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Oracle VM Administrator Toolは、コマンドラインからovm_adminコマンドを使用して起動でき、Oracle VM Manager固有の一般的な管理操作の実行に使用されます。これらの操作を行うことで、Oracle VM Managerにアクセスできるユーザーの管理、Oracle VM Managerのデータストアの再構成およびログ・ローテーションの制御が可能になります。Oracle VM Administrator Toolを使用して操作を実行するには、weblogicユーザーに対して構成されているパスワードを使用する必要があります。
Oracle VM Administrator Toolは、デフォルトのOracle VM Managerインストール・プロセスの一環としてインストールされます。Oracle VM Administrator Toolのフル・パスは、/u01/app/oracle/ovm-manager-3/bin/ovm_adminです。
次のリストは、コマンドラインについてのヘルプ・ページです。
Usage: ./ovm_admin [options]
Options:
--help: Shows this message
--createuser: Create new Oracle VM Manager admin user
--deleteuser: <admin> Delete Oracle VM Manager admin user
--listusers: List Oracle VM Manager users
--modifyuser: Modify Oracle VM Manager user password
--lockusers: <tries> Max login tries before locking account. This setting is global.
--unlockuser: <admin> Unlock user account
--modifyds <SID> <host> <port> [<type>] Modify Data Store 'OVMDS'. Options of <type>:
oracle, mysql
--listconfig: List configuration
--rotatelogsdaily: <time> Rotate Logs Daily (HH:MM)
--rotatelogsbysize: <size> Rotate Logs By Size (KB)Oracle Supportによって指示されていないかぎり、このコマンドで--modifydsオプションを使用しないでください。このオプションを使用すると、Oracle VM Managerデプロイメントが完全に使用できなくなる可能性があります。このオプションは、既存のOracle VM Managerデプロイメントを代替データベース・バックエンドに移行するために使用されます。データベース内でのデータ移行はサポートしません。
Oracle VM Administrator Toolを使用すると、様々なユーザー管理機能をコマンドラインから直接実行できます。デフォルトでは、Oracle VM Managerインストール・プロセスは単一のOracle VM Manager管理ユーザーのみを作成および構成します。多くのお客様にとってはこれで十分ですが、別の管理ユーザー・アカウントを作成することがセキュリティおよび監査の目的を達成するために役立つことがあります。
Oracle VM Managerアプリケーション用の新しいユーザーを作成するには、Oracle VM Administrator Toolを使用して次のコマンドを実行します。
# ./ovm_admin --createuser
ツールは、次の出力を返します。
Oracle VM Manager Release 3.3.1 Admin tool Please enter the username : [ovmuser] Please enter the password for [ovmuser] (minimum 8 chars. with one numeric/special char.) : Please re-enter the password :
パスワードは、Oracle VM Administrator Toolにより示されるパスワード要件を満たす必要があります。要件を満たしていない場合、ユーザーを作成する操作は最後の手順で失敗します。
Please enter the password for weblogic :
この時点で、Weblogicシステム用のパスワードを入力する必要があります。Oracle VM Managerの簡易インストールを実行する場合、このパスワードは、デフォルトのOracle VM Manager管理ユーザーのパスワードと同じです。
Initializing WebLogic Scripting Tool (WLST) ... Welcome to WebLogic Server Administration Scripting Shell Type help() for help on available commands Connecting to WebLogic server ... Connected ... Creating user '[ovmuser]' ... Created user '[ovmuser]' successfully ... Exiting...
Oracle VM Manager管理ユーザーを削除するには、Oracle VM Administrator Toolを使用して次のコマンドを実行します。
# ./ovm_admin --deleteuser [ovmuser]Weblogicパスワードの入力が求められます。これはインストール時に設定された、Weblogicシステム用のパスワードです。Oracle VM Managerの簡易インストールを実行する場合、このパスワードは、デフォルトのOracle VM Manager管理ユーザーのパスワードと同じです。次に、典型的な出力例を示します。
Oracle VM Manager Release 3.3.1 Admin tool Please enter the password for weblogic : Initializing WebLogic Scripting Tool (WLST) ... Welcome to WebLogic Server Administration Scripting Shell Type help() for help on available commands Connecting to WebLogic server ... Connected ... Deleting user '[ovmuser]' ... Deleted user '[ovmuser]' successfully ... Exiting...
Weblogic内に格納されているユーザーには、Oracle VM Manager環境が正常に機能するために欠かせないものがあります。次のアカウントのいずれも削除しないでください。
OracleSystemUser
weblogic
また、一般的に、デフォルトのadminユーザー・アカウントを維持することもお薦めします。こうすることで、Oracle VM Managerアプリケーションにアクセスできる管理アカウントが少なくとも1つは存在することになります。
すべてのOracle VM Manager管理ユーザーのパスワードは、Oracle VM Administrator Toolを使用して次のコマンドを実行することにより変更できます。
# ./ovm_admin --modifyuser
ツールは、次の出力を返します。
Oracle VM Manager Release 3.3.1 Admin tool
Please enter the username : [ovmuser]
Please enter the current password : ユーザー・アカウントを変更するには、ユーザーの現在のパスワードを入力できる必要があります。
パスワードがわからなくなったアカウントをリセットする必要がある場合は、そのユーザー・アカウントを削除してから、新しいアカウントを作成します。
Please enter a new password for [ovmuser] (minimum 8 chars. with one numeric/special char.) :
Please re-enter the password :パスワードは、Oracle VM Administrator Toolにより示されるパスワード要件を満たす必要があります。要件を満たしていない場合、ユーザーを作成する操作は最後の手順で失敗します。
Please enter the password for weblogic :
この時点で、Weblogicシステム用のパスワードを入力する必要があります。Oracle VM Managerの簡易インストールを実行する場合、このパスワードは、デフォルトのOracle VM Manager管理ユーザーのパスワードと同じです。
Initializing WebLogic Scripting Tool (WLST) ... Welcome to WebLogic Server Administration Scripting Shell Type help() for help on available commands Connecting to WebLogic server ... Connected ... Modifying user '[ovmuser]' ... Modified user '[ovmuser]' successfully ... Exiting...
Oracle VM Managerアプリケーションにアクセスできるユーザーのリストを取得するには、Oracle VM Administrator Toolを使用して次のコマンドを実行します。
# ./ovm_admin --listusers
ツールにより、Weblogicパスワードの入力が求められます。ツールは、次のような出力を返します。
Oracle VM Manager Release 3.3.1 Admin tool
Please enter the password for weblogic :
Initializing WebLogic Scripting Tool (WLST) ...
Welcome to WebLogic Server Administration Scripting Shell
Type help() for help on available commands
Connecting to WebLogic server ...
Connected ...
Listing Oracle VM users ...
User : OracleSystemUser
User : weblogic
User : admin
User : [ovmuser]
Listed users successfully ...
Exiting...
Weblogic内に格納されており、このリストにあるユーザーには、Oracle VM Manager環境が正常に機能するために欠かせないものがあります。これらのユーザーは、次のとおりです。
OracleSystemUser
weblogic
通常、デフォルトのadminユーザー・アカウントもリストされます。[ovmuser]アカウントなどリストされているその他のすべてのユーザー・アカウントは、インストール後にシステムに追加されています。
Oracle VM Managerへの承認されていないアクセスを防ぐためには、アカウント・ロック機能を使用します。この機能は、定義された回数を超えてログインが失敗するとトリガーされます。ロック機能を有効にするには、Oracle VM Administrator Toolを使用して次のコマンドを実行します。
# ./ovm_admin --lockusers [3]アカウント・ロック機能は、基本Weblogic構成により、デフォルトで有効になります。デフォルトの設定では、ログインの失敗は5回まで許され、これを超えて失敗するとアカウントはロックされます。ロックの期間は30分です。ロック期間を変更する唯一の方法は、基になるWeblogic構成を直接変更することです。Weblogicのロックアウト・パラメータを構成する方法の詳細は、次で提供されるWeblogicドキュメントを参照してください。
http://docs.oracle.com/cd/E13222_01/wls/docs81/ConsoleHelp/security_realm_userlockout.html
これはグローバル・パラメータで、すべてのユーザーに適用されます。単一の管理者アカウントを使用するOracle VM Managerのインスタンスでこのパラメータを設定すると、このアカウントは30分間ロックされ、その間、だれも管理者アカウントを使用できません。この状態から回復するには、アカウントをロック解除する必要があります。詳細は、4.1.1.6項「ユーザー・アカウントをロック解除する方法」を参照してください。
この設定を適用するには、Weblogicパスワードを入力する必要があります。次に、コマンドの典型的な出力例を示します。
Oracle VM Manager Release 3.3.1 Admin tool
Please enter the password for weblogic :
Initializing WebLogic Scripting Tool (WLST) ...
Welcome to WebLogic Server Administration Scripting Shell
Type help() for help on available commands
Connecting to WebLogic server ...
Connected ...
Setting Invalid Login attemps to '[3]' ...
Exiting...
Restart of Oracle VM Manager is required for Data Store change to take effect ...
設定を有効にするには、Oracle VM Managerを再起動する必要があることに注意してください。
アカウントは30分間のロック期間後、自動的にロック解除されます。
アカウント・ロックを有効にしている場合(4.1.1.5項「ユーザー・アカウントをロックする方法」参照)、この機能向けに構成されている試行回数を超えて認証に失敗すると、Oracle VM Managerユーザー・アカウントは最大30分間、ロックされる可能性があります。ユーザーのアカウントがロックされているときには、ユーザー認証に対してユーザーが正しいユーザー名とパスワードの組合せを入力しても、次のエラーが表示されます。
Unexpected error during login (javax.security.auth.login.LoginException), please consult logs for details.
AdminServer.logを調査すれば、次のログが見付かります。
000000000183> >1358953290200< >BEA-090078< >User ovmuser in security realm myrealm has had 3 invalid login attempts, locking account for 30 minutes.<
アカウントに対する30分のロック時間は、Oracle VM Administrator Toolで次のコマンドを使用してオーバーライドできます。
# ./ovm_admin --unlockuser [ovmuser]この操作を完了するには、Weblogicアカウントのパスワードを入力する必要があります。
Oracle VM Administrator Toolを使用すると、ログ・ファイルをローテーションする方法およびタイミングを制御できます。次の2つのオプションを利用できます。
--rotatelogsdaily: 毎日、定義された時刻にログがローテーションされます。
--rotatelogsbysize: ログのサイズが指定されたサイズに到達すると、ログがローテーションされます。
いずれの場合も、構成を更新するには、Weblogicパスワードを入力する必要があります。
毎日、定義された時刻にログがローテーションされるようにするには、Oracle VM Administrator Toolを使用して次のコマンドを実行します。
# ./ovm_admin --rotatelogsdaily [00:30]時刻は、HH:MMの形式で指定します。
次に、コマンドの典型的な出力例を示します。
Oracle VM Manager Release 3.3.1 Admin tool
Please enter the password for weblogic :
Initializing WebLogic Scripting Tool (WLST) ...
Welcome to WebLogic Server Administration Scripting Shell
Type help() for help on available commands
Connecting to WebLogic server ...
Connected ...
Configure log rotation setting to rotate daily at [00:30] ...
Modified log rotation setting successfully ...
Exiting...ログのサイズが指定されたサイズに到達すると、ログがローテーションされるようにするには、Oracle VM Administrator Toolを使用して次のコマンドを実行します。
# ./ovm_admin --rotatelogsbysize [1024]サイズは、キロバイト単位で指定します。
次に、コマンドの典型的な出力例を示します。
Oracle VM Manager Release 3.3.1 Admin tool
Please enter the password for weblogic :
Initializing WebLogic Scripting Tool (WLST) ...
Welcome to WebLogic Server Administration Scripting Shell
Type help() for help on available commands
Connecting to WebLogic server ...
Connected ...
Configure log rotation setting to rotate the logs based on size ([1024] KB) ...
Modified log rotation setting successfully ...
Exiting...Copyright © 2012, 2014, Oracle and/or its affiliates.All rights reserved.法律上の注意点