構成のヒントと解決策

インストールの問題のヘルプは、インストールのヒントとトラブルシューティングを参照してください。

ヒント:

前提条件チェックが原因で構成プロセスが止まってしまう場合、警告を理解した上で構成の続行が可能と考えられるときは、-ignoreChecksオプションを指定してEPM Systemコンフィグレータを実行すれば、前提条件チェックを無視して先に進むことができます。

分散環境での構成の失敗

問題:

分散環境のWebアプリケーションの「アプリケーション・サーバーへのデプロイ」タスクが失敗します。

分散環境では、環境内の各マシンでRCUを実行し、RCUSchema.propertiesを編集する必要があります。RCUの実行時に、各マシンに一意の接頭辞が必要です。このステップを間違って実行した場合、構成に失敗します。

解決策:

誤りまたはRCUSchema.propertiesの誤ったエントリのために構成に失敗した場合、正常に構成されるように次のステップを実行します:

  1. EPM Systemコンフィグレータを取り消して終了します。
  2. RCUSchema.propertiesのエントリを修正し、すべての値が正しいことを確認します。接頭辞は環境内の各マシンで一意にする必要があります。

    JDBC URLにサービス名ではなくSIDを使用します。

  3. RCUを使用 (RCUドロップ・スキーマ・オプションを使用)して作成されたデータベース・ユーザー、およびOracle Enterprise Performance Management System構成に使用したデータベース・ユーザーのすべてのデータベース・ユーザーを削除します。
  4. 新規データベース・ユーザーを作成します:
    • RCUを再実行し、環境内の各マシンに一意の接頭辞を指定します。
    • EPM System構成のデータベース・ユーザーを作成します
  5. user_projectsフォルダを、たとえばuser_projects_oldに名前変更します。デフォルトでは、場所はC:\Oracle\Middleware\user_projectsです。
  6. EPM Systemコンフィグレータを再実行し、必要なタスクを完了します。

    user_projectsフォルダを名前変更したため、再構成ではなく新規構成を実行しています。

  7. user_projects_oldフォルダを削除します。

SYSDBA権限なしでOracle DatabaseにRCUスキーマを作成

EPM Systemを構成する前に、RCUスキーマを作成する必要があります。SYSDBA権限がない場合、次の手順を使用します:

  1. sysまたはsysdba権限を持つdbユーザーを使用してSQL Plusにログインし、次の手順を完了します:
    1. Create user testrcu IDENTIFIED BY password (例: testrcuというユーザーを使用)。
    2. Privileges testrcu

      Create Session

      Select Any Dictionary

      Select_catalog_Role

    3. 次の権限をユーザーに付与します:
      grant select_catalog_role to testrcu;
      grant select any dictionary to testrcu;
      grant create session to testrcu;
      grant select on schema_version_registry to testrcu;

    注:

    最後のコマンドを実行したときに表またはビューが存在しませんというエラー・メッセージが表示された場合は、無視できます。
  2. ORACLE_HOME/oracle_common/binに移動し、RCUを起動します:

    • Windows: 例: C:\Oracle\Middleware\oracle_common\bin\rcu.bat

    • Linux/Unix: ./rcu

  3. システム・ロードのためにスクリプトを準備を選択します。(システム・ロードおよび製品ロードは選択しないでください)。
  4. 2つのスクリプトが生成されており、デフォルトでスクリプトはORACLE_HOME/oracle_common/rcu/log/logdir.[date_timestamp]に置かれています。

    • script_systemLoad.sql

    • script_postDataLoad.sql

  5. sysまたはsysdba権限を持つdbユーザーを使用してSQL Plusにログインし、次の手順を完了するか、DBAにスクリプトを提供して実行します:

    1. script_systemLoad.sqlスクリプトを実行します。
    2. 製品ロード・フェーズを実行する前に、ユーザー(この例ではtestrcu)に次が付与されている必要があります:
      • grant REGISTRYACCESS to testrcu;
      • grant STBROLE to testrcu;
  6. 再度RCUを起動し、非DBAユーザーとして製品ロードの実行を選択してデータ・ロードを完了します。
  7. sysまたはsysdba権限を持つユーザーを使用してSQL Plusにログインし、script_postDataLoad.sqlスクリプトを実行して製品ロード・フェーズを完了するか、DBAにスクリプトを提供して実行します。

  8. 次を例として、RCUschema.propertiesファイルを更新します:
    sysDBAPassword=<password created in step one>
    schemaPrefix=testrcu1
    rcuSchemaPassword=<you are prompted for schema password in the script>
    dbURL=jdbc:oracle:thin:@dbserver:1521:ORCL
    sysDBAUser=testrcu <user you created in step one>

分散環境

分散環境では、1つのマシンでEPM System製品の構成を完了した後、EPM Systemコンフィグレータをクローズしてから、別のマシンの構成を開始します。

Javaヒープ・サイズ

Windows環境でサービスを使用してJava Webアプリケーション・サーバーを開始および停止する際に、Javaヒープ・サイズを変更できます。バッチ・ファイルまたはWindowsレジストリで変更できます。製品に変更を行った後は、Java Webアプリケーション・サーバーを再起動する必要があります。詳細は、Oracle Enterprise Performance Management Systemデプロイメント・オプション・ガイドを参照してください。

製品データベース

データベースのバックアップおよびリカバリにおいて柔軟性を確保するために、独自のデータベース・スキーマに各EPM System製品を配置することをお薦めします。プロトタイプ環境および開発環境で、すべての製品に対して1つのデータベースを構成すれば問題ありません。

EPM Systemコンフィグレータの起動

問題: EPM Systemのインストールと構成を正常に完了した後、Windowsの「スタート」メニューからEPM Systemコンフィグレータを起動できません。次のメッセージが表示されます:

致命的なエラー: 環境変数が正しく設定されていないというメッセージで環境変数のチェックが失敗しました

解決策: コンピュータを再起動します。

Oracle HTTP Serverの構成

問題: Oracle HTTP ServerでのSSLの構成時に、エクスポート済のewallet.p12ファイルを開こうとすると、正しいパスワードを入力したにもかかわらず次のエラー・メッセージが表示されます:

パスワードが不正です。再試行してください。

解決策: ウォレットを開けないのは、Oracle Wallet Managerの欠陥によるものです。Oracle Wallet Manager 11gでは、OpenSSLなどのサードパーティ・ツールによって作成されたPKCS12キーストアを読み込めません。この問題が解決されるまで、新しいewallet.p12ファイルを読むにはOracle 10gクライアントに付属のOracle Wallet Managerを使用し、Oracle HTTP Server 11gR1との使用に保存しておいてください。

複数のJava Webアプリケーション・デプロイメントでのメモリー不足エラー

問題: 複数のJava Webアプリケーションがデプロイされる場合、メモリー不足メッセージがデプロイメント時に表示されます。

解決策:

Oracle WebLogic Server管理サーバーのデフォルトのメモリー設定を大きくします。

Shared Servicesデータベースの初回構成

問題: EPM Systemコンフィグレータを初回構成のために実行すると、「Shared Servicesデータベースの初回構成を実行」オプションを選択できません。

解決策: このシナリオでEPM Systemを構成するには:

  1. コマンド・ラインから–forceRegistryオプションを使用して、EPM Systemコンフィグレータを開始します:

  2. Oracle Hyperion Foundation Servicesを構成します:

    Foundation Servicesのタスクを「共通設定」「データベースの構成」「アプリケーション・サーバーへのデプロイ」の順に選択します。

  3. EPM Systemコンフィグレータを終了します。

  4. EPM Systemコンフィグレータを通常どおり再起動し、残りのEPM System製品を構成します。

クラスタ化されたSQL Serverデプロイメントへの接続

問題: クラスタ化されたSQL Serverデプロイメントに接続するようEPM Systemを構成する必要があります。

解決策: EPM Systemコンフィギュレータで、「データベースの構成」画面の「サーバー」フィールドにSQL Serverクラスタの仮想ホストを入力します。

JARファイルがない

問題: EPM System製品をいくつかインストールした後、EPM Systemコンフィギュレータを起動すると、JARファイルがないというエラーが表示され、EPM Systemコンフィギュレータが約30秒後に終了します。

解決策: JARファイルがないというエラー・メッセージは、インストールが不完全なことを表します。次のメッセージを確認してください。

JARファイルがないというエラー・メッセージまたはoracle_common jarsに関連するエラーが表示される場合、WebLogic Serverのインストールが不完全です。

MIDDLEWARE_HOMEohsおよびoracle_commonのサブフォルダを確認します。ohsにサブフォルダが1つか2つのみ含まれる場合、またはoracle_commonが空の場合、Oracle HTTP ServerWebLogic Serverまたはアプリケーション開発者のインストールが不完全です。システムの最小スワップ領域を確認してください。この領域は512MB以上である必要があります。

ログ・ファイルで失敗の詳細な原因を確認します。Central Inventoryログ・フォルダのOUIログを確認することから始めます。Central Inventoryログを参照してください。

構成エラー・メッセージ

注:

トラブルシューティングを目的とする場合、一度に1製品または1コンポーネントずつ構成タスクを実行します。

  • 問題: 構成が失敗するか、構成時にエラーが表示されます。

    解決策: EPM_ORACLE_INSTANCE/diagnotics/logs/configにあるconfigtool_summary.logファイルを確認します。

  • 問題: Oracle Databaseを初めて構成したとき、EPM_ORACLE_INSTANCE/diagnotics/logs/configconfigtool.logファイルに次のエラー・メッセージが追加されます。

    ORA-00917: カンマがありません

    このエラーは、データベースがUS7ASCIIデータベース文字セットで構成されている場合に発生します。

    解決策: UTF-8文字セットまたは無制限多言語サポートの他の文字セットを使用してデータベースを再作成します。Oracle Enterprise Performance Management Systemインストレーションおよび構成ガイドに記載されているように、EPM Systemリリース11.1.3では、このような文字セットのみがサポートされています。

「構成」タスク・パネル: 表示されない製品

問題: 「構成」タスク・パネルに表示されないコンポーネントまたは製品があります。これは、インストールが不完全な場合に発生します。

解決策: EPM_ORACLE_HOME/diagnostics/logs/installinstallTool-installログおよびproduct-install.logを確認し、インストールが完了していないコンポーネントがあるかどうか確認します。

「データベース構成」の使用できないオプション

問題: 「データベース構成」パネルのオプションが使用できません。

解決策: インストールに使用したのと同じユーザー・アカウントを使用して、システムを構成していることを確認します。

リモート・デプロイメント・タイムアウト

問題: Java Webアプリケーションのリモート・デプロイメントに失敗し、EPM_ORACLE_INSTANCE/diagnostics/logs/config/configtool.logに次の例外が表示されます: 実行したアクションが60,000ミリ秒でタイムアウトしました。

解決策: 次のステップを行います:

  1. 次の行を含むEPM_ORACLE_HOME/common/config/11.1.2.0/configTool-options.propertiesファイルを作成します:

    deployment.remote.timeout= timeout in milliseconds

    たとえば、deployment.remote.timeout=300000は、5分後のタイムアウト(300,000ミリ秒)を指定します。

  2. Java Webアプリケーションを再デプロイします。

構成エラーなしのアプリケーション・サーバーのデプロイの失敗

問題: 製品がアプリケーション・サーバーにデプロイされませんが、構成エラーはありません。

解決策: EPM_ORACLE_INSTANCE/diagnostics/logs/configconfigtool.logを確認します。このファイルには、デプロイメント・プロセスのすべてのエラーが記録されます。エラーを確認できない場合は、アプリケーション・サーバーを再デプロイします。

単一ドメインへのJava Webアプリケーションの移動

問題: EPM System Java Webアプリケーションが別々のWebLogic Serverドメインにデプロイされていますが、管理とモニタリングを容易にするために1つのドメインに移動します。

注:

すべてのEPM System製品を1つのドメインにデプロイすることをお薦めします。Oracle Enterprise Performance Management Systemインストレーションおよび構成ガイドを参照してください。

解決策: 次のいずれかの手順を実行します:

  • Foundation Servicesのドメインが正常に機能している場合、すべてのEPM System Java Webアプリケーションをそのドメインにデプロイします。

    1. そのドメインのFoundation ServicesマシンでWebLogic Server管理サーバーを実行します。

    2. Foundation Servicesドメイン以外のドメインにデプロイされているJava Webアプリケーションを再デプロイします。

      EPM Systemコンフィグレータで、「Webアプリケーションを既存のドメインにデプロイしてください。」を選択し、Foundation Servicesマシンのホスト、ポート、およびドメイン名を入力します。

    3. そのマシンにデプロイ済のJava WebアプリケーションをFoundation Servicesマシンに再デプロイします。

  • すべてのEPM System Java Webアプリケーションを新しいドメインにデプロイするには:

    1. WebLogic Server構成ウィザードを使用して基本ドメインを作成します。

    2. 新しいドメインのWebLogic Server管理サーバーを起動します。

    3. Foundation Servicesマシン以外のマシンにデプロイされていたJava Webアプリケーションを再デプロイします。

      EPM Systemコンフィグレータで、「Webアプリケーションを既存のドメインにデプロイしてください。」を選択し、新しいドメインのホスト、ポート、およびドメイン名を入力します。

    4. Foundation ServicesマシンのJava Webアプリケーションを新しいドメインに再デプロイします。