Windows Connector は、次のプリンタ構成の印刷をサポートしています:
Windows システム上で参照可能なネットワークプリンタ
Sun Ray サーバーで表示されるネットワークプリンタ
Windows システムに接続されているローカルプリンタ
Sun Ray サーバーに接続されているローカルプリンタ
クライアントに接続されているローカルプリンタ
次に、Windows Connector でのプリンタの設定に関する重要事項を示します。
ネットワークプリンタはホットデスクの影響を受けません。クライアントに接続されたプリンタは、同じ Sun Ray サーバーに接続された任意のクライアントからの印刷に使用できます。
Sun Ray サーバー経由でアクセス可能なプリンタ (ネットワーク上で参照可能なものおよびローカル) では、Windows Connector 経由でプリンタにアクセス可能にするため、いくつかの初期構成を行う必要があります。
ここでは、Oracle Solaris 10 を実行している Sun Ray サーバーに生の印刷待ち行列を設定し、Windows システムからアクセス可能にする方法を説明します。この手順は通常、プリンタが Sun Ray サーバーにローカルに接続されている場合に必要となります。
ネットワークプリンタが Sun Ray サーバーで参照可能な場合、通常はこの待ち行列はすでに設定されているので、このタスクを実行する必要はありません。これらの説明は、生の印刷待ち行列、つまりプリンタドライバを使用しないで構成される印刷待ち行列についてのものです。PostScript ドライバの待ち行列を設定する手順については、オペレーティングシステムのドキュメントを確認してください。lp
と lpadmin
のマニュアルページも参照してください。
lpadmin コマンドを使って、プリンタとプリンタデバイスノードを指定します。
# /usr/sbin/lpadmin -pprinter-name
\ -v /tmp/SUNWut/units/IEEE802.mac-address
/dev/printers/device-node
印刷待ち行列を有効にします。
# /usr/bin/enable printer-name
印刷待ち行列を許可します。
# /usr/sbin/accept printer-name
Windows セッションで、サーバーの利用可能な印刷待ち行列を最新の状態に更新するには、関連する印刷待ち行列をコマンド行で指定し、Sun Ray Windows Connector を再起動します。詳細については、「Sun Ray プリンタを Windows セッションで使用可能にする方法」を参照してください。
ここでは、Oracle Linux を実行している Sun Ray サーバーに生の印刷待ち行列を設定し、Windows システムからアクセス可能にする方法を説明します。この手順は通常、プリンタが Sun Ray サーバーにローカルに接続されている場合に必要となります。
ネットワークプリンタが Sun Ray サーバーで参照可能な場合は、この待ち行列はすでに設定されているので、このタスクを実行する必要はありません。これらの説明は、生の印刷待ち行列、つまりプリンタドライバを使用しないで構成される印刷待ち行列についてのものです。PostScript ドライバの待ち行列を設定する手順については、オペレーティングシステムのドキュメントを確認してください。lp
と lpadmin
のマニュアルページも参照してください。
/etc/cups/mime.convs
ファイル内で、次の行をコメント解除します:
application/octet-stream application/vnd.cups-raw 0 -
/etc/cups/mime.types
ファイル内で、次の行をコメント解除します:
application/octet-stream
cups デーモンを再起動します。
# /etc/init.d/cups restart
/dev/usb
にある Sun Ray プリンタノードへのソフトリンクを作成します。
たとえば、デバイスノードが /tmp/SUNWut/units/IEEE802.
の場合、次のコマンドを使用します:
mac-address
/dev/printers/device-node
# ln -s /tmp/SUNWut/units/IEEE802.mac-address
/dev/printers/device-node
\ /dev/usb/sunray-printer
印刷待ち行列の作成時に、このソフトリンク (/dev/usb/sunray-printer
) をデバイスの URI として使用します。
リブート後に、/dev/usb
ディレクトリの作成とソフトリンクの再作成が必要になる場合があります。
手順を完了するには、生の印刷待ち行列を設定します。
# /usr/sbin/lpadmin -p printer-name
-E -v usb:/dev/usb/sunray-printer
Windows セッションで、サーバーの利用可能な印刷待ち行列を最新の状態に更新するには、関連する印刷待ち行列をコマンド行で指定し、Sun Ray Windows Connector を再起動します。詳細については、「Sun Ray プリンタを Windows セッションで使用可能にする方法」を参照してください。
Windows セッションでは、Windows Connector の起動時にコマンド行で指定した印刷待ち行列だけが認識されます。Windows セッションで、サーバーの利用可能な印刷待ち行列を最新の状態に更新するには、関連する印刷待ち行列をコマンド行で指定し、Sun Ray Windows Connector を再起動します。
印刷待ち行列が Sun Ray サーバーにセットアップされていることを確認します。詳細については、「印刷待ち行列を設定する方法 (Oracle Solaris 10)」および「印刷待ち行列を設定する方法 (Oracle Linux)」を参照してください。
プリンタデータが Windows システムに作成されるので、必ずプリンタの Windows ドライバ名を指定して、そのドライバを Windows システムにインストールする必要があります。ドライバを指定せずにプリンタを使用可能にしている場合、Windows Connector はデフォルトで PostScript ドライバを使用します。
Windows システム上のプリンタドライバ名を調べるには、次の Windows レジストリキーを確認します:
MyComputer
/HKEY_LOCAL_MACHINE/System/CurrentControlSet\
/Control/Print/Environments/Windows NT x86/Drivers/Version-3
システムにインストールされているすべてのプリンタドライバが、このリストに載っています。
プリンタの Windows ドライバを指定するには、次のコマンドを実行します:
% /opt/SUNWuttsc/bin/uttsc -r printer:printer-name
="windows-printer-driver-name
"hostname.domain
ここで、printer-name
には、Sun Ray サーバー上の有効な生の印刷待ち行列を、windows-printer-driver-name
には Windows サーバーに表示された正確なプリンタ名を入力します。プリンタの名前は二重引用符で囲む必要があります。
ドライバを指定しないでプリンタを使用可能にするには、次のコマンドを実行します:
% /opt/SUNWuttsc/bin/uttsc -r printer:printer-name
hostname.domain
ここで、printer-name
には Sun Ray サーバー上の有効な生の印刷待ち行列を入力します。
複数のプリンタを使用可能にするには、次のコマンドを実行します:
% /opt/SUNWuttsc/bin/uttsc -r printer:printer1
=driver1
,printer2
=driver2
hostname.domain
Sun Ray Software は、各ユーザーのリモート Windows システムでプリンタ構成変更を自動的に追跡します。uttsc コマンドを通じて指定したプリンタのいずれかについて、ユーザーがプリンタ構成をリモート Windows システムで変更するたびに、Sun Ray サーバーはそれらの変更を Sun Ray データストアに保存します。その後、Sun Ray サーバーは、ユーザーが Windows Connector を通じて Windows システムに再接続するたびに、保存したプリンタ構成を復元します。
uttscprinteradm コマンドは、管理者がこの情報を管理する場合に役立ちます。使用可能なプリンタ情報を一覧表示したり、ユーザーまたはプリンタを削除したときにクリーンアップを実行したりする場合に使用できます。詳細は、uttscprinteradm
のマニュアルページを参照してください。
ここでは、使用されている Sun Ray クライアントにかかわらず、ユーザーの Windows セッションでのデフォルトプリンタを維持するフォローミー印刷を設定する方法について説明します。
フォローミー印刷機能の実装は、デフォルトでは使用できないテクノロジと Sun Ray の非公開インタフェースに依存します。また、特定の Sun Ray 公開インタフェースを使用目的以外の目的で使用します。これらの理由から、この機能はサポート対象ではありません。
目的の各 Sun Ray クライアントについて、Sun Ray データストアのプリンタを指定します。
管理 GUI にログインします。
「デスクトップユニット」をクリックします。
フォローミー印刷を設定する Sun Ray クライアントをクリックします。
「編集」をクリックし、プリンタ名を「その他の情報」フィールドに追加します。
現在の Sun Ray クライアントの Sun Ray データストアに格納されているプリンタ名を照会するシェルスクリプトを作成し、その名前をユーザーの $HOME/.printers
ファイルに記述します。
たとえば:
#!/bin/sh if [ 'uname' = Linux ] ; then theFlag="-P" fi theMACAddress='cd $theFlag $UTDEVROOT ; /bin/pwd | sed 's/.*?............?/1/'' thePrinter='/opt/SUNWut/sbin/utdesktop -o | grep $theMACAddress | /usr/bin/awk -F, '{print $3}'' echo "_default $thePrinter" > $HOME/.printers
utaction を使用して、最初の接続時およびそれ以降に、ユーザーが Sun Ray クライアント間を移動したときに前述したスクリプトを起動します。
ユーザーのログインマネージャーに応じて、次のスクリプトを作成します:
dtlogin ディスプレイマネージャー (Oracle Solaris 10) - Xsession.d
スクリプト
gdm ディスプレイマネージャー (Oracle Linux および Oracle Solaris 11) - xinitrc.d
スクリプト
たとえば、次のように dtlogin のスクリプト /usr/dt/config/Xsession.d/1100.SUNWut、または gdm の /etc/X11/xinit/xinitrc.d/1100.SUNWut を作成できます。
#!/bin/sh
/opt/SUNWut/bin/utaction -i -c path-to-script
&
ここで、
は、手順 2 でプリンタ名を取得するために作成したスクリプトのパスです。
path-to-script
名前 1100.SUNWut
は、既存のスクリプト 0100.SUNWut
のあとにこのスクリプトが必ず実行または参照されるように意図的に選択されます。0100.SUNWut
スクリプトは、手順 2 の最初のサンプルスクリプトで必要となる $UTDEVROOT
を設定します。
バンドルされている gdmgreeter
については、kiosk
のマニュアルページを参照してください。
プリンタを Windows にリダイレクトするためにキオスクセッションスクリプト引数を変更します。
これらの引数は管理 GUI を使用して変更できます。この例では、引数 -r printer:_default
を既存の引数に追加する必要があり、その結果、引数リストは次のようになります:
-t 1800 -- -m -b -r printer:_default myHost
は、uttsc に渡されるサーバー引数に一致します。
myHost