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Oracle® Fusion Middleware Oracle HTTP Serverのインストールと構成
12c (12.2.1)
E69937-01
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5 スタンドアロン・ドメインにおけるOracle HTTP Serverの構成

この章では、Oracle Fusion Middleware構成ウィザードを使用して、スタンドアロン・ドメインにOracle HTTP Serverを作成および構成する方法について説明します。

ドメイン作成に使用可能なその他の方法の詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のWebLogicドメインの作成、拡張および管理のための追加ツールに関する項を参照してください。

注意:

「インストール・タイプ」画面で「スタンドアロンHTTPサーバー」(「WebLogic Serverとは切り離して管理」)を選択した場合にのみ、この項の構成手順を実行します。「同じ場所に配置されたHTTPサーバー(WebLogic Server経由で管理)」を選択した場合、「WebLogic ServerドメインでのOracle HTTP Serverの構成」のタスクに従います。

Oracle HTTP Serverドメイン構成オプションの詳細は、「Oracle HTTP Serverの標準的なインストールのトポロジの概要」を参照してください。

この章の構成は、次のとおりです。

5.1 構成ウィザードの起動

ドメイン構成を開始するには、UNIXの場合はORACLE_HOME/oracle_common/common/binディレクトリに、Windowsの場合はORACLE_HOME\oracle_common\common\binに移動し、Oracle HTTP Serverの構成ウィザードを起動します。

  • UNIXの場合

    ./config.sh
    
  • Windowsの場合

    config.cmd

5.2 ドメインを構成するための「構成ウィザード」画面のナビゲート

この項の指示に従って、スタンドアロン・ドメインにOracle HTTP Serverを構成します。

注意:

Oracle HTTP Serverインスタンスをご使用のドメインに作成する際に、ご使用のコンポーネントに割り当てているポートが利用可能であることを確認してください。構成ウィザードでは、ポートの自動的な割当ては実行されません。

タスク1   ドメイン・タイプとドメイン・ホームの場所の選択

「構成タイプ」画面で、「新規ドメインを作成(N)」を選択します。

「ドメインの場所」フィールドで、ドメイン・ホームのディレクトリを指定します。

Oracle HTTP Server Oracleホームにパッチを当てるかこれをアップグレードする必要がある場合に、ドメイン・データが上書きされないようにするために、Oracle HTTP Server Oracleホーム外にドメイン・ホームを作成することをお薦めします。ドメイン・ホームは、システム上の任意の場所に配置できます。

ヒント:

ドメイン・ホーム・ディレクトリの詳細は、『Oracle Fusion Middlewareのインストールのプランニング』のドメイン・ホームの選択に関する項を参照してください。

この画面のその他のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』の構成タイプに関する項を参照してください。

タスク2   構成テンプレートの選択

「テンプレート」画面で、Oracle HTTP Server (スタンドアロン) - 12.2.1.0 [ohs]を選択します。

ヒント:

この画面のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のテンプレートに関する項を参照してください。

タスク3   JDKの指定

「JDKの選択」画面で、Oracle Hotspot JDKを選択します。

タスク4   システム・コンポーネントの選択

「システム・コンポーネント」画面でOHSインスタンスを追加するには、「追加」アイコンをクリックし、表でシステム・コンポーネント名を指定します。たとえば、ohs_1です。

タスク5   OHSサーバーの詳細の指定

「リスニング・アドレス」を除くすべてのオプションが自動的に移入されます。ポート番号がデフォルトのままであっても、これらのポートが他のサービスによって使用されていないことを確認してください。着信接続要求の際にOracle HTTP Serverによって使用されるネットワーク・インタフェースの制限が必要な場合、このリスニング・アドレスが必要です。必要に応じて、「リスニング・アドレス」を指定します。必要に応じて、他の値も変更できます。

ヒント:

この画面におけるオプションの詳細は、『構成ウィザードによるドメインの作成』のOHSサーバーに関する項を参照してください。

タスク6   ノード・マネージャの構成

「ノード・マネージャ」画面を使用して、構成しようとするノード・マネージャのタイプと、ノード・マネージャ資格証明を選択できます。

「ノード・マネージャ」・タイプに「ドメイン当たり(P)」を選択し、ノード・マネージャ資格証明を指定します。

ヒント:

この画面のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のノード・マネージャに関する項を参照してください。

ノード・マネージャのタイプの詳細は、『Oracle WebLogic Serverノード・マネージャの管理』のノード・マネージャの概要に関する項を参照してください。

タスク7   構成の仕様の確認とドメインの構成

「構成のサマリー」画面には、作成しようとするドメインの構成情報の詳細が含まれます。この画面に示された各項目の詳細を調べて、情報に間違いがないことを確認します。

変更が必要な場合は、「戻る」ボタンを使用するか、ナビゲーション・ペインで画面を選択することで任意の画面に戻れます。

ドメイン作成は、「作成」をクリックするまでは開始されません。

ヒント:

この画面のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』の構成サマリーに関する項を参照してください。

5.3 インスタンスの起動

構成が完了したら、次の手順を実行して、ドメインの管理に使用できる各ツールにアクセスします。

注意:

  • ドメインの管理に使用できるその他のツールの詳細は、『Oracle Fusion Middlewareの管理』のOracle Fusion Middlewareの管理ツールの概要に関する項を参照してください。

  • 予約済の範囲内(通常1024未満)にあるTCPポートを使用するOracle HTTP Serverインスタンスを作成しようとしている場合、サーバーを特権ポートにバインドできるように追加の構成を行う必要があります。詳細は、『Oracle HTTP Serverの管理』の権限ポートでのOracle HTTP Serverインスタンスの起動(UNIXの場合のみ)に関する項を参照してください。

5.3.1 ノード・マネージャの起動

ドメインごとのノード・マネージャを起動するには、DOMAIN_HOME/binディレクトリに移動します。Domain_Homeは、Oracle HTTP Serverを構成した場所への完全なパスです。

  • UNIXの場合

    出力ファイルとしてnohupおよびnm.outを使用して、次のようにノード・マネージャを起動します。

    nohup ./startNodeManager.sh > nm.out&
    
  • Windowsの場合

    startNodeManager.cmd
    

    注意:

    Windowsオペレーティング・システムの場合は、ノード・マネージャを起動サービスとして実行するように構成することをお薦めします。これによって、システムが再起動されるたびに、ノード・マネージャが自動で起動されます。

    詳細は、『Oracle WebLogic Serverノード・マネージャの管理』の起動サービスとしてのノード・マネージャの実行に関する項を参照してください。

ノード・マネージャの起動後は、ターミナルを閉じないでください。追加ノード・マネージャの構成オプションの詳細は、『Oracle WebLogic Serverノード・マネージャの管理』を参照してください。

5.3.2 Oracle HTTP Serverインスタンスの起動

Oracle HTTP Serverインスタンスを起動するには、次の手順を行います。

  • UNIXの場合

    1. Domain_Home/binディレクトリに移動します。Domain_Homeは、Oracle HTTP Serverを構成した場所への完全なパスです。

      次に例を示します。

      cd /user_projects/domains/base_domain/bin

    2. 次のコマンドを実行します。

      ./startComponent.sh system_component_name

      前述のコマンドでは、system_component_nameは、ドメインの構成時に指定したOracle HTTP Serverシステム・コンポーネント名です。

      次に例を示します。

      ./startComponent.sh ohs_1

  • Windowsの場合

    1. Domain_Home/binディレクトリに移動します。Domain_Homeは、Oracle HTTP Serverを構成した場所への完全なパスです。

      次に例を示します。

      cd \user_projects\domains\base_domain\bin

    2. 次のコマンドを実行します。

      startComponent.cmd system_component_name

      前述のコマンドでは、system_component_nameは、ドメインの構成時に指定したOracle HTTP Serverシステム・コンポーネント名です。

      次に例を示します。

      startComponent.cmd ohs_1

詳細は、『Oracle HTTP Server管理者ガイド』のコマンド行からのOracle HTTP Serverインスタンスの起動に関する項を参照してください。

5.3.2.1 ライブラリが欠落すると、通知なしにHTTPDが終了することがある

WindowsプラットフォームでOracle HTTP Serverが機能するには、そのシステムにMicrosoft Visual C++ランタイム・ライブラリがインストールされている必要があります。インストールされていない場合、Oracle HTTP Serverは何も出力せずに、またはエラー・ダイアログ・ボックスを表示せずに(レジストリの設定に応じて)、終了することがあります。

Oracle HTTP Serverの起動に失敗し、Oracle HTTP Serverによってエラー・メッセージがサーバー・エラー・ログまたはノード・マネージャ・ログに記録されない場合は、次の手順に従って問題を診断します。
  1. 次のランタイム・ライブラリがインストールされていることを確認します: Microsoft Visual C++ 2008 Feature Pack Redistributable Package (x64)
    1. このランタイム・ライブラリがない場合は、http://www.microsoft.com/en-us/download/details.aspx?id=16771からダウンロードします
    2. このパッケージをインストールした後、このパッケージに対してMicrosoft社推奨のサービス・パックまたはその他の修正をインストールします。
    3. ランタイム・ライブラリおよび関連するサービス・パックまたは修正をインストールした後、Oracle HTTP Serverの起動を再試行します。
  2. コマンド・プロンプトからOracle HTTP Serverの起動を試みます。

    注意:

    Oracle HTTP Serverは、このようにコマンド・プロンプトから起動した場合は適切に機能しません。Oracle HTTP Serverのこの起動方法は、診断のみを目的としています。
    1. DOMAIN_HOME/servers/<ohs-instancename>/logsディレクトリがOracle HTTP Serverによって作成されていない場合は、これを作成します。
    2. Fusion Middleware ControlまたはWLSTを使用してOracle HTTP Serverを起動してみます。
    3. ファイルDOMAIN_HOME/servers/<ohs-instancename/logs/lastinvocation.logを、新しいファイルstartohs.cmdにコピーします
    4. 新しいコマンド・プロンプトを開き、startohs.cmdを実行します。
    5. このスクリプトの実行後にエラー・メッセージが生成された場合、これらのメッセージから起動の失敗を診断します。
    6. このスクリプトの実行後にエラー・メッセージが生成されない場合は、次の手順に進みます。
  3. Oracle HTTP Serverの起動を試みる場合は、Windowsエラー情報を収集します。

    Oracle HTTP Serverのライブラリ・エラーのエラー・レポートは、ご使用のシステムで禁止されていることがあります。エラー・レポートの検証または修正に関する情報は、Microsoft社の次の記事を参照してください。

    「HOWTO: How To Change Hard Error Popup Handling in Windows NT」(http://support.microsoft.com/kb/128642)

    1. ErrorModeを目的の値に変更します。
      • デフォルト・モードは1です。この場合、Oracle HTTP Serverに関するライブラリ・エラーがレポートされません。

      • Windowsのイベント・ログへのレポートを有効にするには、モードを2に変更します。このタスクにはこの設定をお薦めします。

      • ハード・エラーのポップアップを有効にするには、モードを0に変更します。0に変更した場合、診断情報を収集後にただちに前の値に戻してください。サーバーが無人状態のときエラーが発生すると運用上の問題となる可能性があります。

    2. Fusion Middleware ControlまたはWLSTまたは前の手順で作成したstartohs.cmd.スクリプトを使用して、Oracle HTTP Serverの起動を試みます。
    3. ErrorModeの設定に応じて、ハード・エラー・ポップアップまたはWindowsイベント・ログ内の診断情報を確認します。

      Windowsイベント・ログを確認するには、Windows Event Viewerを開いて、Event Viewer (ローカル) / Windowsログ/ Applicationのログを表示します。

      Oracle HTTP Serverの起動の試行中に書き込まれたイベント・ログ・エントリを見つけます。

      ランタイム・ライブラリの検索に関するエラーは、イベントID33または35のSideBySideエラーとしてレポートされる場合があり、そのテキストではライブラリのロードを試みるOracleライブラリ、およびロードされる特定のライブラリが示されます。次に例を示します。

      level=Error
      Source=SideBySide
      Event Id = 33
      Activation context generation failed for "C:\work\Oracle\MD1212\ORACLE~1\bin\oraiau.dll".
      Dependent Assembly Microsoft.VC90.CRT,processorArchitecture="amd64",
      publicKeyToken="1fc8b3b9a1e18e3b",type="win32",version="9.0.21022.8" could not be found.
      Please use sxstrace.exe for detailed diagnosis.

      示されたライブラリをインストールする必要があります。この例ではVC90と示されていますが、これは前述の手順1で説明したMicrosoft Visual C++ 2008ライブラリです。

    4. ErrorModeの設定を前の状態に戻します。

5.4 次の手順

スタンドアロン・ドメインにおけるOracle HTTP Serverのインストールおよび構成が完了しました。次に実行する作業に関する手順は、「スタンドアロン・ドメインにおけるOracle HTTP Serverについての次の手順」を参照してください。