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ビジネス・ルールの定義

「Business Rule Check」プロセッサでは、一連のビジネス・ルールをEDQ外部で定義および保持し、単一のプロセッサを使用して適用できます。ルールは属性に関して定義され、あらゆるデータ構造から独立しています。属性にはa1、a2、a3などのタグがあり、「Business Rules Check」プロセッサの構成時に、入力データの適切なフィールドにマップする必要があります（「ビジネス・ルール・プロセッサ」トピックを参照）。

ビジネス・ルールは、次のいずれかに定義できます。

• Excelファイル
• 参照データ

このトピックでは、これ以降、ビジネス・ルール・フォーマットを詳細に紹介します。ビジネス・ルールの定義についてさらに詳細な情報が必要な場合は、サポートに連絡してください。

ビジネス・ルールの構造

ビジネス・ルールは、3つのタイプの要素で構成されます。

• チェックは、小規模で再使用可能な論理の一部です。チェックには、ユーザー定義の名称、実行するチェックのタイプ、およびタイプに応じて意味が変化するゼロから複数個のオプションがあります。チェックは、組み合せてさらに複雑な条件を作成することも、ルールで直接使用することもできます。
• 条件は、より複雑な論理の一部であり、条件に応じてチェックが属性に適用されますが、完全なルールではありません。ビジネス・ルール構成での条件の使用はオプションで、常に必要とはかぎりません。条件は、ルールへのゲートウェイとして機能します。ルールを条件に割り当てた場合は、条件を満たしたときにのみ、残りのルールが評価されます。条件は、チェックまたは他の条件から作成でき、結果として複雑な論理構造を導きます。
• ルールは、どのチェックをどの属性に適用するかを指定します。ルールには、簡単に参照できるようにIDとラベルがあり、ルールが失敗となった場合に発生するエラー・コード、エラー・メッセージおよびエラーの重大度も指定されます。

チェックの定義

チェックには、次の特徴があります。

• 名称は、ユーザーが定義し、他の場所からチェックを参照できます。
• チェック・タイプは、チェックで実行する操作を定義します。
• 最大3個のオプションは、チェック操作が機能するために必要な追加情報を提供します。

チェックには、チェックの支障になる属性は指定しません。

次の表に、サポートされるチェック・タイプを示します。

条件の定義

条件はチェックと属性を関連付けます。1つのチェックを1つの属性に関連付けるのみでなく、条件を使用して2つのチェックを1つの属性に適用したり、1つのチェックを2つの属性に適用できます。さらに複雑な条件を作成するために、条件を使用して他の条件を統合することもできます。条件には、次の属性があります。

• 名称は、ユーザーが定義し、他の場所から条件を参照できます。
• 「Type」フィールドは、「Condition」フィールドの入力タイプを指定します（「Checks」、「Attributes」または「Conditions」）。
• 少なくとも1つの「Condition」フィールド。「Condition」フィールドには、「Type」に指定したチェック、属性または条件が格納されます。
• 「Attribute or Check」フィールドの内容は、「Type」の値により異なります。「Type」が「Checks」の場合、このフィールドにはチェックが適用される属性が格納されます。「Type」が「Attributes」の場合、このフィールドには属性に適用されるチェックが格納されます。「Type」が「Conditions」の場合、このフィールドは使用されません。
• 「Operator」フィールドには、「AND」、「OR」および「NOT」の論理演算子の1つが格納されます。このフィールドが「AND」に設定され、複数の「Condition」フィールドに値が設定された場合は、条件が全体としてtrueを返すために両方の条件がtrueに評価される必要があります。「OR」に設定された場合は、条件全体がtrueに評価されるためにそのセットの1つの条件のみがtrueを返す必要があります。「NOT」に設定された場合、条件は、最初の「Condition」フィールドに指定された式の反対に評価されます。このフィールドがNULLの場合は、「AND」とみなされます。「AND」および「OR」演算子は、少なくとも2つの条件フィールドが設定されないと意味を持ちません。

次の表に、「Condition1」と「Condition2」という2つの条件フィールドが使用された場合の動作を要約します。

より複雑な条件を形成するために異なる属性と演算子が指定された複数の条件を組み合せ、結果の条件を一体化することで複雑な論理チェックを作成できることが容易にわかります。

ルールの定義

ルールは、ビジネス・ルール・チェックの最上位レベルのエンティティです。ルールを使用してチェックと条件をまとめ、チェックを適用する属性を指定し、チェックが失敗となったときに起動するエラー・コードおよびエラー・メッセージを指定します。さらに、このレベルでエラーの重大度を指定できます。

ルールには、次のフィールドがあります。

• 「Rule ID」は、数字のルール識別子です。
• 「Rule Label」は、判読可能なルールの名称です。
• 「Disable」フィールドは、ルールを削除せずに処理から除外する場合に「Yes」に設定します。
• 「Apply to Attribute」フィールドには、チェックを適用する属性を指定します。
• 「Condition」フィールドには、ルールを適用する前に評価する条件を指定します。条件を満たさない場合、ルールは適用されません。
• 「Error Code」には、ルールが失敗となった場合に返すエラー・コードを指定します。エラー・コードはすべてユーザーの裁量で定義され、任意の書式にできます。
• 「Error Message」は、ルールが失敗となった場合に返すユーザー定義のメッセージです。
• 「Error Severity」には、ルールの失敗に対する重大度表示を指定します。エラー重大度はすべてユーザーの裁量で定義され、任意の書式にできます。
• 「Check 1」には、属性に適用する1番目のチェックを指定します。
• 「Check 2」には、属性に適用する2番目のチェックを指定します。

2つのチェックが指定された場合は、属性が両方のチェックに合格したときにのみルールは合格となります。つまり、結果は両方のチェックの論理和（AND）です。

Excelスプレッドシートでのビジネス・ルールの定義

Excelスプレッドシートを使用してビジネス・ルールを定義する場合は、次のルールに従う必要があります。

• ビジネス・ルールは、[Install Path]/config/businessrulesディレクトリ（[Install Path]はEDQインストールのルートを示す）に配置する必要があります。
• ルール、条件およびチェックは3つのワークシートに定義し、それぞれ「Rules」、「Conditions」および「Checks」という名称にする必要があります。
• リスト・チェックなどで使用するために、同じExcelファイルにワークシートをさらに補充して追加データを格納できます。
• 「Rules」ワークシートには、次の名称の列が必要です。
  • Rule ID
  • Rule Label
  • Disable
  • Apply to Attribute
  • Condition
  • Error Code
  • Error Severity
  • Error Message
  • Check 1
  • Check 2

• 「Conditions」ワークシートには、次の名称の列が必要です。
  • Condition Name
  • Attribute or Check
  • Type
  • Operator
  • Condition1
  • Condition2 ...ConditionN

• 「Checks」ワークシートには、次の名称の列が必要です。
  • Check Name
  • Check Type
  • Option 1
  • Option 2
  • Option 3

参照データでのビジネス・ルールの定義

参照データを使用してビジネス・ルールを格納する場合は、次のルールに従う必要があります。

• ルール、条件およびチェックをそれぞれ指定する3セット（条件を使用しない場合は2セット）の個別の参照データを使用できるようにする必要があります。
• 参照データの構造は、前述のExcelスプレッドシートについて記載されたものと同じ構造にする必要があります。