Oracle Database 11gリリース1(11.1)では、Java関連の次の新機能が導入されています。
Sun社により、Java Development Kit(JDK)1.5に新機能が導入されました。これらの新機能や拡張機能をサポートするために、オラクル社ではOracle JVMを最新のJava 2 Platform, Standard Edition(J2SE)にアップグレードしています。
JDK 1.5に導入された新機能の詳細を確認するには、次のWebページにアクセスしてください。
http://java.sun.com/j2se/1.5.0/docs/relnotes/features.html
このリリースでは、Oracle JVMユーティリティに次の拡張機能が追加されています。
loadjavaのURLサポート
loadjava
ツールでHTTP URLを使用して、JAR、クラスまたはリソースをリモート・サーバーからロードできます。この機能の詳細は、「loadjavaツール」を参照してください。
dropjavaを使用したリストベースの操作
dropjava
ツールが拡張されました。クラスのリストに基づき、クラス、リソースまたはソースを削除できるオプションが用意されています。これらのクラスは、クライアント・マシンまたはサーバー・マシンに存在する場合があります。この機能の詳細は、「dropjavaツール」を参照してください。
ojvmtcツール
ojvmtc
ツールでは、loadjava
ツールを実行する前に、指定のクラスまたはJAR(あるいは両方)のセットをクローズして、すべての外部参照を解決できます。この機能の詳細は、「ojvmtcツール」を参照してください。
ojvmjavaツールの拡張機能
ojvmjava
ツールは次の目的で拡張されています。
無効なコマンドを認識し、エラーを発行します。
デバッグ・モードではない場合の例外に対して生成されたスタック・トレース情報の量を少なくします。
ojvmjava
ツールをそのまま残さずに接続変更を可能にする新しい接続コマンドを追加します。
ojvmjava
のシェル・コマンドjava
が、JDKのようなコマンドライン・インタフェースまたはデータベース常駐クラスのどちらを使用して実行可能なクラスを実行するかを制御する新しいオプションrunjava
を追加します。
この機能の詳細は、「ojvmjavaツール」を参照してください。
この項では、新機能の使いやすさに関する情報について説明します。
コマンドライン・インタフェースの使用
Oracle JVMへのコマンドライン・インタフェースは、JDKまたはJRE Javaのシェル・コマンドの使用方法と似ています。標準の-classpath
構文を使用してファイル・システムからJavaコードを検索および実行し、標準の-D
構文を使用してシステム・プロパティを設定します。この機能の詳細は、「コマンドライン・インタフェースの使用」を参照してください。
データベース常駐JAR
11gリリース1(11.1)以降では、データベースにJARファイルの内容をロードする場合、JARファイル自体を表すデータベース・オブジェクトを作成するオプションが用意されています。この方法で、JARオブジェクトと、JARからロードされたクラス、リソースおよびソース・オブジェクトとの関連付けを保持できます。この機能の詳細は、「データベース常駐JAR」を参照してください。
ユーザー・クラスロード・クラスのメタデータの共有
11gリリース1(11.1)から、ユーザー・クラスロード・クラスのクラス・メタデータを共有できます。この機能の詳細は、「ユーザー・クラスロード・クラスのメタデータの共有」を参照してください。
Javaセッションの状態に使用する2層の期間
Javaセッションの終了におけるシステム・プロパティの設定や出力仕様を保持するために、11gリリース1(11.1)のOracle JVMでは、Javaセッションの状態に使用する2層の期間がサポートされています。この機能の詳細は、「Javaセッションの状態に使用する2層の期間」を参照してください。
サーバー上の出力のリダイレクト
サーバー上の出力のリダイレクトにより、Oracle JVMの出力先をさらに広範囲にわたって制御できます。この機能の詳細は、「サーバー上の出力のリダイレクト」を参照してください。
システム・プロパティの設定
RDBMSセッション内では、JavaセッションをRDBMSセッションで起動する場合、システム・プロパティに追加される値のセットを管理できます。この機能の詳細は、「システム・プロパティの設定」を参照してください。
デフォルトのサービス機能の使用
Oracle Database 11gリリース1(11.1)では、新しい接続機能が導入されています。これからOracle Databaseクライアントをインストールする場合、接続URLに詳細をすべて指定する必要はありません。この機能の詳細は、「デフォルトのサービス機能の使用」を参照してください。
Oracle 11gリリース1(11.1)以降には、Oracle JVM環境用のJust-In-Time(JIT)コンパイラがあります。Just-In-Time(JIT)コンパイラは、Javaバイトコードをマシン語命令に変換するプログラムです。JITコンパイラでコンパイルされたJavaプログラムは、バイトコードがインタプリタで実行されるよりも速く実行されます。詳細は、「Oracle JVMのJust-In-Time(JIT)コンパイラ」を参照してください。