1.3. 管理領域

表1.1「Sun Ray Software の管理領域」では、管理する必要がある Sun Ray Software のすべての領域について簡単に説明しています。この一覧のすべての項目は 1 つの章に対応しており、そこで詳しく説明しています。

表1.1 Sun Ray Software の管理領域

管理領域

説明

CLI と 管理 GUI

Sun Ray Software には、管理機能用のコマンド行インタフェース (Command-Line Interface、CLI) および管理 GUI があります。この GUI では、タブベースのナビゲーションモデルおよびコンテキストヘルプによって、管理機能がわかりやすく表示されます。

Sun Ray サーバー

Sun Ray サーバーは Sun Ray Software を実行するとともに、クライアントにセッションを提供します。

フェイルオーバーグループ

フェイルオーバーグループは 2 台以上のサーバーで構成され、1 台のサーバーが使用できなくなった場合でもユーザーに高いレベルの可用性を提供します。

ホットデスク

ホットデスク (セッションモビリティー) は、セッションがクライアント間でユーザーを「追いかける」機能です。ユーザーは、複数のクライアントからユーザーのウィンドウ環境および現在のアプリケーションにすぐにアクセスできます。ホットデスクは、スマートカードを使用して実装することも、または非スマートカードセッションモビリティー (NSCM) 機能によりスマートカードを使用せずに実装することもできます。

リージョナルホットデスクはサーバーグループ間のホットデスクを促進するため、ユーザーがより広範囲のドメインにまたがるセッションにアクセスできます。

キオスクモード

実際のデスクトップまたはアプリケーションがほかの場所で実行されていても、制限のないさまざまなデスクトップまたはアプリケーションをユーザーに提供する方法。キオスクモードはプラットフォームの通常の認証方法を無視し、管理者が定義することを実行します。ユーザーがクライアントのデフォルトデスクトップを表示していなくても、ユーザーが Windows Connector または VMware View Manager Connector のセッションにアクセスできるようにするための基本的な方法です。

クライアントとサーバーの間のセキュリティー

Sun Ray Software では、デスクトップクライアントと Sun Ray サーバーの間のセキュリティーおよび認証ポリシーを管理するための機能を提供しています。

Sun Ray Software のセキュリティーのあらゆる側面に関する詳細は、Sun Ray Software のセキュリティーガイドを参照してください。

複数モニターの構成

Sun Ray Software を使用すると、プライマリクライアントに接続されている単一のキーボードやマウスを使用して、複数の Sun Ray クライアントの画面またはヘッドをマージおよび管理できます。この機能は、複数のアプリケーションやシステムを同時に監視したり、大型スプレッドシートなどの単一アプリケーションを複数画面に表示したりすることが必要なユーザーにとって重要です。複数の画面を使用するには、管理者は 2 つ以上のクライアントで構成されるマルチヘッドグループを設定する必要があります。

また、ビデオコネクタが 2 つある Sun Ray クライアントに 1 つのデスクトップを提供するために、マルチモニターがサポートされています。

デスクトップクライアント

Sun Ray クライアントは、デスクトップコンピュータの完全な機能を潜在的に超えたハードウェア装置である一方で、管理コストや環境面でのコストを削減できます。

Oracle Virtual Desktop Client は、一般的なクライアントオペレーティングシステムで実行するソフトウェアアプリケーションです。物理的な Sun Ray クライアントと同様に、Sun Ray サーバーで実行しているデスクトップ セッションに接続する機能を提供します。

Sun Ray クライアントのファームウェア

各 Sun Ray クライアントにある小規模のファームウェアモジュールは、Sun Ray サーバーから管理されます。ファームウェアモジュールは、電源投入時の自己診断 (Power-On Self Test、POST) によりハードウェアをチェックし、クライアントを初期化します。Sun Ray 環境を管理する上で、Sun Ray クライアントの最新のファームウェアを管理することは重要です。ファームウェアで GUI モードが有効である場合、ユーザーは構成 GUI と呼ばれるツールを使用して Sun Ray クライアントのローカルの構成を変更することもできます。

Windows Connector

デスクトップクライアントは、Windows システムからリモートの Windows デスクトップにアクセスできます。Sun Ray クライアントでの Windows サポートにはビデオの高速化機能が含まれ、USB デバイスにアクセスできます。

VMware View Connector

デスクトップクライアントは、VMware View Manager を通じて提供される仮想 Windows デスクトップにアクセスできます。

Citrix XenDesktop Connector

デスクトップクライアントは、Citrix XenDesktop Web Interface Server を通じて提供される仮想 Windows デスクトップにアクセスできます。Citrix XenDesktop Connector は、Sun Ray Software に含まれていません。Citrix XenDesktop Connector を別途ダウンロードしてインストールする必要があります。詳細については、『Sun Ray Connector for Citrix XenDesktop Administration Guide』を参照してください。