この章では、リスナー制御ユーティリティのコマンドとそれに関連する構文を説明します。
この章では、次の項目について説明します。
リスナー制御ユーティリティを使用すると、リスナーを管理できます。このユーティリティのコマンドによって、1つ以上のリスナーに関する基本的な管理機能を実行できます。さらに、パラメータの設定を表示および変更できます。
リスナー制御ユーティリティ・コマンドの基本的な構文は、次のとおりです。
lsnrctl command listener_name
listener_name
は、管理対象のリスナー名です。名前を指定しない場合は、デフォルト名のLISTENER
とみなされます。
リスナー制御ユーティリティ・コマンドは、LSNRCTL>
プログラムのプロンプトでも発行できます。プロンプトを取得するには、オペレーティング・システムのコマンドラインで引数を指定せずにlsnrctl
を入力します。lsnrctl
を実行すると、プログラムが開始されます。開始後は、プログラム・プロンプトから必要なコマンドを入力できます。 LSNRCTL>
プログラム・プロンプトからコマンドを発行する基本的な構文は、次のとおりです。
lsnrctl LSNRCTL> command listener_name
注意: 複数のコマンドを標準的なテキスト・ファイルにまとめると、一連のコマンドとして実行できます。バッチ・モードで実行するには、次のフォーマットを使用します。
|
大半のコマンドでは、リスナー制御ユーティリティによって、コマンドの送信に使用されるリスナーとOracle Netとの接続が確立されます。 リスナーへのOracle Net接続を開始するには、リスナー制御ユーティリティによって、指定したリスナーのプロトコル・アドレスまたはLISTENER
という名前のリスナーを取得する必要があります。取得するには、次のメカニズムのいずれか1つを使用してリスナー名を解決します。
環境変数TNS_ADMIN
で指定されているディレクトリのlistener.ora
ファイル
UNIXオペレーティング・システムの場合は$ORACLE_HOME/network/admin
ディレクトリ、Windowsオペレーティング・システムの場合は%ORACLE_HOME%\network\admin
ディレクトリのlistener.ora
ファイル
tnsnames.ora
ファイルなどのネーミング・メソッド
リスナー名LISTENER
で解決できない場合、TCP/IPのプロトコル・アドレスはポート1521とみなされます。
リスナー制御ユーティリティは、いくつかのタイプのコマンドをサポートしています。
SETコマンドを使用すると、指定したリスナーのパラメータ値を変更できます。管理対象のリスナーの名前は、SET CURRENT_LISTENERコマンドで設定します。パラメータの値は、リスナーがシャットダウンされるまで有効です。設定を永続的に保持する場合は、変更内容をSAVE_CONFIGコマンドを使用してlistener.ora
に保存します。
SHOWコマンドを使用すると、構成設定の現行の値を表示できます。
リスナー制御ユーティリティでは、リスナーの操作をローカルまたはリモートで実行できます。
リスナーをリモート管理するためのコンピュータ設定は、次のとおりです。
リスナー制御ユーティリティ(lsnrctl
)実行可能ファイルがインストールされていることを確認します。
「リスナー制御ユーティリティの概要」で説明するように、listener.ora
ファイルまたはネーミング・メソッドを使用して、管理対象のリスナーの名前が解決できることを確認します。
リスナーがリモート管理されている場合は、STARTを除くすべてのコマンドを発行できます。リスナー制御ユーティリティでは、そのユーティリティを実行している同じコンピュータからのみ、リスナーを開始できます。
コマンドを発行するときは、リスナー名を引数に指定します。次に例を示します。
LSNRCTL> SERVICES lsnr
名前が省略されている場合は、SET CURRENT_LISTENERコマンドで設定されたリスナー名が使用されるか、デフォルト名LISTENER
とみなされます。
ローカル・リスナーの管理は、リスナーを開始したユーザーまたはスーパーユーザーにリスナーの管理を制限する、ローカル・オペレーティング・システム認証により保護されます。 デフォルトでは、それ以外のユーザーはリスナーを管理できません。 ただし、オプションでパスワードを構成できます。 リスナー制御クライアントがローカルにインストールされ、パスワードが構成されている場合は、パスワード認証のチェックが行われます。 このチェックに失敗すると、ローカル・オペレーティング・システムの管理認証が試行されます。
対照的に、リモート・リスナー管理の場合、つまりリスナー制御ユーティリティをリモート・コンピュータにインストールしているときには、パスワードを構成する必要があります。 この場合、ローカル・オペレーティング・システム認証は使用されません。また、リモート・コンピュータでリスナー制御ユーティリティを実行しているユーザーは、スーパーユーザーまたはリスナー・プロセスを開始したユーザーと同じである必要はありません。
リスナー制御ユーティリティのCHANGE_PASSWORDコマンドまたはOracle Net Managerを使用して、listener.ora
ファイルのPASSWORDS_
listener_name
パラメータに暗号化されているパスワードを設定または変更します。PASSWORDS_
listener_name
パラメータに暗号化されていないパスワードが設定されている場合は、変更する前に、そのパスワードをlistener.ora
ファイルから手動で削除する必要があります。暗号化されていないパスワードを削除しないと、暗号化されたパスワードを設定できません。
PASSWORDS_
listener_name
パラメータがlistener.ora
ファイルに設定されているか、暗号化されたパスワードを新たに作成するために、CHANGE_PASSWORD
コマンドが使用された場合、リスナー制御ユーティリティでは、STOPなどの保護されているコマンドの前に、SET PASSWORDコマンドが必要です。
注意: セキュリティに不安があるネットワークを介してリモートでリスナーを管理しながら、最大のセキュリティが必要な場合は、SSL付きTCP/IPプロトコルを使用している保護プロトコル・アドレスを使用してリスナーを構成します。リスナーに複数のプロトコル・アドレスがある場合は、SSLプロトコル・アドレスを使用しているTCP/IPが listener.ora ファイルの先頭にリストされていることを確認してください。 |
この項では、次のリスナー制御ユーティリティのコマンドをリストして説明します。
用途
CHANGE_PASSWORD
コマンドを使用して、暗号化されたパスワードを作成したり、listener.ora
ファイルのPASSWORDS_
listener_name
パラメータに設定されている暗号化されたパスワードを変更します。
前提条件
なし
パスワードが設定されている場合のパスワードの要否
必要です。パスワードが設定されている場合は、このコマンドの前にSET PASSWORDコマンドを発行します。
構文
オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。
lsnrctl CHANGE_PASSWORD [listener_name]
リスナー制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。
LSNRCTL> CHANGE_PASSWORD [listener_name]
引数
[listener_name
]: デフォルト名のLISTENER
を使用しない場合は、リスナー名を指定します。
使用上の注意
リスナー制御ユーティリティでは、古いパスワードの後に新しいパスワードを要求するプロンプトが表示されます。新しいパスワードの再入力を要求した後に、パスワードが変更されます。この手順の間は、古いパスワードも新しいパスワードも表示されません。通常、CHANGE_PASSWORD
の後には、listener.ora
ファイルに新しいパスワードを保存するSAVE_CONFIGコマンドが続きます。SAVE_CONFIG
コマンドが発行されない場合、新規パスワードはリスナーがシャットダウンされるまでの間のみ有効です。
例
次の例では、新規パスワードtakd01
を設定します。
LSNRCTL> CHANGE_PASSWORD Old password: New password: takd01 Reenter new password: takd01 Connecting to (DESCRIPTION=(ADDRESS=(PROTOCOL=tpc)(HOST=sales-server)(PORT=1521))) Password changed for LISTENER The command completed successfully LSNRCTL> SAVE_CONFIG Connecting to (DESCRIPTION=(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=sales-server)(PORT=1521))) Saved LISTENER configuration parameters. Listener Parameter File /oracle/network/admin/listener.ora Old Parameter File /oracle/network/admin/listener.bak The command completed successfully
次の例では、パスワードをtakd01
からsmd01
に変更します。
LSNRCTL> SET PASSWORD Password: takd01 The command completed successfully LSNRCTL> CHANGE_PASSWORD Old password: takd01 New password: smd01 Reenter new password: smd01 Connecting to (DESCRIPTION=(ADDRESS=(PROTOCOL=tpc)(HOST=sales-server)(PORT=1521))) Password changed for LISTENER The command completed successfully LSNRCTL> SAVE_CONFIG Connecting to (DESCRIPTION=(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=sales-server)(PORT=1521))) Saved LISTENER configuration parameters. Listener Parameter File /oracle/network/admin/listener.ora Old Parameter File /oracle/network/admin/listener.bak The command completed successfully
用途
EXIT
コマンドを使用して、リスナー制御ユーティリティを終了します。
前提条件
なし
パスワードが設定されている場合のパスワードの要否
不要です。パスワードが設定されている場合、このコマンドの前にSET PASSWORDコマンドを発行する必要はありません。
構文
リスナー制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。
LSNRCTL> EXIT
引数
なし
使用上の注意
このコマンドは、RELOADコマンドと同じです。
例
LSNRCTL> EXIT
用途
HELP
コマンドを使用して、リスナー制御ユーティリティの全コマンドのリストや、特定のリスナー制御ユーティリティのコマンドの構文ヘルプを表示します。
前提条件
なし
パスワードが設定されている場合のパスワードの要否
不要です。パスワードが設定されている場合、このコマンドの前にSET PASSWORDコマンドを発行する必要はありません。
構文
オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。
lsnrctl HELP command
リスナー制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。
LSNRCTL> HELP command
引数
command
: HELP
コマンドを指定します。コマンドは、次の出力例のように表示されます。
HELP
への引数としてコマンドを入力すると、そのコマンドの使用方法に関する情報が表示されます。引数なしでHELP
を入力すると、全コマンドのリストが表示されます。
例
LSNRCTL> HELP
The following operations are available
An asterisk (*) denotes a modifier or extended command:
change_password
exit
quit
reload
services
set*
show*
spawn
start
status
stop
trace
version
用途
QUIT
コマンドを使用して、リスナー制御ユーティリティを終了し、オペレーティング・システムのプロンプトに戻ります。
前提条件
なし
パスワードが設定されている場合のパスワードの要否
不要です。パスワードが設定されている場合、このコマンドの前にSET PASSWORDコマンドを発行する必要はありません。
構文
リスナー制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。
LSNRCTL> QUIT
引数
なし
使用上の注意
このコマンドは、EXITコマンドと同じです。
例
LSNRCTL> QUIT
用途
RELOAD
コマンドを使用して、listener.ora
ファイルを再度読み込みます。このコマンドは、実際にリスナーを停止することなく、静的に構成されているサービスを追加または変更できます。
さらに、リスナーに動的に登録されていたデータベース・サービス、インスタンス、サービス・ハンドラおよびリスニング・エンドポイントが登録解除され、その後、再度登録されます。
前提条件
なし
パスワードが設定されている場合のパスワードの要否
必要です。パスワードが設定されている場合は、このコマンドの前にSET PASSWORDコマンドを発行します。
構文
オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。
lsnrctl RELOAD listener_name
リスナー制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。
LSNRCTL> RELOAD listener_name
引数
listener_name
: デフォルト名のLISTENER
を使用しない場合は、リスナー名を指定します。
例
LSNRCTL> RELOAD
Connecting to (DESCRIPTION=(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=sales-server)(PORT=1521)))
The command completed successfully
用途
SAVE_CONFIG
コマンドを使用して、トレース・レベル、トレース・ファイル、トレース・ディレクトリおよびlistener.ora
ファイルへのロギングも含め、リスナーの現行の構成状態を比較します。すべての変更は、フォーマット、コメントおよび文字の大/小文字をできるかぎり保持しながらlistener.ora
に格納されます。listener.ora
ファイルの変更に先立ち、listener.bak
と呼ばれるバックアップ・ファイルが作成されます。
パスワードが設定されている場合のパスワードの要否
必要です。パスワードが設定されている場合は、このコマンドの前にSET PASSWORDコマンドを発行します。
構文
オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。
lsnrctl SAVE_CONFIG listener_name
リスナー制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。
LSNRCTL> SAVE_CONFIG listener_name
引数
listener_name
: デフォルト名のLISTENER
を使用しない場合は、リスナー名を指定します。
使用上の注意
このコマンドを使用すると、実行時の構成のすべての変更をlistener.ora
ファイルに保存できます。これは、変更後の暗号化されたパスワードを保存する場合に特に有効です。
例
LSNRCTL> SAVE_CONFIG listener Connecting to (DESCRIPTION=(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=sales-server)(PORT=1521))) Saved LISTENER configuration parameters. Listener Parameter File /oracle/network/admin/listener.ora Old Parameter File /oracle/network/admin/listener.bak The command completed successfully
用途
SERVICES
コマンドを使用して、リスナーのクライアント接続要求の転送先のデータベース・サービス、インスタンスおよびサービス・ハンドラ(ディスパッチャと専用サーバー)に関する詳細情報を取得します。
前提条件
なし
パスワード
パスワードが設定されている場合は必要です。パスワードが設定されている場合は、このコマンドの前にSET PASSWORDコマンドを発行します。
構文
オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。
lsnrctl SERVICES listener_name
リスナー制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。
LSNRCTL> SERVICES listener_name
引数
listener_name
: デフォルト名のLISTENER
を使用しない場合は、リスナー名を指定します。
使用上の注意
SET DISPLAYMODEコマンドによって、出力のフォーマットと詳細レベルが変更されます。
例
この例では、デフォルトの表示モードでSERVICES
出力を表示します。出力には、次の内容が表示されます。
sales1.us.example.com
およびsales2.us.example.com
の2つのサービスに属するsales
という名前のインスタンス。このインスタンスには合計3つのサービス・ハンドラがあります。
サービスsales1.us.example.com
は、1つのディスパッチャでのみ処理されます。
サービスsales2.us.example.com
は、次の出力で指定されているように、1つのディスパッチャと1つの専用サーバーで処理されます。
LSNRCTL> SERVICES Connecting to (DESCRIPTION=(ADDRESS=(PROTOCOL=ipc)(KEY=net))) Services Summary... Service "sales1.us.example.com" has 1 instance(s). Instance "sales", status READY, has 1 handler(s) for this service... Handler(s): "D000" established:0 refused:0 current:0 max:10000 state:ready DISPATCHER <machine: sales-server, pid: 5696> (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=sales-server)(PORT=53411)) Service "sales2.us.example.com" has 1 instance(s). Instance "sales", status READY, has 2 handler(s) for this service... Handler(s): "DEDICATED" established:0 refused:0 state:ready LOCAL SERVER "D001" established:0 refused:0 current:0 max:10000 state:ready DISPATCHER <machine: sales-server, pid: 5698> (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=sales-server)(PORT=52618)) The command completed successfully
用途
SET
コマンドを使用して、リスナーのパラメータ値を変更します。パラメータ値の変更は、リスナーがシャットダウンされるまで有効です。変更を永続的なものにするには、SAVE_CONFIGコマンドを使用して変更内容をlistener.ora
ファイルに保存します。
前提条件
なし
パスワードが設定されている場合のパスワードの要否
不要です。パスワードが設定されている場合、このコマンドの前にSET PASSWORDコマンドを発行する必要はありません。
構文
オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。
lsnrctl SET parameter
リスナー制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。
LSNRCTL> SET parameter
引数
parameter
: 構成の設定を変更するSET
パラメータを指定します。パラメータは、次の出力例のように表示されます。
引数なしでSET
を入力すると、全パラメータのリストが表示されます。
使用上の注意
SET
コマンドを使用してデフォルトのリスナーLISTENER
以外のリスナーの構成を変更する場合は、SET CURRENT_LISTENERコマンドを使用して管理対象のリスナー名を設定します。
例
LSNRCTL> SET The following operations are available with set. An asterick (*) denotes a modifier or extended command. current_listener displaymode inbound_connect_timeout log_file log_directory log_status password raw_mode save_config_on_stop startup_waittime trc_file trc_directory trc_level
用途
SET
CURRENT_LISTENER
コマンドを使用して、管理対象のリスナーの名前を設定します。通常はlistener_name
を必要とする後続のコマンドは、リスナー名なしで発行できます。
パスワードが設定されている場合のパスワードの要否
不要です。パスワードが設定されている場合、このコマンドの前にSET PASSWORDコマンドを発行する必要はありません。
構文
リスナー制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。
LSNRCTL> SET CURRENT_LISTENER listener_name
引数
listener_name
: デフォルト名のLISTENER
を使用しない場合は、リスナー名を指定します。
使用上の注意
SET
CURRENT_LISTENER
が設定されている場合、リスナー制御ユーティリティのコマンドは管理者が設定したリスナーに対して動作します。リスナーの名前を指定する必要はありません。
例
LSNRCTL> SET CURRENT_LISTENER lsnr
Current Listener is lsnr
用途
SET
DISPLAYMODE
コマンドを使用して、SERVICESコマンドおよびSTATUSコマンドに対するフォーマットと詳細レベルを変更します。
パスワードが設定されている場合のパスワードの要否
不要です。パスワードが設定されている場合、このコマンドの前にSET PASSWORDコマンドを発行する必要はありません。
構文
リスナー制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。
LSNRCTL> SET DISPLAYMODE {compat | normal | verbose | raw}
引数
compat
: 従来のバージョンのリスナーと互換性のある出力を表示します。
normal
: フォーマット済の記述的な出力を表示します。 オラクル社では、このモードをお薦めします。
verbose
: リスナーから受信した全データを、フォーマット済の記述的な出力で表示します。
raw
: リスナーから受信した全データをフォーマットせずに表示します。この出力は、Oracleサポート・サービスが推奨した場合にのみ使用してください。
例
LSNRCTL> SET DISPLAYMODE normal Service display mode is NORMAL
用途
SET
INBUND_CONNECT_TIMEOUT
コマンドを使用して、ネットワーク接続が確立した後、クライアントがリスナーへの接続要求を完了するまでの秒数を指定します。
リスナーが指定の時間内にクライアントの要求を受信しない場合、接続は終了します。また、クライアントのIPアドレスと、エラー・メッセージ「ORA-12525:TNS:リスナーは、クライアントの要求を許容時間内に受信しませんでした。
」がlistener.log
ファイルに記録されます。
構文
リスナー制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。
LSNRCTL> SET INBOUND_CONNECT_TIMEOUT time
引数
time
: 時間を秒数で指定します。デフォルト設定は60秒です。
例
LSNRCTL> SET INBOUND_CONNECT_TIMEOUT 2 Connecting to (ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=sales-server)(PORT=1521)) LISTENER parameter "inbound_connect_timeout" set to 2 The command completed successfully.
用途
SET
LOG_DIRECTORY
コマンドを使用して、リスナーのログ・ファイルが書き込まれる宛先ディレクトリを設定します。 デフォルトでは、UNIXオペレーティング・システムの場合は$ORACLE_HOME/network/log
ディレクトリに、Windowsの場合は%ORACLE_HOME%\network\log
ディレクトリに書き込まれます。
前提条件
なし
パスワードが設定されている場合のパスワードの要否
必要です。パスワードが設定されている場合は、このコマンドの前にSET PASSWORDコマンドを発行します。
構文
オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。
lsnrctl SET LOG_DIRECTORY directory
リスナー制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。
LSNRCTL> SET LOG_DIRECTORY directory
引数
directory
: リスナーのログ・ファイルのディレクトリ・パスを指定します。
例
LSNRCTL> SET LOG_DIRECTORY /usr/oracle/admin
Connecting to (ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=sales-server)(PORT=1521))
LISTENER parameter "log_directory" set to /usr/oracle/admin
The command completed successfully
用途
SET
LOG_FILE
コマンドを使用して、リスナーのログ・ファイルの名前を設定します。デフォルトのログ・ファイル名はlistener.log
です。
前提条件
なし
パスワードが設定されている場合のパスワードの要否
必要です。パスワードが設定されている場合は、このコマンドの前にSET PASSWORDコマンドを発行します。
構文
オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。
lsnrctl SET LOG_FILE file_name
リスナー制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。
LSNRCTL> SET LOG_FILE file_name
引数
file_name
: リスナーのログ・ファイルの名前を指定します。
例
LSNRCTL> SET LOG_FILE list.log
Connecting to (ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=sales-server)(PORT=1521))
LISTENER parameter "log_file" set to list.log
The command completed successfully
用途
SET
LOG_STATUS
コマンドを使用して、リスナーのロギングをオンまたはオフに切り替えます。
前提条件
なし
パスワードが設定されている場合のパスワードの要否
必要です。パスワードが設定されている場合は、このコマンドの前にSET PASSWORDコマンドを発行します。
構文
オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。
lsnrctl SET LOG_STATUS {on | off}
リスナー制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。
LSNRCTL> SET LOG_STATUS {on | off}
引数
on
: ロギングをオンに切り替えます。
off
: ロギングをオフに切り替えます。
例
LSNRCTL> SET LOG_STATUS on
Connecting to (ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=sales-server)(PORT=1521))
LISTENER parameter "log_status" set to ON
The command completed successfully
用途
SET PASSWORD
コマンドは、SAVE_CONFIGやSTOPなど、権限が必要なリスナー制御ユーティリティ・コマンドの前に使用します。
入力されたパスワードは、listener.ora
ファイルのPASSWORDS_
listener_name
パラメータに対して作成されたパスワードまたはCHANGE_PASSWORDコマンドで設定されたパスワードと一致する必要があります。
構文
リスナー制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。
LSNRCTL> SET PASSWORD
Password: password
引数
なし
使用上の注意
このコマンドは、リスナー制御ユーティリティの起動時やセッション中いつでも必要に応じて入力できます。
例
LSNRCTL> SET PASSWORD Password: lnrc11g The command completed successfully
用途
SET SAVE_CONFIG_ON_STOP
コマンドを使用して、STOPコマンドによるリスナーの停止時に、SETコマンドによって変更されたリスナーのパラメータ値をlistener.ora
ファイルに保存するかどうかを指定します。
変更が保存されると、リスナー制御ユーティリティは、フォーマット、コメントおよび文字の大/小文字に関するパラメータを保持しようとします。listener.ora
ファイルの変更に先立ち、listener.bak
と呼ばれるバックアップ・ファイルが作成されます。
全パラメータをただちに保存するには、SAVE_CONFIGコマンドを使用します。
パスワードが設定されている場合のパスワードの要否
不要です。パスワードが設定されている場合、このコマンドの前にSET PASSWORDコマンドを発行する必要はありません。
構文
オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。
lsnrctl SET SAVE_CONFIG_ON_STOP {on | off}
リスナー制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。
LSNRCTL> SET SAVE_CONFIG_ON_STOP {on | off}
引数
on
: 構成をlistener.ora
に保存します。
off
: 構成をlistener.ora
に保存しません。
例
LSNRCTL> SET SAVE_CONFIG_ON_STOP on
LISTENER parameter "save_config_on_stop" set to ON
The command completed successfully
注意: このコマンドは、Oracle9i では使用できません。また、今後のリリースではサポートされません。リスナーの実行にこのコマンドが必要な場合は、Oracleサポート・サービスに連絡してください。 |
用途
SET
STARTUP_WAITTIME
コマンドを使用して、STARTコマンドに応答するまでにリスナーが待機する時間を指定します。
前提条件
なし
パスワードが設定されている場合のパスワードの要否
必要です。パスワードが設定されている場合は、このコマンドの前にSET PASSWORDコマンドを発行します。
構文
オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。
lsnrctl SET STARTUP_WAITTIME time
リスナー制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。
LSNRCTL> SET STARTUP_WAITTIME time
引数
time
: 時間を秒数で指定します。
例
LSNRCTL> SET STARTUP_WAITTIME 10
Connecting to (ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=sales-server)(PORT=1521))
LISTENER parameter "startup_waittime" set to 10
The command completed successfully
用途
SET
TRC_DIRECTORY
コマンドを使用して、リスナーのトレース・ファイルが書き込まれる宛先ディレクトリを設定します。 デフォルトでは、UNIXオペレーティング・システムの場合は$ORACLE_HOME/network/trace
ディレクトリに、Windowsの場合は%ORACLE_HOME%\network\trace
ディレクトリに書き込まれます。
前提条件
なし
パスワードが設定されている場合のパスワードの要否
不要です。パスワードが設定されている場合、このコマンドの前にSET PASSWORDコマンドを発行する必要はありません。
構文
オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。
lsnrctl SET TRC_DIRECTORY directory
リスナー制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。
LSNRCTL> SET TRC_DIRECTORY directory
引数
directory
: リスナーのトレース・ファイルのディレクトリ・パスを指定します。
例
LSNRCTL> SET TRC_DIRECTORY /usr/oracle/admin
Connecting to (ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=sales-server)(PORT=1521))
LISTENER parameter "trc_directory" set to /usr/oracle/admin
The command completed successfully
用途
SET
TRC_FILE
コマンドを使用して、リスナーのトレース・ファイルの名前を設定します。デフォルトのトレース・ファイル名はlistener.trc
です。
前提条件
なし
パスワードが設定されている場合のパスワードの要否
不要です。パスワードが設定されている場合、このコマンドの前にSET PASSWORDコマンドを発行する必要はありません。
構文
オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。
lsnrctl SET TRC_FILE file_name
リスナー制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。
LSNRCTL> SET TRC_FILE file_name
引数
file_name
: リスナーのトレース・ファイルの名前を指定します。
例
LSNRCTL> SET TRC_FILE list.trc
Connecting to (ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=sales-server)(PORT=1521))
LISTENER parameter "trc_file" set to list.trc
The command completed successfully
用途
SET
TRC_LEVEL
コマンドを使用して、トレースの特定レベルをリスナーに設定します。
前提条件
なし
パスワードが設定されている場合のパスワードの要否
必要です。パスワードが設定されている場合は、このコマンドの前にSET PASSWORDコマンドを発行します。
構文
オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。
lsnrctl SET TRC_LEVEL level
リスナー制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。
LSNRCTL> SET TRC_LEVEL level
引数
level
: 次のトレース・レベルのいずれかを指定します。
off
: トレースを出力しません。
user
: ユーザー用のトレース情報を出力します。
admin
: 管理用のトレース情報を出力します。
support
: Oracleサポート・サービス用のトレース情報を出力します。
使用上の注意
このコマンドは、TRACEコマンドの機能と同じです。
例
LSNRCTL> SET TRC_LEVEL admin
Connecting to (ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=sales-server)(PORT=1521))
LISTENER parameter "trc_level" set to admin
The command completed successfully
用途
SHOW
コマンドを使用して、リスナーの現在のパラメータ値を表示します。
SET PASSWORD以外のすべてのSETパラメータには、対応するSHOW
パラメータがあります。
前提条件
なし
パスワードが設定されている場合のパスワードの要否
必要です。パスワードが設定されている場合は、このコマンドの前にSET PASSWORDコマンドを発行します。
構文
オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。
lsnrctl SHOW parameter
リスナー制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。
LSNRCTL> SHOW parameter
引数
parameter
: 構成の設定を表示するSHOW
パラメータを指定します。パラメータは、次の出力例のように表示されます。
引数なしでSET
を入力すると、全パラメータのリストが表示されます。
例
LSNRCTL> SHOW The following properties are available with SHOW: An asterisk (*) denotes a modifier or extended command: current_listener displaymode inbound_connect_timeout log_file log_directory log_status rawmode save_config_on_stop startup_waittime trc_file trc_directory trc_level
注意: SHOW STARTUP_WAITTIME は、Oracle9i では使用できません。また、今後のリリースではサポートされません。リスナーの実行にこのコマンドが必要な場合は、Oracleサポート・サービスに連絡してください。 |
用途
SPAWN
コマンドを使用して、リスナーを実行しているコンピュータ上のlistener.ora
ファイル内に別名でリストされているプログラムを起動します。
前提条件
なし
パスワードが設定されている場合のパスワードの要否
必要です。パスワードが設定されている場合は、このコマンドの前にSET PASSWORDコマンドを発行します。
構文
オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。
lsnrctl SPAWN listener_name alias (arguments='arg1,arg2,...')
リスナー制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。
LSNRCTL> SPAWN listener_name alias (arguments='arg1,arg2,...')
引数
listener_name
: デフォルト名のLISTENER
を使用しない場合は、リスナー名を指定します。
alias
: 起動するプログラムの別名は、次のようにlistener.ora
ファイル・エントリで指定します。
alias = (PROGRAM=(NAME=)(ARGS=)(ENVS=))
次に例を示します。
nstest = (PROGRAM=(NAME=nstest)(ARGS=test1)(ENVS='ORACLE_HOME=/usr/oracle'))
例
このプログラムは、次のコマンドを使用して起動できます。
lsnrctl SPAWN listener_name nstest
用途
START
コマンドを使用して、指定したリスナーを開始します。
前提条件
実行中のリスナーがないことが必要です。
パスワードが設定されている場合のパスワードの要否
不要です。パスワードが設定されている場合、このコマンドの前にSET PASSWORDコマンドを発行する必要はありません。
構文
オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。
lsnrctl START listener_name
リスナー制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。
LSNRCTL> START listener_name
引数
listener_name
: デフォルト名のLISTENER
を使用しない場合は、リスナー名を指定します。
使用上の注意
listener.ora
ファイルに構成されているリスナーをLISTENER
以外の名前で開始するには、その名前を挿入します。
たとえば、リスナー名がtcp_lsnr
の場合は、次のように入力します。
lsnrctl START tcp_lsnr
リスナー制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。
LSNRCTL> START tcp_lsnr
例
LSNRCTL> START
Starting /private/dsteiner/sales/bin/tnslsnr: please wait...
TNSLSNR for Solaris: Version 9.0.1.0.0
System parameter file is /oracle/network/admin/listener.ora
Log messages written to /oracle/network/log/listener.log
Listening on: (DESCRIPTION=(ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=sales-server)(PORT=1521)))
Connecting to (DESCRIPTION=(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=sales-server)(PORT=1521)))
STATUS of the LISTENER
------------------------
Alias LISTENER
Version TNSLSNR for Solaris: Version 9.0.1.0.0
Start Date 15-NOV-2003 18:02:25
Uptime 0 days 0 hr. 0 min. 0 sec
Trace Level off
Security OFF
SNMP OFF
Listener Parameter File /oracle/network/admin/listener.ora
Listener Log File /oracle/network/log/listener.log
Listening Endpoints Summary...
(DESCRIPTION=(ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=sales-server)(PORT=1521)))
The listener supports no services
The command completed successfully
用途
STATUS
コマンドを使用して、リスナーに関する基本的なステータス情報を表示します。これには、リスナー構成設定の概要、リスニング・プロトコル・アドレスおよびリスナーに登録されているサービスの概要が含まれます。
前提条件
なし
パスワードが設定されている場合のパスワードの要否
必要です。パスワードが設定されている場合は、このコマンドの前にSET PASSWORDコマンドを発行します。
構文
オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。
lsnrctl STATUS listener_name
リスナー制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。
LSNRCTL> STATUS listener_name
引数
listener_name
: デフォルト名のLISTENER
を使用しない場合は、リスナー名を指定します。
使用上の注意
SET DISPLAYMODEコマンドによって、出力のフォーマットと詳細レベルが変更されます。
例
次の例では、デフォルトの表示モードでSTATUS
出力を表示します。出力には、次の内容が含まれています。
リスナー構成の設定
リスニング・エンドポイントの概要
SERVICESコマンドの出力を簡略化したサービス概要
LSNRCTL> STATUS
Connecting to (DESCRIPTION=(ADDRESS=(PROTOCOL=ipc)(KEY=net)))
STATUS of the LISTENER
------------------------
Alias LISTENER
Version TNSLSNR for Solaris: Version 10.0.0.0.0
Start Date 15-JAN-2003 12:02:00
Uptime 0 days 0 hr. 5 min. 29 sec
Trace Level support
Security OFF
SNMP OFF
Listener Parameter File /oracle/network/admin/listener.ora
Listener Log File /oracle/network/log/listener.log
Listener Trace File /oracle/network/trace/listener.trc
Listening Endpoints Summary...
(DESCRIPTION=(ADDRESS=(PROTOCOL=ipc)(KEY=net)))
(DESCRIPTION=(ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=sales-server)(PORT=1521)))
(DESCRIPTION=(ADDRESS=(PROTOCOL=tcps)(HOST=sales-server)(PORT=2484)))
Services Summary...
Service "sales1.us.example.com" has 1 instance(s).
Instance "sales", status READY, has 1 handler(s) for this service...
Service "sales2.us.example.com" has 1 instance(s).
Instance "sales", status READY, has 2 handler(s) for this service...
The command completed successfully
用途
STOP
コマンドを使用して、指定したリスナーを停止します。
前提条件
リスナーが実行されていることが必要です。
パスワードが設定されている場合のパスワードの要否
必要です。パスワードが設定されている場合は、このコマンドの前にSET PASSWORDコマンドを発行します。
構文
オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。
lsnrctl STOP listener_name
リスナー制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。
LSNRCTL> STOP listener_name
引数
listener_name
: デフォルト名のLISTENER
を使用しない場合は、リスナー名を指定します。
例
LSNRCTL> STOP
Connecting to (ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=sales-server)(PORT=1521))
The command completed successfully
用途
TRACE
コマンドを使用して、リスナーのトレースを有効にします。
パスワードが設定されている場合のパスワードの要否
必要です。パスワードが設定されている場合は、このコマンドの前にSET PASSWORDコマンドを発行します。
構文
オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。
lsnrctl trace level listener_name
リスナー制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。
LSNRCTL> trace level listener_name
引数
level
: 次のトレース・レベルのいずれかを指定します。
off
: トレースを出力しません。
user
: ユーザー用のトレース情報を出力します。
admin
: 管理用のトレース情報を出力します。
support
: Oracleサポート・サービス用のトレース情報を出力します。
listener_name
: デフォルト名のLISTENER
を使用しない場合は、リスナー名を指定します。
使用上の注意
このコマンドは、SET TRC_LEVEL
コマンドの機能と同じです。
例
LSNRCTL> TRACE ADMIN lsnr
Connecting to (ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=sales-server)(PORT=1521))
Opened trace file: /oracle/network/trace/listener.trc
The command completed successfully
用途
VERSION
コマンドを使用して、リスナー制御ユーティリティの現行のバージョンを表示します。
前提条件
なし
パスワードが設定されている場合のパスワードの要否
不要です。パスワードが設定されている場合、このコマンドの前にSET PASSWORDコマンドを発行する必要はありません。
構文
オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。
lsnrctl VERSION listener_name
リスナー制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。
LSNRCTL> VERSION listener_name
引数
listener_name
: デフォルト名のLISTENER
を使用しない場合は、リスナー名を指定します。
例
LSNRCTL> VERSION listener1
Connecting to ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=sales-server)(PORT=1521))
TNSLSNR for Solaris: Version 10.0.0.0.0
TNS for Solaris: Version 10.0.0.0.0
Oracle Bequeath NT Protocol Adapter for Solaris: Version 10.0.0.0.0
Unix Domain Socket IPC NT Protocol Adaptor for Solaris: Version 10.0.0.0.0
TCP/IP NT Protocol Adapter for Solaris: Version 10.0.0.0.0
The command completed successfully