SiteMinder SSO

SiteMinderはWeb専用のソリューションです。デスクトップ・アプリケーションおよびそのアドイン(たとえば、Microsoft ExcelやReport Designer)は、SiteMinderからの認証を使用できません。ただし、Oracle Smart View for Officeでは、SiteMinder認証を使用できます。

プロセス・フロー

SiteMinder使用可能なSSOの概要を図で示します:


SiteMinderのシングル・サインオン・プロセス

SiteMinderのSSOプロセス:

  1. ユーザーは、SiteMinderによって保護されたOracle Enterprise Performance Management Systemリソースにアクセスしようとします。SiteMinderポリシー・サーバーをフロントエンドするWebサーバーに接続するURL(http://WebAgent_Web_Server_Name:WebAgent_Web_ServerPort/interop/index.jspなど)を使用します。
  2. Webサーバーは、資格証明を要求するポリシー・サーバーにユーザーをリダイレクトします。構成済ユーザー・ディレクトリに対する資格証明の検証後、ポリシー・サーバーは、SiteMinder WebエージェントのホストとなるWebサーバーに資格証明を渡します。
  3. SiteMinder WebエージェントのホストとなるWebサーバーは、EPM SystemをフロントエンドするOracle HTTP Serverに要求をリダイレクトします。Oracle HTTP Serverは、Oracle WebLogic Server上にデプロイされている、要求されたアプリケーションにユーザーをリダイレクトします。
  4. EPM Systemコンポーネントは、プロビジョニング情報を確認し、コンテンツを提供します。このプロセスが機能するには、SiteMinderでユーザーの認証に使用するユーザー・ディレクトリを、EPM Systemの外部ユーザー・ディレクトリとして構成する必要があります。これらのディレクトリは信頼済として構成する必要があります。

注意事項

SiteMinderはWeb専用のソリューションです。デスクトップ・アプリケーションおよびそのアドイン(たとえば、Microsoft ExcelやReport Designer)は、SiteMinderからの認証を使用できません。ただし、Smart Viewでは、SiteMinder認証を使用できます。

前提条件

  1. 完全な機能のSiteMinderインストールは、次のコンポーネントで構成されています:
    • ポリシーおよびエージェント・オブジェクトが定義されたSiteMinderポリシー・サーバー
    • SiteMinderポリシー・サーバーをフロントエンドするWebサーバーにインストールされたSiteMinder Webエージェント
  2. 完全な機能のEPM Systemデプロイメント。

    EPM SystemコンポーネントにWebサーバーを構成する場合、EPM Systemコンフィグレータは、WebLogic Serverに要求をプロキシするようにmod_wl_ohs.confを構成します。

SiteMinder Webエージェントの使用可能化

Webエージェントは、EPM Systemリソースに対する要求をインターセプトするWebサーバー上にインストールされます。認証されていないユーザーが保護されたEPM Systemリソースにアクセスしようとすると、Webエージェントではユーザーに対してSSO資格証明を要求します。ユーザーが認証されると、ポリシー・サーバーは認証されたユーザーのログイン名を追加し、そのログイン名はヘッダーで渡されます。その後、HTTP要求がEPM System Webサーバーに渡され、要求をリダイレクトします。EPM Systemコンポーネントはヘッダーから認証済ユーザー資格証明を抽出します。

SiteMinderは、異種のWebサーバー・プラットフォーム上で実行されているEPM System製品全体のSSOをサポートしています。EPM System製品が異なるWebサーバーを使用する場合、SiteMinder Cookieを同じドメイン内のWebサーバーに確実に渡せるようにする必要があります。各WebサーバーのWebAgent.confファイルのCookiedomainプロパティの値として適切なEPM Systemアプリケーション・ドメインを指定して、これを行います。

Netegrity SiteMinderエージェント・ガイドのWebエージェントの構成に関する項を参照してください。

注:

Oracle Hyperion Shared Servicesはそのコンテンツを保護するために基本認証を使用するため、Shared Servicesへの要求をインターセプトするWebサーバーは、SiteMinderを使用したSSOをサポートできるように基本認証を使用可能にする必要があります。

SiteMinder Webエージェント構成ウィザードを実行して、Webエージェントを構成します(これを行うには、WEBAGENT_HOME/install_config_info/nete-wa-configを実行します。たとえば、Windowsの場合、C:\netegrity\webagent\install_config_info\nete-wa-config.exeになります)。構成プロセスでは、SiteMinder WebサーバーのWebAgent.confが作成されます。

SiteMinder Webエージェントを使用可能にするには:

  1. テキスト・エディタを使用して、WebAgent.confを開きます。このファイルの場所は、使用しているWebサーバーによって異なります。
  2. enableWebAgentプロパティの値をはいに設定します。
    enableWebAgent="YES"
  3. Webエージェント構成ファイルを保存して閉じます。

例3-1 SiteMinderポリシー・サーバーの構成

SiteMinder管理者は、EPM System製品にSSOが使用可能になるようにポリシー・サーバーを構成する必要があります。

構成プロセスは次のとおりです:

  • SiteMinder Webエージェントの作成、およびSiteMinder Webサーバーに適した構成オブジェクトの追加
  • 保護する必要がある各EPM Systemリソースのレルムの作成、およびWebエージェントのレルムへの追加。保護するリソースを参照してください
  • 保護するEPM Systemリソース用に作成されたレルム内で、保護しないリソース用のレルムを作成します。保護しないリソースを参照してください
  • HTTPヘッダー参照の作成。ヘッダーは、EPM Systemアプリケーションにログイン属性の値を提供する必要があります。ログイン属性の簡単な説明は、Oracle Enterprise Performance Management Systemユーザー・セキュリティ管理ガイドのOID、Active Directoryおよびその他のLDAPベースのユーザー・ディレクトリの構成を参照してください。
  • Webエージェント・アクションとして、取得、ポストおよび配置を使用したレルム内のルールの作成
  • 値がhyplogin=<%userattr="SM_USERLOGINNAME"%>のレスポンス属性の作成
  • ポリシーの作成、ユーザー・ディレクトリ・アクセスの割当て、およびEPM System用に作成したルールの現在のメンバー・リストへの追加
  • EPM Systemコンポーネント用に作成したルールに対する応答の設定

例3-2 EPM System Webサーバーに要求を転送するためのSiteMinder Webサーバーの構成

SiteMinder WebエージェントのホストとなるWebサーバーを構成して、認証済ユーザー(ユーザーを識別するヘッダーを含む)からEPM System Webサーバーに要求を転送します。

ApacheベースのWebサーバー用に、次の記述に類似したディレクティブを使用して、認証済要求を転送します:

ProxyPass / http://EPM_WEB_SERVER:EPM_WEB_SERVER_PORT/
ProxyPassReverse / http://EPM_WEB_SERVER:EPM_WEB_SERVER_PORT/
ProxyPreserveHost On
#If SiteMinder Web Server is using HTTPS but EPM Web Server is using HTTP
RequestHeader set WL-Proxy-SSL true

このディレクティブで、EPM_WEB_SERVERおよびEPM_WEB_SERVER_PORTを、各自の環境の実際の値に置き換えます。

例3-3 EPM SystemでSiteMinderを使用可能にする

SiteMinderとの統合により、EPM System製品のSiteMinder認証を使用可能にする必要があります。SSO用のEPM Systemの構成を参照してください。