定義済のドライバ式

一般的な計算を実行する場合、ドライバは定義済の式を使用します。ドライバ式の各要素について、ドライバのメジャーおよび場所を選択する必要があります。定義済のドライバでは、計算スクリプト内に式が設定されます。

注:

同じドライバ・メジャーを式内の異なる変数にマップすることはできません。たとえば、"DriverValue"={Rate}*{Quantity}という式では、RateとVolumeに同じメジャーを選択することはできません。

各種ドライバ・タイプと各タイプで使用可能な定義済の式について、表A-9で説明します。

表A-9 定義済のドライバ

ドライバ・タイプ ドライバ式 使用可能な場所 説明
均等 Calculated DriverValue = 1.0; なし このドライバを使用すると、すべてのメジャーに同じ値が適用されます。
標準 Calculated DriverValue = {FixedDriverValue};
  • ソース

  • 宛先

  • 割当

  • グローバル

このドライバを使用すると、ドライバに設定済の値が各メジャーに適用されます。
パーセンテージ Calculated DriverValue = {Percentage};
  • ソース

  • 宛先

  • 割当

  • グローバル

割当の宛先に関する合計値の設定済パーセンテージを、データの入力ページで入力するか、Oracle Essbaseに直接入力します。

たとえば、3つのメジャーが存在する場合、最初の割当に30%、2番目の割当に65%、3番目の割当に5%を配賦することができます。

パーセンテージの合計が100%未満で、ドライバでアイドル容量が使用可能になっている場合、未配賦の残りのパーセントがアイドル容量として処理されます。

パーセンテージ・ドライバを使用する場合に、TotalDriverValue(すべてのドライバ値の合計)が100を超えると、ドライバは標準ドライバとして処理され、配賦が実行されます。入力されたパーセンテージ値の比率に基づいて、ソース全体が宛先に配賦されます。

ノート: パーセンテージ・ドライバを相互配賦で使用する場合、未割当の費用のエラーを回避するため、TotalDriverValueAfterReciprocalsは常に100未満にする必要があります。相互関係が解決された後で配賦を実行すると、ドライバが標準ドライバに変換されます。

標準加重 Calculated DriverValue = {FixedDriverValue}* {Weight};
  • ソース

  • 宛先

  • 割当

  • グローバル

タスクまたはプロセスに対して、加重、つまり相対的な重要性を表す値を入力します。
可変 Calculated DriverValue = {Rate}* {Quantity};
  • ソース

  • 宛先

  • 割当

  • グローバル

このドライバを使用すると、ボリュームと率による計算結果が各メジャーに適用されます。
加重可変 Calculated DriverValue = {Quantity} * {Rate} * {Weight};
  • ソース

  • 宛先

  • 割当

  • グローバル

タスクまたはプロセスに対して、加重、つまり相対的な重要性を表す値を入力します。

たとえば、ある部署でのテクニカル・サポートの問合せ回数に、問合せ内容の長さや難易度に応じて加重を乗算した値を、式で表すことができます。

別の例をあげると、様々なタスクへのスタッフの割当を式が表している場合、給与等級や役職を識別するために、わずかに異なる加重を各タスクに乗算することもできます。

固定および可変 Calculated DriverValue = {FixedDriverValue} + ({Quantity} * {Rate} * {Weight});
  • ソース

  • 宛先

  • 割当

  • グローバル

このドライバを使用すると、数量およびボリュームに率および加重を乗算した計算結果が各メジャーに適用されます。
カスタム Calculated DriverValue = {Custom Variable};
  • ソース

  • 宛先

  • 割当

  • グローバル

カスタム式タイプの作成については、カスタム・ドライバ式を参照してください。