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Oracle Solaris のシステム管理 (ネットワークサービス) Oracle Solaris 11 Information Library (日本語) |
パート II ネットワークファイルシステムへのアクセス (トピック)
6. ネットワークファイルシステムへのアクセス (リファレンス)
ここでは、NFS サービスを使用するために必要な基本用語について説明します。NFS サービスの詳細は、第 6 章ネットワークファイルシステムへのアクセス (リファレンス)で説明します。
「クライアント」と「サーバー」という用語は、コンピュータがファイルシステムを共有するときの役割を示すものです。ネットワークを介してファイルシステムを提供するコンピュータは、サーバーの役割を果たします。そのファイルシステムにアクセスしているコンピュータをクライアントと呼びます。NFS を使用することによって、どのコンピュータからも他のコンピュータのファイルシステムにアクセスでき、同時に自分のファイルシステムへのアクセスも可能になります。ネットワーク上では 1 台のコンピュータがクライアントかサーバー、またはその両方の役割として動作することができます。
クライアントは、サーバーの共有ファイルシステムをマウントすることによってサーバーのファイルにアクセスします。クライアントがリモートファイルシステムをマウントしたとき、ファイルシステムがコピーされるのではありません。マウントプロセスでは一連の遠隔手続き呼び出しによって、クライアントからサーバーのディスク上にあるファイルシステムに透過的にアクセスできるようになります。マウントはローカルマウントのように行われます。ユーザーはファイルシステムがローカルにあるのと同じようにコマンドを入力します。ファイルシステムをマウントする方法については、「ファイルシステムのマウント」を参照してください。
サーバーのファイルシステムは、NFS オペレーションによって共有すると、クライアントからアクセスできるようになります。NFS ファイルシステムは、autofs を使用すると自動的にマウントできます。share コマンドと autofs に関連する作業については、「ファイルシステムの自動共有」 and 「autofs 管理作業の概要」を参照してください。
NFS サービスで共有できるオブジェクトは、ディレクトリツリー、つまり、あるファイル階層の全体またはその一部であり、これにはファイルが 1 つのみの場合も含まれます。すでに共有しているファイル階層と重複するファイル階層は共有できません。モデムやプリンタなどの周辺機器も共有できません。
多くの UNIX システム環境で共有されるファイル階層構造は、1 つのファイルシステム、またはその一部です。しかし NFS サポートは複数のオペレーティングシステムにまたがって動作しますが、ファイルシステムという概念は UNIX 以外の環境では意味がないかもしれません。したがって、「ファイルシステム」という語は、NFS での共有およびマウントが可能なファイルまたはファイル階層構造を指します。