EPM Systemコンポーネントの障害リカバリ

環境の構成

障害リカバリ用の環境を構成するには、次のステップを実行する必要があります:

  1. 本番サイトでOracle Enterprise Performance Management Systemをインストールして構成します。

    ランタイム実行ファイルおよびデータは、複製可能なパーティション上に置く必要があります。

    論理サービスを形成するために、分散されたサービスをクラスタ化する必要があります。

  2. スタンバイ・サイトのホスト名が本番サイトのホスト名と異なる場合、スタンバイ・サイトにホスト名の別名を設定します。ホスト名の要件を参照してください。

  3. 本番サイトでのEPM Systemの構成が完了したら、スタンバイ・サイトにEPM Systemをインストールして構成します。

  4. Oracle Hyperion Financial Data Quality Management, Enterprise Editionを使用している場合は、プライマリ環境からEPM System Webアプリケーションが構成されているすべてのセカンダリ・ノードに次のファイルをコピーします:
    • <DOMAIN_HOME>\config\fmwconfig\keystores.xml
    • <DOMAIN_HOME>\config\fmwconfig\cwallet.sso
    • <DOMAIN_HOME>\config\fmwconfig\bootstrap\cwallet.sso
  5. データベースの複製を設定します。

    注:

    複製にはバックアップおよび復元手順を使用できます。

  6. スタンバイ・サイトを使用可能にします。

    • 本番サイトおよびスタンバイ・サイト間のミラーリングを無効化します。

    • アプリケーションごとにクラッシュ・リカバリ手順を実行し、Oracle Essbaseを回復します。Oracle Enterprise Performance Management Systemバックアップおよびリカバリ・ガイドの第4章のEssbaseコンポーネントを参照してください。

    • スタンバイ・ホストのサービスを起動します。

ホスト名の要件

EPM System障害リカバリのデプロイメントには、本番サイトとスタンバイ・サイト間でホストの参照を解決する手段が必要です。以下のオプション(推奨する順に記載)のいずれかを構成で使用してください:

  • 本番サイトおよびスタンバイ・サイトが別々のネットワーク上にあります。

    完全修飾ホスト名は両方のサイトで同じにできます。

  • 本番サイトおよびスタンバイ・サイトは異なるDNSを持ち、ホスト名をネットワーク上の正しいIPアドレスに解決できます。

    スタンバイ・サイトには、障害の発生時にアクティブ化されるスタンバイDNSを使用できます。

  • 本番ホスト名は/etc/hostsファイルによってスタンバイ・サイトのローカルIPアドレスに解決されます。

本番サイトとスタンバイ・サイトでホスト名が異なり、スタンバイ・サイトに個別のDNSがない場合、次に示すとおり、メインのサーバーが別名の中で最初のエントリとなるように、スタンバイ・サイトに本番サイトのサーバーの別名を設定します。

図9-2 ホスト名の別名の設定


図は、メインのサーバーが最初のエントリとなっているホスト名の別名の設定を示します。

データベースの推奨事項

障害リカバリ環境におけるデータベースの推奨事項:

  • スタンバイ・サイトのデータベース・ホスト名別名を使用します。

  • データ・リポジトリにOracle Data Guard構成を使用します。

  • 計画的な構成の変更時には、Oracle Data Guardとデータベースの同期化を強制します。