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Oracle Database Gateway for WebSphere MQインストレーションおよびユーザーズ・ガイド
11gリリース1(11.1)
E05710-01
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4 インストール前

この章では、Oracle Database Gateway for WebSphere MQの基本的な概要およびインストール前の手順について説明します。この章の内容は次のとおりです。

4.1 インストール前のタスク

Oracle Database Gateway for WebSphere MQのインストール前のタスクは、次の部分に分けられます。

4.1.1 WebSphere MQソフトウェア

次の手順に従って、WebSphere MQソフトウェアを確認します。

  1. WebSphere MQキュー・マネージャが実行されている場所を特定します。

    • ローカル・システム

      WebSphere MQキュー・マネージャがローカル・システム上で実行されている場合、キュー・マネージャは、ゲートウェイ製品セットをインストールする同一システム上で実行されます。

    • リモート・システム

      WebSphere MQキュー・マネージャがリモート・システム上で実行されている場合、キュー・マネージャは、ゲートウェイ製品セットをインストールするシステムではない、別のシステム上で実行されます。

  2. WebSphere MQがすでにインストールされていることを検証します。WebSphere MQサーバー・ソフトウェアがゲートウェイと別のシステム上にインストールされている場合、ゲートウェイ・システム上にWebSphere MQクライアント・ソフトウェアをインストールする必要があります。

  3. WebSphere MQキュー・マネージャの名前を識別します。

  4. WebSphere MQクライアント・チャネル定義を識別します。

キュー・マネージャがゲートウェイと別のシステム上にインストールされている場合、WebSphere MQクライアント・ソフトウェアを使用して、リモートのキュー・マネージャにアクセスします。この公正には、チャネル定義が必要です。

4.1.2 環境変数の設定

Oracle Database Gateway for WebSphere MQをUNIXプラットフォームにインストールする前に、次の環境変数を設定します。

  • ORACLE_HOME

  • ORACLE_SID

  • DISPLAY

  • TMP


    注意:

    この項でリストした環境変数に割り当てる値の長さが、42文字よりも短いことを検証してください。値が長いと、文字列が長すぎるなどのエラーがインストール中に発生します。

4.1.2.1 ORACLE_HOME

ORACLE_HOMEは、Oracleソフトウェアがインストールされているルート・ディレクトリです。

Oracle Database Gateway for WebSphere MQは、他のOracle製品と同一のOracle Homeディレクトリを共有できません。他のOracle製品をインストールしている場合、Oracle Database Gateway for WebSphere MQを別のORACLE_HOMEディレクトリにインストールしてください。「ORACLE_HOMEディレクトリ間の競合の回避」を参照してください。


注意:

データベースを含む他のOracle製品がインストールされているORACLE_HOMEディレクトリに、Oracle Database Gateway for WebSphere MQをインストールしないでください。そのようなインストールをすると共有コンポーネントが上書きされ、製品が正常に動作しません。

4.1.2.2 ORACLE_HOMEディレクトリ間の競合の回避

既存のORACLE_HOMEディレクトリ内のソフトウェアとOracle Database Gateway for WebSphere MQとの間の競合を回避するには、既存のORACLE_HOMEディレクトリに対する参照をすべて削除する必要があります。次に、これらの参照を削除する手順を示します。

  1. 次のコマンドのいずれかを使用して、既存のORACLE_HOME変数の設定を解除します。

    • Cシェル:

      prompt> unsetenv ORACLE_HOME
      
    • Bourne/Kornシェル:

      prompt> export ORACLE_HOME=
      
  2. 既存のORACLE_HOMEの値を使用しないように、次の環境変数を編集します。

表4-1 新しいORACLE_HOMEディレクトリの環境変数の設定

環境変数 プラットフォーム

PATH

AIX-based Systems、HP 9000 Series HP-UXおよびSun Solaris

CLASSPATH

AIX-based Systems、HP 9000 Series HP-UXおよびSun Solaris

LD_LIBRARY_PATH

Sun Solaris

LIBPATH

AIX-Based Systems

SHLIB_PATH

HP 9000 Series HP-UX



注意:

インストールを開始する前に、CコンパイラがPATH内にあることを検証してください。

4.1.2.3 ORACLE_HOMEの設定

次のコマンドのいずれかを使用して、ORACLE_HOME変数を設定します。

  • Cシェル

    prompt> setenv ORACLE_HOME fullpath
    
  • Bourne/Kornシェル

    prompt> ORACLE_HOME=fullpath
    prompt> export ORACLE_HOME
    

4.1.2.4 ORACLE_SID

ORACLE_SIDは、ゲートウェイのSIDで使用されます。

4.1.2.5 ORACLE_SIDの設定

次のコマンドのいずれかを使用して、ORACLE_SID変数を設定します。

  • Cシェル

    prompt> setenv ORACLE_SID dg4mqs
    

    または

    prompt> setenv ORACLE_SID dg4mqc
    
  • Bourne/Kornシェル

    prompt> ORACLE_SID=dg4mqs
    promtp> export ORACLE_SID
    

    または

    prompt> ORACLE_SID=dg4mqc
    promtp> export ORACLE_SID
    

4.1.2.6 DISPLAY

DISPLAY環境変数を設定すると、ローカル・ワークステーションからリモートでOracle Universal Installerを実行できるようになります。Oracle Universal Installerを実行するシステム上に、DISPLAY環境変数を設定して使用するローカル・ワークステーションのシステム名またはIPアドレスを指定します。

Oracle Universal Installerの起動時に、「サーバーへの接続に失敗しました」、「サーバーに接続を拒否されました」または「表示を開けません」などのXlibエラーが発生した場合、次のようにして、使用するローカル・ワークステーション上でコマンドを実行してください。

4.1.2.7 インストーラが実行中のサーバー

  • Cシェル

    prompt> setenv DISPLAY hostname:0.0
    
  • BourneまたはKornシェル

    prompt> export DISPLAY=hostname:0.0
    prompt> export DISPLAY
    

4.1.2.8 ワークステーション上のセッション

  • Cシェル

    prompt> xhost +server_name
    
  • BourneまたはKornシェル

    prompt> xhost +server_name
    

4.1.2.9 TMP

インストール中、Oracle Universal Installerは、スワップ領域に一時ディレクトリを使用します。このディレクトリは「ハードウェア要件」を満たしている必要があります。十分な領域がないと、インストールに失敗する場合があります。Oracle Universal Installerは、TMP環境変数を確認して、一時ディレクトリを検出します。この環境変数が存在しない場合、インストーラは/tmpディレクトリを使用します。

次に、TMP環境変数の設定方法を示します。

  • Cシェル

    prompt> setenv TMP full path
    
  • Bourne/Kornシェル

    prompt> TMP=full path
    prompt> export TMP
    

4.2 Oracle Universal Installerについて

Oracle Database Gateway for WebSphere MQは、Oracle Universal Installerを使用して環境変数を構成し、コンポーネントをインストールします。Oracle Universal Installerは、インストール・プロセスの各手順を導き、カスタマイズされた製品の構成オプションの選択を可能にします。

Oracle Universal Installerには、次のタスクを実行する機能があります。

4.2.1 oraInventoryディレクトリ

Oracle Universal Installerをシステムで最初に実行すると、oraInventoryディレクトリが作成されます。oraInventoryディレクトリは、Oracle Universal Installerがシステムにインストールする製品のインベントリとその他のインストール情報を保持します。Oracle製品を以前にインストールしていると、oraInventoryディレクトリがすでに存在する場合があります。

  • UNIXグループ名を指定すると、oraInventoryディレクトリに書き込む権限が、そのグループに付与されます。別のグループがOracle Universal Installerを実行する場合、そのグループはoraInventoryディレクトリに対する書込み権限を持つ必要があります。権限がない場合、インストールに失敗します。

  • Oracle Universal Installerを実行するユーザーは、oraInventoryディレクトリおよびそのすべてのファイルに対する書込み権限を持つ必要があります。これは、インストーラの実行に必須です。

  • oraInventoryの場所は、HP 9000 Series HP-UXおよびAIX-Based Systemsの場合は/etc/oratab/oraInst.loc、Microsoft Windowsの場合はC:\Program Files\Oracle\Inventory\内に定義されます。

  • oraInventoryの場所は、Sun Solarisの場合、/var/opt/oraInst.loc内に定義されます。

  • 最新のログ・ファイルは、UNIXベース・システムの場合はoraInventory_location/logs/installActions.log、Microsoft Windowsの場合はC:\Program Files\Oracle\Inventory\logs\installActions.logです。以前のインストール・セッションのログ・ファイル名の書式は、installActionsdatetime.logです。

  • oraInventoryディレクトリまたはそのコンテンツを、削除または手動で変更しないでください。これを行うと、Oracle Universal Installerでシステム上にインストールした製品の場所が特定できません。

4.2.2 Oracle Universal Installerの起動

UNIXベース・システムの場合、次の手順を実行して、Oracle Universal Installerを起動し、Oracle Database Gateway for WebSphere MQをインストールします。

  1. すべてのOracleプロセスおよびサービス(たとえば、Oracleデータベースなど)を停止します。

  2. インストール・メディアをマウントします。

    Oracle製品のインストール・メディアの書式は、RockRidgeです。インストールを開始するには、インストール・メディアを挿入します。

    インストール・メディアを手動でマウントまたはアンマウントするには、root権限が必要です。インストール・メディアを、ドライブから取り出す前にアンマウントしてください。

    インストール・メディアを手動でマウントするには、次のタスクを実行します。

    1. Oracle Database Gateway for WebSphere MQのインストール・メディアを、インストール・メディアのドライブに挿入します。

    2. rootユーザーとしてログインします。

    3. インストール・メディアのマウント・ポイント・ディレクトリを作成します。

      prompt> mkdir mount_point
      
    4. インストール・メディアのドライブを、マウント・ポイント・ディレクトリにマウントし、rootアカウントを終了します。

      prompt> mount options device_name mount_point
      prompt> exit
      

    次の例に、/cdromにインストール・メディアを手動でマウントする方法を示します。

    プラットフォーム コマンド例
    AIX-Based Systems
    prompt> mkdir /cdrom
    prompt> mount -o ro -V cdrfs device_name /mnt/cdrom
    prompt> exit
    
    HP 9000 Series HP-UX 注意: 次の行を/etc/pfs_fstabファイルに追加してください。
    /dev/dsk/c5t2d0./cdrom pfs-rrip xlat=unix 0 0
    where /dev/dsk/c5t2d0 is the CD-ROM device file and
    pfs-rripxlat=unix 0 0 indicates the CD-ROM is in
    Rockridge extention.
    prompt> nohup /usr/sbin/pfs_mountd &
    prompt> nohup /usr/sbin/pfsd &
    

    注意: インストール・メディアをインストール・メディアのドライブに挿入してください。

    prompt> /usr/sbin/pfs_mount /cdrom
    prompt> exit
    
    Sun Solaris
    prompt> mkdir /cdrom
    prompt> mount -r -F hsfs device_name /cdrom
    prompt> exit
    


    注意:

    AIX-Based Systemsの場合のみ。

    インストール・メディアからゲートウェイをインストールする前に、rootユーザーになり、rootpre.shを実行します。

    1. rootとしてログインし、ディレクトリをインストール・メディアのマウント・ポイントに変更します。

      prompt> su root
      prompt> cd mount_point
      
    2. rootpre.shを実行し、rootアカウントを終了します。

      prompt> ./rootpre.sh
      prompt> exit
      

  3. インストール・メディアからOracle Universal Installerを実行します。


    注意:

    Oracle Universal Installerの起動時に、rootユーザーとしてログインしていないことを確認してください。ログインしている場合、rootユーザーのみに、Oracle Database Gateway for WebSphere MQを管理する権限が与えられます。

    1. Oracle Database Gateway for WebSphere MQユーザーとしてログインします。

    2. 次のように入力して、Oracle Universal Installerを起動します。

      prompt> mount_point/runInstaller
      

Microsoft Windowsの場合、次の手順を実行して、Oracle Universal Installerを起動し、Oracle Database Gateway for WebSphere MQをインストールします。

  1. 使用するシステムを起動し、オペレーティング・システム・ローダー・オプションからMS Windowsを選択します。MS Windowsシステムに、Administratorsグループのメンバーとしてログインします。

  2. ゲートウェイを初めてインストールする場合、ゲートウェイをインストールするディスクに、「ハードウェア要件」で指定される十分な領域があることを確認します。

  3. ソフトウェアのインストールの前に、実行中のすべてのOracle NT Servicesを停止します。

    1. 「開始」メニューから、「設定」「コントロール パネル」に移動し、「サービス」をクリックします。すべてのNTサービスのリストが表示されます。

    2. Oracle NTサービス(Oracleで始まるサービス)を選択します。

    3. 「停止」をクリックします。

    4. アクティブなすべてのOracle NT Servicesが停止するまで、すべてのOracle NTサービスの選択と停止を繰り返します。

  4. インストール・メディアをロードし、Oracle Universal Installerを開始します。

Oracle Database Gateway for WebSphere MQをインストールするOracle Universal Installerが起動されます。