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Oracle® Fusion Middleware Oracle Application Development Framework Fusion開発者ガイド
11g リリース2(11.1.2.3.0)
B69399-02
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H Fusion Web アプリケーションでのデータ・コントロール

この付録では、Fusion Webアプリケーションで使用できる様々な種類のデータ・コントロールについて説明します。また、データ・コントロールの種類ごとに、データ・アクセス機能の実装方法を簡単に比較します。

この付録には、次の項が含まれます。

H.1 データ・コントロールの概要

データ・コントロールは、基本的に、ソースからのデータをFusion Webアプリケーションのユーザー・インタフェースで使用できるように橋渡しをします。データ・コントロールのオブジェクトを使用して、データバインドされたユーザー・インタフェース・コンポーネントを作成することができます。

最も一般的に使用されているデータ・コントロールの種類は次のとおりです。

H.2 データ・コントロール機能の実装の比較

使用を選択したデータ・コントロールの種類は、データ・アクセス機能の実装方法を左右します。表H-1はデータ・コントロールの種類ごとに、一般に使用されるデータ・アクセス機能の実装方法を比較したものです。

表H-1 データ・コントロールにおける機能実装の比較


ADFビジネス・コンポーネント・データ・コントロール JavaBean
データ・コントロール
EJB
データ・コントロール
Webサービス・データ・コントロール URLサービス・データ・コントロール JMXデータ・コントロール プレースホルダ・データ・コントロール

af:Query

宣言的

宣言的

宣言的

プログラム的に実装

使用不可

使用不可

使用不可

af:quickQuery

宣言的

宣言的

宣言的

プログラム的に実装

使用不可

使用不可

使用不可

af:inputComboListOfValues

宣言的

宣言的

宣言的

プログラム的に実装

使用不可

使用不可

宣言的

af:Calendar

宣言的

プログラム的に実装

プログラム的に実装

プログラム的に実装

使用不可

使用不可

使用不可

af:Media

宣言的

プログラム的に実装

プログラム的に実装

プログラム的に実装

使用不可

使用不可

使用不可


この表に"プログラム的に実装"と表示されている機能は、特定のデータエントリ・コンポーネントで使用されるビジネス・クラスの実装に必要なJavaクラスを使用して実装できます。詳細は、該当するクラスのJavadocを参照してください。

H.3 データ・コントロール・オブジェクト

「データ・コントロール」パネルでは、各データ・コントロール・オブジェクトがアイコンで表されます。表H-2は、各アイコンが表すもの、「データ・コントロール」パネルの階層内で表示される場所、そのアイコンを使用して作成できるコンポーネントを示しています。

「データ・コントロール」パネルから項目をドラッグし、それを特定のUIコンポーネントとしてページ上にドロップすることで、データバインドされたユーザー・インタフェースを設計できます。

表H-2で説明されているオブジェクトは、特に明記されていないかぎり、JavaBeanデータ・コントロール、EJBデータ・コントロールおよびJMXデータ・コントロールに該当します。その他の種類のデータ・コントロールで使用可能なデータ・コントロール・オブジェクトの詳細は、H.1項「データ・コントロールの概要」にリストされている目的の種類のデータ・コントロールのドキュメントを参照してください。

表H-2 「データ・コントロール」パネルのアイコンおよびJavaBeanおよびEJBのオブジェクト階層

アイコン 名前 説明 作成できるコンポーネント

データ・コントロール・アイコン


データ・コントロール

データ・コントロールを表します。データ・コントロール自体を使用してUIコンポーネントを作成することはできませんが、そのデータ・コントロールの下に表示される子オブジェクトは使用できます。複数のデータ・コントロールが存在する可能性もあります。これらはそれぞれ、データ関数の論理グループを表しています。

一般に、与えられたソース1つにつき、データ・コントロールは1つ(BeanまたはEJB)です。ただし、他のタイプのオブジェクト(アプリケーション・モジュール、Webサービスなど)に対して作成された追加のデータ・コントロールがある場合があります。

他のオブジェクトのコンテナとして機能します。なし。

「メソッドの作成」アイコン。


メソッドの作成

Javaの新しいコンストラクタ・コールを使用してデータ・コレクション内にオブジェクトの新規インスタンスを作成する組込みメソッドを表します。「メソッドの作成」アイコンは、これらのアイコンが属するデータ・コレクションにちなんだ名前の付けられたノード内にあります。これらのデータ・コレクション・ノードは、このデータ・コントロールの下にあるConstructorsノード内にあります。作成メソッドの下に子として表示されるAttributesノードには、このデータ・コレクションの属性すべてが含まれます。このコレクションに、別のコレクションからの属性(リレーショナル・データベースで外部キーと呼ばれるもの)が含まれている場合、この属性は、アクセッサ戻りアイコンで表されます。この場合、アクセッサは単一オブジェクトを戻します。

このオブジェクトは、JMXデータ・コントロールでは使用できません。

作成フォーム。

メソッド・アイコン


メソッド

パラメータを受け入れ、なんらかのアクションまたはビジネス・ロジックを実行し、データまたはデータ・コレクションを戻すことのできる、データ・コントロールのカスタム・メソッドを表します。メソッドがmapgetメソッドで、データ・コレクションを戻す場合、この下にはメソッド戻りアイコンが子として表示されます。メソッドにパラメータが必要な場合は、その下に必須パラメータを含むフォルダが表示されます。

ボタンやリンクなどのUIのアクション。

メソッド戻りアイコン


メソッド戻り値

カスタム・メソッドによって戻されたデータ・コレクションを表します。メソッド戻りは、これを戻すメソッドの下に、子として表示されます。メソッド戻りの下に子として表示されるオブジェクトは、コレクションの属性、親コレクションに関連するコレクションを表すアクセッサ戻り、親コレクションに関連するアクションを実行するその他のメソッドおよび親コレクションで実行できる操作です。

フォーム、表、ツリーおよび範囲のナビゲーション・コンポーネント。

アクセッサ戻りアイコン。


アクセッサ戻り値

ビジネス・サービスでBean形式のアクセッサ・メソッドによって返されるオブジェクトを表します。戻されるオブジェクトがJavaBeanである場合、アクセッサ・メソッドが使用されます。アクセッサ戻りは、メソッド戻りの下、別のアクセッサ戻りまたは組込みcreateメソッドの下にあるAttributesノードの中に子として表示されます。アクセッサ戻りは、親コレクション内の現在のオブジェクトに関係するオブジェクトです。この関係は、通常、両方のオブジェクトに共通する一意の属性に基づいています。たとえば、あるメソッドがユーザーのコレクションを戻す場合、このコレクションの子であるアクセッサ戻りは、特定のユーザーに割り当てられているサービス要求のコレクションである可能性があります。ADFでは、親および子コレクション間の関係はマスター/ディテール関係と呼ばれます。マスター/ディテール・オブジェクトの詳細は、第29章「マスター/ディテール・データの表示」を参照してください。

アクセッサ戻りは、コレクション、または単一オブジェクトです。たとえば、あるメソッドがサービス要求のコレクションを戻す場合、このメソッドの下のアクセッサ戻りの1つは、現在のサービス要求に対するサービス履歴の詳細のコレクションで、別のアクセス戻りは現在のサービス要求に割り当てられているシングル・ユーザーである可能性があります。デフォルトでは、データ・コントロールがPOJOを経由して、セッションBeanから作成されている場合、コレクションを戻すアクセッサの名前はCollectionで終わります(例: OrderCollection)。「データ・コントロール」パネルのコンテキスト・メニューで使用できるUIコンポーネントは、アクセッサ戻りがコレクションか、単一オブジェクトかによって異なります。

アクセッサ戻りの下の子は、コレクションまたはオブジェクトの属性、他のアクセッサ戻り、コレクションまたはオブジェクトから値を戻すカスタム・メソッド、およびコレクションまたはオブジェクトに対して実行できる操作などです。組込みcreateメソッドの下のアクセッサ戻りは必ず単一オブジェクトで、子を持つことはありません。

コレクションの場合: フォーム、表、ツリー、レンジ・ナビゲーションの各コンポーネント、およびマスター/ディテール・ウィジェット。

単一オブジェクトの場合: フォーム、マスター/ディテール・ウィジェットおよび選択リスト。

コンストラクタの下の単一オブジェクトの場合: 選択リストのみ。

属性アイコン


属性

オブジェクト内の個別データ要素を表します。属性は、メソッド戻りまたはアクセッサ戻りの下に子として表示されます。

ラベル、テキスト・フィールドおよび選択リストの各コンポーネント。

データ・コントロール操作アイコン


操作

親オブジェクトに対してアクションを実行する、組込みデータ・コントロール操作を表します。操作にパラメータが必要な場合は、メソッドの下に必須パラメータのリストを示すフォルダが表示されます。データ・コントロール操作は、メソッド戻りまたはアクセッサ戻りの下の「操作」ノード、およびルート・データ・コントロール・ノードの下に表示されます。特定のメソッド戻りまたはアクセッサ戻りの子である操作はその戻りオブジェクトに対してのみ作用しますが、データ・コントロール・ノードの下の操作は、データ・コントロールが表すオブジェクトすべてに作用します。

ボタンやリンクなどのUIのアクション。

パラメータ・アイコン


パラメータ

メソッドまたはその下に表示される操作によって宣言されたパラメータ値を表します。パラメータは、メソッドまたは操作の下のフォルダに表示されます。

ラベル、テキストおよび選択リストの各コンポーネント。