この付録では、レスポンス・ファイルを使用してOracle製品をインストールおよび構成する方法について説明します。この付録の内容は次のとおりです。
通常、Oracle Universal Installerは、対話型モードで実行します。対話型モードでは、ユーザーに対する情報がグラフィカル・ユーザー・インタフェース(GUI)画面に表示されます。別の方法として、Oracle Universal Installerを非対話型モードで実行できます。非対話型モードは、サイレント・モードまたはサイレント・インストールとも呼ばれます。
次のような場合に、非対話型モードを使用してMicrosoft Windows(32-bit)にOracle Database Gatewayをインストールできます。
自動的に複数のノードにOracleコンポーネントをデプロイする必要がある場合。非対話型インストール・モードは、オペレーティング・システムのスケジューラや、現在のサイトで通常使用している他のジョブ・サブシステムを使用してスケジュールできます。
ユーザーとの対話をすべて省略する場合。
Oracle Universal Installerを対話型モードで実行するためのグラフィカル機能が使用できない場合。(Oracle Universal InstallerはWindowsでは常に使用できますが、UNIXシステムでは使用できないこともあります。)
この項の各項目では、レスポンス・ファイルを使用して非対話型モードでOracle Universal Installerを実行する方法について説明します。
非対話型モードを使用するには、レスポンス・ファイルを使用してOracle Universal Installerを実行します。レスポンス・ファイルは、インストール・プロセス中にOracle Universal Installerによって使用される変数および値を含んだテキスト・ファイルです。Oracleには、カスタマイズ可能なサンプル・レスポンス・ファイルのセットが付属しています。または、インストール時の選択項目を記録することで独自のレスポンス・ファイルを作成できます。
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関連項目: レスポンス・ファイルの形式の詳細は、『Oracle Universal InstallerおよびOpatchユーザーズ・ガイド』を参照してください。 |
Oracleには、製品およびインストール・タイプごと、および構成ツールごとにレスポンス・ファイル・テンプレートが付属します。Oracle Gatewayのレスポンス・ファイルtg.rspおよびnetca.rspは、メディアのresponseディレクトリにあります。
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注意: ハード・ディスクにソフトウェアをコピーしている場合、レスポンス・ファイルはDisk1\responseディレクトリにあります。 |
レスポンス・ファイルをコピーおよび変更するには、次の手順を実行します。
必要なレスポンス・ファイルをインストール・メディアの\Responseディレクトリからハード・ディスクにコピーします。
「スタート」メニューで、「プログラム」→「Oracle - HOME_NAME」→「Oracle Installation Products」→「Universal Installer Concepts Guide」を選択します。
『Oracle Universal InstallerおよびOpatchユーザーズ・ガイド』がHTML形式で表示されます。
レスポンス・ファイルと『Oracle Universal InstallerおよびOpatchユーザーズ・ガイド』の指示に従って、任意のテキスト・ファイル・エディタでレスポンス・ファイルを変更します。
「Oracle Universal Installerの実行とレスポンス・ファイルの指定」の指示に従ってレスポンス・ファイルを実行します。
対話型モードでOracle Universal Installerを実行する際に、インストール中の選択項目をレスポンス・ファイルに記録できます。これを行うには、Oracle Universal Installerを記録モードで実行します。「サマリー」ページが完了するとOracle Universal Installerによって即座にレスポンス・ファイルが生成されるため、ゲートウェイを実際にインストールしてレスポンス・ファイルを作成する必要はありません。
非対話型インストールで記録モードを使用すると、元のソース・レスポンス・ファイルに指定されている変数の値が新しいレスポンス・ファイルに記録されます。
新規レスポンス・ファイルを作成するには、次の手順を実行します。
レスポンス・ファイルの作成場所となるコンピュータが、ゲートウェイのインストールに関する各章に記載された要件を満たしていることを確認します。
コマンド・プロンプトで、cdコマンドを使用してOracle Universal Installerのsetup.exe実行可能ファイルを含むディレクトリに移動します。
インストール・メディアでは、setup.exeはDisk 1に存在します。既存のゲートウェイ・インストール環境からOracle Universal Installerを実行する場合、setup.exeはORACLE_BASE\ORACLE_HOME\oui\binにあります。
次のコマンドを入力します。
setup -record -destinationFile response_file_name
response_file_nameは、新規レスポンス・ファイルの完全なパスで置き換えます。たとえば、次のようになります。
setup -record -destinationFile C:\response_files\install_oracle11g
Oracle Universal Installerが起動したら、インストール設定を入力します(この設定はレスポンス・ファイルに記録されます)。
「サマリー」ページが表示されたら、次のいずれかを実行します。
「インストール」をクリックしてインストールを続行します。
「取消」をクリックしてレスポンス・ファイルのみを作成し、インストールは続行しません。インストールは停止しますが、入力した設定はレスポンス・ファイルに記録されます。
これにより、コマンドラインで指定したパスとファイル名を使用して、新規レスポンス・ファイルが保存されます。
必要であれば、実行するコンピュータに合せて環境固有の変更をレスポンス・ファイルに加えます。
「Oracle Universal Installerの実行とレスポンス・ファイルの指定」の指示に従ってレスポンス・ファイルを実行します。
コマンドラインでOracle Universal Installerを実行し、レスポンス・ファイルを指定します。Oracle Universal Installerの実行可能ファイルsetup.exeには、いくつかのオプションがあります。これらのオプションの完全なセットに関するヘルプ情報を参照するには、次のように-helpオプション付きでsetup.exeを実行します。
C:\ORACLE_BASE\ORACLE_HOME\oui\bin> setup.exe -help
Oracle Universal Installerを実行してレスポンス・ファイルを指定するには、次の手順を実行します。
コマンド・プロンプトを起動します。
Oracle Universal Installerのインストール先のディレクトリに移動します。
コマンドラインで適切なレスポンス・ファイルを使用してOracle Universal Installerを実行します。たとえば、次のようになります。
C:\ORACLE_BASE\ORACLE_HOME\oui\bin> setup.exe [-silent] [-nowelcome] [-nowait] -responseFile filename
| パラメータ | 説明 |
|---|---|
filename |
レスポンス・ファイルのフルパスを指定します。 |
-silent |
Oracle Universal Installerをサイレント・モードで実行し、「ようこそ」画面を抑止します。-silentを使用する場合、-nowelcomeは不要です。 |
-nowelcome |
インストール時に表示される「ようこそ」画面を抑止します。 |
-nowait |
サイレント・インストールの完了時にコンソール・ウィンドウを閉じます。 |
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関連項目:
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