインストール』を参照してください。

例 9 インストールサービスのデフォルト AI マニフェストを置換する

既存のインストールサービス service_092910 のデフォルトマニフェストを、すでに my_manifest としてサービスに追加されているカスタムマニフェストに置換するには、次のサンプルコマンドを使用します。マニフェストは -m my_manifestcreate-manifest サブコマンドに指定することによって、サービスに追加されました。

# installadm set-service -o default-manifest=my_manifest \
service_092910

例 10 インストールサービスを一覧表示する

ローカルサーバーにあるインストールサービスを一覧表示するには、次のサンプルコマンドを使用します。

$ installadm list
Service Name     Alias Of         Status  Arch  Image Path 
------------     --------         ------  ----  ---------- 
default-i386     sol-11-i386-svc  on      x86   /export/images/soli386
default-sparc    sol-11-sparc-svc on      Sparc /export/images/solsparc
sol-11-i386-svc  -                on      x86   /export/images/soli386
sol-11-sparc-svc -                on      Sparc /export/images/solsparc

例 11 インストールサービスに関連付けられたクライアントを一覧表示する

ローカルサーバーにある特定のインストールサービスのクライアントを一覧表示するには、次のサンプルコマンドを使用します。

$ installadm list -c -n my-x86-service
Service Name   Client Address    Arch  Image Path 
------------   --------------    ----  ---------- 
my-x86-service 01:C2:52:E6:4B:E1 i386  /export/images/myimage

例 12 インストールサービスに関連付けられたマニフェストを一覧表示する

ローカルサーバーにある特定のインストールサービスに関連付けられたマニフェストおよびスクリプトを一覧表示するには、次のサンプルコマンドを使用します。

$ installadm list -m -n my-x86-service
Manifest      Status    Criteria 
--------      ------    -------- 
manifest2               arch = i86pc
                        mem  = 4096 MB - unbounded

sparc_setup             arch = sun4v

new_default   Default   (Ignored: mem = 2048 MB - 4095 MB)

orig_default  Inactive  None

この例では、次の出力が表示されます。

例 13 プロファイルを一覧表示する

ローカルサーバーにあるプロファイルを一覧表示するには、次のサンプルコマンドを使用します。

$ installadm list -p
Service Name Profile
------------ -------
sparc2       myprofile.xml
             myprofile2.xml
svc0817      profile3
svc0819      profile4.xml
             newprofile
             foo.xml

例 14 名前なしのカスタム AI マニフェストをインストールサービスに追加する

/export/my_manifest.xml のマニフェストを、MAC アドレスが aa:bb:cc:dd:ee:ff に等しいという条件付きで svc1 に追加するには、次のサンプルコマンドを使用します。

# installadm create-manifest -f /export/my_manifest.xml \
-n svc1 -c MAC="aa:bb:cc:dd:ee:ff"

この例では、マニフェストに名前属性が含まれないため、マニフェスト名はファイル名から取得されます。

$ installadm list -m -n svc1
Manifest       Criteria
--------       --------
my_manifest    mac  = AA:BB:CC:DD:EE:FF

例 15 カスタム名付きのカスタム AI マニフェストをインストールサービスに追加する

/export/my_manifest.xml のマニフェストを、IPv4 範囲が 10.0.2.100 - 10.0.2.199 という条件付きで svc1 に追加するには、次のサンプルコマンドを使用します。

# installadm create-manifest -f /export/my_manifest.xml \
-n svc1 -m chosen_name \
-c IPV4="10.0.2.100-10.0.2.199"

この例では、マニフェスト名は -m オプションから取得されます。

$ installadm list -m -n svc1
Manifest       Criteria
--------       --------
chosen_name    ipv4 = 10.0.2.100 - 10.0.2.199

例 16 マニフェストに指定された名前付きのカスタム AI マニフェストを追加する

/export/manifest3.xml のマニフェストを、メモリーが 2048 MB 以上で、アーキテクチャーが i86pc であるという条件付きで svc1 に追加するには、次のサンプルコマンドを使用します。

# installadm create-manifest -f /export/manifest3.xml \
-n svc1 -c MEM="2048-unbounded" -c ARCH=i86pc

この例では、次の部分的なマニフェストで示すように、マニフェスト名はマニフェストの ai_instance 要素の name 属性から取得されます。

<auto_install>
    <ai_instance name="my_name" />
</auto_install>
$ installadm list -m -n svc1
Manifest    Criteria
--------    --------
my_name     arch = i86pc
            mem  = 2048 MB - unbounded

例 17 システム構成プロファイルをインストールサービスに追加する

/export/profile4.xml のプロファイルを、ホスト名のいずれかが myhost1host3、または host6 であるという条件付きで svc1 に追加するには、次のサンプルコマンドを使用します。

# installadm create-profile -f /export/profile4.xml \
-n svc1 -p profile4 -c hostname="myhost1 host3 host6"
$ installadm list -p -n svc1
Profile          Criteria
-------          --------
profile4         hostname = myhost1 host3 host6

例 18 すべてのクライアントのシステム構成プロファイルを追加する

条件を指定しない場合、プロファイルは指定されたインストールサービスを使用するすべてのクライアントによって使用されます。次の例では、作成されたプロファイルが svc1 サービスを使用するすべてのクライアントによって使用されます。

# installadm create-profile -f /export/locale.xml -n svc1
$ installadm list -p -n svc1
Profile          Criteria
-------          --------
profile4         hostname = myhost1 host3 host6
locale

例 19 置換タグ付きのシステム構成プロファイルを追加する

プロファイルでは、置換タグを使用できます。置換タグは、ユーザーの環境 (environ(4) を参照) から、または create-profile サブコマンドの -c オプションで指定された条件から取得されたカスタムクライアント構成情報のためのプレースホルダとして機能します。置換タグを使用すると、さまざまなシステム向けにプロファイルファイルを再利用できます。次の例では、各プロファイルが -c 条件オプションから取得された hostname 値で格納されます。

# installadm create-profile -p myhost1_hostname \
-f /export/hostname.xml -n svc1 -c hostname=myhost1
# installadm create-profile -p myhost2_hostname \
-f /export/hostname.xml -n svc1 -c hostname=myhost2
$ installadm list -p -n svc1
Profile               Criteria
-------               --------
myhost1_hostname      hostname = myhost1
myhost2_hostname      hostname = myhost2

hostname.xml ファイルには次の行が含まれます。

<propval name="nodename" value="{{AI_HOSTNAME}}"/>

create-profile コマンドは、myhost1_hostname プロファイルに次の行が含まれるように置換します。

<propval name="nodename" value="myhost1"/>

同じ hostname.xml 入力ファイルを使用すると、 myhost2_hostname プロファイルに次の行が含まれます。

<propval name="nodename" value="myhost2"/>

hostname 条件が使用され、プロファイルに代入されたため、置換タグ {{AI_HOSTNAME}}create-profile 呼び出しごとに異なる値で置換されます。置換タグの使用についての詳細は、『Oracle Solaris 11 システムのインストール』を参照してください。

例 20 条件を既存のマニフェストに追加する

メモリーが 4096 MB 以上であるという条件を svc1manifest2 の条件に追加するには、次のサンプルコマンドを使用します。

# installadm set-criteria -m manifest2 -n svc1 \
-a MEM="4096-unbounded"

例 21 既存のマニフェストに対する条件を置換する

svc1manifest2 の条件を /tmp/criteria.xml ファイルに指定された条件で置換するには、次のサンプルコマンドを使用します。

# installadm set-criteria -m manifest2 -n svc1 \
-C /tmp/criteria.xml

条件 XML ファイルの内容についての詳細は、『Oracle Solaris 11 システムのインストール』を参照してください。

例 22 開発中にプロファイルファイルを検証する

myprofdir/myprofile.xml および herprofdir/herprofile.xml ファイルに格納されたプロファイルを開発中に検証するには、次のサンプルコマンドを使用します。

# installadm validate -P myprofdir/myprofile.xml \
-P herprofdir/herprofile.xml -n svc1

例 23 プロファイルの内容をエクスポートする

サービス svc1 のプロファイル myprofile.xml をエクスポートするには、次のサンプルコマンドを使用します。

$ installadm export -p myprofile -n svc1

例 24 既存の AI マニフェストの内容を置換する

マニフェスト名 (または AI インスタンス名) が spec のサービス svc2 のマニフェストを、/home/admin/new_spec.xml ファイルのマニフェストの内容に置換するには、次のサンプルコマンドを使用します。

# installadm update-manifest -n svc2 \
-f /home/admin/new_spec.xml -m spec

例 25 既存の AI マニフェストをエクスポートして更新する

サービス svc2spec という既存のマニフェストのデータをエクスポートし、そのマニフェストを変更済みの内容で更新するには、次のサンプルコマンドを使用します。

$ installadm export -n svc2 -m spec -o /home/admin/spec.xml

/home/admin/spec.xml の変更を行います。

# installadm update-manifest -n svc2 \
-f /home/admin/spec.xml -m spec

終了ステータス

次の終了ステータスが返されます。

0

コマンドは正常に処理されました。

>0

エラーが発生した。

属性

属性についての詳細は、マニュアルページの attributes(5) を参照してください。

属性タイプ
属性値
使用条件
install/installadm
インタフェースの安定性
不確実

関連項目

aimanifest(1M), sysconfig(1M), dhcp(5), dhcpd(8), smf(5), service_bundle(4), ai_manifest(4), environ(5)

『Oracle Solaris 11 システムのインストール』のパート III「インストールサーバーを使用したインストール」

『Oracle Solaris 10 JumpStart から Oracle Solaris 11 自動インストーラへの移行』