| Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Contentの理解 11g リリース1 (11.1.1) B66700-05 |
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Oracle WebCenter Enterprise Captureは、プロセス指向のイメージング・アプリケーションやイメージ対応のエンタープライズ・アプリケーションを中心に、ペーパー・ドキュメントや電子ドキュメントに対して拡張性の高いドキュメント・キャプチャを提供します。
この章の内容は、次のとおりです。
Captureの詳細は、次の各ガイドに記載されています。
Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Enterprise Captureの管理
Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Enterprise Captureの使用
Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Enterprise Captureのアドミニストレーション
Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Enterprise Captureのスクリプト開発
Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Forms Recognition/Enterprise Capture統合ガイド
Oracle WebCenter Enterprise Captureでは、ペーパー・ドキュメントと電子ドキュメントの両方を取り込むことができる1つのシステムを組織に提供します。Captureでは、大規模で本番レベルのスキャナを使用できるユーザーフレンドリなWebインタフェースにより、集中管理されたイメージと分散したイメージの両方の取込みをサポートしています。業界標準のTWAINスキャン・インタフェースがサポートされているため、業界をリードする様々なドキュメント・イメージ・スキャナを使用して、ペーパー・ドキュメントのデジタル化が可能になります。既存の電子ドキュメントは、ユーザーが容易に取り込むことができます。また、電子メール・サーバーまたはネットワーク・フォルダをモニターできるインポート・プロセスを介して自動的に取り込むこともできます。ドキュメントは取込み後、バー・コード認識技術による自動化プロセスまたは手動で、メタデータを適用することにより編成され索引付けされます。処理終了後、ドキュメントはコンテンツ管理システムにコミットされます。Captureは、完全にOracle WebCenter Content: ImagingおよびOracle WebCenter Contentと統合されており、非常に重要なビジネス・コンテンツの取込み、保存、管理および取得を可能にする1つのシステムを組織に提供します。
CaptureはOracle WebCenter Forms Recognitionとも統合されており、インテリジェントなデータ取込み機能を使用して、ドキュメントから情報を認識、分類および抽出します。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Forms Recognition/Enterprise Capture統合ガイドを参照してください。
前述の機能に加え、Captureでは大量のビジネス・ドキュメントの処理を容易に行って、データ抽出を自動化し、管理者操作の必要性を最小限にします。
バッチおよびドキュメントは、Captureでの作業の主要なドライバです。Captureでは、ドキュメントはバッチ内にスキャンまたはインポートされて保存されます。バッチは、ドキュメントに編成されメタデータ(索引)値を割り当てられた、取り込まれたイメージまたは電子ドキュメント・ファイル(PDFやMicrosoft Officeファイル)で構成されます。各ドキュメントは、一連のメタデータ値を共有します。
Captureには、次の主要なプロセスが関連しています。
取込み: Captureワークスペース内でドキュメントをスキャンまたはバッチにインポートします。
変換: PDFまたはMicrosoft Officeドキュメントなどのイメージ以外のドキュメントを標準イメージ形式に変換します。
分類: バッチを論理ドキュメントに分割し、各ドキュメントに一連のメタデータを割り当てます。
コミット: バッチのドキュメントすべて(イメージおよびイメージ以外)とそのメタデータを、特定の場所またはコンテンツ・リポジトリに選択された出力形式で書き込み、その後それらをCaptureワークスペースから削除します。
Oracle WebCenter Enterprise Captureクライアントはエンドユーザー・アプリケーションです。これにより、ナレッジ・ワーカー、ビジネス・アプリケーション・ユーザーまたはスキャン・オペレータは、スキャナを使用したり、電子ドキュメント・ファイルをインポートしたりして、バッチを作成します。バッチを作成後、ユーザーはドキュメントを分類および索引付けを行うことができます。
クライアントには次の主要な機能があります。
ドキュメントのスキャンとインポート(業界標準のTWAIN互換インタフェースを使用したデスクトップ・スキャナまたはその他のTWAIN互換入力デバイスからのスキャン)
ドキュメントのレビュー、編集および索引付け
バッチのリリース(結果的にドキュメントの処理、コンテンツ・リポジトリへのチェックインまたはビジネス・アプリケーション・レコードへの添付が可能)
Oracle WebCenter Enterprise Captureワークスペースは、特定の環境のメタデータ、構成プロファイルおよび物理データを集中管理する場所を提供する完全なCapture環境です。ワークスペース・マネージャは複数のワークスペースを定義できます。ワークスペース・マネージャは、自分にアクセス権が付与されているワークスペースを構成および管理し、自分のワークスペースに対する他のユーザーのアクセスを制御します。Captureクライアントのユーザーは、権限を付与されているワークスペース内でバッチを作成し、これにアクセスします。
この項の項目は次のとおりです。
Captureワークスペースには、次の利点があります。
部門や部署または組織ごとにドキュメント・キャプチャを管理するために役立つ、個別の作業領域
複数のCaptureコンポーネントを再利用するための共有可能な要素
ワークスペースでのユーザー/グループの制限により可能になる、ワークスペースへのセキュアなアクセス
ワークスペースのコピー機能により、ワークスペースの構成を別の環境に容易に適用可能
ワークスペース内で作成されたバッチに対するアクセスを制限する機能
Captureワークスペース・コンソールでは、ワークスペース・マネージャがCaptureアプリケーションで使用するためのワークスペースを設定する中央の構成用の場所を提供します。たとえば、ワークスペース・マネージャは、ワークスペースとその要素の作成および構成、メタデータ・フィールド、選択リスト、データベース参照の作成、プロファイルの構成を行い、次にそれらをクライアント・プロファイルおよびバッチ・プロセッサ・ジョブなどの様々な領域で使用します。また、ワークスペース・マネージャは特定の環境の処理順序を計画することもできます。
ワークスペース・マネージャのロールの詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Enterprise Captureの管理を参照してください。
Oracle WebCenter Enterprise Captureでは、次のプロセッサを提供します。ワークスペース・マネージャはワークスペース・コンソール内でこれらのプロセッサの自動化を構成できます。
インポート・プロセッサ: ファイル・システム・フォルダ、区切り形式のリスト(テキスト/ASCII)のファイルまたは電子メール・サーバーのアカウント・フォルダなどのソースからの自動化された一括インポートを提供します。インポート・ジョブはソースを監視し、指定された頻度で(1分、1時間、1日ごとなど)インポートを実行します。
ドキュメント変換プロセッサ: Oracle Outside Inテクノロジを使用して、イメージ以外のドキュメントをCaptureで指定された形式に自動的に変換します。たとえば、ドキュメント変換プロセッサでは、PDFやMicrosoft Officeドキュメントなどのドキュメント・ファイルをTIFFイメージ形式に変換できます。変換時に様々な方法でドキュメントをマージすることもできます。
認識プロセッサ: バー・コード認識、パッチ・コード認識、ドキュメント分割および自動索引付けを自動的に実行します。
コミット・プロセッサ: コミット・プロファイルを実行して、指定された場所またはコンテンツ・リポジトリに自動的にバッチを出力し、その後ワークスペースからバッチを削除します。サポートされる出力形式には、複数ページのTIFF、イメージのみのPDF/Aおよび検索可能なPDFドキュメントが含まれます。コミット・プロファイルは、ドキュメントとメタデータの出力方法を指定し、メタデータ・フィールド・マッピング、出力形式、エラー処理の指示およびコミット・ドライバの設定を含みます。
Captureのユーザー・ログイン、アクセスおよび認証は、Oracle Platform Security Services (OPSS)と統合されています。認証後、ユーザーの権限は割り当てられたCaptureのロールによって異なります。ロールは、システム管理者によりOracle Enterprise Managerで割り当てられます。
Oracle WebCenter Contentによるビジネス・ソリューションでは、Captureを利用してアプリケーション内から直接ペーパー・ドキュメントをスキャンしたり、コンテンツに索引付けしたりできます。
