パート I Oracle VM Server for SPARC 3.1 ソフトウェア
パート II オプションの Oracle VM Server for SPARC ソフトウェア
第 14 章 Oracle VM Server for SPARC 物理から仮想への変換ツール
Oracle VM Server for SPARC P2V ツールの概要
Oracle VM Server for SPARC P2V ツールのインストール
Oracle VM Server for SPARC P2V ツールのインストール方法
第 15 章 Oracle VM Server for SPARC Configuration Assistant (Oracle Solaris 10)
Configuration Assistant (ldmconfig) の使用
Configuration Assistant のインストール
Configuration Assistant を実行するための前提条件
Configuration Assistant の制限および既知の問題
第 17 章 Oracle VM Server for SPARC 管理情報ベース (MIB) ソフトウェアの使用
Oracle VM Server for SPARC 管理情報ベースの概要
Logical Domains Manager と Oracle VM Server for SPARC MIB
Oracle VM Server for SPARC MIB オブジェクトツリー
Oracle VM Server for SPARC MIB ソフトウェアのインストールと構成
Oracle VM Server for SPARC MIB ソフトウェアのインストールと構成
Oracle VM Server for SPARC MIB ソフトウェアパッケージのインストール方法
Oracle VM Server for SPARC MIB モジュールを Oracle Solaris SNMP エージェント にロードする方法
Oracle VM Server for SPARC MIB ソフトウェアパッケージを削除する方法
Oracle VM Server for SPARC MIB の問い合わせ
Oracle VM Server for SPARC MIB 情報の取得
ドメインポリシーテーブル (ldomPolicyTable)
サービスプロセッサ構成テーブル (ldomSPConfigTable)
仮想メモリーの物理バインディングテーブル (ldomVmemPhysBindTable)
仮想ディスクサービスデバイステーブル (ldomVdsdevTable)
仮想ネットワークデバイステーブル (ldomVnetTable)
仮想コンソール端末集配信装置テーブル (ldomVccTable)
仮想コンソールグループテーブル (ldomVconsTable)
仮想コンソール関係テーブル (ldomVconsVccRelTable)
Oracle VM Server for SPARC MIB モジュールトラップの使用
Oracle VM Server for SPARC MIB トラップの説明
仮想コンソール端末集配信装置の変更 (ldomVccChange)
仮想コンソールグループの変更 (ldomVconsChange)
第 18 章 Logical Domains Manager の検出
Logical Domains Manager を実行しているシステムの検出
サブネット上で実行している Logical Domains Manager を検出する方法
第 19 章 Logical Domains Manager での XML インタフェースの使用
Logical Domains Manager のアクション
Logical Domains Manager のリソースとプロパティー
仮想ディスクサーバーボリューム (vds_volume) リソース
物理 I/O デバイス (physio_device) リソース
仮想データプレーンチャネルサービス (vdpcs) リソース
ldmconfig コマンドでは、ユーザーインタフェース画面に一致する一連の操作が実行されます。最後の手順に到達するまで、後方 (前の手順) および前方 (次の手順) に移動できます。最後の手順では、構成が生成されます。いつでも Configuration Assistant を終了したり、構成をリセットしてデフォルトを使用できます。最後の画面では、論理ドメインに構成を配備できます。
まず、Configuration Assistant は、システムを自動的に検査し、ベストプラクティスに基づいて最適なデフォルトのプロパティーを判断してから、これらのプロパティーのうち配備の制御に必要なプロパティーを表示します。これは完全なリストではないことに注意してください。他のプロパティーを設定して構成をさらにカスタマイズできます。
ldmconfig ツールの使用方法については、ldmconfig(1M) のマニュアルページを参照してください。
次のプロパティーを調整できます。
ゲストドメインの数。作成するアプリケーションのゲストドメインの数を指定します。ゲストドメイン数の最小値は 1 です。最大値は、使用できる VCPU リソースによって決まります。たとえば、64 スレッドの CMT システムで、制御ドメイン用に 4 つのスレッドを予約し、各ゲストドメインに 1 つのスレッドを使用して最大 60 個のゲストドメインを作成できます。ベストプラクティスが選択されている場合、ゲストドメインあたりの VCPU リソースの最小数は、1 コア になります。そのため、1 コアあたり 8 スレッドの 8 コアシステムでベストプラクティスが選択されている場合、それぞれ 1 つのコアが割り当てられた最大 7 個のゲストドメインを作成できます。また、制御ドメインにも 1 つのコアが割り当てられます。
Configuration Assistant は、そのシステムに構成可能なドメインの最大数を表示します。
Configuration Assistant は次のタスクを実行し、ドメインを作成します。
すべてのドメインに対して:
5000 - 5100 のポートに仮想端末サービスを作成
仮想ディスクサービスを作成
指定されたネットワークアダプタに仮想ネットワークスイッチを作成
仮想端末サーバーデーモンを有効化
各ドメインに対して:
論理ドメインを作成
ドメインに割り当てられる VCPU を構成
ドメインに割り当てられるメモリーを構成
仮想ディスクとして使用する UFS ディスクファイルを作成
ディスクファイルの仮想ディスクサーバーデバイス (vdsdev) を作成
ディスクファイルをドメインの仮想ディスク vdisk0 として割り当て
指定されたネットワークアダプタの仮想スイッチに接続された仮想ネットワークアダプタを追加
OBP プロパティー auto-boot?=true を設定
OBP プロパティー boot-device=vdisk0 を設定
ドメインをバインド
ドメインを起動
デフォルトのネットワーク。新しいドメインで仮想ネットワークに使用するネットワークアダプタを指定します。このアダプタは、システムに存在する必要があります。Configuration Assistant は、現在システムによってデフォルトアダプタとして使用されているアダプタ、およびリンクステータスがアクティブになっているアダプタ (ケーブル接続されているアダプタ) を強調表示します。
仮想ディスクサイズ。新しい各ドメインの仮想ディスクを作成します。これらの仮想ディスクは、ローカルファイルシステムに存在するディスクファイルに基づいて作成されます。このプロパティーは、各仮想ディスクのサイズを G バイト単位で制御します。最小サイズの 8G バイトは、Oracle Solaris 10 OS を格納するために必要なおおよそのサイズに基づいています。最大サイズは 100G バイトです。
Configuration Assistant がすべてのドメインのディスクファイルを格納するのに十分な領域のあるファイルシステムを検出できない場合、エラー画面が表示されます。この場合、アプリケーションを再実行する前に次の操作が必要になることがあります。
仮想ディスクのサイズを減らす
ドメインの数を減らす
より容量の大きいファイルシステムを追加する
仮想ディスクディレクトリ。新しいドメインの仮想ディスクとして作成するファイルを格納するために十分な容量のあるファイルシステムを指定します。このディレクトリは、選択するドメインの数、および仮想ディスクのサイズに基づいて指定します。これらのプロパティーの値が変更された場合は、値を再計算して格納先ディレクトリを選択する必要があります。Configuration Assistant は、十分な領域のあるファイルシステムのリストを表示します。ファイルシステム名を指定すると、このファイルシステムに /ldoms/disks というディレクトリが作成され、このディレクトリにディスクイメージが作成されます。
ベストプラクティス。プロパティー値にベストプラクティスを使用するかどうかを指定します。
yes という値を選択すると、Configuration Assistant によっていくつかの構成プロパティー値にベストプラクティスが使用されます。ベストプラクティスでは、最小値として、ドメインあたり 1 コアという値が適用されます。これにはシステムドメインも含まれます。この設定により、ゲストドメインの最大数は、システムに存在するコアの合計数から、システムドメイン用の 1 コアを引いた数に制限されます。たとえば、それぞれ 8 つのコアが割り当てられた 2 ソケット SPARC Enterprise® T5140 の場合、ゲストドメインの最大数はシステムドメインを除いた 15 個となります。
no という値を選択すると、Configuration Assistant によって、最少で 1 スレッドが割り当てられたドメインの作成が許可されます。ただし、システムドメインのスレッド数は 4 以上に保持されます。
次に、Configuration Assistant は、作成される配備構成の概略を表示します。これには次の情報が含まれます。
ドメイン数
各ゲストドメインに割り当てられる CPU
各ゲストドメインに割り当てられるメモリー
仮想ディスクのサイズおよび場所
ゲストドメインの仮想ネットワークサービスに使用されるネットワークアダプタ
システムによってサービスに使用される CPU およびメモリーの量
有効な Oracle Solaris OS DVD が識別されると、これを使用して共有仮想 CD-ROM デバイスが作成され、ゲストドメインに Oracle Solaris OS をインストールできるようになります。
最後に、Configuration Assistant はシステムを構成して、指定された Oracle VM Server for SPARC 配備を作成します。また、実行される処理についての説明と、システムを構成するために実行するコマンドを表示します。この情報は、システムを構成するために必要な ldm コマンドの使用法を理解するのに役立ちます。
注意 - この構成手順に影響を与えたり、このプロセスを中断したりしないでください。システムの構成が不完全になることがあります。 |
コマンドが正常に終了したら、変更を有効にするためにシステムをリブートしてください。