内部取引の転記

内部取引を勘定科目残高に含めるには、それらの取引を転記します。内部取引を作成またはロードしたときのステータスは、デフォルトで「転記の戻し済」になり、残高勘定科目に金額が表示されません。たとえば、エンティティAのエンティティBに対する内部取引をUSD $100で入力したとします。ただし、金額はICRec勘定科目には記録されていません。ICRec勘定科目の残高は、取引が転記されるまでゼロのままです。

選択した内部取引を勘定科目に転記すると、取引のステータスが「転記済」に更新され、取引の合計取引金額が勘定科目残高に反映されます。

取引を転記するには、「内部取引の転記/転記の戻し」というセキュリティ役割を割り当てられている必要があります。

期間に「転記前に照合」条件が設定されている場合は、転記前に取引がチェックされ、ステータスが「一致」、またはステータスが「不一致」で理由コードが割り当てられている取引のみが残高勘定に転記されます。期間にこの条件が設定されていない場合は、照合は不要です。Oracle Hyperion Financial Management管理者ガイドを参照してください。

「すべて転記」を選択すると、フィルタ条件を満たすすべての取引が転記されます。POVのすべての取引は転記されません。進行状況バーに、進行状況(%)、ステータス、前回の更新時間が表示されます。進行状況はタスクの実行モジュールから確認することもできます。内部取引の進行状況の表示を参照してください。

内部取引の転記後は、変更できなくなります。転記済取引を変更する必要がある場合は、転記を戻してから変更を加え、もう一度取引を照合して転記する必要があります。内部取引の転記を戻すを参照してください。

内部取引を転記するには:

  1. 「連結」「内部取引」「管理」の順に選択します。

  2. 内部取引のリストから、転記する取引の横にあるチェック・ボックスを選択するか、または列ヘッダーから、「すべて選択」をクリックします。

  3. 次のいずれかのアクションを選択します:

    • 「転記」をクリックするか、「アクション」「転記」の順に選択します。

    • フィルタ条件を満たす取引を転記するには、「すべて転記」をクリックするか、または「アクション」「すべて転記」の順に選択します。

  4. 「結果」タブで、転記結果を確認し、「OK」をクリックします。

    内部取引の管理リストで、転記済の取引は「ステータス」列に緑のフラグが示されます。

転記プロセス

転記プロセス中に、特定の勘定科目セルに関連する取引が累計されて、金額が残高勘定に累計されます。たとえば、ICRec勘定に2つの取引があり、その合計が100であるとすると、合計額の100がICRecの残高勘定に適用されます。これが最初の取引であれば、ICRec勘定の残高は100です。この勘定科目に対して、後で合計300の取引を転記すると、この金額が残高勘定に追加されるため、転記後のICRec勘定の残高は400になります。

取引はエンティティ通貨値ディメンションに転記されます。勘定科目が残高の種類の場合は、シナリオのデフォルト・ビューに関係なく、金額はYTDビューで転記されます。

フロー勘定への転記

フロー勘定では、シナリオに指定されているルールに従って転記が行われます。管理者はアプリケーションにルールを定義するときに、内部取引を入力できるセルを定義します。管理者はシナリオごとに期間単位を定義し、PERファイルに定義されている有効な期間単位に基づいて、取引をサポートする期間を決定できます。月次シナリオで有効な期間単位は、MTD、QTD、HYTD、YTDです。これらを使用して、取引をサポートする期間の期間単位を指定することもできます。Oracle Hyperion Financial Management管理者ガイドを参照してください。

たとえば、四半期ごとに内部取引を入力するように設定されたシナリオでは、内部取引を入力できる月は3月、6月、9月、12月のみです。それ以外の月については、ユーザーは取引を入力せずにセルの金額を手動で入力する操作のみ行うことができます。ただし、四半期の月に入力する取引については、四半期の月だけではなく四半期の期間全体の取引をすべて入力します。たとえば、3月であれば、1月、2月、3月の取引を入力します。これで、取引をドリルダウンするとYTDの金額と一致します。

転記済ステータスの表示

転記済取引は、内部取引の処理ページの「ステータス」列で緑のフラグで示されます。列をソートして、取引を照合ステータスまたは転記ステータスでソートできます。つまり、すべての転記済取引をリストの上部に表示するには、転記ステータスを降順でソートします。

また、データ・グリッドやデータ・フォームで、勘定科目残高に転記された金額を確認することもできます。

ステータスが「転記済」の取引を表示するには、次のいずれかを行います。

  • 内部取引の管理から、視点(POV)を選択し、転記済取引の「ステータス」列を確認します。

  • 内部取引の管理で、視点を選択し、転記ステータスでソートします。

  • データ・グリッドをドリルダウンして、取引を表示します。内部取引のドリルスルーを参照してください。

  • データ・フォームをドリルダウンして、取引を表示します。内部取引のドリルスルーを参照してください。