15.3. セッションごとのデバイスの可用性

Sun Ray サーバーでの Sun Ray Client または Oracle Virtual Desktop Client セッションごとに、Sun Ray Software は /tmp/SUNWut/units の下にサブディレクトリを作成します。このサブディレクトリは、クライアントの識別子 (CID) の名前と一致します。Sun Ray クライアントの CID は IEEE802.MACID という名前であり、ここでの MACID は Sun Ray クライアントの MAC アドレスです。Oracle Virtual Desktop Client の CID は MD5.CLIENTID という名前であり、ここでの CLIENTID は各 Oracle Virtual Desktop Client プロファイルの MD5 ハッシュキーの 16 進表現です。Sun Ray クライアントと Oracle Virtual Desktop Client の CID の違いについては、「Oracle Virtual Desktop Client と Sun Ray クライアント間のクライアント ID の違い」を参照してください。

各セッションには $UTDEVROOT 環境変数 (そのセッションの現在の CID サブディレクトリの別名) があります。$UTDEVROOT は、ユーザーがデバイス間でホットデスクを行うと必ず更新される動的変数です。$UTDEVROOT 変数を使用できない場合 (キオスクモードにいる場合など) は、「クライアント ID 情報を表示する方法」で説明されているように、クライアント ID を常に表示できます。

次の例は、$UTDEVROOT 変数 (bash シェルを使用) によって Sun Ray クライアントの CID サブディレクトリを検索する方法を示しています。

# echo $UTDEVROOT
/tmp/SUNWut/sessions/4/unit       
# cd -P $UTDEVROOT     
# pwd
/tmp/SUNWut/units/IEEE802.0003badc1b9d           

各クライアントのサブディレクトリには、dev および devices ディレクトリが含まれています。Sun Ray の dev ディレクトリには、クライアントに接続されたデバイスの論理トポロジの表現が含まれています。devices ディレクトリには、クライアントに接続されているいくつかのデバイスの物理トポロジの表現が含まれています。

現在のクライアントに接続されているデバイスにアクセスしたり、それを参照したりする場合は、必ず dev ディレクトリを使用します。これは、ユーザーがクライアント間を移動するたびに論理デバイスが更新され、そのデバイスへのパスの中に、スクリプトで特別な処理を必要とする可能性のある特殊文字が 1 つも含まれていないからです。

注記

Sun Ray Software はすべての USB デバイスのデバイスノードを作成するわけではありません。一部の USB デバイスドライバでは、デバイスインタフェースのエクスポートに従来の UNIX デバイスノード以外の方式を使用します。