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Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Discoverer Plusユーザーズ・ガイド
11gリリース1 (11.1.1)
E51907-01
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17 計算の使用

この章では、ビジネスに必要な情報を得るため、Discoverer Plus Relationalで計算を使用する方法を説明します。たとえば、「最もよく売れている3つの製品は何か」という質問に答えることができます。この章の項目は次のとおりです。

17.1 計算の概要

計算とは、式に基づいたワークシート・アイテムです(計算式、テキスト処理関数など)。計算を使用して、ワークシートをさらに詳しく分析できます。次の図のワークシートには計算の「Profit (Sales-Costs)」があり、売上高(つまり「Sales SUM」アイテム)からコスト高(つまり「Cost SUM」アイテム)を減算します。

図17-1 計算「Profit(Sales-Costs)」を含むDiscovererのワークシート

周囲のテキストで図17-1について説明しています

次に例を示します。

計算を定義すると、その計算は他のワークシート・アイテムと同様にワークシートで使用できます。たとえば、次の処理を実行できます。

注意:

17.2 計算の使用について

計算は、DiscovererマネージャまたはDiscovererユーザーが作成できます。ワークシートに計算を含めると、次の処理を実行できます。

計算は、ワークシートの新規の列として表示されます。計算を別の計算で使用することもできます。Discovererには、ワークシートの計算に使用できる様々な事前定義の関数が用意されています。また、Discovererには、最も一般的な分析関数の使いやすいテンプレートが用意されています(詳細は、「Discovererで使用可能な分析関数テンプレート」および「行ベースおよび時間ベースの間隔の使用例」を参照)。

17.3 分析関数の概要

分析関数とは、高度な数学および統計計算であり、データの分析およびビジネス上の意思決定を行うために使用できます。分析関数は、たとえば次のような質問に答えることができます。

注意: 分析関数は、Oracleデータベースで使用可能なSQL関数のサブセットです。

次の例では、「Rank Sales」アイテムに、売上高に基づくランク・リストでの都市の位置付けを計算する分析関数が含まれています。「Rank Sales」列によると、「New York」が売上合計\85,974.23で第1位にランク付けされています。

図17-2 Rank Sales計算を含むワークシート

周囲のテキストで図17-2について説明しています

分析関数は次の方法で作成できます。

17.4 Discovererで使用可能な分析関数テンプレート

Discoverer Plus Relationalには、最も一般的な分析関数の使いやすいテンプレートが用意されています。こうしたテンプレートにより、複雑なビジネス・インテリジェンス分析を迅速かつ簡単に実行できます。

注意: テンプレートを使用して作成された分析関数の例は、「行ベースおよび時間ベースの間隔の使用例」を参照してください。

Discovererには、次のタイプの分析に使用するテンプレートが用意されてます。

注意:

17.5 ワークシートの計算を表示または非表示にする方法

ワークシートに計算を含めると、その計算を表示または非表示にできます。ワークシート・データの分析で計算を使用する場合は、ワークシートに計算を表示します。ワークシート・データの分析で計算を使用しない場合は、ワークシートの計算を非表示にします。たとえば、ワークシートをエクスポートする際は計算を表示します。

計算を表示または非表示にするには:

  1. 分析するワークシートを表示します。

  2. 「ツール」→「計算」を選択して、「ワークシートの編集」ダイアログ: 「アイテムの選択」タブ: 「計算」タブを表示します。

    周囲のテキストでtot6.gifの画像について説明しています

    「計算」タブに、ワークシートで使用可能な既存の計算、パーセントおよび総計が一覧表示されます。アクティブな計算には「選択可能」リストにチェック・マークが付き、「選択済」リストにも表示されます。

  3. 既存の計算を表示するには、「選択可能」リストから「選択済」リストに計算を移動します。

  4. 既存の計算を非表示にするには、「選択済」リストから「選択可能」リストに計算を移動します。

  5. 「OK」をクリックして「計算」タブを閉じ、ワークシートに戻ります。

    ワークシートがリフレッシュされます。

注意:

17.6 計算の作成方法

計算を作成すると、ワークシートを様々な方法で分析できます。次に例を示します。

注意: Discovererには、最も一般的な分析関数の使いやすいテンプレートが用意されています(詳細は、「Discovererで使用可能な分析関数テンプレート」を参照)。

計算を作成するには:

  1. 分析するワークシートを表示します。

  2. 「ツール」→「計算」を選択して、「ワークシートの編集」ダイアログ: 「アイテムの選択」タブ: 「計算」タブを表示します。

    周囲のテキストでtot6.gifの画像について説明しています

    「計算」タブに、ワークシートで使用可能な既存の計算、パーセントおよび総計が一覧表示されます。アクティブな計算には「選択可能」リストにチェック・マークが付き、「選択済」リストにも表示されます。

  3. 「新規」をクリックしてドロップダウン・リストから「新規計算」を選択し、「新規計算」ダイアログを表示します。

    周囲のテキストでcalc1.gifの画像について説明しています
  4. 「この計算の名前」フィールドに、計算の名前を入力します。

    ヒント: 短縮名を使用して、ワークシートに表示できます。

  5. 「計算」フィールドに、計算式を入力します。

    計算式の構文を理解している場合は、「計算」フィールドに式を入力できます。

    注意: 「計算」フィールドに式を入力する場合、式には等号(=)を接頭辞として付ける必要があります。

    必要に応じて、次のいずれかの方法で、計算式を段階的に作成することもできます。

    • ビジネスエリアからアイテムを計算式に追加するには、「表示」ドロップダウン・リストから「選択済アイテム」または「選択可能なアイテム」を選択し、下のアイテム・リストからアイテムを選択し、「貼付け」をクリックして「計算」フィールドにコピーします。

    • 計算式に関数を追加するには、「表示」ドロップダウン・リストから「関数」を選択し、下のリストから関数を選択し、「貼付け」をクリックして「計算」フィールドに関数をコピーします。

    • 計算式に既存の計算を追加するには、「表示」ドロップダウン・リストから「計算」を選択し、下のリストから計算を選択し、「貼付け」をクリックして「計算」フィールドに計算をコピーします。

    • 計算式に算術演算子を追加するには、「計算」フィールドの下の演算子ボタンをクリックします。

      ヒント: 「計算」フィールドにアイテムを貼り付ける前に、「計算」フィールド内でアイテムを挿入する位置にカーソルを置いてください。

    • 分析関数テンプレートを使用して式を作成するには、「テンプレートから式を挿入」をクリックしてテンプレートのポップアップ・リストを表示し、テンプレートを選択します(分析関数テンプレートの使用の詳細は、「分析関数テンプレートを使用して計算を作成する方法」を参照)。

    注意: 計算式は、Oracleの標準の計算式構文に準拠します。この構文の詳細説明は、『Oracle Database SQL言語リファレンス』を参照してください。

  6. 「OK」をクリックして詳細を保存し、「新規計算」ダイアログを閉じます。

  7. 「OK」をクリックして「計算」タブを閉じ、ワークシートに戻ります。

    計算がワークシートに追加されます。

注意:

17.7 分析関数テンプレートを使用して計算を作成する方法

Discovererには、最も一般的な分析関数について、使いやすいテンプレートが用意されています(詳細は、「Discovererで使用可能な分析関数テンプレート」を参照)。テンプレートを使用して分析関数を作成することにより、強力な方法でデータを分析し、ビジネス上の意思決定を迅速かつ簡単に行えます。たとえば、売上に基づいてランク・リストにおける販売店の位置付け(つまり、ランク)を計算できます。

テンプレートを使用して分析関数式を作成します。これは、新規または既存のDiscoverer計算の定義に挿入されます。

分析関数テンプレートを使用して計算を作成するには:

  1. 分析するワークシートを表示します。

  2. 「ツール」→「計算」を選択して、「ワークシートの編集」ダイアログ: 「アイテムの選択」タブ: 「計算」タブを表示します。

    周囲のテキストでtot6.gifの画像について説明しています

    「計算」タブに、ワークシートで使用可能な既存の計算、パーセントおよび総計が一覧表示されます。アクティブな計算には「選択可能」リストにチェック・マークが付き、「選択済」リストにも表示されます。

  3. 「新規」をクリックしてドロップダウン・リストから「新規計算」を選択し、「新規計算」ダイアログを表示します。

    周囲のテキストでcalc1.gifの画像について説明しています
  4. 「この計算の名前」フィールドに、計算の名前を入力します。

    ヒント: 短縮名を使用して、ワークシートに表示できます。

  5. 「テンプレートから式を挿入」をクリックして、事前定義テンプレートのポップアップ・リストを表示します。

    周囲のテキストでcalc5.gifの画像について説明しています
  6. ポップアップ・リストからテンプレートを選択して、選択した分析関数のテンプレート・ダイアログを表示します。

  7. テンプレートを使用して、分析関数を定義します。

    たとえば、Rankテンプレートを選択した場合は、「ランク」ダイアログを使用して式を作成します。

    分析関数式の基礎となっているSQL文が、テンプレート下部の「計算」フィールドに表示されます。

  8. 「OK」をクリックして分析関数を保存し、分析関数テンプレートを閉じます。

    作成した分析関数のSQL文が、「計算」フィールドに転送されます。(ORDER BY句をさらに追加するか)「計算」フィールドに他の関数を挿入して、分析関数のSQL文を変更することもできます。

    周囲のテキストでcalc7.gifの画像について説明しています

    「計算」フィールドに、定義した分析関数の基礎となるSQL文が表示されます。

    注意: その後、次のいずれかの方法で、計算にPARTITION BY句を追加するなどの変更を追加できます。

    • 「計算」フィールドで、計算式を手動で編集します。

    • まず「計算」フィールドで式を削除した後、「テンプレートから式を挿入」をクリックして式を再作成します。

    • 「テンプレートから式を挿入」をクリックし、「計算」フィールドで新しい式を既存の式に付け加えます。

      注意: 「計算」フィールドに複数の関数がある場合は、(+または-を使用して)関数を関連付ける必要があります。

  9. 「OK」をクリックして詳細を保存し、「新規計算」ダイアログを閉じます。

  10. 「OK」をクリックして「計算」タブを閉じ、ワークシートに戻ります。

    計算がワークシートに追加されます。

注意:

17.8 計算の編集方法

計算の動作を変更するには、計算を編集します。たとえば、増加率を25%から30%に変更して計算する場合です。

計算を編集するには:

  1. 分析するワークシートを表示します。

  2. 「ツール」→「計算」を選択して、「ワークシートの編集」ダイアログ: 「アイテムの選択」タブ: 「計算」タブを表示します。

    周囲のテキストでtot6.gifの画像について説明しています

    「計算」タブに、ワークシートで使用可能な既存の計算、パーセントおよび総計が一覧表示されます。アクティブな計算には「選択可能」リストにチェック・マークが付き、「選択済」リストにも表示されます。

  3. 「選択可能」リストで計算を選択します。

  4. 「編集」をクリックして「計算の編集」ダイアログを表示します。

    周囲のテキストでcalc8.gifの画像について説明しています
  5. 次のいずれかの方法で、計算にPARTITION BY句を追加するなどの変更を加えます。

    • 「計算」フィールドで、計算式を手動で編集します。

    • まず「計算」フィールドで式を削除した後、「テンプレートから式を挿入」をクリックして式を再作成します。

    • 「テンプレートから式を挿入」をクリックし、「計算」フィールドで新しい式を既存の式に付け加えます。

      注意: 「計算」フィールドに複数の関数がある場合は、(+または-を使用して)関数を関連付ける必要があります。

  6. 「OK」をクリックして詳細を保存し、「計算の編集」ダイアログを閉じます。

  7. 「OK」をクリックして「計算」タブを閉じ、ワークシートに戻ります。

    計算が更新されます。

注意:

17.9 計算の削除方法

計算が不要になり、ワークシートから完全に削除する場合は、その計算を削除します。たとえば、一時的な計算を作成して、社員からの質問に回答するとします。この場合、この計算をレポートの出力後、ワークシートから削除できます。

計算を削除するには:

  1. 分析するワークシートを表示します。

  2. 「ツール」→「計算」を選択して、「ワークシートの編集」ダイアログ: 「アイテムの選択」タブ: 「計算」タブを表示します。

    周囲のテキストでtot6.gifの画像について説明しています

    「計算」タブに、ワークシートで使用可能な既存の計算、パーセントおよび総計が一覧表示されます。アクティブな計算には「選択可能」リストにチェック・マークが付き、「選択済」リストにも表示されます。

  3. 「選択可能」リストで計算を選択します。

  4. 「削除」をクリックします。

  5. 「OK」をクリックしてワークシートに戻ります。

指定した計算式が削除されます。

注意:

17.10 計算の例

様々なタイプの計算の例は、次を参照してください。