動的メンバーについて

動的メンバーとは、ユーザーがビジネス・ルールの操作時に作成できるメンバーです。"オンザフライ・メンバー"と呼ばれることもあります。管理者はエンド・ユーザーが親メンバーの下に動的メンバーを作成できるようにし、データベースをリフレッシュして必要なプレースホルダをOracle Essbase内に作成する必要があります。実行時プロンプトのあるビジネス・ルールでは、ユーザーは実行時プロンプトで目的のメンバー名を入力して、メンバーを作成できます。それ以降にデータベースをリフレッシュすると、使用されている動的な子の名前がエンド・ユーザーによって指定された名前に変更され、必要なプレースホルダがEssbase内に再作成されます。ビジネス・ルールと動的メンバーの操作の詳細は、 Oracle Hyperion Calculation Manager設計者ガイド を参照してください。

(この項で説明されているように)親メンバーが動的な子を追加できるようになっている場合、ユーザーは実行時プロンプトで名前を入力して新規のメンバーを作成できます。

親メンバーが動的な子を追加できるようにするには:

  1. 親メンバーを編集し、オプション「動的な子に対して使用可能」を選択します(メンバーの追加または編集を参照)。
    • オプション: メンバー・プロパティ「使用可能な動的な子の数」を設定します(デフォルトは10です)。この設定は、メンバーを親の下に動的に追加またはロードするために作成されたプレースホルダの名前を決定します。すべてのプレースホルダが使用されている場合、以降に追加される子は通常のメンバーとして追加され、データベースがリフレッシュされるまで使用できません。

    • オプション: メンバー・プロパティ「メンバー作成者に付与されたアクセス権」を設定します(デフォルトは「継承」です)。

  2. データベースをリフレッシュして、メンバーを使用するプラン・タイプに対して、データベース内の動的メンバーのプレースホルダを作成します。
  3. Oracle Hyperion Calculation Managerでは:
    1. (変数タイプが「メンバー」の)実行時プロンプトを含むビジネス・ルールを作成します。「動的メンバーの親」列で、「メンバー・セレクタ」を使用して、Oracle Hyperion Planningで動的な子に対して有効な親メンバーを選択します。
    2. オプション「動的メンバーの作成」を選択します。
    3. ビジネス・ルールをデプロイします。

      ビジネス・ルールの操作の詳細は、 Oracle Hyperion Calculation Manager設計者ガイド を参照してください。

    ノート:

    • Calculation Managerで、「動的メンバーの作成」オプションと「動的メンバーの削除」オプションの両方を選択すると、一時的な動的メンバーを計算用に作成できるようになり、それらの一時的な動的メンバーはビジネス・ルールの完了後に削除されます。

    • 「動的メンバーの削除」オプションのみを選択すると、エンド・ユーザーには実行時プロンプトで「メンバー・セレクタ」が表示され、(メンバーへの書込みアクセス権を持っていれば)親の下に動的に作成したメンバーを削除できます。これにより、エンド・ユーザーは親の下のメンバーのクリーンアップおよび管理を完全に制御できます。重要なのは、要件に応じた適切な設計を行い、「メンバー作成者に付与されたアクセス権」メンバー・プロパティを使用して動的な子に適切なアクセス権を設定することです。

前述のすべての条件が満たされた場合、ユーザーは、実行時プロンプトのあるビジネス・ルールを実行するときに、動的なメンバーの名前を入力して、「起動」をクリックします。ビジネス・ルールが正常に実行されると、ディメンション階層内の動的メンバーの親の下にメンバーが作成されます。

動的な子に対して使用可能になっている親メンバーの下にインポートした子メンバーは、Essbase内に動的メンバー・プレースホルダが存在している場合、動的な子メンバーとして追加されます。プレースホルダがいっぱいになると、残りの子は通常のメンバーとして追加され、データベースがリフレッシュされるまで使用できません。

注:

動的な子に対して使用可能になっている親メンバーおよびその子メンバーを同じインポート時にロードすると、子メンバーは通常のメンバーとしてロードされます。これは、Essbaseにプレースホルダを作成するためにデータベースのリフレッシュが必要なためです。