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Oracle OLAPユーザーズ・ガイド
11g リリース1(11.1)
E05731-02
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2 Oracle OLAPのインストールと起動

この章では、Oracle OLAPを使用する上で必要な準備手順について説明します。Oracle Database 11g Enterprise Editionをすでにインストールしているものと仮定します。OLAPオプションは、Oracle Databaseの基本インストールの一部として自動的にインストールされます。


注意:

次元オブジェクトの問合せをすぐに開始するには、Globalアナリティック・ワークスペースをインストールします(「サンプル・スキーマのインストール」を参照)。次に、第4章の手順に従います。

この章では、次の項目について説明します。

サンプル・スキーマのインストール

サンプルのGlobalスキーマは、次に示すOracleのWebサイトからダウンロードおよびインストールできます。このGlobalスキーマを使用して、このマニュアルで示されているサンプルを試すことができます。

http://www.oracle.com/technology/products/bi/olap/doc_sample_schemas/sampleschemasfordoc11g.html

スキーマのインストール方法については、READMEファイルを参照してください。

データベース管理タスク

次元オブジェクトでの使用に適したUNDO表領域、永続表領域および一時表領域を作成する必要があります。「ストレージ管理」の推奨事項に従ってください。

DBAおよびアプリケーション開発者への権限の付与

Oracle Databaseで次元オブジェクトの作成や管理を行う場合、必要な権限を持っていなければなりません。これらの権限は、次元オブジェクトに格納されたデータの問合せに必要な権限とは異なります。セキュリティ・システムについては、第8章で説明します。

DBAおよびアプリケーション開発者には、次のロールと権限が必要です。

ユーザー自身のスキーマでの次元オブジェクトの作成

異なるスキーマでの次元オブジェクトの作成

データ・セキュリティの管理

ユーザー自身のスキーマでのキューブ・マテリアライズド・ビューの作成

異なるスキーマでのキューブ・マテリアライズド・ビューの作成

また、次元オブジェクトが格納される表領域の割当て容量が無制限であることが必要です。表領域はOLAPでの使用のために特別に定義する必要があります(第7章を参照)。

ソース表が異なるスキーマにある場合、次元オブジェクトの所有者は、それらの表に対するSELECTオブジェクト権限が必要です。

例2-1に、GLOBALユーザーを作成するSQL文を示します。

例2-1 GLOBALユーザーを作成するSQL文

CREATE USER "GLOBAL" IDENTIFIED BY password
   DEFAULT TABLESPACE glo
   TEMPORARY TABLESPACE glotmp
   QUOTA UNLIMITED ON glo
   PASSWORD EXPIRE;

GRANT OLAP_USER TO GLOBAL;
GRANT CREATE SESSION TO GLOBAL;
GRANT OLAP_XS_ADMIN TO GLOBAL;

Analytic Workspace Managerのインストールと起動

この項では、Analytic Workspace Managerソフトウェアのインストール方法、およびOracle Databaseへの接続の作成方法について説明します。

Analytic Workspace Managerのインストール

Analytic Workspace Managerは、Oracle Database Clientのインストール・メディアから入手できます。

データベースと同じシステム上にインストールする場合は、カスタム・インストールを選択し、データベースと同じOracleホーム・ディレクトリにインストールします。コンポーネントのリストからOLAP Analytic Workspace Manager and Worksheetを選択します。

リモート・システム上にインストールする場合は、管理者インストールまたはカスタム・インストールを選択します。管理者インストールを選択すると、Analytic Workspace Managerが自動的にクライアントにインストールされます。


参照:

クライアントのプラットフォームのインストール・ガイド(『Oracle Database Clientクイック・インストレーション・ガイドfor Microsoft Windows(32-bit)』など)

Analytic Workspace Managerの起動

Windowsの場合は、次の方法でAnalytic Workspace Managerを起動します。

  • 「スタート」メニューから、「Oracle - Oracle_home」→「Integrated Management Tools」→「OLAP Analytic Workspace Manager and Worksheet」の順に選択します。

Linuxの場合は、次の方法でAnalytic Workspace Managerを起動します。

  • シェル・コマンドラインで次のコマンドを入力します。

    $ORACLE_HOME/olap/awm/awm.sh
    

図2-1は初期画面です。

図2-1 Analytic Workspace Managerの起動

Analytic Workspace Managerのスプラッシュ・スクリーン
「図2-1 Analytic Workspace Managerの起動」の説明

データベース接続の定義

OLAPで使用する各データベースへの接続を定義できます。接続を定義すると、そのデータベースのインスタンスがナビゲーション・ツリーにリスト表示され、いつでもアクセスできるようになります。

データベース接続を定義するには次の手順を実行します。

  1. ナビゲーション・ツリーで最上位の「データベース」フォルダを右クリックし、ポップアップ・メニューから「データベースをツリーに追加」を選択します。

  2. 「データベースをツリーに追加」ダイアログ・ボックスに必要な情報を入力します。

図2-2は、「データベースをツリーに追加」ダイアログ・ボックスの「一般」タブに表示された接続情報です。

図2-2 データベース接続の定義

「データベースをツリーに追加」ダイアログ・ボックス
「図2-2 データベース接続の定義」の説明

データベース接続を開く

データベースに接続するには次の手順を実行します。

  1. ナビゲーション・ツリーで、データベースの隣にあるプラス記号のアイコン(+)をクリックします。

  2. 「データベースに接続」ダイアログ・ボックスで、データベース・ユーザー名とパスワードを入力します。

プラグインのインストール

プラグインによって、Analytic Workspace Managerの機能が拡張されます。Java開発者であれば、プラグインを作成できます。プラグインは、JARファイルとして配布されます。プラグインの開発者は、プラグインの機能と使用方法に関する情報を提供する必要があります。

1つ以上のプラグインが存在する場合、Analytic Workspace Managerに対してそれらの場所を指定すれば使用できます。

プラグインを使用するには、次の手順を実行します。

  1. Analytic Workspace Manager用のプラグインを格納するローカル・ディレクトリを作成します。

  2. そのディレクトリにJARファイルをコピーします。

  3. Analytic Workspace Managerを開きます。

  4. 「ツール」メニューから「構成」を選択します。

    「構成」ダイアログ・ボックスが開きます。

  5. プラグインを有効化」を選択してプラグイン・ディレクトリを指定します。「OK」をクリックします。

  6. Analytic Workspace Managerを閉じてから再度開きます。

    プラグインによって提供される新しい機能が、ナビゲータで利用できます。


参照:

Analytic Workspace Managerプラグインの開発に関する技術記事は、Oracle Technology Networkの次のURLからダウンロードできます。

http://www.oracle.com/technology/products/bi/olap