ネイティブ・ディレクトリ(セキュリティ)の移行と一括のセキュリティ更新
Oracle Hyperion Enterprise Performance Management Systemライフサイクル管理では、アーティファクト(割り当てられた役割、委任リスト、グループ、役割およびユーザー)が異なるシステム間で移行されます。ライフサイクル管理によって、移行対象のアーティファクトを定義できます。さらに、ライフサイクル管理では、ある環境内でセキュリティの更新を一括で実行できます。たとえば、あるユーザーまたはユーザー群に対するセキュリティ割当てをすべて変更できます。
ネイティブ・ディレクトリ(セキュリティ)の移行を参照してください。
タスクフローの移行
ライフサイクル管理を使用すると、次のOracle Enterprise Performance Management System製品のOracle Hyperion Shared Servicesタスクフロー・アーティファクトを移行できます:
Oracle Hyperion Financial Management
Oracle Hyperion Profitability and Cost Management
タスク・フローのアーティファクトを使用して、任意の環境から別の環境へタスク・フローの定義を移行したり、ファイル・システムでタスク・フローを編集したりできます。詳細は、Shared Servicesとライフサイクル管理を参照してください。
Shared Servicesレジストリ・データの編集
ライフサイクル管理を使用すると、Oracle Hyperion Shared Servicesレジストリ・データを編集して、Secure Socket Layer(SSL)接続の有効/無効を切り替えたり、その他の構成変更を手動で実行することができます。Shared Servicesレジストリ・データの編集を参照してください。
特定のEPM Systemアプリケーションのプロビジョニング・アーティファクトの移行
ライフサイクル管理では、すべてのアプリケーションのプロビジョニングを移行しなくても、ある特定のアプリケーションのプロビジョニング・アーティファクトを移行できます。プロビジョニング・アーティファクトは、Oracle Hyperion Shared Services Consoleの「ネイティブ・ディレクトリ」(「割り当てられた役割」)ノードの下に表示されます。
次の図は、Shared Services Console内のプロビジョニング・アーティファクトの場所を示しています。
図3-1 Shared Services Consoleのプロビジョニング・アーティファクト
手順情報は、ネイティブ・ディレクトリ(セキュリティ)の移行を参照してください。
LCMデザイナの役割での移行
ライフサイクル管理でのインポート操作は、ターゲット環境の分析を必要とし、通常は管理者によって実行されます。ただし、アプリケーションのビジネス・ユーザーはシステムにおける変更を認識するため、通常、移行するコンテンツはアプリケーションのビジネス・ユーザーによって定義されます。LCMデザイナの役割では、ユーザーは移行を定義し、エクスポート操作を実行できますが、インポート操作の実行は制限されます。
たとえば、次のシナリオを考えてください:
費用予算の管理を担当するプランニング管理者は、テスト環境の費用勘定科目に関連するデータ・フォームを変更します。プランニング管理者にLCMデザイナの役割を割り当てると、管理者はデータ・フォームを本番環境に移動する移行を定義できます。管理者は、アーティファクトがエクスポートされたことをITマネージャに通知します。ITマネージャは、エクスポートされたフォルダを本番環境にコピーし、インポート操作を実行します。(エクスポートされたフォルダには、Import.xml
ファイルでのインポート実行の定義が含まれています。)
LCMデザイナの役割は、Shared Services Consoleで割り当てます。(ユーザー役割とセキュリティのガイドのEPM Systemの役割に関する項を参照。)
図3-2 Shared Services ConsoleのLCMデザイナの役割
ユーザーにLCMデザイナの役割が割り当てられると、Shared Services Consoleは次のように変更されます:
編集後に、単一のアーティファクトをインポートする機能が無効になります。
ファイル・システム・フォルダを右クリックした場合に表示されるインポート・オプションが無効になります。
Shared Services Consoleの下部にある「インポート」ボタンが無効になります。