Enterprise Manager Database Express 12cへのアクセス
Oracle Database 12cを管理するためのWebベースのツールであるEnterprise Manager Database Express 12c (EM Express)は、Oracle Database 12cリリース1 (12.1)またはOracle Database 12cリリース2 (12.2)を使用して作成されたOracle Database Classic Cloud Serviceデータベース・デプロイメントで利用できます。
EM Expressにアクセスしてデータベースを管理する前に、次のようにEM Expressへのアクセスに使用するネットワーク・ポートを決定し、場合によっては構成する必要があります:
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CDBを管理するため。 データベース・デプロイメントの作成時に、Database Classic Cloud ServiceではEM ExpressによるCDBへのアクセスのために、デプロイメントのコンピュート・ノードで自動的にポート5500を設定します。 手動の構成ステップを実行する必要はありません。
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Oracle Database 12cリリース1 (バージョン12.1)でPDBを管理するため。 バージョン12.1のデータベース・デプロイメントでは、EM Expressを使用して管理する各PDBのポートを手動で設定する必要があります。 EM Expressに対するPDBを管理するためのポートの設定を参照してください。
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Oracle Database 12cリリース2 (バージョン12.2)でPDBを管理するため。 Oracle Database 12cリリース2では、グローバル・ポートと呼ばれる単一のポートでCDBおよびすべてのPDBにアクセスするようにEM Expressを構成できます。 2016年12月初旬より後に作成されたバージョン12.2のデータベース・デプロイメントでは、グローバル・ポートがデフォルトで設定されています。 2016年12月より前に作成されたデプロイメントの場合は、「EM Expressに対するグローバル・ポートの設定によるCDBおよびPDBの管理(Oracle Database 12.2のみ)」を参照してください。
ノート:
特定のデータベースに対して使用されているポートを確認するには、データベース管理者としてデータベースに接続し、次の例に示す問合せを実行します。SQL> select dbms_xdb_config.getHttpsPort() from dual;
DBMS_XDB_CONFIG.GETHTTPSPORT()
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5502
管理するCDBまたはPDBのEM Expressポートを決定したら、次のいずれかのオプションを選択してEM Expressにアクセスする必要があります:
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ポートをブロック解除する。 コンピュート・ノードのポートへのアクセスの有効化の説明に従って、ポートのブロックを解除できます。
ポートのブロックを解除したら、「EM Expressポートを使用したEM Expressへのアクセス」の説明に従って、そのポートでEM Expressにアクセスできます。
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ポートをブロックされたままにする。 セキュリティ要件によりポートをブロックしたままにする必要がある場合は、「SSHトンネルを使用したEM Expressへのアクセス」の説明に従ってSSHトンネルを介して接続することで、やはりそのポートでEM Expressにアクセスできます。
EM Expressに対するPDBを管理するためのポートの設定
Oracle Database 12cリリース1では、ルート・コンテナ(CDB)およびEM Expressを使用して管理する各PDBに対して一意のHTTPSポートを構成する必要があります。
EM ExpressでPDBを管理できるようにHTTPSポートを構成するには:
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SQL*Plusを起動し、
SYSDBA
権限を持つSYS
ユーザーとしてPDBにログインします。 -
DBMS_XDB_CONFIG.SETHTTPSPORT
プロシージャを実行します。SQL> exec dbms_xdb_config.sethttpsport(port-number)
EM Expressに対するグローバル・ポートの設定によるCDBおよびPDBの管理(Oracle Database 12.2のみ)
Oracle Database 12cリリース2では(グローバル・ポートと呼ばれる)1つのポートを構成でき、これにより、EM Expressを使用してそのCDBのHTTPSポート経由でCDBのすべてのPDBに接続できるようになります。
2016年12月初旬より後に作成されたデータベース・デプロイメントでは、グローバル・ポートがデフォルトで設定されています。
2016年12月より前に作成されたデプロイメントでグローバル・ポートを構成するには:
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SQL*Plusを起動し、
SYSDBA
権限を持つSYS
ユーザーとしてルート・コンテナ(CDB)にログインします。 -
DBMS_XDB_CONFIG.SETGLOBALPORTENABLED
プロシージャを実行します。SQL> exec dbms_xdb_config.SetGlobalPortEnabled(TRUE)
EM Expressポートを使用したEM Expressへのアクセス
EM Expressポートがブロックされていない場合は、ブラウザでURL https://node-ip-address:EM-Express-port/em
に移動することで、EM Expressにアクセスできます。node-ip-address
は、EM Expressをホスティングするコンピュート・ノードの公開IPアドレス、EM-Express-port
はデータベースで使用されるEM Expressポートです。
Oracle Database Cloud Serviceコンソールを介してEM Expressにアクセスし、12.1ではCDBを管理したり、12.2ではグローバル・ポート経由でルート・コンテナおよびPDBを管理することもできます:
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Oracle Database Classic Cloud Serviceコンソールの「インスタンス」ページを開きます。
詳細は、「Oracle Database Classic Cloud Serviceコンソールへのアクセス」を参照してください。
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デプロイメントのアクション・メニュー(
)から、「EMコンソールを開く」を選択します。
EM Expressのログイン・ページが表示されます。
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DBA
権限を持つユーザーの名前(SYS
やSYSTEM
など)とパスワードを入力します。SYSDBA
権限で接続するには、「as sysdba」を選択します。 次に「ログイン」をクリックします。
このオプションは、Oracle Database Classic Cloud Serviceインスタンスの「概要」ページのアクション・メニュー()からも利用できます。
ノート:
Oracle RACデータベースをホスティングしているデータベース・デプロイメント上では、リンク「Open EM Console」によってノード1でEM Expressが開かれます。 EM Expressをノード2で開くには、ブラウザでURL https://node2-ip-address:EM-Express-port/em
に移動します。node2-ip-address
は、ノード2の公開IPアドレス、EM-Express-port
はデータベースにより使用されるEM Expressポートです。
SSHトンネルを使用したEM Expressへのアクセス
ポートがブロックされているときにEM Expressにアクセスするには、EM Expressをホスティングしているコンピュート・ノード上のEM ExpressポートにSSHトンネルを作成する必要があります。 コンピュート・ノードのポートへのSSHトンネルの作成を参照してください。
SSHトンネルを作成した後でURL https://localhost:EM-Express-port/em
に移動すると、EM Expressにアクセスできます。
EM Expressのログイン・ページが表示されたら、DBA
権限を持つユーザーの名前(SYS
やSYSTEM
など)とパスワードを入力します。 SYSDBA
権限で接続するには、「as sysdba」を選択します。 次に「ログイン」をクリックします。