Oracle Database Gateway for APPCインストレーションおよび構成ガイド 11gリリース1(11.1) for Microsoft Windows E05712-01 |
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この章では、Microsoft Windowsプラットフォーム上でTCP/IP for IMS Connectを使用するゲートウェイ用にOracleデータベースを構成するために必要な手順の概要を説明します。また、ゲートウェイとOLTPコンポーネントのインストールと構成を検証するために必要な手順を説明します。含まれる項は、次のとおりです。
TCP/IP support for IMS Connectを使用するOracle Database Gateway for APPCの構成には、次のコンポーネントでの作業が含まれます。
Oracleデータベース
Windowsシステム
ネットワーク
OLTP
この章では、正しくゲートウェイとTCP/IP通信インタフェースを構成するために、システムに固有のパラメータを入力する必要があります。
構成プロセスを完了するために知っておく必要があるインストール・パラメータのワークシートによる一覧は、付録D「構成ワークシート」を参照してください。始める前に、それらの固有パラメータの名前をネットワーク管理者から入手してください。
ゲートウェイのインストール、アップグレードまたは移行の際に、ゲートウェイとOracleデータベースの関係を確立する方法は3つあります。
ゲートウェイとOracleデータベースの場所によっては、一部のゲートウェイ管理ファイルをOracleデータベースのインストール先に転送する必要があることがあります。
使用するゲートウェイの場所とOracleデータベースの場所の組合せに該当する説明に従ってください。
Oracleデータベースとゲートウェイを同一のマシンの同一のORACLE_HOMEにインストールする場合
ファイルを転送する必要はありません。「Oracleデータベース構成: 初回インストール」に進みます。
Oracleデータベースとゲートウェイを別のシステムにインストールする場合
ゲートウェイの%ORACLE_HOME%\dg4appc\admin
ディレクトリにあるゲートウェイ管理ファイルを見つけます。接尾辞が.sql
、.pkh
または.pkb
であるこのディレクトリのすべてのファイルを、OracleデータベースOracleホーム・ディレクトリの、類似した名前を持つディレクトリにコピーする必要があります。
次に、ゲートウェイの%ORACLE_HOME%\dg4appc\demo
ディレクトリにあるゲートウェイ・デモ・ファイルとサブディレクトリを見つけます。pgavsn.sql
とpgaecho.sql
ファイルを、Oracleデータベースの、類似した名前を持つディレクトリにコピーします。
ゲートウェイのOracleホーム%ORACLE_HOME%\dg4appc\demo\IMS
ディレクトリからOracleデータベースのOracleホーム%ORACLE_HOME%\dg4appc\demo\IMS
ディレクトリにpgaims.sql
ファイルをコピーします。
オプションの手順: IVTNV
とIVTNO
を実行する場合、ivtno.ctl
、ivtnod.sql
、ivtnv.ctl
およびivtnvd.sql
ファイルをOracleデータベースのOracleホーム%ORACLE_HOME%\dg4appc\demo\IMS
ディレクトリにコピーする必要もあります。必要なTIPが生成されたことを確認し、それらも転送します。
Oracleデータベースとゲートウェイが同一マシン上の異なるディレクトリにある場合
ゲートウェイのOracleホームを、OracleデータベースのOracleホーム・ディレクトリに変更する必要があります。
たとえば、ゲートウェイのOracleホームが次のように設定されていて、
C:\> echo %ORACLE_HOME% C:\oracle\pga\11.1
サーバーのOracleホームが\oracle\pga\11.1
ディレクトリにある場合、次のようにする必要があります。
C:\> SET ORACLE_HOME=C:\oracle\pga\11.1
次のコマンドを使用してディレクトリを作成します。
C:\> cd %ORACLE_HOME% C:\> mkdir dg4appc C:\> mkdir dg4appc\admin C:\> mkdir dg4appc\demo C:\> mkdir dg4appc\demo\IMS
システムで使用できる任意のファイル転送機構を使用して、ゲートウェイのOracleホーム%ORACLE_HOME%\dg4appc\admin
ディレクトリからOracleデータベースのOracleホーム%ORACLE_HOME%\dg4appc\admin
ディレクトリに、.sql
、.pkh
および.pkb
ファイルをすべてコピーします。
ゲートウェイ・ディレクトリからOracleデータベース・ディレクトリにdemoファイルを転送してもかまいません。ゲートウェイのOracleホーム%ORACLE_HOME%\dg4appc\demo
ディレクトリからOracleデータベースの%ORACLE_HOME%\dg4appc\demo
ディレクトリにpgavsn.sqlファイルおよびpgaecho.sql
ファイルとディレクトリを再帰的にコピーします。
ゲートウェイのOracleホーム%ORACLE_HOME%\dg4appc\demo\IMS
ディレクトリからOracleデータベースのOracleホーム%ORACLE_HOME%\dg4appc\demo\IMS
ディレクトリにpgaims.sql
ファイルをコピーすることもできます。
オプションの手順: IVTNV
とIVTNO
を実行する場合、ivtno.ctl
、ivtnod.sql
、ivtnv.ctl
およびivtnvd.sql
ファイルをOracleデータベースのOracleホーム%ORACLE_HOME%\dg4appc\demo\IMS
ディレクトリにコピーする必要もあります。必要なTIPが生成されたことを確認し、それらも転送します。
「Oracleデータベース構成: 初回インストール」に進みます。それらの手順の後で、必要に応じて「複数ユーザー許容時の構成手順(オプション)」を実行します。
Oracle Database Gateway for APPCをインストールした後で、次の手順に従ってOracleデータベースを構成します。
UTL_RAW
PL/SQLパッケージがOracleデータベースにインストールされたことを確認します。PGAUによって生成されたTIP仕様はすべて、RAWデータ操作ルーチンを提供するUTL_RAW
を使用します。
SQL*Plusから、次のコマンドを入力します。
SQL> DESCRIBE UTL_RAW
DESCRIBE
文により、画面に出力が表示されます。出力を最後までブラウズすると、比較ファンクションなどいくつかのファンクションがあります。この出力が表示されない場合、手順 dを使用してUTL_RAW
のインストールを続行します。
DESCRIBE
文が成功した場合、OracleデータベースにUTL_RAW
がインストールされており、手順 2に進むことができます。
SQL*Plusを使用して、SYS
としてOracleデータベースに接続します。
SQL*Plusから、Oracleデータベースの%ORACLE_HOME%\rdbms\admin
ディレクトリで、次の順序でutlraw.sqlとprvtrawb.plb
スクリプトを実行します。
C:\> cd %ORACLE_HOME%\rdbms\admin SQL> @utlraw.sql SQL> @prvtrawb.sql
DBMS_OUTPUT
標準PL/SQLパッケージがOracleデータベースで有効化されていることを確認します。配布メディア上のサンプル・プログラムとインストール検証プログラムは、この標準パッケージを使用します。
必要に応じて、SQL*Plusを使用して、ユーザーSYS
としてOracleデータベースに接続します。
次のコマンドを入力します。
SQL> DESCRIBE DBMS_OUTPUT
DESCRIBE
文により、画面に出力が表示されます。出力を最後までブラウズすると、put_lineファンクションなどいくつかのファンクションがあります。
この出力が表示されない場合、DBMS_OUTPUT
パッケージを作成する必要があります。DBMS_OUTPUT
パッケージの作成の詳細は、『Oracle Databaseルール・マネージャおよび式フィルタ開発者ガイド』を参照してください。DBMS_OUTPUT
パッケージのインストールが正常に完了したら、DESCRIBE
文を発行します。
DESCRIBE
文が成功した場合、OracleデータベースにDBMS_OUTPUT
が作成されており、手順3に進むことができます。
UTL_PG
PL/SQLパッケージをインストールします。PGAUによって生成されたTIP仕様はすべて、RAWデータとの間の数値変換ルーチンを実行するためにUTL_PG
を使用します。
必要に応じて、SQL*Plusを使用して、ユーザーSYS
としてOracleデータベースに接続します。
次のコマンドを入力します。
SQL> DESCRIBE HS_FDS_CLASS
DESCRIBE
文により、画面に出力が表示されます。DESCRIBE
文が成功した場合、異機種間サービス・カタログがOracleデータベースに作成されており、手順5に進むことができます。
DESCRIBE
文が成功しなかった場合、異機種間サービス・カタログを作成し、次の手順cを実行する必要があります。
異機種間サービス・カタログを作成する必要がある場合、次のコマンドを入力します。
C:\> cd %ORACLE_HOME%\rdbms\admin SQL> @caths.sql
次のようにして、Oracle Database Gateway for APPCにアクセスするパブリック・データベース・リンクを作成します。
SQL*Plusを使用して、ユーザーSYSTEM
としてOracleデータベースに接続します。Oracleデータベースとゲートウェイが同一システム上にあるか異なるシステム上にあるかに関係なく、次のSQL*Plusサンプルを使用できます。次のサンプルで、pgasrv
は、後述のようにtnsnames.ora
ファイルを変更するときにゲートウェイに割り当てられるtns_name_entry
です。
SQL> CREATE PUBLIC DATABASE LINK PGA USING 'PGASRV'
ゲートウェイ管理者ユーザーPGAADMIN
を作成し、PG DDをインストールします。
SQL*Plusを使用して、ユーザーSYSTEM
としてOracleデータベースに接続します。
SQL*Plusから、%ORACLE_HOME%\dg4appc\admin
ディレクトリでpgacr8au.sql
スクリプトを実行します。このスクリプトは、PGAADMIN
ユーザーIDを作成します。
PGAADMIN
に定義された初期パスワードはPGAADMIN
です。パスワードを変更するにはALTER USER
コマンドを使用します。パスワードに関する詳細は、『Oracle Database SQL言語リファレンス』を参照してください。
C:\> cd %ORACLE_HOME%\dg4appc\admin SQL> @pgacr8au.sql
SQL*Plusを使用して、ユーザーPGAADMIN
としてOracleデータベースに接続します。
SQL*Plusから、%ORACLE_HOME%\dg4appc\admin
ディレクトリでpgddcr8.sql
スクリプトを実行します。このスクリプトは、PG DDをインストールします。
C:\> cd %ORACLE_HOME%\dg4appc\admin SQL> @pgddcr8.sql
SQL*Plusから、ユーザーSYS
としてOracleデータベースに接続します。
PGAADMIN
にDBMS_PIPE
上での実行権限を付与します。
SQL> GRANT EXECUTE ON DBMS_PIPE TO PGAADMIN
pg4tcpmap
パッケージがOracleデータベース上にインストールされたことを確認します。手順a〜cに従って、pg4tcpmap
が正しくインストールかどうかテストします。
pg4tcpmap
ツールからの出力サンプルは付録Bの「pg4tcpmapツールの出力」を参照してください。ツールを実行するために必要なコマンドの詳細は、『Oracle Database Gateway for APPCユーザーズ・ガイド』の第6章を参照してください。
次のコマンドを入力します。
SQL> select table_name, owner from dba_tables where table_name = 'PGA_TCP_IMSC', and owner = 'PGAADMIN'; SQL> column owner format a 10 SQL> column index_name format a 18 SQL> column table_name format a 14 SQL> select owner, index_name, table_name, uniqueness from dba_indexes where index_name = 'PGA_TCP_IMSC_IND';
どちらのSELECT
文でも、各1行が作成されるはずです。次に、最初のSELECT文の結果を示します。
TABLE_NAME OWNER ------------------------------ ------------------------------ PGA_TCP_IMSC PGAADMIN
次に、2番目のSELECT文の結果を示します。
OWNER INDEX_NAME TABLE_NAME UNIQUENESS ---------- ------------------ -------------- --------- PGAADMIN PGA_TCP_IMSC_IND PGA_TCP_IMSC UNIQUE
SELECT文により、ここで示したように画面上に出力されたら、手順Cを省略することができます。SELECT文で出力がまったくないか複数行の場合、結果は前述の出力と異なります。手順cを実行する必要があります。
SQL*Plusから、Oracleデータベースの%ORACLE_HOME%\dg4appc\admin
ディレクトリでpgaimsc.sql
スクリプトを実行します。
C:\> cd %ORACLE_HOME%\dg4appc\admin SQL> @pgaimsc.sql
TIPトレース・アクセスPL/SQLルーチンをインストールします。これらのルーチンは、DBMS_PIPES
スタンダードPL/SQLパッケージがインストールされており、PGAADMIN
がその上で実行権限を持っていることを必要とします。DBMS_PIPES
の詳細情報は、『Oracle Databaseルール・マネージャおよび式フィルタ開発者ガイド』を参照してください。
GPGLOCAL
パッケージをインストールします。このパッケージは、PGAUにより生成されたすべてのTIP仕様のコンパイルと実行のために必要です。TIP開発者はGPGLOCAL
上での実行権限を付与されている必要があります(「複数ユーザー許容時の構成手順(オプション)」を参照してください)。
SQL*Plusから、%ORACLE_HOME%\dg4appc\admin
ディレクトリでgpglocal.pkh
スクリプトを実行します。このスクリプトは、GPGLOCAL
パッケージの仕様部をコンパイルします。
C:\> cd %ORACLE_HOME%\dg4appc\admin SQL> @gpglocal.pkh
SQL*Plusから、%ORACLE_HOME%\dg4appc\admin
ディレクトリでgpglocal.pkb
スクリプトを実行します。このスクリプトは、GPGLOCAL
パッケージの本体をコンパイルします。
C:\> cd %ORACLE_HOME%\dg4appc\admin SQL> @gpglocal.pkb
注意: 通信プロトコルをSNAからTCP/IPに変更した場合は、TIPを再コンパイルする必要があります。SNAプロトコルを使用して以前に生成された既存のTIPがゲートウェイにあり、新しいTCP/IP機能を使用する場合、必須の これは、ゲートウェイではIMS Connect内で適切なユーザー・イグジットが使用されており、それによってASCIIキャラクタ・セットとEBCDICキャラクタ・セットの間で適切な変換が行われると想定されているためです。 |
この項の手順は、旧バージョンのOracle Database Gateway for APPCがシステムにインストールされていて、ゲートウェイの11.1.0.6用に構成する必要がある場合のみ実行してください。
次のようにして、Oracle Database Gateway for APPCを最新のバージョン・レベルにアップグレードします。
SQL*Plusを使用して、ユーザーSYS
としてOracleデータベースに接続します。
UTL_RAW
パッケージ本体をインストールします。SQL*Plusから、%ORACLE_HOME%\rdbms\admin
ディレクトリでprvtrawb.plb
スクリプトを実行します。このスクリプトは、UTL_RAW
パッケージ本体をアップグレードします。
C:\> cd %ORACLE_HOME%\rdbms\admin SQL> @prvtrawb.plb
UTL_PG
パッケージ本体をインストールします。SQL*Plusから、%ORACLE_HOME%\rdbms\admin
ディレクトリでprvtpgb.plb
スクリプトを実行します。このスクリプトはUTL_PG
パッケージ本体をアップグレードします。
C:\> cd %ORACLE_HOME%\rdbms\admin SQL> @prvtpgb.plb
prvtpgb.plb
およびprvtrawb.plb
スクリプトが正常に完了するはずです。仕様部がないか無効であることが原因で失敗した場合、10.4.1項「パッケージの仕様部を再インストールする必要がある場合」の説明に従って、パッケージの仕様部を再インストールすることを検討します。
UTL_RAW
またはUTL_PG
パッケージが無効か削除されている場合、prvtrawb.plb
およびprvtpgb.plb
スクリプトが正常に完了せず、パッケージの仕様部を再インストールしなければならない場合があります。
パッケージの仕様部を再インストールする場合、従属オブジェクト(既存のユーザーTIPやクライアント・アプリケーションなど)はすべて無効にされるため、後から再コンパイルする必要があります。その影響は、TIPおよび従属クライアント・アプリケーションを再コンパイルする間、一度パフォーマンスが遅延することです。
注意: パッケージ・スクリプトの再インストールを行う前に、%ORACLE_HOME%\dg4appc\admin ディレクトリにいることを確認します。 |
TIPは、それ以降のリリースでのカスケード再コンパイルを避けるために、リリース3.3で仕様部ファイルと本体ファイルに分けられました。
手順1: PGAUアップグレードを行う前に、次のスクリプトを実行します。
必要に応じて、SQL*Plusを使用して、ユーザーSYS
としてOracleデータベースに接続します。
SQL*Plusから、Oracleデータベースの%ORACLE_HOME%\rdbms\admin
ディレクトリで、次の順序でutlraw.sql
とutlpg.sql
スクリプトを実行して、それぞれのパッケージの仕様部をアップグレードします。
C:\> cd %ORACLE_HOME%\rdbms\admin SQL> @utlraw.sql SQL> @utlpg.sql
手順2: UTL_RAW
とUTL_PG
パッケージ本体のインストールを繰り返します。
スクリプトを実行したら、10.4項「旧ゲートウェイからのOracleデータベースのアップグレードまたは移行」の手順1aと1bを繰り返します。続いて10.4.2項「ゲートウェイの旧リリースからのPGAUのアップグレード」に進みます。
注意: TIPと従属クライアント・アプリケーションは、パッケージの仕様部を再インストールしてから再コンパイルされる必要があります。TIPのコンパイルの詳細は、『Oracle Database Gateway for APPCユーザーズ・ガイド』を参照してください。 |
次の構成手順はオプションです。次の手順は、PGAADMIN
以外のユーザーがPGAUを使用するPG DD処理を実行できるようにする場合に実行します。
PG DDへのアクセス、トランザクションの定義およびTIP仕様の生成のためにロールを作成します。PGAADMIN
ユーザーは、必要に応じて、他のユーザーにこれらのロールを付与することができます。
SQL*Plusを使用して、ユーザーPGAADMIN
としてOracleデータベースに接続します。
SQL*Plusから、%ORACLE_HOME%\dg4appc\admin
ディレクトリでpgddcr8r.sql
スクリプトを実行します。このスクリプトは、2つのロール、PGDDDEF
とPGDDGEN
を作成します。PGDDDEF
ロールは、一部のPG DD表に対してはSELECT
、INSERT
、UPDATE
およびDELETE
の各権限を、その他の表に対しては一部の権限を提供して、PGAU
のDEFINE
、GENERATE
、REDEFINE
、REPORT
およびUNDEFINE
の各文の実行を許可します。PGDDGEN
ロールはPG DD表に対する一部の権限を提供し、PGAU
のGENERATE
およびREPORT
文の実行のみを許可します。
C:\> cd %ORACLE_HOME%\dg4appc\admin SQL> @pgddcr8r.sql
TIP開発者には、Oracleデータベースに同梱の次のPL/SQLパッケージへのアクセス権が必要です。
TIP開発者には、これらのパッケージを実行する明示的な許可が必要です。
次の例のように、この許可はプライベートでもかまいません。
C:\> sqlplus SYS\pw@database_specification_string SQL> GRANT EXECUTE ON UTL_RAW TO tip_developer; SQL> GRANT EXECUTE ON UTL_PG TO tip_developer; SQL> GRANT EXECUTE ON DBMS_PIPE TO tip_developer; SQL> CONNECT PGAADMIN\pw@database_specification_string SQL> GRANT EXECUTE ON PGAADMIN.PURGE_TRACE TO tip_developer; SQL> GRANT EXECUTE ON PGAADMIN.READ_TRACE TO tip_developer; SQL> GRANT EXECUTE ON PGAADMIN.GPGLOCAL TO tip_developer; SQL> exit
また、次の例のように、この許可はパブリックでもかまいません。
C:\> sqlplus SYS\pw@database_specification_string SQL> GRANT EXECUTE ON UTL_RAW TO PUBLIC; SQL> GRANT EXECUTE ON UTL_PG TO PUBLIC; SQL> GRANT EXECUTE ON DBMS_PIPE to PUBLIC; SQL> CONNECT PGAADMIN\pw@database_specification_string SQL> GRANT EXECUTE ON PGAADMIN.PURGE_TRACE TO PUBLIC; SQL> GRANT EXECUTE ON PGAADMIN.READ_TRACE TO PUBLIC; SQL> GRANT EXECUTE ON PGAADMIN.GPGLOCAL TO PUBLIC; SQL> EXIT
プライベートの許可も、パブリックな許可も使用できます。どちらでもPGAを使用できます。パブリックな許可の方が容易で、すぐに実行できます。プライベートの許可を使用する場合は、新しいTIP開発者ユーザーIDが作成されるたびに、毎回許可を発行する必要があります。
これらの許可を実行するSQLスクリプトは、%ORACLE_HOME%\dg4appc\admin
ディレクトリにあります。pgddapub.sql
スクリプトは、パッケージへのパブリックなアクセスのためにこれらの許可を実行します。pgddadev.sql
スクリプトは、単一のTIP開発者によるパッケージへの私的なアクセスのために許可を実行します。プライベートの許可を使用する場合、1つのTIP開発者ユーザーIDにつき1回ずつpgddadev.sql
スクリプトを実行する必要があります。
SQL*Plusを使用して、ユーザーPGAADMIN
としてOracleデータベースに接続します。
SQL*Plusから、%ORACLE_HOME%\dg4appc\admin
ディレクトリで該当するスクリプト(pgddapub.sql
またはpgddadev.sql
)を実行します。スクリプトは前述のとおり必要な許可を実行します。必要なユーザーID、パスワードおよびデータベース指定文字列の入力を求められます。プライベートの許可を使用する場合、パッケージへのアクセスを必要としている開発者1人ごとにこの手順を繰り返します。
C:\> cd %ORACLE_HOME%\dg4appc\admin SQL> @pgddapub.sql
または
SQL> @pgddadev.sql
通信プロトコルがSNAだったゲートウェイの旧リリースから、TCP/IPを使用する最新のゲートウェイにアップグレードする場合で、既存のTIPを新しいファンクションとメンテナンス対応にする場合、PGAUのGENERATE
文を使用して既存のTIP仕様を再生成します。
PGAU制御ファイルが生成され、TIPが格納されているディレクトリ・パスでPGAUを呼び出します。
C:\> pgau PGAU> CONNECT PGAADMIN\pgaadmin@database_specification_string PGAU> GENERATE tranname PGAU> EXIT
GENERATE
コマンドの詳細は、『Oracle Database Gateway for APPCユーザーズ・ガイド』の第2章のPGAU GENERATEの項を参照してください。
PG DDエントリを再定義する必要はないことに注意してください。
新たに生成されたTIP仕様が格納されている同一のディレクトリ・パスでSQL*Plusを呼び出します。
C:\> sqlplus tip_owner\pw@database_specification_string SQL> @tipname.pkh SQL> @tipname.pkb SQL> exit
PGAU GENERATE
を実行すると、TIPが仕様部と本体の2つの出力ファイルとして生成されます。仕様部、本体の順で両方コンパイルする必要があります。
GENERATE
コマンドの詳細は、『Oracle Database Gateway for APPCユーザーズ・ガイド』の第2章のPGAU GENERATEコマンドの項を参照してください。
次に、TCP/IP for IMS Connect通信パッケージ・プロファイルをTCP/IP接続用に構成する必要があります。
プロファイルを構成してOLTPとのTCP/IP対話を定義します。使用する手順は、第7章「IMS Connect用のTCP/IP通信パッケージの構成」を参照してください。
通信パッケージの構成が完了したら、次の10.7項「ゲートウェイの構成」に戻ります。
ゲートウェイを構成するには、次に続けて紹介する手順を実行します。
ゲートウェイ・パラメータを調整します。
TCP/IP for IMS Connectを使用する場合、Oracle Database Gateway for APPCに固有のパラメータが多数あります。それらは、ゲートウェイ・パラメータ・ファイルinitsid.ora
にあります。このファイルは%ORACLE_HOME%\dg4appc\admin
ディレクトリにあります。サンプルのゲートウェイ・パラメータ・ファイルinitPGA.ora
は、このサブディレクトリにあります。
注意: initsid.ora ファイルで、ファイル名の「sid 」の箇所にはゲートウェイSID名を入れます。
initsid.oraファイルには、APPCパラメータとTCP/IPパラメータの両方が含まれ、説明で区切られています。APPCパラメータを削除することによって、 |
パラメータは2つのカテゴリに分類されます。
このパラメータは、Oracle環境でゲートウェイの一般的な操作を制御します。
重要: 次の手順を実行する前に、付録B「TCP/IP通信プロトコルでのゲートウェイ初期化パラメータ」のゲートウェイ初期化パラメータとPGAパラメータに関する説明を参照してください。PGA_CAPABILITY パラメータの使用方法に関する説明に特に注意してください。 |
PGAパラメータはゲートウェイのTCP/IPインタフェース部を制御します。PGAパラメータを指定するには、SET
ゲートウェイ初期化パラメータを使用します。initsid.oraファイルの末尾に、PGAパラメータ用のSET
コマンドをすべてまとめておくことをお薦めします。
TCP/IPプロトコルを使用する場合は、pg4tcpmap
ツールで構成します。
pg4tcpmap
ツールはゲートウェイ上にあります。サイド・プロファイル名をTCP/IPとIMS Connectの属性にマップする機能を持ちます。PL/SQLゲートウェイ文(%ORACLE_HOME%\dg4appc\demo\IMS\pgaims.sql
など)を実行する前に、このツールを実行する必要があります。
たとえば、PGAINIT TIPでサイド・プロファイル名を指定する必要があります。SNAプロトコルはパラメータを認識して使用します。ゲートウェイのこのリリースでは、pg4tcpmap
ツールはオリジナルのPGAINIT TIPフォーマットを使用して、適切なSNAパラメータをTCP/IPにマップします。pg4tcpmap
ツールは、これらのパラメータの値をPGA_TCP_IMSC
と呼ばれる表に挿入します。
pg4tcpmap
を実行する前に、ORACLE_HOME
、Oracle SIDを指定し、initsid.ora
を変更する必要があります。pg4tcpmap
コマンドの詳細は、このガイドの付録B「TCP/IP通信プロトコルでのゲートウェイ初期化パラメータ」と、『Oracle Database Gateway for APPCユーザーズ・ガイド』の第6章を参照してください。
『Oracle Database Gateway for APPCユーザーズ・ガイド』の第6章には、pg4tcpmap
コマンドとその使用方法、および表の例の一覧が含まれます。実行されたpg4tcpmap
ツール用のトレース・ファイルの詳細は、『Oracle Database Gateway for APPCユーザーズ・ガイド』の「トラブルシューティング」を参照してください。
このツールを操作するには、次のコマンドを実行します。
C:\> cd %ORACLE_HOME%\bin C:\> pg4tcpmap
pg4tcpmap
出力のサンプルは、「pg4tcpmapツールの出力」を参照してください。
ゲートウェイのインストールとOLTP構成を検証するには、ゲートウェイをインストールした後で、次の手順を実行します。
注意: データベース・リンク名がPGAでない場合は、デモ用の.sql ファイルを変更して、「Oracleデータベース構成: ゲートウェイの初回インストール」の手順5で作成した特定のデータベース・リンク名を付けます。次の.sqlファイルを変更する必要があります。
|
PGAが以前に作成したデータベース・リンクを使用してゲートウェイのソフトウェア・インストールを検証するには、次の手順を実行します。
%ORACLE_HOME%\dg4appc\demo\pgavsn.sql
を実行します。
C:\> cd %ORACLE_HOME%\dg4appc\demo SQL> @pgavsn.sql
端末にサーバーのバージョン番号バナーが表示されます。次のように出力されます。
Oracle Database Gateway for APPC (extension TCP/IP for IMS Connect). Version 11.1.0.6 Fri Jun 3 13:12:49 2007 Copyright (c) Oracle Corporation 1979, 2007. All rights reserved.
PL/SQLプロシージャが正常に終了しました。
%ORACLE_HOME%\dg4appc\demo\pgaecho.sql
を実行します。
C:\> cd %ORACLE_HOME%\dg4appc\demo SQL> @pgaecho.sql
次のように出力されます。
==> Congratulations, your installation was successful. <==
OLTP構成を検証するには次のプロシージャを使用します。
IMS/TM構成を検証するには、次の手順を実行します。この手順を実行する前に、インストールおよび構成したIMS Connectが稼働中であることを確認します。インストールおよび構成の作業の実行方法は、IBM社の『IMS Connect Guide and Reference』を参照してください。
FLIP
トランザクションが正しくインストールされていることを検証するには、IMS/TMシステムにログオンして、次のトランザクションを入力します。ただし、FLIP
の箇所を、IMS/TMシステムをゲートウェイ用に構成する際にFLIP
に選択したトランザクションIDに置き換えます。
FLIP THIS MESSAGE
次の出力が表示されます。
EGASSEM SIHT PILF
Windowsプラットフォームから、%ORACLE_HOME%\dg4appc\demo\IMS\pgaims.sql.
にあるpgaims.sql
ファイルを編集します。ファイル先頭のコメントに従って、ゲートウェイとIMS/TMシステムへのアクセスに使用される次の3つの項目をカスタマイズします。
IMS/TMトランザクションID
サイド・プロファイル名
Logmodeエントリ名
C:\> cd %ORACLE_HOME%\dg4appc\demo\IMS SQL> @pgaims.sql
次のメッセージが表示されます。
==> Congratulations, your gateway is communicating with IMS/TM <==
これでIMS/TMのインストール検証は完了です。
次に示すのは、必要に応じて実行できるオプションの手順です。ゲートウェイの動作と、OLTPとのインタフェースを理解するために、使用するOLTP用のサンプル・アプリケーションをインストールすることをお薦めします。
TCP/IP for IMS Connectを備えたOracle Database Gateway for APPCには、ゲートウェイの機能を例示するサンプルのPL/SQLプロシージャとOLTPトランザクション・プログラムが含まれます。
注意: TCP/IPを通信プロトコルとして使用するゲートウェイを呼び出す場合で、制御ファイルで言語としてEBCDICを使用する場合は、言語をEBCDICからASCIIに変更する必要があります。EBCDIC言語で書かれている場合を含め、ivtno.ctl とivtnv.ctl が制御ファイルの例です。
詳細は、
|
サンプルはIMS/TM用に提供されています。
IVTNO
およびIVTNV
サンプル・トランザクションを使用するIMS照会
製品の新しいリリースには、この他のサンプルが配布メディアに追加されています。可能なかぎり、サンプル・アプリケーションはデータベース製品に付属しているサンプル・データベースを使用します。
このリリースでのサンプル・アプリケーションのインストールと使用方法に関する完全版マニュアルは、次のディレクトリのREADME.doc
ファイルを参照してください。
%ORACLE_HOME%\pg4appc\demo\IMS\sample_IMS_applications.txt