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Oracle® Exalytics In-Memory Machineオーナーズ・ガイド
Exalytics X2-4リリース1(1.0)
B66195-05
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6 Oracle Integrated Lights Out Manager(ILOM)の使用

この章では、Oracle Exalytics In-Memory Machineを管理するためのOracle Integrated Lights Out Manager(ILOM)の設定とアクセス方法について説明します。次のトピックが含まれます:

6.1 ILOMの概要

Oracle Integrated Lights Out Manager(ILOM)は、高度なサービス・プロセッサ(SP)のハードウェアおよびソフトウェアを備えており、これらを使用してOracle Exalytics In-Memory Machineを管理および監視できます。

ILOMを使用すると、オペレーティング・システムの状態に関係なくOracle Exalytics In-Memory Machineをアクティブに管理および監視できるため、信頼できるLights Out Management(LOM)システムが実現します。

ILOMでは、次の操作を積極的に実行できます。

ILOMサービス・プロセッサ(SP)は、その独自の組込みオペレーティング・システムを実行し、専用イーサネット・ポートを備えているため、バンド外管理機能も提供します。さらに、Oracle Exalytics In-Memory Machineにインストールされているオペレーティング・システム(Oracle Linux)からILOMにアクセスできます。ILOMを使用すると、ローカルに取り付けられたキーボード、モニター、マウスを使用しているかのように計算ノードをリモートで管理できます。

ILOMは、計算ノードに電源が投入されるとすぐに自動で初期化します。フル機能が装備された、ブラウザベースのWebインタフェースを提供し、それと同等のコマンドライン・インタフェース(CLI)も備えています。

6.1.1 ILOMのインタフェース

ILOMは、その機能にアクセスするための複数のインタフェースに対応しています。ブラウザベースのWebインタフェースまたはコマンドライン・インタフェースを使用できます。

Webインタフェース

Webインタフェースは、使いやすいブラウザ・インタフェースを提供します。このインタフェースを使用すると、SPにログインしてシステムを管理および監視できます。

コマンドライン・インタフェース

コマンドライン・インタフェースを使用すると、キーボード・コマンドでILOMを操作できます。このインタフェースは、業界標準DMTFスタイルCLIとスクリプト・プロトコルに従っています。ILOMはSSH v2.0とv3.0に対応して、CLIへのセキュアなアクセスを実現します。CLIを使用する場合、Sunシステムで既存のスクリプトを再利用でき、使い慣れたインタフェースでタスクを自動化できます。

6.2 開始前の重要な注意点

サービス・プロセッサの静的IPアドレスが1つ以上必要です(ILOMアクセス)。

次の点に注意してください。

6.3 ネットワークによるILOMへの接続

通常の状況では、ネットワークでILOMにアクセスできます。イーサネット接続の方法を使用してILOMに接続できます。ILOM IPアドレスを把握しておく必要があります。ILOMのデフォルトのIPアドレスは192.168.1.200 (ネットマスクは255.255.255.0)です。CLIまたはWebインタフェースのいずれかを使用してILOMにアクセスできます。あるいは、リモートKVMセッションを開始してILOMにアクセスすることもできます。


注意:

この接続方法は、ILOM IPアドレスが構成され、ネットワークでそのアドレスにアクセスできる場合のみ使用可能です。ネットワークは、Oracle Exalytics In-Memory MachineのNET0ポート(サイドバンドを含む)に接続する必要があります。

この接続方法を使用して、Oracle Exalytics In-Memory MachineのILOMにアクセスすることをお薦めします。


このセクションのトピックは次のとおりです:

6.3.1 CLIへの接続

  1. PuTTYなどのSSHクライアントを起動します。

  2. 「Host Name(またはIP address)」フィールドに、Oracle Exalytics In-Memory MachineのILOM IPアドレスを入力します。デフォルトのILOM IPアドレスは192.168.1.200です。

  3. 「Connection Type」「SSH」が選択されていることを確認します。

  4. プロンプトが表示されたら、ユーザー名とパスワードを入力します。デフォルトのユーザー名はroot、デフォルトのパスワードはchangemeです。

    CLIコマンド・プロンプトが表示されます。

6.3.2 Web GUIへの接続

  1. Webブラウザのアドレス・バーに、Oracle Exalytics In-Memory MachineのILOM IPアドレスを入力します。デフォルトのILOM IPアドレスは192.168.1.200です。

    [Enter]を押します。

    ログイン画面が表示されます。

  2. ユーザー名とパスワードを入力します。デフォルトのユーザー名はroot、デフォルトのパスワードはchangemeです。

  3. 「ログイン」をクリックします。

    Web GUIが表示されます。

6.3.3 リモートKVMセッションの開始

ILOMに接続するOracle Exalytics In-Memory MachineのILOMコンソールにアクセスするには、次のようにします。

  1. リモート・コンソールを起動する前に、ポップアップ・ブロッカがブラウザで無効になっていることを確認します。

  2. ブラウザのアドレス・バーに、Oracle Exalytics In-Memory MachineのILOM IPアドレスを入力します。

  3. デフォルトのユーザー名とパスワード(rootおよびchangeme)を使用してILOMにログインします。ログイン後、ILOMのホーム・ページが表示されます。

  4. 「リモート制御」タブをクリックして、「リモート・コンソールの起動」をクリックします。

    リモート・コンソールが表示されます。

6.4 シリアル接続によるILOMへの接続

次の問題が原因でネットワークからILOMにアクセスできない場合、シリアル接続でILOMに接続できます。


注意:

シリアル接続でILOMに接続すると、ネットワーク・アクセスを再構成できます。詳細は、「ネットワーク・アクセスの構成」を参照してください。


シリアル接続を使用してILOMに接続するには、次の手順を完了します。

  1. シリアル・ケーブルを端末または端末エミュレーション・ソフトウェアを実行するPCから、Oracle Exalytics In-Memory MachineのSER MGTポートに取り付けます。ケーブルの長さは15フィート以下にします。

  2. 端末またはラップトップが機能していることを確認します。

  3. 次の設定を使用するように端末デバイスまたは端末エミュレーション・ソフトウェアを構成します。

    • 8N1: 8データ・ビット、パリティなし、1ストップ・ビット

    • 9600ボー(デフォルト。ただし、最大で115200の任意の標準レートに設定可能)

    • ソフトウェアのフロー制御を無効化(XON/XOFF)

    • ハードウェア制御を無効化

  4. 電源がいずれかのPSUに供給されていることを確認します。

    いずれかのPSUに電源が投入されている場合、ILOMは、計算ノードの電力状態に関係なく機能します。

  5. 端末デバイスで[Enter]を押します。端末デバイスとILOMとの接続が確立されます。

    ILOMログイン・プロンプトが表示されます。

  6. デフォルトのユーザー名とパスワード(rootおよびchangeme)を使用してCLIにログインします。

    ILOMのデフォルトのコマンド・プロンプトが表示されます。

6.5 ネットワーク・アクセスの構成

シリアル接続やイーサネット接続を使用してILOMに接続したら、ネットワーク・アクセスを構成する必要があります。


注意:

ネットワーク・アクセスの再構成が必要になる場合は、イーサネット接続の使用をお薦めします。


このセクションの内容は次のとおりです。

シリアル接続の使用

  1. 「シリアル接続によるILOMへの接続」の説明に従い、シリアル接続を使用してILOMに接続します。

  2. ILOMコマンド・プロンプトで次のコマンドを実行します。

    cd /SP/network

    set pendingipdiscovery=static

    set pendingipaddress=<ip_address>

    set pendingipnetmask=<ip_netmask>

    set pendingipgateway=<ip_gateway>

    set commitpending=true

イーサネット接続の使用

  1. 「ネットワークによるILOMへの接続」の説明に従い、イーサネット接続を使用してILOMに接続します。

  2. ILOMコマンド・プロンプトで次のコマンドを実行します。

    cd /SP/network

    set pendingipdiscovery=static

    set pendingipaddress=<ip_address>

    set pendingipnetmask=<ip_netmask>

    set pendingipgateway=<ip_gateway>

    set commitpending=true

SPネットワーク情報が失われた場合のipmitoolコマンドの使用

サービス・プロセッサ(SP)ネットワーク情報が失われた場合、次の例のように、SSHシェルを使用して計算ノードのオペレーティング・システムのETH0インタフェースに接続し、適切なipmitoolコマンドを実行してネットワーク設定を再構成できます。

/opt/ipmitool/bin/ipmitool sunoem cli 'set /SP/users/rootpassword=somepasswd' somepasswd

この例では、ILOMのrootパスワードが再設定されます。


注意:

ipmitoolコマンドとオプションの詳細は、次のURLのipmitoolドキュメント・ページを参照してください。

http://ipmitool.sourceforge.net/manpage.html


6.5.1 ILOM IPアドレスの手動構成

ILOM IPアドレスの構成に誤りがある場合、ILOM IPアドレスを手動で構成できます。通常の状況では、ILOM IPアドレスを手動で構成する必要はありません。

IPアドレスを手動で構成するには、次の手順を完了します。

  1. Cisco 4948スイッチを接続するネットワークから、空いている静的IPアドレスを取得します。

  2. シリアル・ポート接続を使用して、IPアドレスとサイドバンド管理を次のように構成します。

    1. 計算ノードの背面にあるSER MGTポートにシリアル・ケーブルを挿入して、計算ノードのSPに対するシリアル接続を確立します。

    2. 端末のウィンドウで次の設定を構成します。

      8N1: Eight data bit, no parity, one stop bit

      9600 Baud

      Disable hardware control

      Disable software control

    3. ログイン・プロンプトで、ユーザー名rootおよびパスワードchangemeを入力します。

    4. 図6-1に示すように、現在作業しているディレクトリから、cdコマンドを使用して/SP/networkディレクトリに移動します。

      図6-1 シリアル・ポート接続を使用したILOM IPの構成

      図6-1の説明が続きます
      「図6-1 シリアル・ポート接続を使用したILOM IPの構成」の説明

    5. コマンド・プロンプトで次のコマンドを実行します。

      cd /SP/network

      set pendingipdiscovery=static

      set pendingipaddress=<ip_address>

      set pendingipnetmask=<ip_netmask>

      set pendingipgateway=<ip_gateway>

      set commitpending=true