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Oracle® Enterprise Manager Ops Center機能リファレンス・ガイド
12cリリース1 (12.1.2.0.0)
B71920-01
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15 Oracle VM Server for SPARC

次の情報が含まれます。

15.1 Oracle VM Server for SPARCの概要

Oracle VM Server for SPARC技術を使用すると、SPARCプラットフォーム上でサーバーを仮想化できます。単一のSPARCマシン上で複数の仮想マシン・インスタンスを同時に作成および管理できます。各仮想マシンまたはゲストは、異なるオペレーティング・システム上で実行できます。

Oracle VM Server for SPARC技術は、SPARCサーバーを仮想化したものです。この技術は、SPARC Chip Multi Threading (CMT)システムの統合およびリソース管理を目的とした一連の手段の一部です。この技術を使用すると、メモリー、CPUスレッドおよびデバイスなどのシステムの様々なリソースを論理グループに割り当て、個別システムを複数作成できます。これらの個別システムは、単一システム内に独自のオペレーティング・システム、リソースおよびIDを持ちます。Oracle VM Server for SPARC環境では、細心の注意が払われたアーキテクチャにより、リソースの使用効率を上げるとともに、スケーリング、セキュリティおよび分離の効率を高めることができます。

Oracle VM Server for SPARCソフトウェアをインストールすると、制御ドメインと呼ばれるドメインが作成されます。この制御ドメインから、独立したOS上で動作する論理ドメインと呼ばれる仮想マシンを作成します。論理ドメインは、ブート環境、CPUスレッド、メモリー、I/Oデバイスおよび独自のオペレーティング・システムなどのリソースを持つ仮想マシンです。制御ドメインは、論理ドメインを管理します。各論理ドメインは、他の論理ドメインとは関係なく、独立して作成、破棄、再構成および再起動できます。

Oracle VM Server for SPARCの詳細は、http://www.oracle.com/technetwork/documentation/vm-sparc-194287.htmlを参照してください。

15.2 Oracle VM Server for SPARCを管理するためのロール

次の表は、タスク、およびタスクを完了するために必要なロールを示しています。タスクを完了するために必要なロールまたは権限がない場合は、管理者に連絡してください。各種ロールおよびロールに付与される権限の詳細は、『Oracle Enterprise Manager Ops Center管理ガイド』を参照してください。

表15-1 Oracle VM Server for SPARCのロールおよび権限

タスク ロール

Provision and manage virtualization host

Virtualization admin

Create, manage, update, and delete guests

Virtualization admin

Discover and manage virtualization hosts

Asset admin

Create and manage profiles and plans

Profile and plan admin

Create and manage IPMP groups

Network admin

Create and manage Link Aggregation

Network admin

Set monitor threshold

Asset admin


15.3 使用可能な管理機能

Oracle Enterprise Manager Ops Centerを使用して、次のタスクを実行できます。

15.4 制御ドメインの準備

Oracle VM Server for SPARCは、Oracle Enterprise Manager Ops Centerを使用してプロビジョニングできます。プロビジョニングできるバージョンは、次のとおりです。

Oracle VM Serverは、ハードウェア、OSおよびファームウェアに関する特定の要件を満たす必要があります。

オペレーティング・システム

1.2、1.3、2.0および2.1バージョンをプロビジョニングするには、Oracle Solaris 10 9/10 OS以上のリリースが必要です。

2.2バージョンの場合、Oracle Solaris 10 8/11 OSまたはOracle Solaris 11 OSが必要です。すべてのドメイン・タイプに対するOracle Solaris 11 OSの最小バージョンは、Oracle Solaris 11 Support Repository Update 8 (SRU 8)です。

Oracle Solaris 10 8/11 OSより古いOSバージョンを使用するために必要なパッチの詳細は、Oracle VM Serverリリース・ノートfor SPARC 2.2(http://docs.oracle.com/cd/E35434_01/pdf/E23810.pdf)を参照してください。

ハードウェアおよびファームウェア

Oracle VM Server for SPARCの各種バージョンをインストールするためにサポートされているプラットフォームの詳細は、Oracle VM Serverリリース・ノートfor SPARC(http://www.oracle.com/technetwork/documentation/vm-sparc-194287.html)を参照してください。

正しいシステム・ファームウェアがインストールされていることを確認してください。ファームウェアは、Oracle Enterprise Manager Ops Centerを使用して更新できます。必要なファームウェア・バージョンのダウンロードおよび更新の詳細は、第10章「ハードウェア」を参照してください。

Oracle Enterprise Manager Ops Centerを使用してOracle VM Server for SPARCソフトウェアをプロビジョニングすると、Oracle Solaris OS、制御ドメインおよびエージェントがターゲット・システムにインストールされます。このプロビジョニング・アクションにより、サービス・プロセッサにインストールされている以前の論理ドメインを含む既存の仮想化ソフトウェアが削除されます。

Oracle VM Server for SPARCソフトウェアをインストールするには、「OSプロビジョニング・プロファイルの作成」で説明されているように、CPUスレッド、暗号化ユニットおよびメモリーなどのリソースの値を指定するプロファイルを適用します。

Oracle Enterprise Managerで検出および管理する既存のOracle VM Server for SPARC環境がある場合、詳細は、項「既存のOracle VM Server for SPARC環境の管理」を参照してください。

15.5 推奨最小構成

次の各項では、制御ドメインの推奨最小構成について説明します。

15.5.1 CPUスレッド

システムCPUの数により、制御ドメインCPUスレッドの数が決まります。

  • システムCPUの数が16未満である場合、制御ドメインCPUスレッドの数を2に設定します。

  • システムCPUの数が16から64である場合、制御ドメインCPUスレッドの数を4に設定します。

  • システムCPUの数が64を超える場合、制御ドメインCPUスレッドの数を8に設定します。

15.5.2 暗号化ユニット

暗号化ユニットは、パフォーマンスの高い専用暗号化エンジンを提供するサポート対象プラットフォーム上のリソースです。これらは、Secure Socket Layer (SSL) Webサーバーとアプリケーション・サーバー間のネットワーク・トラフィックの暗号化および復号化などのタスクに使用できます。

各CPUコアには、1つの暗号化ユニットと4つまたは8つのCPUスレッドがあります。暗号化ユニットはコアの一部であるため、暗号化ユニットは、親コアのスレッドが少なくとも1つ含まれるドメインにのみバインドされます。暗号化ユニットは、CPUスレッドを分割するように分割することができません。たとえば、最初のCPUコアの暗号化ユニットを制御ドメインに割り当てたとします。新規論理ドメインを割り当てる際に、最初のCPUコアおよびこのコアの暗号化ユニットがすでに割り当てられている場合、この暗号化ユニットを新規論理ドメインに割り当てることはできません。特に1つのコアが複数のドメイン間で分割されている場合、暗号化ユニットの割当ては成功しない可能性があります。暗号化ユニットが割り当てられる数が少なくなるか、まったく割り当てられない可能性があります。

制御ドメインには少なくとも1つの暗号化ユニットを割り当てる必要があります。これは、暗号化ユニットによってドメインの移行が有効になるためです。

暗号化ユニットの使用は必須ではありませんが、論理ドメインの移行が促進される可能性があります。暗号化ユニットの割当ては、サポートされているすべてのハードウェアで使用できるわけではありません。暗号化ユニットの計画を作成する前に、対応するハードウェアのデータ・シートやドキュメントで詳細を確認してください。

例15-1 暗号化ユニットの割当ての例

UltraSPARC T1ベースのサーバーの場合、1つのコアのCPUスレッドは4つです。したがって、1つの暗号化ユニットと4つのCPUスレッドを制御ドメインに割り当てます。これらの値は、Oracle VM Server for SPARCのOSプロファイルに設定されます。

UltraSPARC T2およびT2 Plusベースのサーバーの場合、1つのコアのCPUスレッドは8つです。したがって、1つの暗号化ユニットと8つのCPUスレッドを制御ドメインに割り当てます。

15.5.3 RAM

制御ドメインのRAMの量は、システムRAMのサイズによって異なります。

  • システムRAMが8GB未満である場合、制御ドメインのRAMを1GBに設定します。

  • システムRAMが8GBから16GBである場合、制御ドメインのRAMを2GBに設定します。

  • システムRAMが64GBを超える場合、制御ドメインのRAMを8GBに設定します。


注意:

メモリー・サイズの割当ての詳細は、Oracle VM Server管理ガイドfor SPARC 2.1(http://docs.oracle.com/cd/E23120_01/html/821-2854/index.html)を参照してください。

15.6 OSプロビジョニング・プロファイルの作成

OSプロビジョニング・プロファイルを作成して、Oracle VM Server for SPARCソフトウェアおよびOSをインストールし、制御ドメインのパラメータを設定します。プロファイルにより、ターゲットのタイプ、OSイメージ、タイムゾーン、言語設定、必要なJETモジュール、ディスク・パーティション、ネーミング・サービスおよびネットワーク詳細などの詳細が収集されます。

必要なOracle Solaris OSイメージをOracle Enterprise Manager Ops Center内のソフトウェア・ライブラリにアップロードします。OSイメージのアップロードの詳細は、第5章「ソフトウェア・ライブラリ」を参照してください。

Oracle VM Server for SPARCのパラメータ

プロファイルの作成時に選択できるパラメータは、次のとおりです。

Oracle VM Server for SPARCプロビジョニング・プロファイルの作成の手順

  1. 「Plan Management」セクションを選択し、「Profiles and Policies」を展開します。

  2. 「OS Provisioning」を選択し、「Actions」ペインで「Create Profile」をクリックします。

  3. 次の詳細を入力し、プロファイルを識別します。

    • プロファイルの名前および説明。

    • 「Subtype」としてOracle VM Server for SPARCを選択します。

    • 「Create a deployment plan for this profile」オプションを選択します。

    図15-1 プロファイルの識別

    図15-1の説明が続きます
    「図15-1 プロファイルの識別」の説明

    「Next」をクリックし、OSイメージおよびディストリビューションを選択します。

  4. 「Specify OSP Parameters」ステップで、次のパラメータを選択します。

    • 1.0、1.2、1.3、2.0または2.1を選択でき、これらのバージョンにはOracle Solaris 10 OSのみが使用されます。Oracle Solaris 10 9/10 OS以上のリリースを選択します。

    • 2.2バージョンの場合、OSとしてOracle Solaris 10またはOracle Solaris 11 OSを選択できます。Oracle Solaris 10 OSにはOracle Solaris 10 8/11 OS以上のリリースが必要です。Oracle Solaris 11の場合、2.2バージョンのOSイメージを取得するには、Oracle Solaris 11ソフトウェア更新ライブラリをSRU 8の親リポジトリと同期化します。

    • Oracle Solaris 10 OSの場合、「Software Group」として「Full Distribution」を選択します。

      「Next」をクリックし、OS設定を指定します。

  5. 次のOS設定パラメータを指定します。

    • リストから言語を選択します。

    • タイムゾーンを指定します。

    • 端末タイプを指定します。

    • シリアル接続を使用してインストールを監視するには、コンソール・シリアル・ポート・デバイスおよびボー・レートを選択します。

    • ターゲット・システムで使用するNFS4ドメイン名を入力します。動的NFSv4ドメイン名により、ネーミング・サービス構成に基づいて実行時に導出される名前が有効になります。静的ドメイン名を入力することもできます。

    • このプロファイルを使用してプロビジョニングされるシステムでルート・ユーザーのルート・パスワードを入力します。確認のためにパスワードを再入力します。

    • ターゲット・システムに対するネットワーク・ブート操作の手動制御を有効にするには、「Manual Net Boot」オプションを選択します。サービス・プロセッサがないターゲット・システムではこのオプションを選択する必要があります。これは、Oracle Enterprise Manager Ops Centerでは、これらのシステムでネットワーク・ブート・プロセスをリモートで処理できないためです。

  6. 「Next」をクリックします。

    Oracle Solaris 11 OSの場合、ログインするためのユーザー・アカウントを作成するためにステップ7に進みます。

    それ以外の場合は、Oracle Solaris 10 OSのためのステップ8に進みます。

  7. Oracle Solaris 11 OSの場合、システムへのルート・ログインは有効ではありません。プロビジョニング後にOSにSSHで接続するためのユーザー・アカウントを作成します。ユーザー・アカウントのユーザー名およびパスワードを入力します。

    「Next」をクリックすると、制御ドメインのパラメータを指定するためにステップ9に進みます。

  8. JETモジュールを使用して、OSをプロビジョニングできます。base_config、カスタムおよびフラッシュJETモジュールは常にインストールされます。OSプロビジョニング操作を実行するためにプロキシ・コントローラでインストールした追加JETモジュールを指定するには、JETモジュールのカンマ区切りリストを入力します。

    1. 「Add」アイコンをクリックし、JETの名前/値ペアを追加します。JETパラメータを使用して、このプロファイルによるターゲット・システムのプロビジョニング方法をカスタマイズします。

    2. 追加するJETパラメータの名前を「Name」フィールドに入力します。

    3. JETパラメータに割り当てる値を「Value」フィールドに入力します。

    「Next」をクリックし、Oracle VM Server Control Domainのパラメータを指定します。

  9. 制御ドメインに割り当てるリソースを指定します。残りのリソースは論理ドメインで使用できます。

    • CPU Threads: 制御ドメインに割り当てるCPUスレッドの数を指定します。

    • Memory: 制御ドメインに割り当てるメモリーの量を指定します。

    • Requested Crypto Units: 制御ドメインに割り当てる暗号化ユニットの数を指定します。

    • Virtual Console Port Range: 制御ドメインの仮想コンソールの最小ポートおよび最大ポートを指定します。仮想コンソールのデフォルトのポート範囲は、5000から6000です。

    • Enable Multiplexed I/O (MPxIO): このオプションを選択し、制御ドメインのSANライブラリ接続を有効にします。このアクションにより、ストレージ用として構成されているシステムでファイバ・チャネル・ポートが有効になります。


    注意:

    Oracle VM Server for SPARC 1.2バージョンの場合、システムを強化するためにSUNWJassパッケージのインストールを選択できます。

    「Next」をクリックし、ファイルシステムのレイアウトを指定します。

  10. ターゲット・システムで作成するディスク・パーティションおよびファイルシステムを指定します。デフォルトでは、ルート(/)およびスワップ・ファイルシステムが定義されます。「Add」アイコンをクリックし、新規パーティションを定義します。定義するパーティションごとに、次の情報を指定します。

    • File System Type: ファイルシステ・タイプとしてUFS、未指定、ZFSまたはスワップを選択します。

    • Mount Point: パーティションのマウント・ポイントとして使用するディレクトリを入力します。

    • Device: ターゲット・システムのブート・ディスク上のパーティションを表すルートディスクのキーワードおよびスライス値(rootdisk.s0など)を入力するか、作成するパーティションの論理デバイス名(c1t0d0s0など)を入力します。

    • Size (MB): パーティションに割り当てるサイズをMB単位で入力します。残りの未使用のディスク領域をファイルシステムに割り当てる場合は、サイズに値を入力しないでください。

      「Next」をクリックし、ネーム・サービスを指定します。

  11. ネーム・サービス、ドメイン名、および対応するネーム・サーバーを指定します。次のいずれかのネーム・サービスを選択できます。

    • DNS: DNSサーバーのドメイン名およびDNSサーバーのIPアドレスを「Name Server」フィールドに入力します。「Name Server」の値として最大3つのIPアドレスを入力できます。ネーム・サービス情報を検索するための追加ドメインを「Domain Name Search List」で指定します。検索対象のドメイン名を最大6つ指定できます。各検索エントリの最大長は250文字です。

    • NIS or NIS+: NISまたはNIS+サーバーのドメイン名を入力します。NISサーバーの詳細がわかっている場合、「Specify an NIS Server」オプションを選択し、NISサーバーのホスト名およびIPアドレスを入力します。

    • LDAP: LDAPサーバーのドメイン名を入力します。システムの構成に使用するLDAPプロファイルの名前を指定します。LDAPプロファイル・サーバーのIPアドレスを入力します。プロキシ・バインド識別名およびプロキシ・バインド・パスワードを指定することもできます。

    • None: ネーミング・サービスが構成されていない場合、「None」を選択します。

    「Next」をクリックし、ネットワーク情報を指定します。

  12. ターゲット・システムに対していずれかのネットワーク・オプションを選択します。

    • 「Use Link Aggregation」を選択する場合、項「Oracle VM Server for SPARCでのリンク集約の作成」を参照してリンク集約のパラメータを定義してください。

    • 「None」を選択する場合、次のステップに進んで、選択したネットワークのネットワーク・インタフェースおよびIPアドレスの割当てを定義します。


    注意:

    リンク集約を作成できるのは、Oracle Solaris 10 OSの場合のみです。Oracle Solaris 11 OSの場合は該当しません。

    オプションを選択し、「Next」をクリックして続行します。

  13. すべての管理対象ネットワークのリストからブート・インタフェースとしてDHCP対応ネットワーク・インタフェースを選択します。「Add」アイコンをクリックし、ネットワークを追加します。

    ブート・インタフェースを除く各ネットワークに対して「Address Allocation Method」を選択します。

    • 「Use Static IP」を選択する場合、プロファイルの適用時にIPアドレスを指定し、プロビジョニング後にIPアドレスをターゲット・システムに割り当てることができるようにする必要があります。

    • 「Assign By DHCP」を選択する場合、IPアドレスは指定したDHCPサーバーから自動的に割り当てられます。

    「Next」をクリックし「Summary」ステップに進みます。

  14. 選択したサマリーを確認します。「Finish」をクリックし、プロファイルを作成します。

15.6.1 Oracle VM Server for SPARCでのリンク集約の作成

Oracle VM Server for SPARCをインストールするためのプロファイルを作成する場合、リンク集約を作成するための手順に従います。

  1. プロファイルの「Specify Networks」ステップで「Link Aggregation」を選択します。

  2. リンク集約の詳細を指定および構成します。

    1. Link Aggregation Name: リンク集約の名前は「aggr」に設定されます。整数を追加して一意の名前にします。

    2. Network: リストからネットワークを選択します。

    3. NICs: 単一ユニットとして構成する必要がある、選択したネットワークの物理インタフェースをリストします。たとえば、GB_1やGB_2です。

    「Next」をクリックし、IEEE 802.3adリンク集約を構成します。

  3. IEEE 802.3adリンク集約標準に対して次のパラメータを定義します。

    • Load Balancing Policy: 送信トラフィックのポリシーを定義します。

    • Aggregation Mode and Switches: 集約トポロジがスイッチを介して接続する場合、スイッチがLink Aggregation Control Protocol (LACP)をサポートするかどうかを決定します。スイッチがLACPをサポートしている場合、スイッチおよび集約用のLACPを構成する必要があります。LACPが動作する必要があるモードを1つ定義します。

    • MAC Address Policy: NICのMACアドレスを固定するかどうかを定義します。

    「Next」をクリックし、続行します。

  4. 続行してプロファイルを完了します。

15.6.2 Oracle VM Server for SPARCのデプロイメント計画の作成および適用

プロファイルを作成する場合、プロファイルを使用してデプロイメント計画を自動的に作成するように選択できます。また、独自のデプロイメント計画を作成することもできます。Oracle Enterprise Manager Ops Centerには、Oracle VM Server for SPARCをプロビジョニングするために2つの異なるタイプのデプロイメント計画が用意されています。

  • 単一ステップのデプロイメント計画

    Oracle VM Server for SPARCをプロビジョニングするために「Provision OS」デプロイメント計画が用意されています。これには、Oracle VM Server for SPARCをインストールするためのプロファイルが必要です。

  • マルチステップのデプロイメント計画

    • Install Server

      このマルチステップは、Oracle VM Server for SPARCのプロビジョニング、更新またはソフトウェアのインストール、プロファイルの監視、および論理ドメインの作成のためのステップで構成されています。

    • Update Firmware and Install Oracle VM Server for SPARC

      このマルチステップのデプロイメント計画は、ハードウェアのファームウェアを更新してからOracle VM Server for SPARCの必須バージョンをインストールするステップで構成されています。

必要なメソッドを選択し、計画を作成します。ここで説明するすべての計画には、Oracle VM Server for SPARCのOSプロビジョニング・プロファイルが必要です。プロファイルおよび計画の作成および管理の詳細は、「プロファイルおよび計画」を参照してください。

Oracle VM Server for SPARCのデプロイメント計画の適用

Oracle VM Server for SPARCをプロビジョニングするためのデプロイメント計画を適用する場合、プロビジョニングするOSのIPアドレスを指定する必要があります。また、プロビジョニング後にサーバー・プール内に配置するOracle VM Server for SPARCを選択することもできます。新規サーバー・プールを作成するオプションや、既存のサーバー・プール内にサーバーを格納するオプションもあります。

図15-2 サーバー・プールへのOracle VM Server for SPARCの配置

図15-2の説明が続きます
「図15-2 サーバー・プールへのOracle VM Server for SPARCの配置」の説明

使用環境にOracle VM Server for SPARCをプロビジョニングする方法は、次の各項を参照してください。

15.7 Oracle VM Server for SPARCのインストール

論理ドメインを使用して構成されたシステムまたはベア・メタルにソフトウェアをインストールできます。Oracle Enterprise Manager Ops Centerを介してOracle VM Serverをプロビジョニングする場合、サービス・プロセッサを工場出荷時のデフォルトにリセットすることにより、以前の構成がサービス・プロセッサから削除されます。

Oracle VM Server for SPARCをプロビジョニングすると、Oracle Solaris OSのインスタンスが、最初に作成されるドメインである制御ドメインになります。Oracle Solaris OSのこのインスタンスが動作する仮想化ホストは、Oracle VM Serverホスト(または単純にOracle VM Server)と呼ばれます。Logical Domains Managerは、論理ドメインを作成および管理するために制御ドメイン内で動作します。サーバーごとに使用できる制御ドメインは1つのみです。制御ドメインは名前を変更したり破棄することはできません。

この項では、サービス・プロセッサにOracle VM Server for SPARCソフトウェアをインストールする方法について説明します。

  1. Oracle VM Server for SPARCソフトウェアは、特定のOracle Solaris OSバージョン、必要なソフトウェア・パッチ、およびシステム・ファームウェアの特定のバージョンに依存します。「必要なOracle VM Serverバージョンのプロビジョニング」を参照してください。

  2. Oracle VM Server for SPARCソフトウェアをインストールするターゲット・システムを検出します。

  3. プロキシ・コントローラでDHCPサービスを構成します。

  4. Oracle VM Server for SPARCをプロビジョニングするためのプロファイルを作成します。「OSプロビジョニング・プロファイルの作成」を参照してください。

  5. Oracle VM Server for SPARCをプロビジョニングするために作成されるプロファイルを使用してデプロイメント計画を作成します。

  6. (オプション)プロビジョニング・ジョブのために許可する時間を調整します。デフォルトの時間は3時間(180分)です。「Administration」セクションの「Enterprise Controller」構成内のOSプロビジョニングのdefault_timeout値を編集できます。

    図15-3 デフォルトのタイムアウト設定

    図15-3の説明が続きます
    「図15-3 デフォルトのタイムアウト設定」の説明

Oracle VM Server for SPARCプロビジョニング・ジョブにより、次の主なタスクが実行されます。

15.7.1 必要なOracle VM Serverバージョンのプロビジョニング

選択したバージョンのOracle VM Server for SPARCのインストールをサポートするためにハードウェアおよびファームウェアが正しく構成されていることを確認してください。

サポートされているハードウェアおよびファームウェアのバージョンが存在しない場合、プロビジョニング・ジョブが失敗する可能性があります。インストールするソフトウェアのバージョンを強制的に設定することはできません。サポートされているハードウェアとファームウェアのバージョン、およびサポートされているOracle VM Server for SPARCバージョンの完全なリストの詳細は、ライブラリ内のリリース・ノート(http://www.oracle.com/technetwork/documentation/vm-sparc-194287.html)を参照してください。

15.7.2 インストールに関する重要な注意

Oracle Enterprise Manager Ops CenterでのOracle VM Server for SPARCのインストールに関する重要な注意は、次のとおりです。

  • 制御ドメイン内のOSでは、デフォルトのロケールをCに設定する必要があります。制御ドメインのプロビジョニングはOracle Solaris SPARCまたはx86プロキシ・コントローラでサポートされていますが、Linuxプロキシ・コントローラではサポートされていません。

  • Oracle VM Server for SPARCソフトウェアをプロビジョニングするには、サービス・プロセッサで適切なシステム・モデル名を移入する必要があります。モデル名は、Sun Blade T6320ハードウェアのサービス・プロセッサでは使用できません。

  • Oracle Enterprise Manager Ops Centerは、LDoms 1.2でのLDoms構成マネージャの使用はサポートしていません。

  • ネイティブCLIを使用して制御ドメインおよび論理ドメインを再構成しようとしないでください。

  • 制御ドメインにインストールされているエージェントを構成解除および再構成しないでください。

15.7.3 手動ネット・ブートの開始

Oracle Enterprise Manager Ops Centerがリモート・ネットワーク・ブート・プロセスを実行できない場合、ターゲット・システムにはネット・ブート操作が必要です。このタイプのシステムをプロビジョニングするプロファイルには、有効な「Manual Net Boot」オプションが含まれます。このUIでOracle VM Serverプロビジョニング・ジョブが完了したら、ネット・ブート操作を開始する必要があります。

  1. ターゲット・システムのサービス・プロセッサにログインします。

  2. ターゲット・システムの実行中に、「halt」を入力します。

  3. 次のコマンドを入力します。

    boot net:dhcp - install
    

15.7.4 追加構成

制御ドメインの次の構成は、Oracle VM Server for SPARCのインストール時に実行され、プロファイルに含める必要はありません。

  • subnet-address_prefix-lengthという名前のサブネットごとの仮想ネットワーク・スイッチ(10.17.7.0_24など)

  • primary-vds0という名前の仮想ディスク・サーバー

  • primary-vcc0という名前の仮想コンソール・コンセントレータ

15.8 Oracle VM Server for SPARCの管理

Oracle VM Server for SPARCをプロビジョニングまたは検出した後、CPUスレッド、暗号化ユニットおよびメモリーなどのOracle VM Server制御ドメインのリソース構成を動的に管理できます。ストレージ・ライブラリの関連付け、ネットワークとOracle VM Server for SPARCのアタッチ、論理ドメインの作成、および論理ドメインのパフォーマンスの監視を行うことができます。

また、リソースを効率的に管理するためにOracle VM Server for SPARCのサーバー・プールを作成することもできます。サーバー・プールの作成の詳細は、第17章「サーバー・プール」を参照してください。

Oracle VM Serverを管理するために次のアクションを使用できます。

15.8.1 構成およびタグの編集

CPUスレッド、暗号化ユニットおよびメモリーが含まれる制御ドメイン構成を変更できます。また、制御ドメインの名前および説明を変更することもできます。構成を変更するには、「Edit Attributes」オプションを使用します。

属性を編集するには、Oracle VM ServerにOracle Solaris 10 10/09 OS以上のバージョンが必要です。メモリー・サイズを変更すると、Oracle VM ServerがOracle VM Server for SPARC 2.0以上のバージョンを実行していないかぎり、Oracle VM Serverは再起動されます。「Edit Tags」を使用して、既存のタグを変更したり、新規タグを追加します。

15.8.2 ストレージ・ライブラリの関連付け

論理ドメイン・メタデータおよびISOイメージを格納したり、論理ドメイン・ストレージ用の仮想ディスクを提供するには、ストレージ・ライブラリが必要です。最初にストレージ・ライブラリをOracle VM Serverに関連付ける必要があります。これにより、下位のすべての論理ドメインでストレージ・ライブラリが使用可能になります。

Oracle VM Serverには次のライブラリを関連付けることができます。

  • ファイルシステム・ストレージ: これには、NASストレージ・ライブラリが含まれます。

  • ブロック・ストレージ: これには、静的および動的ストレージ・ライブラリが含まれます。静的ストレージ・ライブラリには、Oracle Enterprise Manager Ops Centerによって管理されないSANおよびiSCSIストレージ・サーバーのエクスポート済LUNが含まれます。Oracle Enterprise Manager Ops Centerで管理されるストレージ・サーバーのLUNは、動的ストレージ・ライブラリを介して使用できます。このライブラリには、論理ドメインにストレージを追加する際に新規LUNを作成するためのオプションがあります。

選択したOracle VM Server for SPARCにライブラリを関連付けるには「Associate Library」オプションを選択します。

15.8.3 ネットワークのアタッチ

Oracle VM Serverにネットワークをアタッチすることにより、論理ドメインにネットワーク機能を提供します。Oracle VM Server制御ドメイン内の1つのネットワークに対して複数の接続を確立できます。ネットワーク接続ごとに、仮想スイッチが作成されます。スイッチにはネーミング・パターンがあります。たとえば、ネットワーク1.1.1.0/24の場合、仮想スイッチの名前は1.1.1.0_24、1.1.1.0_24_1、1.1.1.0_24_2および1.1.1.0_24_3になります。これにより、各スイッチが一意の名前を持つようにします。サーバーに対するネットワーク接続が確立されると、作成される仮想スイッチが増分されます。論理ドメインを作成および起動する場合、論理ドメインに接続される仮想スイッチを定義します。各仮想スイッチはNICに接続する必要があります。

論理ドメインを移行する場合、ソースとターゲットのOracle VM Server for SPARCでスイッチ名が同じである必要があります。

論理ドメインの移行の詳細は、「論理ドメインの移行」を参照してください。

制御ドメインでは、IPMPグループおよびリンク集約を作成できます。制御ドメインのOracle Solaris OSに移動し、IPMPグループまたはリンク集約を作成します。Oracle Solaris OSでのIPMPグループおよびリンク集約の作成の詳細は、第7章「ネットワーク」を参照してください。

Oracle VM Serverへのネットワークのアタッチの手順

ネットワークをアタッチするこの手順は、スタンドアロン・モードのOracle VM Server for SPARCに適用できます。

  1. 「Assets」ツリー内のOracle VM Server for SPARCを選択します。

  2. 「Actions」ペインで「Attach Networks」をクリックします。

    Oracle Enterprise Manager Ops Centerで使用可能なネットワークのリストが表示されます。このリストには、サーバーとの既存の接続数も表示されます。

  3. リストから1つ以上のネットワークを選択します。1つのネットワークに対して複数の接続を確立できます。

    「Next」をクリックします。

  4. 選択したネットワークに対する接続の数を指定します。接続の合計数を増分します。


    注意:

    接続の数により、このネットワークに接続できる論理ドメイン数が制限されることはありません。

  5. ネットワーク接続ごとにNICおよびIPアドレスを指定します。

    接続ごとに仮想スイッチが作成されるため、ネットワーク接続ごとにNICを指定する必要があります。論理ドメインと外部ネットワーク間の通信を実現するには、仮想スイッチに物理インタフェースが必要です。NICおよびIPアドレスを割り当てる場合、次のルールに従ってください。

    • 別のネットワークが異なるVLAN IDを持つ場合、このネットワークに同じNICを指定できます。そうでない場合、別のネットワークに同じNICを割り当てることはできません。

    • ネットワークによってサポートされている場合、「System Allocated」を選択し、システムによるNICおよびIPアドレスの割当てを有効にします。

    • 選択したネットワーク・インタフェースにIPアドレスを割り当てない場合は、IPアドレスに対して「Do Not Allocate IP」を選択します。

    「Next」をクリックします。

  6. サマリーを確認したら、「Finish」をクリックして、選択したネットワークをOracle VM Serverにアタッチします。

Oracle VM Server for SPARCの「Network」タブには、ネットワークを管理するために次のオプションが用意されています。

図15-4 ネットワーク・オプション

図15-4の説明が続きます
「図15-4 ネットワーク・オプション」の説明

  • Unbind networks: 選択したネットワークをOracle VM Serverから切断します。

  • Modify physical connectivity: 選択したネットワークの接続属性を編集できます。

    図15-5 物理接続の変更

    図15-5の説明が続きます
    「図15-5 物理接続の変更」の説明

  • Refresh DHCP connectivity: DHCPサーバーを再接続できます。

15.8.4 Oracle VM Serverの再起動

制御ドメイン内の論理ドメインの状態とは関係なく、制御ドメインを再起動できます。再起動時には、論理ドメインが一時的に停止する可能性がありますが、現在の状態は保持されます。

15.8.5 パフォーマンス管理

Oracle VM Serverのパフォーマンスに関する次の情報をUIで確認できます。

  • 「Summary」タブには、Oracle VM Server for SPARCの構成情報とそのヘルス・ステータスが表示されます。

  • 「Dashboard」には、選択したOracle VM Server for SPARCに関する一般情報が表示されます。グループ・メンバーとその関係を示すグラフが表示されます。未割当てのインシデントおよび最新のインシデントのリストも表示されます。

  • 「Analytics」には、Oracle VM Server内の論理ドメインによるCPU、メモリーおよびネットワークの使用率が表示されます。使用率は、グラフ形式で表現されます。

  • 「Incidents」タブには、Oracle VM Serverに関してレポートされたインシデントがリストされます。ここには、未解決のインシデントのリスト、および問題構成のグラフが表示されます。

    インシデントごとに対応するアラートを表示する方法の詳細は、第9章「インシデント」を参照してください。

  • 「Monitoring」タブには、Oracle VM Serverのアクティビティに設定されている監視値および境界が表示されます。Oracle VM Serverのアクティビティの監視に関するルール、監視属性、監視の具体的な期間、および重大度のレベルを確認できます。これらの値を変更するには、第4章「監視ルールとポリシー」を参照してください。

    図15-6 Oracle VM Server for SPARCの監視オプション

    図15-6の説明が続きます
    「図15-6 Oracle VM Server for SPARCの監視オプション」の説明

  • 「Configuration」タブには、Oracle VM Serverに関するリモート・ロギング、ルーティング、NFSドメイン名およびネーム・サービスなどの情報が表示されます。

  • 「Charts」タブには、Oracle VM ServerのCPU、メモリーおよびネットワークの使用率が表示されます。データは、5分間隔で収集され、グラフィカルに表示されます。使用率データは、各種間隔ごとに表示されます。グラフの読み方の詳細は、第12章「オペレーティング・システム」を参照してください。

15.9 サーバー・プール

Oracle Enterprise Manager Ops Centerでは、Oracle VM Server for SPARCシステムのサーバー・プールを作成できます。Oracle VM Serverをサーバー・プールに追加する場合、実行中、停止または一時停止状態の論理ドメインがOracle VM Serverに含まれない必要があります。

サーバー・プールの作成の詳細および手順は、第17章「サーバー・プール」を参照してください。

15.10 論理ドメインについて

論理ドメインは、単一サーバー内に独自のオペレーティング・システムおよびIDを持つ仮想マシンです。各論理ドメインは独立して作成、削除、再構成、および再起動することができ、そのときサーバーの電源を再度オンにする必要はありません。パフォーマンスおよびセキュリティ上の目的から、様々なアプリケーションを異なる論理ドメイン上で動作させて、アプリケーションの独立性を維持できます。

Oracle Enterprise Manager Ops Centerを使用すると、論理ドメインを作成し、これらにOracle Solaris OSをインストールできます。プロファイルおよびデプロイメント計画を使用すると、複数の論理ドメインを同時に作成し、構成を保存して将来の使用に備えることができます。

論理ドメインは、次のいずれかの方法を使用して作成できます。

これで、Oracle Enterprise Manager Ops Center内のネイティブCLIを使用して手動で作成された論理ドメインを管理できるようになりました。詳細は、「既存のOracle VM Server for SPARC環境の管理」を参照してください。

15.11 論理ドメイン・プロファイルの作成

論理ドメイン・プロファイルには、CPUスレッド、メモリー、ストレージおよびネットワーク詳細を含む論理ドメイン全体の要件および構成が含まれます。デプロイメント計画によってプロファイルが適用されるときに、論理ドメインを作成します。Oracle Solaris OSはドメインごとに、個別にプロビジョニングする必要があります。もう1つの方法として、論理ドメイン・プロファイルとともにOSプロビジョニング・プロファイルを複合計画に組み込むことができます。

プロファイルを作成する前に次の情報が用意されていることを確認してください。

論理ドメイン・プロファイルの作成の手順

  1. 「Navigation」ペインから「Plan」セクションを選択します。

  2. 「Profile」ツリーから「Logical Domain」を選択します。

  3. 「Actions」ペインで「Create Profile」をクリックします。

    Create Logical Domain Profileウィザードが表示されます。

  4. プロファイルを識別する名前および説明を入力します。

  5. このプロファイルを使用して計画を自動的に作成するために、「Create a deployment plan for this profile」を選択します。

  6. 「Next」をクリックし、論理ドメインの名前および開始番号を指定します。

    このプロファイルを使用して、複数の論理ドメインを作成できます。作成するドメインを一意に識別するために、接頭辞の開始名および開始番号を指定します。たとえば、開始名がTestDomainで開始番号が10であるとします。論理ドメインを3つ作成する場合、論理ドメインの名前はTestDomain10、TestDomain11およびTestDomain12になります。

  7. 「Next」をクリックし、CPUスレッドおよびメモリーを構成します。

    Oracle VM Server for SPARCの物理CPUは、すべての論理ドメインのCPUスレッド間で共有されます。各論理ドメインに必要な要件は、次のとおりです。

    • 最低1GBのメモリー。

    • 最低1つのCPUスレッド。

    必要に応じて、自動リカバリ・オプションを有効にし、リカバリの優先度の値を入力します。この値は、0から100である必要があります。値が大きい論理ドメインから先にリカバリされます。

  8. 「Next」をクリックし、論理ドメインのドメイン・メタデータおよびストレージ・ディスクを格納するためのライブラリを指定します。

  9. 論理ドメイン・メタデータを格納するためのライブラリを選択します。

    ドメイン・メタデータを格納するために選択できるのはローカルまたはNASライブラリのみです。

  10. 論理ドメインのストレージ・ディスクを形成するライブラリを1つ以上選択します。

    仮想ディスクのライブラリとしては、ローカル、ローカル・デバイス、NAS、SANまたは動的ストレージの各ライブラリを使用できます。

  11. 「Next」をクリックし、ドメインのネットワークを指定します。

  12. Oracle Enterprise Manager Ops Centerによって識別されるネットワークのリストから少なくとも1つのネットワークを選択します。1つの論理ドメインを複数のネットワークに関連付けることができます。

  13. ネットワークごとに接続の数を入力します。

    論理ドメインに対するネットワークには複数回接続できます。論理ドメインを作成する場合、ネットワークに対する接続数は、論理ドメインに対して作成される仮想ネットワーク・デバイスの数と言い換えることができます。作成される仮想ネットワーク・デバイスの数は、制御ドメイン内に存在する仮想スイッチの数によって異なります。

    論理ドメインを起動する場合、論理ドメインを外部ネットワークに接続するための仮想スイッチを定義する必要があります。

  14. 「Next」をクリックし、論理ドメインを作成するために選択した詳細のサマリーを表示します。

  15. 情報を確認し、「Finish」をクリックしてプロファイルを保存します。

    最初のステップでこのプロファイルを使用してデプロイメント計画を作成する場合、対応する論理ドメイン計画も作成されます。

15.12 論理ドメイン計画の作成および適用

論理ドメイン・プロファイルを作成する場合、このプロファイルを使用してデプロイメント計画を作成するように選択できます。また、論理ドメイン計画を作成することもできます。論理ドメインのみをインストールする単純計画か、論理ドメインを作成してこの上でOSをプロビジョニングする複合計画を作成できます。次の手順では、単純計画を作成して論理ドメインのみをインストールする方法について説明します。この場合、計画内で選択する論理ドメイン・プロファイルを作成しておく必要があります。

論理ドメイン計画の作成の手順

  1. 「Plan Management」セクションの「Deployment Plans」ツリーで、「Create Logical Domains」計画を選択します。

  2. 「Actions」ペインで「Create Plan from Template」をクリックします。

    「Create a Deployment Plan」ウィンドウが表示されます。

  3. 計画の名前および説明を入力します。

  4. 失敗ポリシーを選択します。

  5. 「Create Logical Domain」ステップで論理ドメイン・プロファイルを選択します。

    論理ドメイン・プロファイルを選択する単純な単一ステップ計画です。使用可能な論理ドメイン・プロファイルは、「Associated Profile/Deployment Plan」のドロップダウン・リスト内にリストされます。

  6. 作成する論理ドメインの数を入力します。

  7. 「Save」をクリックし、デプロイメント計画を作成します。

関連付けられたプロファイルを使用してデプロイメント計画が作成されます。ここで、適切なターゲットに計画を適用し、論理ドメインを作成します。

15.12.1 論理ドメインのデプロイメント計画の適用

作成した論理ドメインのデプロイメント計画をターゲット・サーバーに適用し、論理ドメインを作成します。

  1. 作成した論理ドメインのデプロイメント計画を「Deployment Plans」ツリーで選択します。

  2. 「Actions」ペインで「Apply Deployment Plan」をクリックします。

    「Select Target Assets」ウィンドウが表示されます。

  3. リストからターゲット・サーバーを選択します。

    計画に適用するターゲットを1つ以上選択できます。

  4. 「Add to Target List」オプションをクリックし、計画の適用対象として選択したターゲットを追加します。

  5. 最小限の対話作業で計画を実行するか、プロファイル値を上書きするかを選択します。

  6. 「Next」をクリックし、プロファイル内のリソース割当てを指定します。

  7. 必要に応じて、論理ドメインの開始名、および論理ドメインに追加する番号を変更します。

    「Next」をクリックし、ストレージ・リソースの割当てを指定します。

  8. 選択したターゲットでプロファイル内のストレージ・リソースが使用不可である場合は、赤いフラグが付きます。必要に応じて、ストレージ・リソースを変更します。

    「Next」をクリックし、ネットワーク・リソースの割当てを指定します。

  9. 選択したターゲットでプロファイル内のネットワーク・リソースの割当てが使用不可である場合は、赤いフラグが付きます。必要に応じて、ネットワーク・リソースを変更します。

    「Next」をクリックし、ジョブをスケジュールします。

  10. ジョブをすぐに実行するか後で実行するかをスケジュールします。「Next」をクリックします。

  11. サマリーを確認したら、「Apply」をクリックして、選択したターゲットでデプロイメント計画を実行します。

15.12.2 論理ドメインでのOSのプロビジョニング

論理ドメインでプロビジョニングするOracle OSバージョンは、Oracle VM Server for SPARC制御ドメインのOSバージョンとは関係ありません。制御ドメインのOracle Solaris OSバージョンとは関係なく、論理ドメインでOracle Solaris 10またはOracle Solaris 11 OSをプロビジョニングできます。

論理ドメインを作成した後、論理ドメインでOSをプロビジョニングする必要があります。

  • 適切なISOイメージがライブラリにインポートされていることを確認してください。Oracle Solaris 10である場合は、少なくともOracle Solaris 10 8/07である必要があります。

  • SPARCのOSプロビジョニング・プロファイルを作成または識別します。詳細は、「オペレーティング・システムのプロビジョニング」を参照してください。

  • OSプロビジョニング・プロファイルを使用してデプロイメント計画を作成または識別し、デプロイメント計画を適用します。


注意:

論理ドメインでOSプロビジョニングを監視するには、最初に論理ドメイン・コンソールを有効にする必要があります。詳細は、「論理ドメイン・コンソールの使用」を参照してください。

15.12.3 複合計画

論理ドメインを作成してこの論理ドメイン上でOSをプロビジョニングするステップで構成された「Configure and Install Logical Domains」デプロイメント計画が設定されています。この複合計画のステップは、次のとおりです。

必要なプロファイルおよび計画を作成し、この複合計画を作成します。

15.13 論理ドメインの管理

Oracle Enterprise Manager Ops Centerを使用して作成された論理ドメインを管理するために次の操作を使用できます。

15.13.1 論理ドメイン構成の編集

選択した論理ドメインの「Actions」ペインの「Edit Attributes」オプションを使用します。名前、説明、CPUスレッド、メモリー、暗号化ユニットおよび自動リカバリ優先度の値を編集できます。

タグの値を変更したり、新規タグを追加するには、「Edit Tags」オプションを使用します。

15.13.2 論理ドメインの停止

論理ドメインを停止すると、論理ドメインはネットワークから切断され、Oracle VM Server制御ドメインとの関連付けが解除され、関連するリソースがすべて解放されます。同じOracle VM Serverまたは別のターゲット・サーバー上のストレージ・ライブラリに維持されているものと同じ構成を使用して論理ドメインを再起動できます。

15.13.3 論理ドメインの起動

論理ドメインは停止状態から起動できます。論理ドメインを起動する場合、論理ドメインを同じターゲットと別のターゲット・サーバーのどちらで起動するかを選択できます。Oracle VM Server for SPARCには、Oracle VM Server for SPARCへのネットワーク接続の数と同じ数の仮想スイッチが作成されています。

論理ドメインのMACアドレスに接続できる仮想スイッチを選択する必要があります。1つの仮想スイッチは1つのMACアドレスにのみ接続できます。また、仮想スイッチに対してネットワークに接続しないように選択することもできます。

論理ドメインの起動の手順

  1. 停止している論理ドメインを選択します。

  2. 「Actions」ペインで「Start」をクリックします。

    Start Logical Domainウィザードが表示されます。

  3. 論理ドメインを起動するサーバー・プールを選択します。

    論理ドメインを停止すると、制御ドメインとの関連付けが解除され、サーバー上で起動できるようになります。

    論理ドメインにネットワークがアタッチされており、選択したサーバー・プールでこのネットワークを使用できない場合、このネットワークを論理ドメインの起動時に使用することはできません。

  4. 論理ドメインを起動するOracle VM Server for SPARCを選択します。論理ドメインがすでに実行されているものと同じOracle VM Serverを選択できます。それ以外の場合は、リストからOracle VM Server for SPARCを選択します。

    すべてのOracle VM Server for SPARCの現在の負荷が表示されます。この情報を使用して、論理ドメインを配置します。

    「Next」をクリックし、ネットワーク・インタフェースを指定します。

  5. 論理ドメインのMACアドレスと関連付ける必要がある仮想スイッチを選択します。

    表示される仮想スイッチの数は、サーバー・プールに対するネットワーク接続の数によって異なります。ネットワーク接続ごとに、仮想スイッチが作成されます。1つの仮想スイッチは1つのMACアドレスにのみ関連付けることができます。

  6. 仮想スイッチをMACアドレスに接続しない場合は、「Do Not Connect」を選択します。

    「Next」をクリックし、ジョブをスケジュールします。

  7. ジョブをすぐに実行するか後で実行するかをスケジュールします。

  8. プロパティを確認し、「Start」をクリックして論理ドメインを実行します。

15.13.4 論理ドメインへのストレージの追加

論理ドメインには仮想ディスクを追加できます。Oracle VM Server for SPARCに関連付けられたライブラリは、追加ストレージとして論理ドメインに追加できます。仮想ディスクを論理ドメインに追加するには、「Actions」ペインの「Add Storage」オプションを使用します。ストレージを追加する場合、論理ドメインは実行状態でもかまいません。

次のタイプのストレージ・ライブラリから仮想ディスクを追加できます。

  • ファイルシステム・ストレージ: NASライブラリ。ディスクの仮想ディスク名およびサイズを指定します。

  • 静的ブロック・ストレージ: SANまたはiSCSIストレージ・サーバーからLUNを選択します。LUNのサイズは固定されています。

  • 動的ブロック・ストレージ: Oracle Enterprise Manager Ops Centerで検出されて管理されているSANまたはiSCSIストレージ・サーバーからLUNを追加します。また、ボリューム・グループを選択してLUNのサイズを指定することにより、LUNを作成することもできます。

15.13.5 論理ドメイン・ネットワークの管理

論理ドメインのネットワークに接続したりネットワークから切断できます。論理ドメインは実行状態でもかまいません。ネットワークに接続するには、「Connect Network」オプションを使用します。1つのネットワークに対して複数回接続できます。

論理ドメインからネットワークに接続したりネットワークから切断するには、「Networks」タブの「Connect Network」および「Disconnect Network」アイコンを使用します。

図15-7 論理ドメイン・ネットワークのオプション

図15-7の説明が続きます
「図15-7 論理ドメイン・ネットワークのオプション」の説明

「Connect Guests to Network」ウィンドウで、ネットワークおよび仮想スイッチを選択します。

論理ドメインをネットワークに接続するための仮想スイッチを選択できます。ネットワーク接続の数に応じて、仮想スイッチがリストされます。

IPMPグループを作成したり、論理ドメインに割り当てられたNICを集約できます。IPMPグループおよびリンク集約の作成の詳細は、第7章「ネットワーク」を参照してください。

15.13.6 論理ドメインの移行

論理ドメインはOracle VM Serverから別のOracle VM Serverに移行できます。移行のタイプはウォーム移行です。論理ドメインが停止または一時停止された後、その静的構成がターゲット・ホストに移動されます。その後、同じ仮想イメージを使用して論理ドメインがターゲット・ホスト上で再起動されます。ウォーム移行の場合、オペレーティング・システムの稼働状態は維持されません。つまり、移行中にディスクへの保存サイクルを経由します。ドメインを移行するには、共有ストレージ・リソースが必要です。

Oracle VM Server for SPARC 1.2バージョンの場合、1つのMAUのみを使用して移行できます。

Oracle VM Server for SPARC 1.3以上のバージョンの場合、任意の数のMAUを使用して移行できます。

Oracle VM Server for SPARC 2.1バージョン以上のバージョンの場合、論理ドメインのライブ移行がサポートされます。


注意:

Oracle VM Server for SPARC 2.1および2.2の場合、論理ドメインを移行できるのは、ソース・マシンとターゲット・マシンで少なくともOracle VM Server for SPARC 2.1バージョンが実行されている場合のみです。

1つの論理ドメインの移行の手順

  1. 移行する論理ドメインを「Assets」ツリーで選択します。

  2. 「Actions」ペインで「Migrate」をクリックします。

    Migrate Logical Domainウィザードが表示されます。

  3. 適格なOracle VM Serverがプリファレンスの高い順に表示されます。リストからOracle VM Serverを選択します。

    「Next」をクリックします。

  4. 情報を確認し、「Finish」をクリックして論理ドメインを移行します。

この移行はこの論理ドメインから開始され、結果として、単一の論理ドメインが移行されます。Oracle VM Serverがサーバー・プールに配置されており、ホスト内に複数の論理ドメインが存在する場合、「Migrate Logical Domains」を使用してホスト内の複数の論理ドメインを移行できます。

複数の論理ドメインの移行の手順

  1. サーバー・プールに配置されているOracle VM Serverを選択します。

  2. 「Actions」ペインで「Migrate Logical Domains」をクリックします。

    Migrate Logical Domainsウィザードが表示されます。

  3. Oracle VM Server内で実行されている論理ドメインのリストが表示されます。リストから1つ以上の論理ドメインを選択します。

    「Next」をクリックします。

  4. すべての論理ドメインをホストするのに必要なリソースを持つ、同じサーバー・プール内の適格なOracle VM Serverが、プリファレンスの高い順に表示されます。リストからOracle VM Serverを選択します。

    「Next」をクリックします。

  5. サマリーを確認し、「Finish」をクリックして論理ドメインを移行します。

15.13.7 論理ドメインの自動リカバリの有効化

論理ドメインの自動リカバリを有効にすることができます。これにより、サーバー・プール内に配置されたOracle VM Server for SPARCに障害が発生した場合、サーバー・プール内の別のサーバーで論理ドメインがリカバリおよび再起動されます。

論理ドメインのリカバリの優先度の値を設定できます。この値により、Oracle VM Server for SPARC内の論理ドメインのリカバリの順序が決まります。リカバリの優先度には0から100の値を設定できます。たとえば、論理ドメインAに設定されているリカバリの優先度の値が12であり、論理ドメインBの値が15である場合、論理ドメインBが先にリカバリされます。

「Enable Automatic Recovery」および「Disable Automatic Recovery」オプションを使用して、論理ドメインの自動リカバリを設定します。論理ドメインの自動リカバリを無効にした場合、基礎となる仮想化ホストに障害が発生したときにこの論理ドメインはプール内の他のサーバーに移行されません。かわりに、「Server Pool」の「Shutdown Guests」にリストされます。必要に応じて、これらは他のサーバーで再起動できます。

図15-8 自動リカバリの有効化および無効化

図15-8の説明が続きます
「図15-8 自動リカバリの有効化および無効化」の説明

論理ドメインの属性を編集する場合、リカバリの優先度の値を編集できます。

サーバー・プール内の論理ドメインのリカバリに使用可能なリソースがない場合、論理ドメインの自動リカバリは不可能であるため、「論理ドメインのリカバリ」で説明されているリカバリ手順に従う必要があります。

論理ドメインの自動リカバリを構成すると、論理ドメインの自動ブート値はfalseに設定されます。自動ブート値は、Oracle Enterprise Manager Ops Centerによって制御されます。これは、障害が発生したサーバーが修復されて再起動された場合、論理ドメインは自動的に起動されないためです。Oracle Enterprise Manager Ops Centerにより、論理ドメインが他のサーバーでリカバリされて実行されているかどうかが確認されます。論理ドメインがリカバリされていない場合、論理ドメインが起動されます。論理ドメインが他のサーバーでリカバリされると、このサーバーでこれらの論理ドメインがクリーン・アップされます。

自動リカバリが構成されている論理ドメインに対してUIを使用して停止および起動操作を実行すると、オペレーティング・システムもOracle Enterprise Manager Ops Centerによって自動的にブートされます。

自動リカバリが構成されている論理ドメインに対してCLIを使用して停止および起動操作を実行する場合、OSを個別にブートする必要があります。これは、Oracle Enterprise Manager Ops Centerによって自動的には実行されません。

サーバー・プール内のOracle VM Server for SPARCの詳細は、第17章「サーバー・プール」および「自動リカバリ」を参照してください。

15.13.8 論理ドメインのリカバリ

次の手順では、サーバー・プール内のOracle VM Server for SPARCサーバーに障害が発生したときに、アタッチされている論理ドメインをリカバリするために実行が必要なアクションについて説明します。

  1. 障害が発生したサーバーを分離します。

    物理サーバーのALOMまたはILOMにログインし、サーバーを停止します。

  2. 障害が発生したサーバーの電源をオフにします。

  3. Oracle Enterprise Manager Ops CenterのUIで、障害が発生したサーバーがメンバーであるサーバー・プールを選択します。サーバーに使用不可のフラグが付けられているかどうか確認します。このステータスは約5分以内に更新されます。

  4. UIでサーバーの制御ドメインを選択し、「Actions」ペインで「Delete Asset」をクリックします。

  5. 障害が発生したサーバーがメンバーであったサーバー・プールを選択し、「Shutdown Guests」リストを展開します。

  6. 障害が発生したサーバーにアタッチされている論理ドメインがリストされます。論理ドメインを選択し、「Start」をクリックし、サーバー・プール内の目的のサーバーの論理ドメインを起動します。

15.13.9 論理ドメインの削除

論理ドメインを削除すると、関連するネットワークから切断され、Oracle VM Serverとの関連付けが解除されます。関連するリソースがすべて解放され、ドメイン構成がライブラリから削除されます。論理ドメインに対するすべての参照(ディスク・イメージおよびスナップショットを含む)がシステムから削除されます。ただし、論理ドメインのプロファイルと計画はそのまま残ります。

論理ドメインを手動で削除する(つまりネイティブCLIを使用する)場合、UIには論理ドメインの削除が反映されます。

15.13.10 論理ドメイン・コンソールの使用

Oracle Enterprise Manager Ops CenterのUI内の論理ドメイン・コンソールにアタッチできます。コンソール接続を有効にしてから、コンソールに接続します。


注意:

論理ドメインが「Assets」ツリー内に表示されていない場合、コンソールは自動的にログアウトされますが、接続は接続期限が切れるまで維持されます。再度ログインする必要があります。

15.14 既存のOracle VM Server for SPARC環境の管理

Oracle Enterprise Manager Ops Centerで既存のOracle VM Server for SPARC環境を管理できます。

手動でプロビジョニングしたOracle VM Server for SPARCを検出および管理できます。Oracle Enterprise Manager Ops Centerでは、基礎となる論理ドメインが自動的に検出および管理されます。「Assets」ツリーには、検出された論理ドメインが制御ドメインの下にグループ化された状態で順に表示されます。

UIを介してプロビジョニングしたOracle VM Server for SPARCに対して手動で作成した論理ドメインも、UIで自動的に検出および管理されます。

また、Oracle Enterprise Manager Ops Center内のOSプロビジョニングのプロファイルおよび計画を使用して、手動で作成した論理ドメインでOSをプロビジョニングすることもできます。

既存の論理ドメインに対してUIで次の機能を実行できます。

制限

Oracle Enterprise Manager Ops Centerでこのような論理ドメインを管理する際の制限は、次のとおりです。

表15-2は、新規の論理ドメインの管理と比較した、既存の論理ドメインの管理のオプションを示しています。

表15-2 Oracle VM Serverの管理オプション

オプション 新規VM Server for SPARC 新規の論理ドメイン 既存のOracle VM Server for SPARC 既存の論理ドメイン

Oracle VM Serverの属性の変更

はい

N/A

はい

N/A

Oracle VM Serverの再起動

はい

N/A

はい

N/A

ネットワークの管理

はい(スタンドアロン)

はい

いいえ

いいえ

ストレージの管理

はい(スタンドアロン)

はい

いいえ

いいえ

論理ドメインの起動

N/A

はい

N/A

はい

論理ドメインの停止

N/A

はい

N/A

はい

論理ドメインの再起動

N/A

はい

N/A

はい

論理ドメインの削除

N/A

はい

N/A

はい

サーバーのデプロイメント計画のインストール

はい

はい

いいえ

はい

コンソールの有効化

N/A

はい

N/A

はい


15.15 関連リソース

アクションの実行の手順、またはこの機能のロールの詳細は、次のいずれかのリソースを参照してください。