このオプションは、POVの様々なディメンション・メンバー、式の計算式または1つ以上連続する列または行のテキストを指定します。また、スタイルの変更にも使用します。このオプションは、行または列の定義内で使用します。
注:
連続しないセルを上書きするには、フォーム・オプションの「その他」フィールドに上書きを入力します。複数の上書きを入力するには、各上書きをカンマで区切ります。次の例は、個々の3つのセルを上書きします。
Override(1,1,string("455")),Override(3,3,string("23")), Override(5,5,string("2234"))
Overrideオプションでは、メンバー・リストを使用できません。競合が存在する場合は最後の値を使用することで、複数の上書きを1つのセルに適用できます。ほとんどの場合、1つのセルに複数の上書きを混在させることもできます。たとえば、ある行の上書きがNumDecimalsの値を指定し、ある列の上書きがScaleの値を指定する場合、同じディメンションが使用されている場合を除き、競合は存在しません。先行するセミコロンを使用すると、Styleの値を混在させることができます。
上書きが交差する場合は、Overrideキーワードの後にセミコロンを含むことで上書きを混在させることもできます。セミコロンがない場合、フォーム内で上書きが競合すると、行の値は列の値よりも優先するため、行に対して定義されたスタイルが使用されます。行と列の定義の上書きを混在させるには、行のキーワードにセミコロンを含む必要があります。
構文
Override(StartCell,EndCell,Override)
パラメータ | 説明 |
---|---|
StartCell |
上書きの開始位置を表す整数値。行の上書きが定義されている場合、このパラメータは、上書きが適用される開始列を示します。この例では、上書きは列2から開始します。 R2=A#Sales, Override(2,3,A#SalesTP) |
EndCell |
上書きの終了位置を表す整数値。前述の例では、上書きは列3で終了します。 |
Override |
POV。たとえば、別の勘定科目で上書きするには、A#newacctを指定します。別のシナリオと勘定科目で上書きするには、A#newacct.S#newscenarioを指定します。 次の値またはオプションをPOVの上書きとともに使用したり、単独で使用することもできます。 |
例
次の例では、行2の列2および列3が、期間にJanuary、月の売上金額のかわりにPriorSalesの金額を使用して上書きされます:
R2=A#Sales, Override(2,3,Y#2014.P#January.A#PriorSales)
次の例では、行2の列2および列3が、Sales1、Sales2、Sales3の平均を計算する式で上書きされます。
R2=A#Sales, Override(2,3,SCalc((A#Sales1+A#Sales2+A#Sales3)/3)
次の例では、行2の列2および列3が、読取り専用オプションで上書きされます。
R2=A#Sales, Override(2,3,readonly)