ヘッダーをスキップ

Oracle Database 2日で開発者ガイド
11g リリース1(11.1)

E05694-03
目次
目次
索引
索引

戻る 次へ

7 データベース・アプリケーションのデプロイ

この章では、アプリケーションをサポートするデータベース・オブジェクトのパッケージを作成し、インストールする方法を説明します。たとえば、このガイドの以前の説明に従った場合、作成したオブジェクトを使用します。他のシステムにデプロイするオブジェクト定義およびデータを収集するプロセスを説明します。実際の環境で、操作はこのガイドで説明されているように単純ではない可能性がありますが、手順および考慮事項は同じです。

すべてのオブジェクト名には一貫した接頭辞を使用することをお薦めします。これによりオブジェクトを簡単に識別できます。SQL Developer接続ナビゲータ・ディスプレイで、またOracleデータベースのデータ・ディクショナリに対してSQL Developerレポートおよびパフォーマンスの問合せを確認する場合に、一貫した接頭辞によりオブジェクトが分類されます。

この章の内容は次のとおりです。

デプロイメントの概要

アプリケーションをサポートするデータベース・オブジェクトがデプロイされていない場合、アプリケーションのデプロイメントも通常完了しません。参照表のシード・データなどの必要なすべてのデータ、およびデータベース・オブジェクトの両方を作成するスクリプトの作成によって、これらのオブジェクトをデプロイできます。データベース・オブジェクトには、アプリケーション・ロジックを実装するように作成した表、ビュー、ファンクション、パッケージおよびその他が含まれます。

環境のデプロイメント

Oracle Databaseのアプリケーションをデプロイする際は、次のシステム環境を作成する必要があります。

手順1: テスト環境の作成

初期のデプロイメント、他の環境にアプリケーションをデプロイする前のアプリケーションの全体のテスト、およびアプリケーション・ユーザーの研修に対して、テスト環境を常に用意する必要があります。

テストでは、アプリケーションの機能および正確にパッケージしたかどうかがチェックされます。アプリケーションと依存関係にあるオブジェクトがない場合、本番環境で実際のユーザーにデプロイされた後ではなく、テスト中にオブジェクトを取り込むことができます。

手順2: 品質保証(QA)環境の作成

アプリケーションが非常に複雑で、ユーザーがリソースを所持する場合、システムに対する変更を厳格にチェックできるQA環境を作成します。

手順3: 教育環境の作成

教育環境では、他の環境へ影響を与えずに内部ユーザーまたは外部ユーザーに研修および実習を提供できます。本番環境の前または後に教育環境を作成でき、また他の環境への更新とは無関係に教育環境を更新できます。

手順4: 本番環境の作成

本番環境には、企業の通常業務の実際のデータおよびデータベース・オブジェクトが含まれます。本番環境に移る前に、テスト環境ですべてのオブジェクトをテストします。

デプロイする環境の種類にかかわらず、デプロイメント・プロセスは同一です。

デプロイメントの計画

アプリケーションをデプロイする前に、データベース・オブジェクト間の依存性を理解する必要があります。オブジェクトが他のオブジェクトと依存関係にある場合、依存オブジェクトはいずれの場合にも存在するため、適切な順序でオブジェクトを作成する必要があります。依存オブジェクトが存在しない場合、発生するエラーまたは問題は次のとおりです。

データをデプロイするには、各表のデータに対して次のいずれかの方法を使用できます。データの妥当性の度合いに応じて方法を選択します。

異なるタイプのデータベース・オブジェクトに対してインストール・スクリプトを実行する順序の一般的なガイドラインは次のとおりです。

  1. パッケージの仕様部

  2. 適切な順序の表(制約および索引を持つ表)

  3. 順序(トリガーによって最も頻繁に使用されるため)

  4. トリガー

  5. シノニム

  6. ビュー(ファンクション、プロシージャまたはシノニムを参照する場合があるため)

  7. パッケージ本体

  8. データ(オプションで、データをロードする前にすべての制約を無効化して、その後に有効化)

パッケージの仕様部は、常に有効な状態で、他のオブジェクトに参照される場合があるため、最初にスクリプトを実行します。パッケージ本体は、他のオブジェクト・タイプを参照するため、最後に作成する必要があります。依存性の問題のため、ファンクションおよびプロシージャをパッケージに含めることをお薦めします。

このガイドの他の項の説明に従った場合、サンプルのOracle HRスキーマにオブジェクトをすでに作成しています。この項では、別の標準のHRスキーマにオブジェクトをデプロイすると想定します。

作成した表で、scoresにはperformance_partsおよびevaluations両方に対する外部キーが含まれます。これは、参照表の主キーが作成されるまでこれらの外部キーを作成できないということです。最初にevaluations表および制約を作成し、次にperformance_parts表、そしてscores表を作成します。表、順序およびトリガーに対してスクリプトが1つのみ存在します。このため、この実行に対する手動編集を最小化できます。また、それぞれにスクリプトが1つのみ含まれるため、ファンクションおよびパッケージのスクリプトを1つ作成できます。最後に、シノニムおよびビューのスクリプトを作成します。

これは非常に単純なデプロイメントの一例です。実際のアプリケーションでは、データベース設計者と話し合い、オブジェクトの作成順序を計画する必要があります。Entity Relationship Diagramなどの設計のダイアグラムがあると、このフェーズで非常に役立ちます。

データベース・オブジェクトのエクスポート

この項では、データベース・オブジェクトのエクスポート方法を説明します。

SQL Developerを使用したデータベース・オブジェクトのエクスポート

データベース・オブジェクトを作成するためにスクリプトを保持している場合、それらのスクリプトを使用できます。スクリプトを保持していない場合、データベースの各オブジェクトの定義に基づいたそれぞれのオブジェクトのデータ定義言語(DDL)を生成する必要があります。データベース・オブジェクトにDDLを生成するには、Oracle SQL Developer、特にDDL(およびデータ)のエクスポート機能を使用できます。この機能では、指定したオブジェクトおよびオブジェクトのタイプを作成するDDL文が生成されます。また、作成した新しい表へエクスポートされたデータを挿入するINSERT文を生成できます。

DDL文および表データをエクスポートするには、次の手順を実行します。
  1. DDL文および表データをエクスポートするディレクトリを作成します。

    Oracleインストール・ディレクトリとは別にこのディレクトリを作成します。たとえば、C:¥my_exportsです。

  2. SQL Developerのメイン・メニューから、「Tools」を選択し「Export DDL (and Data)」を選択します。


    画像の説明

  3. 「Options」タブをクリックします(デフォルトで選択する必要があります)。

  4. 「File」フィールドで、オブジェクトを作成し、データを挿入するSQL文を含むように作成されたエクスポート・ファイルの名称および位置を指定します。たとえば、C:¥my_exports¥hr_export.sqlです。

  5. 「Options」で、次からオプションを選択し、オブジェクト・タイプ内のオブジェクトを指定するか、生成したSQL文に対するオプションを指定します。

    • Show Schema: このオプションを選択した場合、スキーマ名にはCREATE文が含まれます。このオプションを選択しない場合、スキーマ名にはCREATE文は含まれません。このオプションはエクスポートされたオブジェクトを異なる名称を持つスキーマで再作成する場合に便利です。

    • Storage: このオプションを選択した場合、データベース・オブジェクトの定義のSTORAGE句すべてがエクスポートされたDDL文で保存されます。現行の記憶域定義を使用しない場合(異なるシステム環境でオブジェクトを再作成する場合など)、このオプションの選択を解除します。

    • Terminator: このオプションを選択した場合、行の終了記号文字は各行の最後に挿入されます。

    • Pretty Print: このオプションを選択した場合、文は出力ファイルで見やすく整形され、ファイルのサイズは元のサイズよりも大きくなります。

    • Include BYTE Keyword: このオプションを選択した場合、列長の指定はバイトを参照します。このオプションを選択しない場合、列長の指定は文字を参照します。

    • Add Force to Views: このオプションを選択した場合、FORCEオプションがすべてのCREATE VIEW文に追加され、各ビューにエラーが含まれる場合でもビューが作成されます。

    • Constraints as Alters: このオプションを選択した場合、各表の制約はCREATE TABLE文で定義されるかわりに、個別のALTER TABLE文で定義されます。

    • Export Data: このオプションを選択した場合、文はエクスポートされた表またはビューに対してデータを挿入するために含まれます。このオプションを選択しない場合、文はエクスポートされた表またはビューに対してデータを挿入するために含まれることはありません。そのため、DDL文のみが含まれます。

    • Include Drop Statements: このオプションを選択した場合、CREATE文の前にDROP文が含まれ、同じ名前を使用してすべての既存のオブジェクトを削除します。

  6. 「Objects」タブをクリックします。

  7. 「Objects」タブで、次の手順を実行します。

    • 「Connection」リストからhr_connを選択します。

    • 「Objects」で、「All」を選択し、「All My Objects」を選択してhr_conn接続で使用可能なオブジェクトを表示します。

      エクスポートするオブジェクトのタイプ(制約、データベース・リンク、ファンクションなど)が選択されていることを確認します。INSERT文を使用して表データを挿入する場合、「Data」が選択されていることを確認します。特定のオブジェクト・タイプまたは表データをエクスポートしない場合、該当するオプションの選択を解除します。


      画像の説明

  8. 「Apply」をクリックしてスクリプトを生成します。

順序およびトリガーのエクスポートに関する特殊な考慮事項

順序およびトリガーをエクスポートする場合、特殊な考慮事項が要求されます。順序に関して、生成されたDDLは現行の値に関連する順序を開始します。表をロードする主キーおよびデータの移入に使用されている順序がある場合、その順序を保持します。ただし、データをロードしない場合、スクリプトの作成後にスクリプトを編集して、START WITH値をリセットできます。

トリガーに関して、前に挿入するトリガーが表に存在していて、データのロードを計画する場合、トリガーを確認し、指定したアクションをトリガーで発生させるどうかを決定する必要があります。たとえば、主キー値は高い頻度でトリガーによって移入されます。INSERT文から主キーを保護するには、主キー値がNULLのときにのみ、トリガーによって主キーが移入されるようにします。次に例を示します。

IF :new.evaluation_id IS NULL
   THEN SELECT evaluations_seq.Nextval
          INTO :new.evaluation_id
          FROM dual;
END IF;

ただし、トリガーを前述の例のように指定しない場合、データをロードする前にトリガーを指定しなおすか、トリガーを無効にして、データのロードの完了後にトリガーを有効にする必要があります。また、順序の現行の値が、主キー列の最高値よりも大きいことを確認します。

監査列(CREATED_ONまたはCREATED_BYなど)がトリガーによって移入された場合、現行の値がNULLである場合のみに使用するトリガーを新しい値に設定することでソース表からデータを保護する必要があります。次に例を示します。

if :new.created_on is null
   then :new.created_on := sysdate;
end if;

このガイドの説明を使用して作成した表ではどのトリガーも使用されない場合、スクリプトの生成に関する関連項目の説明に従って生成されたコードを編集する必要はありません。

順序および表の作成に関するスクリプトの生成

このガイドの前の項の操作に従った場合には作成済の順序および表を作成するスクリプトを生成します。このスクリプトによって、必要な制約、索引およびトリガーも作成されます。

順序および表の作成に関するスクリプトを生成するには、次の手順を実行します。
  1. DDL文および表データをエクスポートするディレクトリを作成します。

    Oracleインストール・ディレクトリとは別にこのディレクトリを作成します。たとえば、C:¥my_exportsです。

  2. SQL Developerのメイン・メニューから、「Tools」を選択し「Export DDL (and Data)」を選択します。


    画像の説明

  3. 「Export」ダイアログ・ボックスで、オブジェクトを作成し、データを挿入するSQL文を含むように作成されたエクスポート・ファイルの名前および位置を指定します。たとえば、C:¥my_exports¥2day_tables.sqlです。

  4. この例の場合の表の作成に関して、「Options」で、次のオプションを指定します。

    • Show Schema: 選択を解除します。この例では、テスト環境または本番環境のスキーマ名が開発環境と異なる可能性があるため、このオプションの選択が不適切である場合があります。

    • Storage: 選択を解除します。保持する表に対して特定の記憶域句を指定した場合、このオプションを確認します。ただし、記憶域句を指定しなかった場合、または(本番環境とは異なる)開発環境またはテスト環境に固有の記憶域句を指定した場合は、このオプションの選択を解除します。

    • Terminator: 選択します。これは結果のスクリプトを実行するために必要です。

    • Pretty Print: 選択します。このオプションを選択した場合、出力がより読みやすくなります。

    • Include BYTE Keyword: 選択を解除します。マルチバイト・キャラクタ・セットを使用して作業をしていない場合は、このオプションを選択する必要があります。

    • Add Force to Views: この例では別のスクリプトへビューが追加されるため、選択を解除します。

    • Constraints as Alters: 選択します。各CREATE TABLEの後の別のSQL文に制約を追加します。

    • Export Data: 選択を解除します。この例ではデータを個別にエクスポートするため選択を解除します。

    • Include Drop Statements: 選択を解除します。同じ名前を持つ既存のオブジェクトをこれらのオブジェクトに置換する場合に、DROP文を含めることができます。ただし、より実践的な方法として、表を作成する前に、オブジェクトの古いバージョンを削除できる別の削除スクリプトを含めます。これによって削除する予定のないオブジェクトを誤って削除してしまうことを回避します。

  5. 「Objects」タブをクリックします。

  6. 「Objects」タブで、次の手順を実行します。

    • 使用するデータベース接続でhr_connを選択します。

    • エクスポートするオブジェクトのタイプでは、すべてのオブジェクトを展開します。次に、「Sequences」を展開してEVALUATIONS_SEQを選択します。そして、「Tables」を展開してEVALUATIONSPERFORMANCE_PARTSおよびSCORESを選択します。他のオブジェクト・タイプの選択を解除します。

  7. 「Apply」をクリックしてスクリプトを生成します。

オブジェクト定義は、オブジェクト・タイプによってアルファベット順でファイルに追加されます。順序は作成される最初のオブジェクトです。順序はevaluationsのトリガーによって参照されるため、便利です。表の依存性には、最初にevaluationsを作成し、次にperformance_parts、そしてscoresを作成することが必要です。これらは、アルファベット順で発生するため、変更を加える必要はありません。ただし、変更が必要な場合、テキスト・エディタを使用するか、SQL Developer内で生成したスクリプトをオープンして、生成したスクリプトを編集することは可能です。

PL/SQLオブジェクトの作成に関するスクリプトの生成

このガイドのこのガイドの前の項の操作に従った場合には作成済のパッケージ(ファンクションを含む)を作成するスクリプトを生成します。

PL/SQLオブジェクトの作成に関するスクリプトを生成するには、次の手順を実行します。
  1. SQL Developerのメイン・メニューから、「Tools」を選択し「Export DDL (and Data)」を選択します。

  2. 「Export」ダイアログ・ボックスで、オブジェクトを作成し、データを挿入するSQL文を含むように作成されたエクスポート・ファイルの名前および位置を指定します。たとえば、C:¥my_exports¥2day_plsql.sqlです。

  3. この例の場合の表の作成に関して、「Options」で、次のオプションを指定します。

    • Show Schema: 選択を解除します。この例では、テスト環境または本番環境のスキーマ名が開発環境と異なる可能性があるため、このオプションの選択が不適切である場合があります。

    • Storage: 選択を解除します。ここでは適用されないため、選択を解除します。

    • Terminator: 選択します。これは結果のスクリプトを実行するために必要です。

    • Pretty Print: 選択します。このオプションを選択した場合、出力がより読みやすくなります。

    • Include BYTE Keyword: 選択を解除します。マルチバイト・キャラクタ・セットを使用して作業をしていない場合は、このオプションを選択する必要があります。

    • Add Force to Views: 選択を解除します。ここでは適用されないため、選択を解除します。

    • Constraints as Alters: 選択を解除します。ここでは適用されないため、選択を解除します。

    • Export Data: 選択を解除します。この例ではデータを個別にエクスポートするため選択を解除します。

    • Include Drop Statements: 選択を解除します。同じ名前を持つ既存のオブジェクトをこれらのオブジェクトに置換する場合に、DROP文を含めることができます。ただし、より実践的な方法として、表を作成する前に、オブジェクトの古いバージョンを削除できる別の削除スクリプトを含めます。これによって削除する予定のないオブジェクトを誤って削除してしまうことを回避します。

  4. 「Objects」タブをクリックします。

  5. 「Objects」タブで、次の手順を実行します。

    • 使用するデータベース接続でhr_connを選択します。

    • エクスポートされるオブジェクトのタイプでは、All My Objectsを展開します。次に、「Functions」を展開してCALCULATE_SCOREを選択します。「Packages」を展開してEMP_EVALを選択します。他のオブジェクト・タイプの選択を解除します。

  6. 「Apply」をクリックしてスクリプトを生成します。

シノニムおよびビューの作成に関するスクリプトの生成

このガイドのこのガイドの前の項の操作に従った場合には作成済シノニムおよびビューを作成するスクリプトを生成します。

シノニムおよびビューの作成に関するスクリプトを生成するには、次の手順を実行します。
  1. SQL Developerのメイン・メニューから、「Tools」を選択し「Export DDL (and Data)」を選択します。

  2. 「Export」ダイアログ・ボックスで、オブジェクトを作成し、データを挿入するSQL文を含むように作成されたエクスポート・ファイルの名前および位置を指定します。たとえば、C:¥my_exports¥2day_other.sqlです。

  3. この例の場合の表の作成に関して、「Options」で、次のオプションを指定します。

    • Show Schema: 選択を解除します。この例では、テスト環境または本番環境のスキーマ名が開発環境と異なる可能性があるため、このオプションの選択が不適切である場合があります。

    • Storage: 選択を解除します。ここでは適用されないため、選択を解除します。

    • Terminator: 選択します。これは結果のスクリプトを実行するために必要です。

    • Pretty Print: 選択します。このオプションを選択した場合、出力がより読みやすくなります。

    • Include BYTE Keyword: 選択を解除します。マルチバイト・キャラクタ・セットを使用して作業をしていない場合は、このオプションを選択する必要があります。

    • Add Force to Views: 選択します。これによって無効の場合でも、ビューが作成されます。すべてのビューが無効の場合、後で問題を修正し、これらのビューをコンパイルできます。

    • Constraints as Alters: 選択を解除します。ここでは適用されないため、選択を解除します。

    • Export Data: 選択を解除します。この例ではデータを個別にエクスポートするため選択を解除します。

    • Include Drop Statements: 選択を解除します。同じ名前を持つ既存のオブジェクトをこれらのオブジェクトに置換する場合に、DROP文を含めることができます。ただし、より実践的な方法として、表を作成する前に、オブジェクトの古いバージョンを削除できる別の削除スクリプトを含めます。これによって削除する予定のないオブジェクトを誤って削除してしまうことを回避します。

  4. 「Objects」タブをクリックします。

  5. 「Objects」タブで、次の手順を実行します。

    • 使用するデータベース接続でhr_connを選択します。

    • エクスポートされるオブジェクトのタイプでは、All My Objectsを展開します。次に、「Synonyms」を展開してPOSITIONSを選択します。「Views」を展開してEMP_LOCATIONを選択します。他のオブジェクト・タイプの選択を解除します。

  6. 「Apply」をクリックしてスクリプトを生成します。

表、PL/SQLオブジェクト、シノニムおよびビューを作成するスクリプトを生成した後に、ターゲット・データベースに移行するデータすべてを取得するスクリプトを生成できます。

データのエクスポート

データをエクスポートするには、デプロイされた表に挿入するために既存の表データを取得する必要があります。「デプロイメントの計画」で説明されているように、すべての依存データが存在し、妥当性の問題がないことを確信している場合は、ターゲット・スキーマにデータを挿入できます。または制約を無効にしてデータをロードし、ロードが完了した後、制約をもう一度有効にすることも可能です。

無効化を選択し、その後に制約を有効化した場合、次のオプションがあります。

このガイドの説明に従った場合、データを追加した表はperformance_partsのみです。DDL(およびデータ)のエクスポート機能を使用してデータをエクスポートしますが、この方法はデータとともにDDLを出力します。また、「Connections」ナビゲータの「Connections」にあるツリー内から表を選択し、右クリックして「Export Data」を選択した後、INSERTを選択します。このオプションを使用すると、選択した列へのエクスポートを制約でき、またどのデータをエクスポートするか制御するWHERE句を含めることができます。これが使用する方法です。

データのINSERT文を作成するには、次の手順を実行します。
  1. SQL Developerの「Connections」ナビゲータで、データベース・オブジェクトのスクリプト(hr_conn)を生成するために使用したデータベース接続を展開します。

  2. hr_conn接続で「Tables」を展開します。

  3. PERFORMANCE_PARTS表の名称を右クリックし「Export Data」を選択して、INSERTを選択します。

  4. 「Export」ダイアログ・ボックスの「File」フィールドで、C:¥my_exports¥2day_data.sqlを入力してエクスポート・ファイル名を指定します。

  5. 「Apply」をクリックします。

他の表にINSERT文を作成する必要がある場合、ファイルを区別する他の表のデータをエクスポートすることもできますが、クリップボードへデータをエクスポートして最初のファイルに貼り付けることもできます。これを行うには、出力の「Clipboard」を指定します。これによって文がクリップボードに置かれ、ファイルに追加できます。

インストールの実行

この段階で、別のスキーマでオブジェクトを作成するために必要なスクリプト・ファイルをすべて保持しています。これらのスクリプトは次の順序(この演習でスクリプトを作成した順序)に従って実行します。データをロードする前に表が存在することを確認します。

  1. 2day_tables.sql

  2. 2day_plsql.sql

  3. 2day_other.sql

  4. 2day_data.sql

必要に応じて、適切な順序でこれらのスクリプトを実行するマスター・スクリプトを作成して、ファイルに結果を記録できます。この種類のマスター・スクリプトは、SQL*Plusを使用して一般的に実行されます。この演習のマスター・スクリプトは次の例と同様です。

spool my_dir/create_log.txt
@my_dir/2day_tables.sql
@my_dir/2day_plsql.sql
@my_dir/2day_other.sql
@my_dir/2day_data.sql
commit;
spool off

作成したスクリプトを実行するSQL Developerも使用できます。マスター・スクリプトがファイル・パスおよびファイル名を完全に指定する場合(たとえば、C:¥my_dir¥2day_tables.sql)、マスター・スクリプトをオープンおよび実行できます。また、各スクリプトを個々にオープンおよび実行できます。

SQL Developerで、インストール・スクリプトを実行するには、次の手順を実行します。
  1. 「SQL Worksheet」ウィンドウで右クリックして「Open File」を選択します。

  2. C:¥my_exportsディレクトリに位置する2day_tables.sqlファイルを検索およびオープンします。

    表の作成のためのDDL文を表示します。次の手順では、各文の結果が成功か失敗かを監視するためにスクリプトとしてこれらの文を実行します。

  3. 「Run Script」アイコンをクリックするか、キーボード上の[F5]を押します。

    各文の結果は、「Script Output」ペインに表示されます。各文が正常に実行された結果が表示されます。

  4. 「Clear」アイコンをクリックしてSQLワークシートの内容を消去します。

  5. 次に示す追加の各スクリプト・ファイル対して前述の3つの手順(ファイルの検索およびオープン、スクリプトとして表の内容の実行、SQLワークシート・エントリ領域のクリア)を実行します。

    • 2day_plsql.sql

    • 2day_other.sql

  6. 2day_data.sqlファイルを検索およびオープンします。

    表データの挿入のためのDDL文を表示します。次の手順では、各文が成功したか、または失敗したかを監視するためにスクリプトとしてこれらの文を実行します。

  7. 「Run Script」アイコンをクリックします(または[F5]を押します)。

    Oracleでは、DML文は自動的にコミットされません。これはINSERTUPDATEまたはDELETE文をロールバックできるという意味です。データベースにデータを格納するには、次の手順で実行するトランザクションのコミットが必要になります。

  8. 「Commit」アイコンをクリックしてデータベースにデータをコミットします。

インストールの検証

アプリケーションをサポートするすべてのデータベース・オブジェクトを作成した後、SQL Developerを使用して新規オブジェクトの定義にアクセスできます。また、SQL Developerレポートを使用してインストールが有効かどうかの判断に役立つ情報を確認できます。これらのレポートには次の項目が含まれます。

インストールの有効性をチェックするレポートを表示するには、次の手順を実行します。
  1. SQL Developerの「Reports」ナビゲータで、「Data Dictionary Reports」を展開した後に「All Objects」を展開します。


    画像の説明

  2. 「All Objects」、「Invalid Objects」および件数別オブジェクト・タイプなどを表示する各レポートをクリックします。

    指定した各レポートで、バインド変数を要求される際に(表示を制限しない場合は)、使用するデータベース接続を選択して「Apply」をクリックします。

インストール・スクリプトのアーカイブ

データベース・アプリケーションのデプロイおよびインストールの検証後、アプリケーションのインストール・スクリプトを作成した場合、作成時および各スクリプトの目的を記したコメントを使用して、ソース・コード制御システムでインストール・スクリプトのアーカイブを検討します。このアーカイブは、別の環境へデプロイする必要がある際に便利です。そのスクリプトを使用してクリーンなインストールを再作成できます。データをアーカイブするには、Oracle Data Pumpを使用できます。

参照:

  • Oracle Data Pumpの詳細は、『Oracle Databaseユーティリティ』を参照してください。

 


戻る 次へ
Oracle
Copyright © 2005, 2008, Oracle Corporation.

All Rights Reserved.
目次
目次
索引
索引