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Oracle Data Mining管理者ガイド
11g リリース1(11.1)
E05705-02
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2 データ・マイニング・データベースへの接続

この章では、Oracleデータベースに接続してデータ・マイニングや他のデータベース操作を実行する方法を説明します。


参照:

詳細は、『Oracle Database 2日でデータベース管理者』を参照してください。

この章は、次の項で構成されています。

ユーザーID

Oracle Databaseに接続するには、ユーザーIDとパスワードを使用してログオンする必要があります。データベースでデータ・マイニング操作を実行するには、必要なデータベース権限が付与されたユーザーIDでログオンする必要があります。

単にデータ・マイニング・サンプル・プログラムを実行する場合は、「データ・マイニングのデモ・ユーザーの作成」を参照してください。

より幅広いデータ・マイニング操作を実行する場合は第4章「データ・マイニング用のユーザーと権限」を参照してください。

ローカル・データベースへの接続

第1章では、パーソナル・コンピュータにOracle Databaseをインストールする方法を説明しました。Oracle Databaseをローカルでインストールする場合、データベースに接続するために別個のクライアント・ソフトウェアをインストールする必要はありません。


注意:

例外が1つあります。Oracle Spreadsheet Add-In for Predictive Analyticsを使用する場合には、データベースがローカルであってもOracle Clientをインストールする必要があります。詳細は、次を参照してください。

SQL*Plusを使用したローカル・データベースへの接続

Oracle Databaseとともに、SQL*Plusなどのクライアント・ツールがインストールされます。SQL*Plusを使用すると、ユーザー名とパスワードを指定するだけで、ローカル・データベースに接続できます。

SQL*Plusでは、データ・マイニングPL/SQLサンプル・プログラムを実行して、PL/SQL APIによりデータ・マイニング・タスクを実行できます。

SQL*Plusを起動するには、次の手順に従います。

  1. Windowsの「スタート」メニューから、ローカル・データベースのOracleホーム・ディレクトリを選択します。

  2. Application Development」を選択します。

  3. SQL*Plus」を選択します。

  4. データ・マイニング・ユーザーのユーザーIDとパスワードを指定します。

    sqlplus.gifの説明は図の下のリンクをクリックしてください。
    「図sqlplus.gif」の説明

SQL Developerを使用したローカル・データベースへの接続

SQL Developerは、グラフィカル開発環境です。SQL Developerを使用すると、データ・マイニングPL/SQLサンプル・プログラムを実行して、PL/SQL APIによりデータ・マイニング・タスクを実行できます。

SQL Developerを起動するには、次の手順に従います。

  1. Windowsの「スタート」メニューから、ローカル・データベースのOracleホーム・ディレクトリを選択します。

  2. Application Development」を選択します。

  3. SQL Developer」を選択します。

    sqldev1.gifの説明は図の下のリンクをクリックしてください。
    「図sqldev1.gif」の説明

  4. ローカル・データベースへの接続を定義するには、「Connections」を右クリックして「New」を選択します。

  5. 「New/Select Database Connection」ダイアログ・ボックスが表示されます。

    sqldev2.gifの説明は図の下のリンクをクリックしてください。
    「図sqldev2.gif」の説明

    • Connection Name」に、覚えやすく意味のある名前を指定します。

    • 接続用のユーザー名とパスワードを入力します。

    • Hostname」に、データベースのホストがローカル・コンピュータであることを示すlocalhostを指定します。

    • Port」に、データベースでクライアントからの要求をリスニングする際に使用されるポートを指定します。デフォルトのポートは1521です。

    • SID」(サービスID)に、Oracle Databaseのインストール時に作成したグローバル・データベース名を指定します。

    Connect」をクリックし、指定した資格証明を使用してデータベースに接続します。

    作成した接続は、左側のペインにある接続リストに表示されます。SQL Developerでは、複数の接続を同時に開くことができます。

    sqldev4.gifの説明は図の下のリンクをクリックしてください。
    「図sqldev4.gif」の説明

リモート・データベースへの接続

ローカル・データベースがない場合は、Oracle Clientをインストールして、リモートのOracleデータベースに接続するためのSQL*PlusやSQL Developerなどのツールを取得する必要があります。

リモート・データベースに接続するには、Oracle Clientで、ホスト名、ポート番号、サービスIDまたはグローバル・データベース名、ユーザー名とパスワードが必要となります。Oracle Clientで簡易接続メソッドが使用可能な場合、これらの資格証明は接続の要求時に提示できます。また、Oracle Clientでは、ネット・サービス名を使用してリモート・データベースに接続することもできます。ネット・サービス名は、特定のリモート接続に関するログイン資格情報を表します。

次の項では、Oracle Clientのインストール手順、およびデータ・マイニングを目的としたリモート・データベースへの接続手順を説明します。


注意:

この説明は、Oacle ClientおよびOracle Net管理ドキュメントの代替となるものではありません。詳細は、次のドキュメントを参照してください。
  • 『Oracle Database 2日でデータベース管理者』

  • 『Oracle Database Clientインストレーション・ガイドfor Microsoft Windows』

  • 『Oracle Database Net Services管理者ガイド』

その他のドキュメントについては、Oracle Database 11gのOracle Databaseドキュメント・ライブラリにあるインストールとアップグレードに関するページにアクセスしてください。

http://www.oracle.com/pls/db111/db111.homepage


Oracle Clientのインストール

Oracle ClientをWindowsプラットフォームにインストールするには、次の手順に従います。

  1. コンピュータが『Oracle Database Clientインストレーション・ガイドfor Microsoft Windows』に示すシステム要件を満たしていることを確認します。

  2. コンピュータで実行されているOracleサービスをすべて停止します。

    Windowsの「コントロール パネル」で、「管理ツール」を選択してから「サービス」を選択します。「Oracle」で始まるサービス名を探します。それぞれについて「停止」を選択します。

  3. インストールを開始するには、Clientインストール・ディレクトリに移動してSETUP.EXEを実行します。

    Oracle Universal Installerが起動し、「ようこそ」ページが表示されます。「次へ」をクリックして次のページに進みます。

  4. 「インストール・タイプの選択」ページで、「管理者」を選択します。

    clinstall1.gifの説明は図の下のリンクをクリックしてください。
    「図clinstall1.gif」の説明

  5. 「ホームの詳細の指定」ページで、Oracle Clientのホーム・ディレクトリのパスを入力します。Oracleホームは、Oracleベース・ディレクトリのサブディレクトリです。

    Oracle Clientは、既存のOracleベースにインストールするか、新たに指定できます。ただし、Oracle Clientは新しいOracleホームにインストールする必要があります。Oracle ClientをOracle Databaseのホーム・ディレクトリや他の既存のOracleホームにはインストールしないでください。

    コンピュータにOracleベースとOracleホームのディレクトリがない場合、Oracle Universal Installerで作成されます。

    clinstall2.gifの説明は図の下のリンクをクリックしてください。
    「図clinstall2.gif」の説明

  6. Oracle Universal Installerで前提条件チェックが実行されます。

    チェックが成功したら、「次へ」を選択して次の手順に進みます。

    チェックが失敗した場合は、問題を修正してから「再試行」をクリックします。さらに多くの変更が必要な場合は、インストールをキャンセルし、問題を解決してから、Oracle Universal Installerを再起動します。

  7. 「サマリー」ページに、インストールの設定とインストール対象のコンポーネントが表示されます。

    clinstall4.gifの説明は図の下のリンクをクリックしてください。
    「図clinstall4.gif」の説明

    インストール」をクリックします。

  8. 「インストール」ページに進行状況バーが表示されます。

  9. インストールが完了すると、コンフィギュレーション・アシスタントが起動してデータベース接続が作成されます。

    clinstall6.gifの説明は図の下のリンクをクリックしてください。
    「図clinstall6.gif」の説明

  10. Oracle Net Configuration Assistantが起動し、「ようこそ」ページが表示されます。

    clinstall7.gifの説明は図の下のリンクをクリックしてください。
    「図clinstall7.gif」の説明

    Oracle Clientで簡易接続ネーミング・メソッドが使用可能であるため、Oracle Net Configuration Assistantでは、特定のデータベース接続の作成は不要であると判断されます。

    簡易接続ネーミング・メソッドにより、クライアントは接続時に接続の資格情報を提示できます。接続は、事前に設定したりネット・サービス名として指定したりする必要はありません。

    たとえば、SQL*Plusでは、簡易接続メソッドにより、次のような文を使用してデータベースに接続できます。

    SQL>CONNECT username @ "hostname[:port][/servicename]"
    

    システムによりパスワードの入力が要求され、接続が確立されます。

  11. Oracle Net Configurationプロセスが完了したら、「終了」をクリックします。

    clinstall8.gifの説明は図の下のリンクをクリックしてください。
    「図clinstall8.gif」の説明

  12. 「インストールの終了」ページで、インストールが正常に行われたことを確認します。次に「終了」をクリックしてOracle Universal Installerを終了します。

ネット・サービス名の作成

Oracle Clientインストールで簡易接続ネーミングがサポートされている場合でも、特定のアプリケーションについてネット・サービス名の作成が必要となることがあります。たとえば、Oracle Spreadsheet Add-In for Predictive Analyticsでは、ネット・サービス名を使用してOracleデータベースに接続します。この接続は、作業対象がOracleに格納されたデータかExcelに格納されたデータかに関係なく、必要となります。

ネット・サービス名を作成するには、次の手順に従います。

  1. Windowsの「スタート」メニューから、Oracle Clientのホーム・ディレクトリを選択します。

  2. コンフィグレーションおよび移行ツール」を選択します。

  3. Net Configuration Assistant」を選択します。

  4. Oracle Net Configuration Assistantで「ようこそ」ページが表示されます。

    netconfig1.gifの説明は図の下のリンクをクリックしてください。
    「図netconfig1.gif」の説明

    ローカル・ネット・サービス名構成」を選択してから「次へ」を選択します。

  5. 次のページで、「追加」を選択して新しいネット・サービス名を追加します。続いて「次へ」をクリックします。

  6. Oracle SID(サービスID)の名前を入力します。デフォルトでは、Oracle Databaseのインストール時に指定したグローバル・データベース名です。

    netconfig3.gifの説明は図の前後を参照してください。

    次へ」を選択します。

  7. 次のページで、通信プロトコルを指定します。デフォルトはTCPです。

    次へ」を選択します。

  8. 次のページで、「はい。テストを実行します。」を選択して新しい接続をテストします。

    netconfig6.gifの説明は図の前後を参照してください。

    接続は、ほとんどの場合、新しいユーザーIDとパスワードを入力しないと失敗します。

    netconfig7.gifの説明は図の下のリンクをクリックしてください。
    「図netconfig7.gif」の説明

    ログインの変更」を選択します。

    ホストのデータ・マイニング権限を持つアカウントのユーザーIDとパスワードを入力します。

    netconfig8.gifの説明は図の下のリンクをクリックしてください。
    「図netconfig8.gif」の説明

  9. ユーザー名とパスワードのみが接続の問題となっていた場合、Oracle Net Configuration Assistantではテスト接続が成功します。

    netconfig9.gifの説明は図の下のリンクをクリックしてください。
    「図netconfig9.gif」の説明

    次へ」を選択します。

  10. Oracle Net Configuration Assistantにより、接続構成が成功したことが通知されます。「次へ」をクリックすると、「ようこそ」ページに戻って追加の構成を実行できます。

    終了」をクリックしてOracle Net Configuration Assistantを終了します。

リモート・コンピュータでのデータ・マイニングの実行

次の場合、Oracle Databaseのリモート・インスタンスでOracle Data Mining PL/SQL APIを使用できます。

  • SQL*Plus(またはSQL DeveloperやJDeveloperなどの他のクライアント・ツール)がコンピュータにインストールされている。

  • システム管理者により、リモート・データベースにユーザーIDが作成されており、接続情報が提供されている。

  • システム管理者により、実行したいデータ・マイニング操作を可能にする権限がユーザーIDに付与されている。


参照:

リモート・データベースへの接続方法とJava APIの使用方法については、『Oracle Data Miningアプリケーション開発者ガイド』を参照してください。

リモート・コンピュータでのデータ・マイニング・サンプル・プログラムの実行

リモート・コンピュータでデータ・マイニングのサンプル・プログラムを実行するには、次の手順に従います。

  1. SHスキーマがインストールされていない場合は、システム管理者にリモート・データベースへのインストールを依頼します。

  2. dmshgrants.sqlを実行して適切な権限をユーザーIDに付与するようシステム管理者に依頼します。

  3. SQL*Plusを起動し、データ・マイニング・ユーザーとしてリモート・データベースにログインします。dmsh.sqlを実行して、サンプル・プログラムで使用されるオブジェクトをスキーマに移入しますdmshgrants.sqlおよびdmsh.sqlについては、「データ・マイニングのデモ・ユーザーの作成」を参照)。

  4. 「サンプル・プログラムの実行」の手順に従います。

OTNからのサンプル・プログラムのダウンロード

サンプル・プログラムのローカル・コピーを使用する場合、Oracle Technology Networkからダウンロードして、リモート・データベースで実行できます。

プログラムは、OTNにあるOracle Data Miningのページまたはサンプル・コードのページのいずれかで入手できます。

OTNのOracle Data Miningのページ:

http://www.oracle.com/technology/products/bi/odm/index.html

OTNのサンプル・コードのページ:

http://www.oracle.com/technology/sample_code/index.html

リモート・データベースでローカル・プログラム・コードを実行するには、次の手順に従います。

  1. サンプル・プログラム・ファイルをコンピュータ上のディレクトリに解凍します。

  2. 「サンプル・プログラムの実行」に示す手順に従います。ただし、リモートのOracleホームのパスではなく、サンプル・プログラムのローカル・パスを指定します。たとえば、次の文では、ローカル・ディレクトリのdmnbdemo.sqlプログラムがリモート・データベースで実行されます。

    SQL>@ local_dir\dmnbdemo
    

Oracle Data Minerからの接続

Oracle Data Minerは、Oracle Data Miningのグラフィカル・ユーザー・インタフェースです。ローカル・データベースにもリモート・データベースにも接続できます。Oracle Clientは必要ありません。

Oracle Data Minerを起動すると、「接続の選択」ダイアログ・ボックスが表示されます。新しい接続を作成するには、「新規」を選択します。

odmrconnect1.gifの説明は図の下のリンクをクリックしてください。
「図odmrconnect1.gif」の説明

「接続の作成」ダイアログ・ボックスが表示されます。

odmrconnect2.gifの説明は図の下のリンクをクリックしてください。
「図odmrconnect2.gif」の説明

OK」をクリックして接続を作成し、「接続の選択」ダイアログ・ボックスに戻ります。接続を選択して「OK」をクリックすると、指定した接続を使用してOracle Data Minerが起動します。

Oracle Spreadsheet Add-In for Predictive Analyticsからの接続

Oracle Spreadsheet Add-In for Predictive Analyticsは、Microsoft Excel内で予測分析(1クリック・データ・マイニング)を実行します。Spreadheet Add-Inを使用すると、ExcelまたはOracleに格納されたデータを分析できます。いずれの場合も、Spreadsheet Add-Inでは、(ローカルまたはリモートの)Oracleデータベースへの接続が必要です。

Spreadsheet Add-InはOracle Clientを必要とします。ネット・サービス名を使用してデータベースに接続します。データベースがローカルの場合でも、Oracle Clientとネット・サービス名が必要です。

Oracleに接続するには、次の手順に従います。

  1. コンピュータにOracle Clientをインストールします(「Oracle Clientのインストール」を参照)。

  2. ネット・サービス名を作成します(「ネット・サービス名の作成」を参照)。

  3. Add-InをExcelに追加します(第6章「Spreadsheet Add-In for Predictive Analyticsのインストール」を参照)。

  4. Add-Inのメニューから、「接続」を選択します。

    addin4.gifの説明は図の下のリンクをクリックしてください。
    「図addin4.gif」の説明

  5. 「接続(Oracle Database)」ダイアログ・ボックスが表示されます。

    addin2.gifの説明は図の下のリンクをクリックしてください。
    「図addin2.gif」の説明

    事前に定義したネット・サービス名のリストから、使用する接続を選択します。ユーザー名とパスワードを入力し、「接続」をクリックしてSpreadsheet Add-Inをアクティブにします。